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<title>JapanStep 挑戦者のためのビジネスメディア</title>
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<description>挑戦者のためのビジネスメディア</description>
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<title>売上の質を見れば、再生の道筋が見える【連載】再生請負人 平良学が教える 中小企業のゼロイチ術（第4回）</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2239/</link>
<description>

皆さん、こんにちは。フォーバル GDXリサーチ研究所の平良学です。本連載では、中小企業が変化の時代に新たな一歩を踏み出すための考え方を、私自身の経験を交えながらお伝えしています。第3回では、新規事業の種は遠くにあるのではなく、お客様の「ありがとう」や、普段は断っていた依頼の中にも眠っているとお話ししました。では、赤字が続く事業を立て直すとき、何から見ればよいのでしょうか。苦しいときほど「売上を上げなければ」と考えます。しかし、本当に見るべきなのは、売上の量だけではありません。今回は、再生の現場で最初に見直すべき「売上の質」について考えていきます。（解説＝フォーバル GDXリサーチ研究所 平良学／文＝JMPプロデューサー長谷川浩和）





教えてくれるのは&#8230;

フォーバル GDXリサーチ研究所　所長 
平良 学さん
1992年、株式会社フォーバル入社。九州支店の責任者として赤字拠点の立て直しに取り組み、コンサルティング事業の立ち上げや事業部の統括、アライアンス事業などを担い、2020年に執行役員に就任。2022年より、GDX（Green &#215; Digital Transformation）を軸に、中小企業のDX・ESG経営、自治体連携による地域企業支援、調査・研究・提言活動に取り組んでいる。




その売上は、本当に必要か

赤字事業を前にすると、多くの経営者はまず「売上を上げなければ」と考えます。もちろん、売上は大切です。売上がなければ会社は続きませんし、社員の給与も守れません。苦しい局面で、まず売上を追いたくなる気持ちはよく分かります。

ただ、再生の現場で私が最初に見るのは、売上の量だけではありません。その売上を、本当に取りに行くべきなのか。そこを問い直すところから始めます。

中小企業では、特定の取引先に売上が大きく偏っていることがあります。一見すると、大口顧客がいることは安心材料に見えます。しかし、その案件が本当に利益を生んでいるのかを見ていくと、実はそうではないこともあります。売上は大きい。けれども、手間がかかる。急な対応も多い。社員は追加対応に追われ、疲弊している。それでも「大事なお客様だから」と、条件を見直さないまま続けてしまう。こうした状況は、決して珍しくありません。

問題は、その案件を担当している人たちが頑張っていないことではありません。むしろ、現場は必死に頑張っています。だからこそ、経営者が見なければならないのは、努力の量ではなく、その努力が利益につながっているかどうかです。

売上を上げること自体が目的になってしまうと、本来は条件を見直すべき案件まで取りに行ってしまいます。売上は増えているのに、なぜか利益が残らない。社員は忙しいのに、次の投資に回す余力が残らない。経営者も現場も疲れているのに、次の投資に回すお金も時間も生まれない。そこには、売上の質を見ないまま走っている危うさがあります。

赤字事業の立て直しで大事なのは、売上を否定することではありません。売上を一つひとつ見直し、どの売上が会社を支え、どの売上が会社を苦しくしているのかを見極めることです。売上には、伸ばすべき売上と、条件を見直すべき売上があります。その違いを見えるようにすることが、再生の第一歩になります。

苦しいときほど、売上を追いたくなる。しかし、売上の量だけを追っている限り、会社の体質は変わりません。まず見るべきは、その売上が会社に何を残しているかです。ここを見誤らないことが、赤字事業を立て直す出発点です。





案件ごとの利益を見える化する

では、売上の質を見るためには、何から始めればよいのでしょうか。私が再生の現場で必ず行うのは、案件ごとの利益を見えるようにすることです。

どの取引先から、どのくらいの売上があるのか。そこにどれだけの原価がかかっているのか。どれだけの人手がかかっているのか。納品や対応にどれだけの時間を使っているのか。これらを一覧にしていくと、これまで見えていなかった現実が浮かび上がります。

売上が大きい案件が、必ずしも良い案件とは限りません。逆に、売上は小さくても利益率が高く、社員の負荷も少ない案件があります。短時間で高い付加価値を生んでいる仕事もあれば、多くの時間を使っているのに利益がほとんど残っていない仕事もあります。案件ごとの収益性を見ずに、「売上が大きいから大事」「昔からの取引だから続ける」と判断してしまうと、会社は少しずつ体力を失っていきます。

もちろん、すべてを数字だけで割り切る必要はありません。長年の信頼関係がある取引先もあります。今は利益が薄くても、将来につながる案件もあります。地域や業界の中で、簡単には切れない関係もあるでしょう。中小企業の経営は、単純な損得だけで動くものではありません。

ただし、だからこそ見える化が必要です。数字を見たうえで続けるのと、見えないまま続けるのとでは、判断の重みがまったく違います。見えていれば、「この案件は利益は薄いが、将来のために続ける」「この仕事は現場を疲弊させているので条件を見直す」「この領域は利益率が高いので、もっと伸ばす」と判断できます。

特に大切なのは、時間あたりの付加価値です。売上や粗利だけでなく、その仕事にどれだけの時間がかかっているのかを見る。人手不足が続く中で、時間はますます貴重な経営資源になっています。社員の時間をどこに使うのか。そこを見誤ると、利益だけでなく、社員の意欲や将来への投資余力まで削ってしまいます。

案件ごとの利益を見える化すると、経営者は初めて「何を伸ばすべきか」「何を見直すべきか」を具体的に考えられるようになります。感覚だけでなく、事実をもとに判断できるようになる。赤字事業の再生は、気合いや根性だけでは進みません。まず現実を直視し、判断できる材料をそろえることから始まります。





見直す判断が、再生の原資を生む

案件ごとの利益が見えてくると、次に必要になるのは「何を見直すか」を決めることです。これは、経営者にとって簡単な判断ではありません。長く付き合ってきた取引先。社員が頑張って対応してきた仕事。売上としては大きく見える案件。それらを見直すには、勇気がいります。

しかし、赤字事業を立て直すためには、続けるものと見直すものを分けなければなりません。すべてを抱えたままでは、新しい挑戦に向かう余力が生まれないからです。

私は、再生の現場では「時間とお金を生み出すこと」が欠かせないとお話ししています。新しい事業をつくるにも、既存事業を磨き込むにも、社員を育てるにも、時間とお金が必要です。ところが、利益の薄い仕事や、現場を疲弊させる仕事に経営資源を使い続けていると、その余力が生まれません。

&#160;ここで言う「見直す」とは、お客様との関係を乱暴に切ることではありません。条件を見直す。価格を見直す。対応範囲を決める。取引の仕方を変える。場合によっては、続ける理由をあらためて確認する。そうした判断を、一つひとつ丁寧に行うことです。

たとえば、利益が出ていない案件でも、価格交渉によって改善できることがあります。これまで何となく続けていた対応範囲を明確にするだけで、現場の負荷を減らせることもあります。納期や仕様変更のルールを決めることで、社員の時間を守れることもあります。見直しとは、取引をやめることだけを意味するのではありません。

大切なのは、経営者が「何を守り、何を変えるのか」を決めることです。すべてを守ろうとすると、結果として本当に守るべきものまで守れなくなります。利益を生む仕事、社員の成長につながる仕事、次の事業の種になる仕事。そこに時間とお金を回すためには、見直すべき仕事に向き合わなければなりません。

赤字事業の再生は、売上を増やすことだけで進むものではありません。むしろ、何に経営資源を使っているのかを見直し、次の一手に回せる余力をつくることが大切です。見直す判断は、会社を小さくするためではありません。会社を次へ進めるための原資を生み出す判断です。





現場が見えれば、打ち手が見える

赤字事業の立て直しでは、数字だけでなく、現場の動きも見ていく必要があります。私が印象に残っている、沖縄そばをつくっている会社の例があります。

その会社では、工場の現場から「人が足りない」「忙しすぎる」という声が上がっていました。一方で、経営者には別の悩みがありました。物産展に出れば売上が見込めるのに、そこへ人を出す余裕がない。現場は人手不足を訴え、経営者は売上機会を逃している。どちらも、会社にとって切実な問題でした。

そこで、製造ラインの動きを日報で見えるようにしました。どの作業に、どのくらいの時間がかかっているのか。どこで待ち時間が生まれているのか。誰がどの工程を担っているのか。現場の感覚だけでなく、実際の動きを見えるようにしていきました。

すると、無理や無駄、ムラが見えてきました。人が足りないと思っていた現場でも、作業の流れを見直すことで、一人分の人員を捻出できることが分かりました。その一人を物産展に配置したところ、売上の機会をつかむことができました。既存事業の中にあった無駄を減らし、その余力を売上を生む場に回すことができました。

この話で大切なのは、現場の声を否定する必要はないということです。「人が足りない」という声が間違っていたわけではありません。現場は、本当に忙しかった。ただ、その忙しさの中身が見えていなかった。どこに負荷があり、どこに無駄があり、どこを変えればよいのかが分からなかった。見えるようになったことで、初めて打ち手が見えてきました。

現場の動きが見えるようになると、経営者だけでなく、社員も納得しやすくなります。なぜこの作業を変えるのか。なぜこの配置にするのか。なぜこの仕事を見直すのか。理由が見えれば、人は前に進みやすくなります。逆に、理由が見えないまま「頑張れ」と言われても、現場は疲れてしまいます。

再生の現場で必要なのは、厳しい数字を突きつけることだけではありません。現場の声を聞き、動きを見えるようにし、どこを変えれば会社も社員も前に進めるのかを一緒に探ることです。見えれば、判断できる。見えれば、動き出せる。赤字事業の立て直しは、そこから始まります。

次回はいよいよ最終回です。これまでお話ししてきた「現場を見ること」「経営を見える化すること」「事業の種を見つけること」「売上の質を見直すこと」を踏まえ、これからの中小企業に必要な経営観について考えます。変化の時代に、経営者はどのような旗を立て、何を守り、何を変えていくべきなのか。社員や地域、取引先とともに未来へ進むために大切な視点を、最終回でお話しします。次回もぜひお楽しみに。





関連リンク




フォーバル GDXリサーチ研究所



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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
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<p><a href="https://japanstep.jp/learn/category/230/" rel="otherurl"><img src="/images/popularity/01_L.webp" width="1280" height="376" alt="" /></a></p>
<p>皆さん、こんにちは。フォーバル GDXリサーチ研究所の平良学です。本連載では、中小企業が変化の時代に新たな一歩を踏み出すための考え方を、私自身の経験を交えながらお伝えしています。第3回では、新規事業の種は遠くにあるのではなく、お客様の「ありがとう」や、普段は断っていた依頼の中にも眠っているとお話ししました。では、赤字が続く事業を立て直すとき、何から見ればよいのでしょうか。苦しいときほど「売上を上げなければ」と考えます。しかし、本当に見るべきなのは、売上の量だけではありません。今回は、再生の現場で最初に見直すべき「売上の質」について考えていきます。（解説＝フォーバル GDXリサーチ研究所 平良学／文＝JMPプロデューサー長谷川浩和）</p>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178295591924831500">
<p style="text-align: center;"><strong>教えてくれるのは&#8230;</strong><br />
<img src="/images/learn/rensai_saiseiukeoinin/1st/images20260702103014.webp" width="600" height="400" alt="" /></p>
<p style="text-align: center;"><strong>フォーバル GDXリサーチ研究所　所長 <br />
平良 学さん</strong></p>
<p style="text-align: left;">1992年、株式会社フォーバル入社。九州支店の責任者として赤字拠点の立て直しに取り組み、コンサルティング事業の立ち上げや事業部の統括、アライアンス事業などを担い、2020年に執行役員に就任。2022年より、GDX（Green &#215; Digital Transformation）を軸に、中小企業のDX・ESG経営、自治体連携による地域企業支援、調査・研究・提言活動に取り組んでいる。</p>
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</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178295594596641700 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295594596650300">その売上は、本当に必要か</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178295595691490300" class="cms-content-parts-sin178295595691498400">
<p>赤字事業を前にすると、多くの経営者はまず「売上を上げなければ」と考えます。もちろん、売上は大切です。売上がなければ会社は続きませんし、社員の給与も守れません。苦しい局面で、まず売上を追いたくなる気持ちはよく分かります。</p>
<p></p>
<p>ただ、再生の現場で私が最初に見るのは、売上の量だけではありません。その売上を、本当に取りに行くべきなのか。そこを問い直すところから始めます。</p>
<p></p>
<p>中小企業では、特定の取引先に売上が大きく偏っていることがあります。一見すると、大口顧客がいることは安心材料に見えます。しかし、その案件が本当に利益を生んでいるのかを見ていくと、実はそうではないこともあります。売上は大きい。けれども、手間がかかる。急な対応も多い。社員は追加対応に追われ、疲弊している。それでも「大事なお客様だから」と、条件を見直さないまま続けてしまう。こうした状況は、決して珍しくありません。</p>
<p></p>
<p>問題は、その案件を担当している人たちが頑張っていないことではありません。むしろ、現場は必死に頑張っています。だからこそ、経営者が見なければならないのは、努力の量ではなく、その努力が利益につながっているかどうかです。</p>
<p></p>
<p>売上を上げること自体が目的になってしまうと、本来は条件を見直すべき案件まで取りに行ってしまいます。売上は増えているのに、なぜか利益が残らない。社員は忙しいのに、次の投資に回す余力が残らない。経営者も現場も疲れているのに、次の投資に回すお金も時間も生まれない。そこには、売上の質を見ないまま走っている危うさがあります。</p>
<p></p>
<p>赤字事業の立て直しで大事なのは、売上を否定することではありません。売上を一つひとつ見直し、どの売上が会社を支え、どの売上が会社を苦しくしているのかを見極めることです。売上には、伸ばすべき売上と、条件を見直すべき売上があります。その違いを見えるようにすることが、再生の第一歩になります。</p>
<p></p>
<p>苦しいときほど、売上を追いたくなる。しかし、売上の量だけを追っている限り、会社の体質は変わりません。まず見るべきは、その売上が会社に何を残しているかです。ここを見誤らないことが、赤字事業を立て直す出発点です。</p>
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<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178295595385841800 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295595385849100">案件ごとの利益を見える化する</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178295595994794700" class="cms-content-parts-sin178295595994806100">
<p>では、売上の質を見るためには、何から始めればよいのでしょうか。私が再生の現場で必ず行うのは、案件ごとの利益を見えるようにすることです。</p>
<p></p>
<p>どの取引先から、どのくらいの売上があるのか。そこにどれだけの原価がかかっているのか。どれだけの人手がかかっているのか。納品や対応にどれだけの時間を使っているのか。これらを一覧にしていくと、これまで見えていなかった現実が浮かび上がります。</p>
<p></p>
<p>売上が大きい案件が、必ずしも良い案件とは限りません。逆に、売上は小さくても利益率が高く、社員の負荷も少ない案件があります。短時間で高い付加価値を生んでいる仕事もあれば、多くの時間を使っているのに利益がほとんど残っていない仕事もあります。案件ごとの収益性を見ずに、「売上が大きいから大事」「昔からの取引だから続ける」と判断してしまうと、会社は少しずつ体力を失っていきます。</p>
<p></p>
<p>もちろん、すべてを数字だけで割り切る必要はありません。長年の信頼関係がある取引先もあります。今は利益が薄くても、将来につながる案件もあります。地域や業界の中で、簡単には切れない関係もあるでしょう。中小企業の経営は、単純な損得だけで動くものではありません。</p>
<p></p>
<p>ただし、だからこそ見える化が必要です。数字を見たうえで続けるのと、見えないまま続けるのとでは、判断の重みがまったく違います。見えていれば、「この案件は利益は薄いが、将来のために続ける」「この仕事は現場を疲弊させているので条件を見直す」「この領域は利益率が高いので、もっと伸ばす」と判断できます。</p>
<p></p>
<p>特に大切なのは、時間あたりの付加価値です。売上や粗利だけでなく、その仕事にどれだけの時間がかかっているのかを見る。人手不足が続く中で、時間はますます貴重な経営資源になっています。社員の時間をどこに使うのか。そこを見誤ると、利益だけでなく、社員の意欲や将来への投資余力まで削ってしまいます。</p>
<p></p>
<p>案件ごとの利益を見える化すると、経営者は初めて「何を伸ばすべきか」「何を見直すべきか」を具体的に考えられるようになります。感覚だけでなく、事実をもとに判断できるようになる。赤字事業の再生は、気合いや根性だけでは進みません。まず現実を直視し、判断できる材料をそろえることから始まります。</p>
<div></div>
<div></div>
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<h2 class="cms-content-parts-sin178295595152794100 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295595152802500">見直す判断が、再生の原資を生む</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178295593642329800" class="cms-content-parts-sin178295593642338300">
<p>案件ごとの利益が見えてくると、次に必要になるのは「何を見直すか」を決めることです。これは、経営者にとって簡単な判断ではありません。長く付き合ってきた取引先。社員が頑張って対応してきた仕事。売上としては大きく見える案件。それらを見直すには、勇気がいります。</p>
<p></p>
<p>しかし、赤字事業を立て直すためには、続けるものと見直すものを分けなければなりません。すべてを抱えたままでは、新しい挑戦に向かう余力が生まれないからです。</p>
<p></p>
<p>私は、再生の現場では「時間とお金を生み出すこと」が欠かせないとお話ししています。新しい事業をつくるにも、既存事業を磨き込むにも、社員を育てるにも、時間とお金が必要です。ところが、利益の薄い仕事や、現場を疲弊させる仕事に経営資源を使い続けていると、その余力が生まれません。</p>
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<p>&#160;ここで言う「見直す」とは、お客様との関係を乱暴に切ることではありません。条件を見直す。価格を見直す。対応範囲を決める。取引の仕方を変える。場合によっては、続ける理由をあらためて確認する。そうした判断を、一つひとつ丁寧に行うことです。</p>
<p></p>
<p>たとえば、利益が出ていない案件でも、価格交渉によって改善できることがあります。これまで何となく続けていた対応範囲を明確にするだけで、現場の負荷を減らせることもあります。納期や仕様変更のルールを決めることで、社員の時間を守れることもあります。見直しとは、取引をやめることだけを意味するのではありません。</p>
<p></p>
<p>大切なのは、経営者が「何を守り、何を変えるのか」を決めることです。すべてを守ろうとすると、結果として本当に守るべきものまで守れなくなります。利益を生む仕事、社員の成長につながる仕事、次の事業の種になる仕事。そこに時間とお金を回すためには、見直すべき仕事に向き合わなければなりません。</p>
<p></p>
<p>赤字事業の再生は、売上を増やすことだけで進むものではありません。むしろ、何に経営資源を使っているのかを見直し、次の一手に回せる余力をつくることが大切です。見直す判断は、会社を小さくするためではありません。会社を次へ進めるための原資を生み出す判断です。</p>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin178295658920038200" class="cms-content-parts-sin178295658920047400">
<p>赤字事業の立て直しでは、数字だけでなく、現場の動きも見ていく必要があります。私が印象に残っている、沖縄そばをつくっている会社の例があります。</p>
<p></p>
<p>その会社では、工場の現場から「人が足りない」「忙しすぎる」という声が上がっていました。一方で、経営者には別の悩みがありました。物産展に出れば売上が見込めるのに、そこへ人を出す余裕がない。現場は人手不足を訴え、経営者は売上機会を逃している。どちらも、会社にとって切実な問題でした。</p>
<p></p>
<p>そこで、製造ラインの動きを日報で見えるようにしました。どの作業に、どのくらいの時間がかかっているのか。どこで待ち時間が生まれているのか。誰がどの工程を担っているのか。現場の感覚だけでなく、実際の動きを見えるようにしていきました。</p>
<p></p>
<p>すると、無理や無駄、ムラが見えてきました。人が足りないと思っていた現場でも、作業の流れを見直すことで、一人分の人員を捻出できることが分かりました。その一人を物産展に配置したところ、売上の機会をつかむことができました。既存事業の中にあった無駄を減らし、その余力を売上を生む場に回すことができました。</p>
<p></p>
<p>この話で大切なのは、現場の声を否定する必要はないということです。「人が足りない」という声が間違っていたわけではありません。現場は、本当に忙しかった。ただ、その忙しさの中身が見えていなかった。どこに負荷があり、どこに無駄があり、どこを変えればよいのかが分からなかった。見えるようになったことで、初めて打ち手が見えてきました。</p>
<p></p>
<p>現場の動きが見えるようになると、経営者だけでなく、社員も納得しやすくなります。なぜこの作業を変えるのか。なぜこの配置にするのか。なぜこの仕事を見直すのか。理由が見えれば、人は前に進みやすくなります。逆に、理由が見えないまま「頑張れ」と言われても、現場は疲れてしまいます。</p>
<p></p>
<p>再生の現場で必要なのは、厳しい数字を突きつけることだけではありません。現場の声を聞き、動きを見えるようにし、どこを変えれば会社も社員も前に進めるのかを一緒に探ることです。見えれば、判断できる。見えれば、動き出せる。赤字事業の立て直しは、そこから始まります。</p>
<p></p>
<p>次回はいよいよ最終回です。これまでお話ししてきた「現場を見ること」「経営を見える化すること」「事業の種を見つけること」「売上の質を見直すこと」を踏まえ、これからの中小企業に必要な経営観について考えます。変化の時代に、経営者はどのような旗を立て、何を守り、何を変えていくべきなのか。社員や地域、取引先とともに未来へ進むために大切な視点を、最終回でお話しします。次回もぜひお楽しみに。</p>
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<p></p>
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<h3 class="cms-content-parts-sin178295664890962300 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295664890966200">関連リンク</h3>
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<p><a href="https://gdx-research.com/">フォーバル GDXリサーチ研究所</a></p>
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<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/05/2012/">
<title>外部流出ゼロへ。オフラインAIが守る企業の知</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/05/2012/</link>
<description>
積み上がる契約書の山、過去のプロジェクト資料、そして整理のつかない膨大なPDFファイル。デジタル化が進んだはずの現代のオフィスにおいて、皮肉にも私たちは「目的の書類を探す」という非生産的な作業に多くの時間を奪われている。高度なAIを導入すれば解決できることは分かっていても、機密情報をクラウドへ預けることへの抵抗感や、膨らみ続けるサブスクリプションの月額費用が、日本の中小企業や現場のDXを足止めしてきた。
この膠着状態を打ち破る小さな知能が、名古屋に拠点を構える株式会社マグノリアから投入された。文書管理ソフトウェア「AIアシスト OCR＆PDF」である。最新のAI処理をPC内で完結させ、外部への通信を一切遮断しながら、文脈を理解する「専属の文書管理人」をわずか3,980円（税込）で提供する。デジタル技術の核を外部に委ねず、自社の資産として手元に保有する。この選択が、日本の現場が自律的にDXを進めるための一つの指針となるかもしれない。（文＝JapanStep編集部）
文脈で探し、自動で分ける。完全オフラインAIの実務性能
&#160;
（引用元：PR TIMES）

マグノリアが提供を開始した「AIアシスト OCR＆PDF」の最大の特徴は、BERTやRAGといった高度な自然言語処理技術を統合しながら、全ての処理をインターネットから隔離されたローカル環境で実行する点にある。従来の文書管理では、重要書類をAIで解析しようとすれば外部サーバーへのデータ送信が避けられず、セキュリティポリシーが壁となって導入を見送るケースが少なくなかった。本製品は、この「利便性とプライバシー」のトレードオフを解消した設計となっている。

実務面で核となる機能が「AI意味検索（Vector Search）」だ。これは、キーワードが完全に一致しなくても、AIが文書の内容を「文脈」で理解し、類似性の高い書類を探し出す技術である。これにより、あやふやな記憶を頼りに内容の近い資料を検索したり、膨大なPDFの中から特定の文脈を持つページを瞬時に探し出したりすることが可能になる。

また、文字読み取り技術においても、AIによる自動補正が強力に機能する。スキャンに伴うページの傾きをAIが検知して補正を加え、全文検索が可能な「サーチャブルPDF」を自動で生成する。さらに、画面上の任意の範囲を即座にテキスト化する「画面キャプチャOCR」も搭載しており、情報収集の効率を一段と向上させている。これらの高度な機能を3,980円（税込）という買い切り価格で、かつ返金保証付きで提供する姿勢は、AI導入の経済的リスクを極限まで排除したものだ。
クラウドを介さない安心。オフラインAIが支える技能承継
マグノリアによる今回の製品投入が示唆するのは、日本の中小企業や自治体における「情報の主権」の再確保である。

2026年現在、あらゆる業務ツールにおいて、クラウド化とサブスクリプション化が進んでいる。しかし、地方の自治体や小規模な士業事務所、あるいは独自ノウハウを抱える町工場にとって、自社の核心となるデータを外部に依存し続けることはコストとセキュリティの両面で重い負荷となっている。その中で、マグノリアが提示した「外に出さないAI」という選択肢は、最先端技術を特別なものではなく、文房具や工具と同じように自社の資産として使い倒すための日本独自の「現場感覚」に根ざした回答である。

特に注目すべきは、この「オフラインの知能」がもたらす情報の資産化だ。中小企業の強みは、過去の膨大な経験や設計図、顧客とのやり取りの中に眠っている。これらをAIによって構造化し、いつでも引き出せる状態に整えることは、ベテランの引退に伴う技能承継という課題に対する有力な一手となる。高額なコンサルティングや大規模なシステム構築を介さずとも、手元のPC一台で自社の情報を整理し、活用し始めることができる。この導入のしやすさこそが、地方企業の業務効率を改善するための大きな原動力となる。

AIの主戦場は今、巨大なクラウドから個々のPCやエッジデバイスへと深化している。マグノリアが提示したモデルは、AIを一部の先進企業だけの特権から解放し、日本の事務現場の隅々にまで浸透していく「民主化」を、加速させるものだといえる。手元のPCに宿る小さな知能が、埋もれた知見を掘り起こし、知的生産のボトルネックを解消する。その確かな手触りを伴ったDXの形が、日本のものづくりの景色をより力強いものへと書き換えていくことが期待される。

</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/32">テクノロジー</dc:category>
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<dc:date>2026-05-22T08:20:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin177936987872654700" class="cms-content-parts-sin177936987872662300">
<p>積み上がる契約書の山、過去のプロジェクト資料、そして整理のつかない膨大なPDFファイル。デジタル化が進んだはずの現代のオフィスにおいて、皮肉にも私たちは「目的の書類を探す」という非生産的な作業に多くの時間を奪われている。高度なAIを導入すれば解決できることは分かっていても、機密情報をクラウドへ預けることへの抵抗感や、膨らみ続けるサブスクリプションの月額費用が、日本の中小企業や現場のDXを足止めしてきた。</p>
<p>この膠着状態を打ち破る小さな知能が、名古屋に拠点を構える株式会社マグノリアから投入された。文書管理ソフトウェア「AIアシスト OCR＆PDF」である。最新のAI処理をPC内で完結させ、外部への通信を一切遮断しながら、文脈を理解する「専属の文書管理人」をわずか3,980円（税込）で提供する。デジタル技術の核を外部に委ねず、自社の資産として手元に保有する。この選択が、日本の現場が自律的にDXを進めるための一つの指針となるかもしれない。（文＝JapanStep編集部）</p>
<h2>文脈で探し、自動で分ける。完全オフラインAIの実務性能</h2>
<p style="text-align: center;">&#160;<img src="/images/learn/260522_ai/images20260521222546.webp" width="500" height="500" alt="" /></p>
<p style="text-align: center;"><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000178187.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>マグノリアが提供を開始した「AIアシスト OCR＆PDF」の最大の特徴は、BERTやRAGといった高度な自然言語処理技術を統合しながら、全ての処理をインターネットから隔離されたローカル環境で実行する点にある。従来の文書管理では、重要書類をAIで解析しようとすれば外部サーバーへのデータ送信が避けられず、セキュリティポリシーが壁となって導入を見送るケースが少なくなかった。本製品は、この「利便性とプライバシー」のトレードオフを解消した設計となっている。</p>
<p></p>
<p>実務面で核となる機能が「AI意味検索（Vector Search）」だ。これは、キーワードが完全に一致しなくても、AIが文書の内容を「文脈」で理解し、類似性の高い書類を探し出す技術である。これにより、あやふやな記憶を頼りに内容の近い資料を検索したり、膨大なPDFの中から特定の文脈を持つページを瞬時に探し出したりすることが可能になる。</p>
<p></p>
<p>また、文字読み取り技術においても、AIによる自動補正が強力に機能する。スキャンに伴うページの傾きをAIが検知して補正を加え、全文検索が可能な「サーチャブルPDF」を自動で生成する。さらに、画面上の任意の範囲を即座にテキスト化する「画面キャプチャOCR」も搭載しており、情報収集の効率を一段と向上させている。これらの高度な機能を3,980円（税込）という買い切り価格で、かつ返金保証付きで提供する姿勢は、AI導入の経済的リスクを極限まで排除したものだ。</p>
<h2>クラウドを介さない安心。オフラインAIが支える技能承継</h2>
<p>マグノリアによる今回の製品投入が示唆するのは、日本の中小企業や自治体における「情報の主権」の再確保である。</p>
<p></p>
<p>2026年現在、あらゆる業務ツールにおいて、クラウド化とサブスクリプション化が進んでいる。しかし、地方の自治体や小規模な士業事務所、あるいは独自ノウハウを抱える町工場にとって、自社の核心となるデータを外部に依存し続けることはコストとセキュリティの両面で重い負荷となっている。その中で、マグノリアが提示した「外に出さないAI」という選択肢は、最先端技術を特別なものではなく、文房具や工具と同じように自社の資産として使い倒すための日本独自の「現場感覚」に根ざした回答である。</p>
<p></p>
<p>特に注目すべきは、この「オフラインの知能」がもたらす情報の資産化だ。中小企業の強みは、過去の膨大な経験や設計図、顧客とのやり取りの中に眠っている。これらをAIによって構造化し、いつでも引き出せる状態に整えることは、ベテランの引退に伴う技能承継という課題に対する有力な一手となる。高額なコンサルティングや大規模なシステム構築を介さずとも、手元のPC一台で自社の情報を整理し、活用し始めることができる。この導入のしやすさこそが、地方企業の業務効率を改善するための大きな原動力となる。</p>
<p></p>
<p>AIの主戦場は今、巨大なクラウドから個々のPCやエッジデバイスへと深化している。マグノリアが提示したモデルは、AIを一部の先進企業だけの特権から解放し、日本の事務現場の隅々にまで浸透していく「民主化」を、加速させるものだといえる。手元のPCに宿る小さな知能が、埋もれた知見を掘り起こし、知的生産のボトルネックを解消する。その確かな手触りを伴ったDXの形が、日本のものづくりの景色をより力強いものへと書き換えていくことが期待される。</p>
<div></div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2248/">
<title>仮想の視線が紡ぐ絆。アバターの豊かな対話</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2248/</link>
<description>
仮想空間でのコミュニケーションは、言葉だけでは伝わらない微妙なニュアンスの表現に課題を残していた。この壁を越えるため、視線の動きをアバターに反映させる「アイトラッキング」技術が注目されている。この秋、高価で扱いが難しかったこの技術を、誰もが日常的に使えるようにする新たなデバイスが登場する。視線という非言語の表現力が、仮想と現実の人間関係をどう豊かにしていくのか。（文＝MetaStep編集部）
度入りレンズにも対応。視線を拡張する新デバイス
2026年6月、VR技術で新たな体験を生み出す株式会社AoharuNEXTは、VRSNS（ソーシャルVR：仮想空間上で他のユーザーと交流するサービス）向けのアイトラッキングデバイス「FocusRay Extension」の先行予約を開始した。単体価格は17,700円（税込）と、これまでの同種デバイスと比較して導入しやすい価格帯を実現している。
&#160;（引用元：PR TIMES）

アイトラッキングとは、ユーザーの目の動きをカメラで読み取り、仮想空間のアバターの視線や瞬きにリアルタイムで反映させる技術だ。しかし、これまでは専用のVRヘッドセットが必要であったり、眼鏡や度入りレンズとの併用が困難であったりと、多くのユーザーにとって物理的なハードルが存在していた。
&#160;（引用元：PR TIMES）

同社が開発した新製品は、特許出願中の磁気吸着方式を採用することで、この課題を解決した。VRヘッドセットに取り付ける度入りレンズを使用するユーザーでも問題なく装着でき、Meta Questシリーズをはじめとする多様なヘッドセットに対応。また、情報処理基板やバッテリーを搭載するコアモジュールには複数のUSB Type-Cポートを備え、給電や通信の配線をすっきりとまとめる工夫が施されている。

本デバイスは、オープンソースのソフトウエアを活用し、VRChatなどの主要なプラットフォームでシームレスに動作する。表情を読み取るフェイストラッキングデバイスとの併用も想定されており、技術的な敷居を大きく下げながら、誰もが仮想空間で豊かな感情表現を行える環境を整えた。
感情が宿るアバター。深まる仮想空間の対話
人間のコミュニケーションにおいて、言葉が伝える情報は一部に過ぎない。視線の交差、瞬きのタイミング、視線をそらす微細な動きが、相手への共感や感情の機微を雄弁に語る。これまでアバターを通じた対話では視線が固定化されやすく、感情の細かい揺れ動きを伝えることが難しかった。しかし、アイトラッキング技術によって「目は口ほどに物を言う」という法則が仮想空間に持ち込まれると、対話の質は根本から変化する。

この表現力の拡張は、コミュニケーションに課題を抱える人々にとって重要なインフラとなる。対人関係に不安を持つ人や、現実の身体的な制約から外出が難しい人々が、アバターという安全なフィルターを通して相手と自然に視線を合わせ、豊かな感情のやり取りを経験できる可能性があるからだ。仮想空間で得た「心を通わせることができた」という成功体験は確かな自信となり、現実世界でのコミュニケーションの恐怖心を和らげるクッションとして機能するはずだ。

また、教育や就労支援の場としてのメタバース利用においても、参加者の視線が可視化されることで、相手の関心度や理解度を直感的に把握できるようになる。仮想空間での対話が現実の対面と同等の深さを持つようになれば、オンラインでの学びや協働はさらに円滑に進むだろう。

視線という動きが、デジタル空間の冷たさを打ち消し、人々の体温を伝える。高機能なデバイスが手軽に普及することで、仮想空間はより感情豊かな社会へと成熟していく。仮想の視線が紡いだ温かな関係性は、現実を生きる人々の背中を力強く押してくれるはずだ。

</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/32">テクノロジー</dc:category>
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<dc:date>2026-07-27T08:40:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin178510947845622600" class="cms-content-parts-sin178510947845630400">
<p>仮想空間でのコミュニケーションは、言葉だけでは伝わらない微妙なニュアンスの表現に課題を残していた。この壁を越えるため、視線の動きをアバターに反映させる「アイトラッキング」技術が注目されている。この秋、高価で扱いが難しかったこの技術を、誰もが日常的に使えるようにする新たなデバイスが登場する。視線という非言語の表現力が、仮想と現実の人間関係をどう豊かにしていくのか。（文＝MetaStep編集部）</p>
<h2>度入りレンズにも対応。視線を拡張する新デバイス</h2>
<p>2026年6月、VR技術で新たな体験を生み出す株式会社AoharuNEXTは、VRSNS（ソーシャルVR：仮想空間上で他のユーザーと交流するサービス）向けのアイトラッキングデバイス「FocusRay Extension」の先行予約を開始した。単体価格は17,700円（税込）と、これまでの同種デバイスと比較して導入しやすい価格帯を実現している。</p>
<p>&#160;<img src="/images/learn/2607_Release/260728_kasou/images20260727084546.webp" width="1280" height="720" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000168663.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>アイトラッキングとは、ユーザーの目の動きをカメラで読み取り、仮想空間のアバターの視線や瞬きにリアルタイムで反映させる技術だ。しかし、これまでは専用のVRヘッドセットが必要であったり、眼鏡や度入りレンズとの併用が困難であったりと、多くのユーザーにとって物理的なハードルが存在していた。</p>
<p>&#160;<img src="/images/learn/2607_Release/260728_kasou/images20260727084558.webp" width="1280" height="720" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000168663.html" style="font-size: 1.6rem;"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>同社が開発した新製品は、特許出願中の磁気吸着方式を採用することで、この課題を解決した。VRヘッドセットに取り付ける度入りレンズを使用するユーザーでも問題なく装着でき、Meta Questシリーズをはじめとする多様なヘッドセットに対応。また、情報処理基板やバッテリーを搭載するコアモジュールには複数のUSB Type-Cポートを備え、給電や通信の配線をすっきりとまとめる工夫が施されている。</p>
<p></p>
<p>本デバイスは、オープンソースのソフトウエアを活用し、VRChatなどの主要なプラットフォームでシームレスに動作する。表情を読み取るフェイストラッキングデバイスとの併用も想定されており、技術的な敷居を大きく下げながら、誰もが仮想空間で豊かな感情表現を行える環境を整えた。</p>
<h2>感情が宿るアバター。深まる仮想空間の対話</h2>
<p>人間のコミュニケーションにおいて、言葉が伝える情報は一部に過ぎない。視線の交差、瞬きのタイミング、視線をそらす微細な動きが、相手への共感や感情の機微を雄弁に語る。これまでアバターを通じた対話では視線が固定化されやすく、感情の細かい揺れ動きを伝えることが難しかった。しかし、アイトラッキング技術によって「目は口ほどに物を言う」という法則が仮想空間に持ち込まれると、対話の質は根本から変化する。</p>
<p></p>
<p>この表現力の拡張は、コミュニケーションに課題を抱える人々にとって重要なインフラとなる。対人関係に不安を持つ人や、現実の身体的な制約から外出が難しい人々が、アバターという安全なフィルターを通して相手と自然に視線を合わせ、豊かな感情のやり取りを経験できる可能性があるからだ。仮想空間で得た「心を通わせることができた」という成功体験は確かな自信となり、現実世界でのコミュニケーションの恐怖心を和らげるクッションとして機能するはずだ。</p>
<p></p>
<p>また、教育や就労支援の場としてのメタバース利用においても、参加者の視線が可視化されることで、相手の関心度や理解度を直感的に把握できるようになる。仮想空間での対話が現実の対面と同等の深さを持つようになれば、オンラインでの学びや協働はさらに円滑に進むだろう。</p>
<p></p>
<p>視線という動きが、デジタル空間の冷たさを打ち消し、人々の体温を伝える。高機能なデバイスが手軽に普及することで、仮想空間はより感情豊かな社会へと成熟していく。仮想の視線が紡いだ温かな関係性は、現実を生きる人々の背中を力強く押してくれるはずだ。</p>
<div></div>
</div>
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</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2242/">
<title>AIに推薦される企業へ。採用広報の新基準</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2242/</link>
<description>
検索窓にキーワードを入力し、表示された膨大なリンクの海をさまよう。そんな求職活動のあり方が、過去の風景になりつつある。今、一人の求職者がスマートフォンに向かって「自分に合う、働きやすい会社は？」と問いかける。AIが返すのは、求人情報の羅列ではなく、その人の志向に合致すると判断された数社の名前だ。この数社の候補に含まれるか、それともAIの視界から外れるか。それが企業の採用競争力を左右する境界線となりつつある。
2026年6月、株式会社Terrace Rootsが開始した「採用広報GEO研修」は、情報の主導権が検索エンジンから生成AIへと移行する中で、企業がいかに「発見されるか」を定義し直す試みだ。AIに推薦されるための最適化手法であるGEO（生成エンジン最適化）。この新しい作法を身につけることは、単なる採用スキルの向上ではなく、情報の透明性が厳格に求められる新しい時代の生存戦略といえる。（文＝JapanStep編集部）


3.5人に1人がAIで探す時代。診断と研修で自社を「見える化」する

2026年6月16日に発表された本研修サービスは、国内で初めて採用広報分野に特化したGEOスキルの習得を目的としている（2026年6月9日時点・株式会社Terrace Roots調べ）。背景にあるのは、求職者の行動様式の劇的な変化だ。「AI検索白書2026」の調査によれば、直近8カ月で求職者のAI検索利用率は急増し、すでに3.5人に1人が就職・転職活動にAI検索を活用しているという。（引用元：PR TIMES）

従来の検索エンジン最適化（SEO）は「自社サイトを上位に表示させること」を目指したが、生成エンジン最適化（GEO）における要諦は「AIから推薦を受けること」にある。Terrace Rootsが30のホテル・旅館を対象に実施した調査では、約50％の宿泊施設がAIからほぼ認識されていないという結果が出ており、採用市場においても同様の事態が推察される。
（引用元：PR TIMES）

そこで同社は、「自社がAIにどう見えているのか分からない」という声に応えるため、自社のAI推薦状況を無料でチェックできる「採用GEO診断チェッカー」を公開すると同時に、具体的な改善スキルを習得するための研修プログラムを打ち出した。

研修プログラムの内容は、GEOの基礎理論から現場での運用までを繋ぐ実践的な構成だ。まずはAI検索のアルゴリズムに始まり、GEO最適化ライティングや構造化データの実装などを幅広く網羅することで、外部コンサルティングに依存せず自社の担当者が自律的に改善を回せる「内製化」の実現を支援する。また、こうした高度なスキル習得を助成金の活用によって負担を抑えて導入できる点も、中小企業のリスキリングを多角的に後押しする支援材料として機能するだろう。


「選ばれる」から「推薦される」へ。情報格差を埋めるAIの眼差し

Terrace Rootsによる今回の取り組みが示唆するのは、企業が求職者に見つけ出されるための仕組みが、検索順位を競う従来のSEOから、AIに自社の情報を正しく認識させて「推薦」を勝ち取るGEOへ移行しつつあるというパラダイムシフトだ。

従来の採用市場では、多額の広告費によって検索上位を占拠できる大企業の優位性が揺るぎなかった。だが、AIの推薦ロジックは、ウェブ上に散在する情報の断片を統合して企業の文化や実態を多角的に解析するため、もはや広告予算の規模だけで優劣が決まることはない。誠実な情報をAIが解釈可能な形式で発信すれば、企業規模に関わらず推薦候補として浮上するチャンスを平等に得られる。これこそが、地方の中小企業が大手と対等に自社の真価を競える、「情報の民主化」が加速するプロセスといえるだろう。

また、GEOへの対応は、求職者と企業のミスマッチ解消にも寄与する。構造化された企業の情報をAIが深く理解することで、個々の求職者の潜在的なニーズに最も合致する企業を直接推薦するようになるためだ。これにより求職者は自分に合った職場を見つけやすくなり、企業側も自社の風土を正しく理解した人材に対して、より確かな精度でアプローチできる環境が整うだろう。

採用広報の焦点は、「いかに目立つか」という表層的な競争から、「いかに正しく、かつ詳細に理解されるか」というデータの透明性の勝負へと移りつつある。Terrace Rootsが提示したGEOという手法は、情報の波に埋もれていた地方企業や中小企業が、AIという新しいフィルターを通じて自らの価値を再発見し、次代の担い手へと繋げるための有効な解決策となるだろう。

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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
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<dc:date>2026-07-24T07:00:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin178477169485144500" class="cms-content-parts-sin178477169485152200">
<p>検索窓にキーワードを入力し、表示された膨大なリンクの海をさまよう。そんな求職活動のあり方が、過去の風景になりつつある。今、一人の求職者がスマートフォンに向かって「自分に合う、働きやすい会社は？」と問いかける。AIが返すのは、求人情報の羅列ではなく、その人の志向に合致すると判断された数社の名前だ。この数社の候補に含まれるか、それともAIの視界から外れるか。それが企業の採用競争力を左右する境界線となりつつある。<br />
2026年6月、株式会社Terrace Rootsが開始した「採用広報GEO研修」は、情報の主導権が検索エンジンから生成AIへと移行する中で、企業がいかに「発見されるか」を定義し直す試みだ。AIに推薦されるための最適化手法であるGEO（生成エンジン最適化）。この新しい作法を身につけることは、単なる採用スキルの向上ではなく、情報の透明性が厳格に求められる新しい時代の生存戦略といえる。（文＝JapanStep編集部）</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178477171311126900 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178477171311133200">3.5人に1人がAIで探す時代。診断と研修で自社を「見える化」する</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178477170206032700" class="cms-content-parts-sin178477170206040300">
<p>2026年6月16日に発表された本研修サービスは、国内で初めて採用広報分野に特化したGEOスキルの習得を目的としている（2026年6月9日時点・株式会社Terrace Roots調べ）。背景にあるのは、求職者の行動様式の劇的な変化だ。「AI検索白書2026」の調査によれば、直近8カ月で求職者のAI検索利用率は急増し、すでに3.5人に1人が就職・転職活動にAI検索を活用しているという。<img src="/images/learn/2607_Release/260723_saiyoukouhou/1.webp" width="900" height="635" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000179501.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>従来の検索エンジン最適化（SEO）は「自社サイトを上位に表示させること」を目指したが、生成エンジン最適化（GEO）における要諦は「AIから推薦を受けること」にある。Terrace Rootsが30のホテル・旅館を対象に実施した調査では、約50％の宿泊施設がAIからほぼ認識されていないという結果が出ており、採用市場においても同様の事態が推察される。</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260723_saiyoukouhou/2.webp" width="900" height="515" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000179501.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>そこで同社は、「自社がAIにどう見えているのか分からない」という声に応えるため、自社のAI推薦状況を無料でチェックできる「採用GEO診断チェッカー」を公開すると同時に、具体的な改善スキルを習得するための研修プログラムを打ち出した。</p>
<p></p>
<p>研修プログラムの内容は、GEOの基礎理論から現場での運用までを繋ぐ実践的な構成だ。まずはAI検索のアルゴリズムに始まり、GEO最適化ライティングや構造化データの実装などを幅広く網羅することで、外部コンサルティングに依存せず自社の担当者が自律的に改善を回せる「内製化」の実現を支援する。また、こうした高度なスキル習得を助成金の活用によって負担を抑えて導入できる点も、中小企業のリスキリングを多角的に後押しする支援材料として機能するだろう。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178477171653360500 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178477171653368900">「選ばれる」から「推薦される」へ。情報格差を埋めるAIの眼差し</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178477169901718800" class="cms-content-parts-sin178477169901756300">
<p>Terrace Rootsによる今回の取り組みが示唆するのは、企業が求職者に見つけ出されるための仕組みが、検索順位を競う従来のSEOから、AIに自社の情報を正しく認識させて「推薦」を勝ち取るGEOへ移行しつつあるというパラダイムシフトだ。</p>
<p></p>
<p>従来の採用市場では、多額の広告費によって検索上位を占拠できる大企業の優位性が揺るぎなかった。だが、AIの推薦ロジックは、ウェブ上に散在する情報の断片を統合して企業の文化や実態を多角的に解析するため、もはや広告予算の規模だけで優劣が決まることはない。誠実な情報をAIが解釈可能な形式で発信すれば、企業規模に関わらず推薦候補として浮上するチャンスを平等に得られる。これこそが、地方の中小企業が大手と対等に自社の真価を競える、「情報の民主化」が加速するプロセスといえるだろう。</p>
<p></p>
<p>また、GEOへの対応は、求職者と企業のミスマッチ解消にも寄与する。構造化された企業の情報をAIが深く理解することで、個々の求職者の潜在的なニーズに最も合致する企業を直接推薦するようになるためだ。これにより求職者は自分に合った職場を見つけやすくなり、企業側も自社の風土を正しく理解した人材に対して、より確かな精度でアプローチできる環境が整うだろう。</p>
<p></p>
<p>採用広報の焦点は、「いかに目立つか」という表層的な競争から、「いかに正しく、かつ詳細に理解されるか」というデータの透明性の勝負へと移りつつある。Terrace Rootsが提示したGEOという手法は、情報の波に埋もれていた地方企業や中小企業が、AIという新しいフィルターを通じて自らの価値を再発見し、次代の担い手へと繋げるための有効な解決策となるだろう。</p>
<div></div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2238/">
<title>1YAE＝1円。石垣島発のトークン決済に、地域経済“再起動”のヒント</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2238/</link>
<description>
日本の地方観光地は、多くの観光客を集めながらも、その消費が地域外へ流出してしまう構造的な課題を抱えている。特に資金力に乏しい中小店舗は、独自の決済インフラやポイント施策を持てず、デジタル化の恩恵を受けられないまま機会損失を生んできた。この重い連鎖を、ブロックチェーン技術が断ち切ろうとしている。決済と顧客還元を一体化させた新たな地域通貨が、地方経済を活性化させ、日本の観光産業を次なるステージへと押し上げる。（文＝JapanStep編集部）

手数料0.5％！ ブロックチェーン地域通貨の誕生

2026年5月、合同会社Arcoirisは、ブロックチェーン地域通貨「八重山トークン（YAE）」の実証実験を同年6月1日より沖縄県石垣島で開始すると発表した。

（引用元：PR TIMES）

本サービスは、強固な技術基盤であるSolanaブロックチェーンを活用し、QRコード決済とスタンプカード、ポイントカードの三つの機能をスマートフォン一台に統合した新しい決済プラットフォームである。1YAEは1円として価値が固定されている。

石垣島を訪れる国内外の観光客および島民を対象としており、実証実験では地元のカフェやレンタカー、エステなど多様な業種の店舗が参加してサービスがスタートした（2026年7月16日時点で加盟店は27店舗）。利用開始を促進するためモニターを募集し、500YAE（500円相当）を無償配布するキャンペーンも実施されている。

最大の特徴は、中小店舗に対する導入ハードルの圧倒的な低さにある。加盟店は初期費用ゼロで独自のデジタル決済やポイントシステムを導入できるだけでなく、取引手数料は決済金額の0.5％に抑えられている。クレジットカードや一般的なコード決済が1.5〜5％程度の手数料を課すのに対し、業界最安水準の低コストを実現した。

さらに、ブロックチェーン上で動作するためすべての取引記録の改ざんが不可能であり、高い透明性と信頼性を誇る。世界中のユーザーがトークンを購入できる仕組みにより、島外からの消費をダイレクトに呼び込む新たな経済モデルの構築を目指している。


循環する地域経済。Web3が地方に低コストで大きな活力を生み出す

今回の実証実験が提示する本質的な価値は、最先端のWeb3技術を用いて、地方都市に「富が循環する自立した経済圏」を創り出した点にある。

日本有数の観光地である石垣島では、多額の観光消費が生まれている一方で、その利益の多くは大手決済インフラの手数料や外部資本の企業へと流出してしまい、地元に根ざす中小店舗へ十分に還元されないという構造的な課題があった。資金力に乏しい地方の個店が、単独で高度なデジタル化の波に乗ることは極めて困難だった。

しかし、「八重山トークン」のような極低コストの地域通貨プラットフォームが普及すれば、このパワーバランスは大きく変化する。店舗側は利益を過度に圧迫されることなくキャッシュレス決済を導入でき、浮いたコストを顧客へのポイント還元やサービスの向上へと回すことができる。観光客の視点に立てば、スマートフォンひとつで便利に決済を済ませながら、同時に「自分のお金で地域経済を直接応援している」というポジティブな参加意識を持つことができるのだ。

合同会社Arcoiris 代表社員の吉田 晴雅 氏は「観光消費を地域経済に還元する仕組みを実現した」と語る。ブロックチェーンという非中央集権的なテクノロジーが、巨大なプラットフォーマーに依存しない新たな選択肢を提示し、地域の中小事業者を力強く後押ししているのである。

この石垣島発の挑戦は、実証データをもとに沖縄全域、さらには世界の観光地への展開を見据えている。地方の小さな店舗が連帯し、デジタルの力で独自の経済圏を確立する。この自立と共創のビジネスモデルが全国へと波及したとき、日本の地方経済は活力を取り戻し、次なる成長ステージへと力強くステップアップしていくはずだ。

</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/35">カルチャー</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
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<dc:date>2026-07-23T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178468198638358700" class="cms-content-parts-sin178468198638366000">
<p>日本の地方観光地は、多くの観光客を集めながらも、その消費が地域外へ流出してしまう構造的な課題を抱えている。特に資金力に乏しい中小店舗は、独自の決済インフラやポイント施策を持てず、デジタル化の恩恵を受けられないまま機会損失を生んできた。この重い連鎖を、ブロックチェーン技術が断ち切ろうとしている。決済と顧客還元を一体化させた新たな地域通貨が、地方経済を活性化させ、日本の観光産業を次なるステージへと押し上げる。（文＝JapanStep編集部）</p>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178468204755688700 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178468204755695100">手数料0.5％！ ブロックチェーン地域通貨の誕生</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178468202993847500" class="cms-content-parts-sin178468202993996300">
<p>2026年5月、合同会社Arcoirisは、ブロックチェーン地域通貨「八重山トークン（YAE）」の実証実験を同年6月1日より沖縄県石垣島で開始すると発表した。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/2607_Release/260722_ishigakijima/1.webp" width="600" height="597" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000183067.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>本サービスは、強固な技術基盤であるSolanaブロックチェーンを活用し、QRコード決済とスタンプカード、ポイントカードの三つの機能をスマートフォン一台に統合した新しい決済プラットフォームである。1YAEは1円として価値が固定されている。</p>
<p></p>
<p>石垣島を訪れる国内外の観光客および島民を対象としており、実証実験では地元のカフェやレンタカー、エステなど多様な業種の店舗が参加してサービスがスタートした（2026年7月16日時点で加盟店は27店舗）。利用開始を促進するためモニターを募集し、500YAE（500円相当）を無償配布するキャンペーンも実施されている。</p>
<p></p>
<p>最大の特徴は、中小店舗に対する導入ハードルの圧倒的な低さにある。加盟店は初期費用ゼロで独自のデジタル決済やポイントシステムを導入できるだけでなく、取引手数料は決済金額の0.5％に抑えられている。クレジットカードや一般的なコード決済が1.5〜5％程度の手数料を課すのに対し、業界最安水準の低コストを実現した。</p>
<p></p>
<p>さらに、ブロックチェーン上で動作するためすべての取引記録の改ざんが不可能であり、高い透明性と信頼性を誇る。世界中のユーザーがトークンを購入できる仕組みにより、島外からの消費をダイレクトに呼び込む新たな経済モデルの構築を目指している。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178468205024124900 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178468205024136300">循環する地域経済。Web3が地方に低コストで大きな活力を生み出す</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178468203581668900" class="cms-content-parts-sin178468203581700500">
<p>今回の実証実験が提示する本質的な価値は、最先端のWeb3技術を用いて、地方都市に「富が循環する自立した経済圏」を創り出した点にある。</p>
<p></p>
<p>日本有数の観光地である石垣島では、多額の観光消費が生まれている一方で、その利益の多くは大手決済インフラの手数料や外部資本の企業へと流出してしまい、地元に根ざす中小店舗へ十分に還元されないという構造的な課題があった。資金力に乏しい地方の個店が、単独で高度なデジタル化の波に乗ることは極めて困難だった。</p>
<p></p>
<p>しかし、「八重山トークン」のような極低コストの地域通貨プラットフォームが普及すれば、このパワーバランスは大きく変化する。店舗側は利益を過度に圧迫されることなくキャッシュレス決済を導入でき、浮いたコストを顧客へのポイント還元やサービスの向上へと回すことができる。観光客の視点に立てば、スマートフォンひとつで便利に決済を済ませながら、同時に「自分のお金で地域経済を直接応援している」というポジティブな参加意識を持つことができるのだ。</p>
<p></p>
<p>合同会社Arcoiris 代表社員の吉田 晴雅 氏は「観光消費を地域経済に還元する仕組みを実現した」と語る。ブロックチェーンという非中央集権的なテクノロジーが、巨大なプラットフォーマーに依存しない新たな選択肢を提示し、地域の中小事業者を力強く後押ししているのである。</p>
<p></p>
<p>この石垣島発の挑戦は、実証データをもとに沖縄全域、さらには世界の観光地への展開を見据えている。地方の小さな店舗が連帯し、デジタルの力で独自の経済圏を確立する。この自立と共創のビジネスモデルが全国へと波及したとき、日本の地方経済は活力を取り戻し、次なる成長ステージへと力強くステップアップしていくはずだ。</p>
<div></div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2225/">
<title>断っていた依頼に、事業の種がある【連載】再生請負人 平良学が教える 中小企業のゼロイチ術（第3回）</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2225/</link>
<description> 皆さん、こんにちは。フォーバル GDXリサーチ研究所の平良学です。本連載では、中小企業が変化の時代に新たな一歩を踏み出すための考え方を、私自身の経験を交えながらお伝えしています。第2回では、新規事業を考える前に、まず「目隠し経営」から抜け出し、自社の状態を見えるようにすることが大切だとお話ししました。では、見える化によって生まれた余力を、どのように次の事業の種へと変えていけばよいのでしょうか。今回は、新規事業のヒントをどこに見つけ、どう育てていくのかを考えていきます。（解説＝フォーバル GDXリサーチ研究所 平良学／文＝JMPプロデューサー長谷川浩和）




教えてくれるのは&#8230;

フォーバル GDXリサーチ研究所　所長 
平良 学さん
1992年、株式会社フォーバル入社。九州支店の責任者として赤字拠点の立て直しに取り組み、コンサルティング事業の立ち上げや事業部の統括、アライアンス事業などを担い、2020年に執行役員に就任。2022年より、GDX（Green &#215; Digital Transformation）を軸に、中小企業のDX・ESG経営、自治体連携による地域企業支援、調査・研究・提言活動に取り組んでいる。




「ありがとう」の中に商機がある

新規事業というと、まったく新しいアイデアをゼロから考えなければならないと思われがちです。もちろん、世の中にないものを生み出す挑戦もあります。ただ、中小企業にとってのゼロイチは、遠くにある特別な発明から始まるとは限りません。

私がまず見てほしいのは、自分たちが誰から、どんな「ありがとう」をもらっているのかです。

ビジネスの本質は、お客様のお困りごとを解消し、「ありがとう」と言っていただくことにあります。どれだけ立派な事業計画をつくっても、そこにお客様の困りごとがなければ、事業は続きません。逆に、小さく見える困りごとであっても、そこに切実な需要があれば、事業として育つ可能性があります。

ただし、中小企業には大企業のような資本力や人材の余力があるわけではありません。広い市場に向けて何でも提供しようとすると、かえって自社の強みはぼやけてしまいます。だからこそ、「誰に向けて、何を提供するのか」を絞り込むことが大切です。

ここで必要になるのが、前回お話しした見える化です。自社は、どのお客様に選ばれているのか。どんな場面で感謝されているのか。競合ではなく、自社に頼まれる理由は何なのか。そこを丁寧に見ていくと、自分たちの「とんがりポイント」が見えてきます。

新規事業の種は、経営者の頭の中だけにあるのではありません。日々のお客様とのやり取りの中にもあります。納品後に言われた一言。いつも頼まれる小さな相談。追加でお願いされる、少し面倒な作業。そこに、自社がまだ気づいていない価値が眠っているかもしれません。

大事なのは、「これは仕事にならない」と最初から決めつけないことです。お客様がなぜそれを頼んできたのか。なぜ他社ではなく自社に声をかけたのか。そこに目を向けると、新しい事業の輪郭が見えてくることがあります。ゼロイチは、大きな発想だけでなく、小さな「ありがとう」の積み重ねから始まります。




なぜ選ばれているのかを掘り下げる

新規事業の種を見つけるうえで、もう一つ大切なのは、いま自社が「なぜ選ばれているのか」の解像度を上げることです。

どの会社にも、お客様から選ばれている理由があります。価格かもしれない。納期かもしれない。小回りの利く対応かもしれない。担当者の対応の丁寧さかもしれない。

ただ、その理由を経営者自身が十分に言語化できていないことは少なくありません。「昔からのお客様だから」「何となく頼んでくれているから」と受け止めてしまうこともあります。しかし、そこをもう一段深く見ていくと、次の事業につながるヒントが見えてきます。

たとえば、お客様が自社に依頼しているのは、本当に商品そのものが理由なのでしょうか。実は、細かい相談に乗ってくれることが価値になっているのかもしれません。急な変更に対応してくれることが評価されているのかもしれません。あるいは、業界の事情をよく分かっているから、安心して任せられているのかもしれません。

この「選ばれている理由」を深掘りすると、自社が伸ばすべき方向も見えてきます。単に商品を増やすのではなく、相談対応をサービスとして磨く。短納期への対応力を高める。特定の業界に特化する。これまで当たり前にやっていたことが、実は他社にはまねしにくい価値だったと気づくこともあります。

中小企業の強みは、大きな仕組みよりも、お客様との距離が近いことにあります。現場の声を直接聞ける。小さな変化に気づける。必要があれば、すぐに動ける。この機動力は、中小企業ならではの大きな武器です。

だからこそ、いま選ばれている理由を、あいまいなままにしないことです。お客様に直接聞いてみるのもよいでしょう。「なぜ当社に頼んでくださっているのですか」「どの部分を評価していただいていますか」「本当は、ほかに困っていることはありませんか」。こうした問いを重ねることで、見えていなかった価値が言葉になっていきます。

新規事業は、突然まったく別の領域へ飛び出すことだけではありません。いま選ばれている理由を深く掘り下げ、その延長線上にある価値を磨くことも、十分にゼロイチです。自社の足元にある強みを見つけ直すことが、次の挑戦の土台になるのです。




断っていた依頼に耳を澄ます

新規事業のヒントは、普段は断っている依頼の中に眠っていることがあります。

お客様から相談を受けたとき、「それはうちではできません」「営業時間外なので難しいです」「そこまでは対応していません」と、断ってきたことはないでしょうか。もちろん、すべての依頼に応える必要はありません。無理に引き受ければ、現場が疲弊し、既存のお客様に迷惑をかけてしまうこともあります。

ただ、断っている依頼の中には、まだ誰も十分に応えられていないニーズが潜んでいることがあります。大事なのは、断る前に一度立ち止まり、「なぜその依頼が来たのか」を考えることです。

たとえば、福岡で出会った歯科医院の例があります。通常の診療時間では通えない人たちの声に向き合い、深夜診療に特化しました。昼間の診療を広く取りに行くのではなく、あえて時間帯を絞り込む。これも一つのゼロイチです。

福岡・中洲の美容室の例もあります。昼間ではなく、夜の街で働く人たちに焦点を当てる。一般的な美容室の営業時間から見れば特殊に見えるかもしれません。ただ、その地域、そのお客様にとっては切実なニーズがあります。その切実さに合わせて提供価値を組み替えることで、新しい市場が生まれます。

畳屋さんの話も印象的です。居酒屋は営業中に畳を替えることができません。であれば、夜間に対応すればよい。普通なら「そんな時間にはできない」と断ってしまいそうな依頼です。しかし、そこに特化すれば、他社が入りにくい仕事になります。

こうした事例に共通しているのは、大きな市場を取りに行っているわけではないということです。むしろ、大手がやらない面倒なこと、時間や場所が限られること、細かな対応が必要なことに目を向けています。中小企業にとっては、そこにこそ勝ち筋があるのです。

お客様の依頼をただ「できる」「できない」で判断するのではなく、その背景にある困りごとを聞いてみる。なぜ、その時間でなければならないのか。なぜ、他社では対応できなかったのか。なぜ、自社に声がかかったのか。その問いを持つだけで、見える景色は変わります。

普段は断っている依頼に、事業の種がある。これは、決してきれいな言葉だけではありません。現場でお客様と向き合っている中小企業だからこそ、拾える声があります。その声に気づけるか、見過ごしてしまうか。その差が、次の一歩を生みます。




変化を分解すれば、商機が見える

新規事業の種は、お客様の声だけでなく、社会の大きな変化の中にもあります。その一つが、コロナ禍で大きく変わった飲食業界です。

従来の飲食店は、おいしい食材を仕入れ、料理人がレシピを考え、店舗で調理し、お客様に提供するというモデルが中心でした。ところが、コロナ禍によって店内飲食が難しくなり、多くの飲食店が従来のやり方を続けられなくなりました。

そのとき、苦しい状況に置かれながらも、自分たちのビジネスをもう一度分解して考えた経営者たちがいました。食材はECで販売できるのではないか。レシピはSNSで発信できるのではないか。巣ごもり需要があるなら、ミールキットとして届けられるのではないか。冷凍技術を使えば、商圏を店舗周辺から全国へ広げられるのではないか。

これまで一体で提供していた飲食店の価値を、仕入れ、レシピ、調理、接客、販売チャネルに分けて見直す。そこにデジタルや物流、冷凍技術を掛け合わせる。そうすることで、店舗だけに依存しない新しい事業の形が見えてきました。

もちろん、すべての会社が同じことをできるわけではありません。大切なのは、変化を前にしたときに、「もう無理だ」と立ち止まるだけで終わらせないことです。「自社の価値を別の形で届けられないか」と考えられるかどうかが、次の一手を分けます。変化は痛みを伴います。それでも、その痛みの中で、これまで見えていなかった可能性が表に出てくることがあります。

スポーツジムの世界でも、同じような変化がありました。対面での高額サービスが難しくなる中で、24時間365日使えるコンビニ型のジムが広がっていきました。これも、変化をどう捉え、お客様の行動にどう合わせるかという経営者の着眼点が問われた例です。

中小企業にとって、変化は脅威である一方、チャンスでもあります。大企業ほど大きな投資はできなくても、お客様の近くで、小さく試し、素早く変えることはできる。むしろ、その小回りこそが中小企業の強みなのです。

前回お話しした見える化によって、自社の強みや余力が見えてくる。そこに、お客様の困りごとや社会の変化を掛け合わせる。すると、次に試すべき小さな一手が見えてくる。ゼロイチとは、その小さな一手を見逃さず、まず動いてみることでもあるのです。

次回は、赤字事業をどう立て直していくのかについて考えていきます。苦しいときほど、経営者は「売上を上げなければ」と考えます。しかし、本当に見るべきなのは、売上の量だけではありません。どの売上を伸ばし、どの仕事を見直すべきなのか。再生の現場で最初に何を見るのかを、次回お話しします。次回もぜひお楽しみに。




関連リンク




フォーバル GDXリサーチ研究所



</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
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<dc:date>2026-07-22T07:00:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin178295587885306300" class="cms-content-parts-sin178295587885313700"><p><a href="https://japanstep.jp/learn/category/230/" rel="otherurl"><img src="/images/popularity/01_L.webp" width="1280" height="376" alt="" /></a></p> <p>皆さん、こんにちは。フォーバル GDXリサーチ研究所の平良学です。本連載では、中小企業が変化の時代に新たな一歩を踏み出すための考え方を、私自身の経験を交えながらお伝えしています。<a href="https://japanstep.jp/learn/2026/07/2210/">第2回</a>では、新規事業を考える前に、まず「目隠し経営」から抜け出し、自社の状態を見えるようにすることが大切だとお話ししました。では、見える化によって生まれた余力を、どのように次の事業の種へと変えていけばよいのでしょうか。今回は、新規事業のヒントをどこに見つけ、どう育てていくのかを考えていきます。（解説＝フォーバル GDXリサーチ研究所 平良学／文＝JMPプロデューサー長谷川浩和）</p></div>
<div class="cms-content-parts-sin178295591924826700 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178295591924831500">
<p style="text-align: center;"><strong>教えてくれるのは&#8230;</strong><br />
<img src="/images/learn/rensai_saiseiukeoinin/1st/images20260702103014.webp" width="600" height="400" alt="" /></p>
<p style="text-align: center;"><strong>フォーバル GDXリサーチ研究所　所長 <br />
平良 学さん</strong></p>
<p style="text-align: left;">1992年、株式会社フォーバル入社。九州支店の責任者として赤字拠点の立て直しに取り組み、コンサルティング事業の立ち上げや事業部の統括、アライアンス事業などを担い、2020年に執行役員に就任。2022年より、GDX（Green &#215; Digital Transformation）を軸に、中小企業のDX・ESG経営、自治体連携による地域企業支援、調査・研究・提言活動に取り組んでいる。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178295594596641700 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295594596650300">「ありがとう」の中に商機がある</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178295595691490300" class="cms-content-parts-sin178295595691498400">
<p>新規事業というと、まったく新しいアイデアをゼロから考えなければならないと思われがちです。もちろん、世の中にないものを生み出す挑戦もあります。ただ、中小企業にとってのゼロイチは、遠くにある特別な発明から始まるとは限りません。</p>
<p></p>
<p>私がまず見てほしいのは、自分たちが誰から、どんな「ありがとう」をもらっているのかです。</p>
<p></p>
<p>ビジネスの本質は、お客様のお困りごとを解消し、「ありがとう」と言っていただくことにあります。どれだけ立派な事業計画をつくっても、そこにお客様の困りごとがなければ、事業は続きません。逆に、小さく見える困りごとであっても、そこに切実な需要があれば、事業として育つ可能性があります。</p>
<p></p>
<p>ただし、中小企業には大企業のような資本力や人材の余力があるわけではありません。広い市場に向けて何でも提供しようとすると、かえって自社の強みはぼやけてしまいます。だからこそ、「誰に向けて、何を提供するのか」を絞り込むことが大切です。</p>
<p></p>
<p>ここで必要になるのが、前回お話しした見える化です。自社は、どのお客様に選ばれているのか。どんな場面で感謝されているのか。競合ではなく、自社に頼まれる理由は何なのか。そこを丁寧に見ていくと、自分たちの「とんがりポイント」が見えてきます。</p>
<p></p>
<p>新規事業の種は、経営者の頭の中だけにあるのではありません。日々のお客様とのやり取りの中にもあります。納品後に言われた一言。いつも頼まれる小さな相談。追加でお願いされる、少し面倒な作業。そこに、自社がまだ気づいていない価値が眠っているかもしれません。</p>
<p></p>
<p>大事なのは、「これは仕事にならない」と最初から決めつけないことです。お客様がなぜそれを頼んできたのか。なぜ他社ではなく自社に声をかけたのか。そこに目を向けると、新しい事業の輪郭が見えてくることがあります。ゼロイチは、大きな発想だけでなく、小さな「ありがとう」の積み重ねから始まります。</p>
<div></div>
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<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178295595385841800 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295595385849100">なぜ選ばれているのかを掘り下げる</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178295595994794700" class="cms-content-parts-sin178295595994806100">
<p>新規事業の種を見つけるうえで、もう一つ大切なのは、いま自社が「なぜ選ばれているのか」の解像度を上げることです。</p>
<p></p>
<p>どの会社にも、お客様から選ばれている理由があります。価格かもしれない。納期かもしれない。小回りの利く対応かもしれない。担当者の対応の丁寧さかもしれない。</p>
<p></p>
<p>ただ、その理由を経営者自身が十分に言語化できていないことは少なくありません。「昔からのお客様だから」「何となく頼んでくれているから」と受け止めてしまうこともあります。しかし、そこをもう一段深く見ていくと、次の事業につながるヒントが見えてきます。</p>
<p></p>
<p>たとえば、お客様が自社に依頼しているのは、本当に商品そのものが理由なのでしょうか。実は、細かい相談に乗ってくれることが価値になっているのかもしれません。急な変更に対応してくれることが評価されているのかもしれません。あるいは、業界の事情をよく分かっているから、安心して任せられているのかもしれません。</p>
<p></p>
<p>この「選ばれている理由」を深掘りすると、自社が伸ばすべき方向も見えてきます。単に商品を増やすのではなく、相談対応をサービスとして磨く。短納期への対応力を高める。特定の業界に特化する。これまで当たり前にやっていたことが、実は他社にはまねしにくい価値だったと気づくこともあります。</p>
<p></p>
<p>中小企業の強みは、大きな仕組みよりも、お客様との距離が近いことにあります。現場の声を直接聞ける。小さな変化に気づける。必要があれば、すぐに動ける。この機動力は、中小企業ならではの大きな武器です。</p>
<p></p>
<p>だからこそ、いま選ばれている理由を、あいまいなままにしないことです。お客様に直接聞いてみるのもよいでしょう。「なぜ当社に頼んでくださっているのですか」「どの部分を評価していただいていますか」「本当は、ほかに困っていることはありませんか」。こうした問いを重ねることで、見えていなかった価値が言葉になっていきます。</p>
<p></p>
<p>新規事業は、突然まったく別の領域へ飛び出すことだけではありません。いま選ばれている理由を深く掘り下げ、その延長線上にある価値を磨くことも、十分にゼロイチです。自社の足元にある強みを見つけ直すことが、次の挑戦の土台になるのです。</p>
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</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178295595152794100 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295595152802500">断っていた依頼に耳を澄ます</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178295593642329800" class="cms-content-parts-sin178295593642338300">
<p>新規事業のヒントは、普段は断っている依頼の中に眠っていることがあります。</p>
<p></p>
<p>お客様から相談を受けたとき、「それはうちではできません」「営業時間外なので難しいです」「そこまでは対応していません」と、断ってきたことはないでしょうか。もちろん、すべての依頼に応える必要はありません。無理に引き受ければ、現場が疲弊し、既存のお客様に迷惑をかけてしまうこともあります。</p>
<p></p>
<p>ただ、断っている依頼の中には、まだ誰も十分に応えられていないニーズが潜んでいることがあります。大事なのは、断る前に一度立ち止まり、「なぜその依頼が来たのか」を考えることです。</p>
<p><img src="/images/learn/rensai_saiseiukeoinin/3rd/images20260715125052.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p>たとえば、福岡で出会った歯科医院の例があります。通常の診療時間では通えない人たちの声に向き合い、深夜診療に特化しました。昼間の診療を広く取りに行くのではなく、あえて時間帯を絞り込む。これも一つのゼロイチです。</p>
<p></p>
<p>福岡・中洲の美容室の例もあります。昼間ではなく、夜の街で働く人たちに焦点を当てる。一般的な美容室の営業時間から見れば特殊に見えるかもしれません。ただ、その地域、そのお客様にとっては切実なニーズがあります。その切実さに合わせて提供価値を組み替えることで、新しい市場が生まれます。</p>
<p></p>
<p>畳屋さんの話も印象的です。居酒屋は営業中に畳を替えることができません。であれば、夜間に対応すればよい。普通なら「そんな時間にはできない」と断ってしまいそうな依頼です。しかし、そこに特化すれば、他社が入りにくい仕事になります。</p>
<p></p>
<p>こうした事例に共通しているのは、大きな市場を取りに行っているわけではないということです。むしろ、大手がやらない面倒なこと、時間や場所が限られること、細かな対応が必要なことに目を向けています。中小企業にとっては、そこにこそ勝ち筋があるのです。</p>
<p></p>
<p>お客様の依頼をただ「できる」「できない」で判断するのではなく、その背景にある困りごとを聞いてみる。なぜ、その時間でなければならないのか。なぜ、他社では対応できなかったのか。なぜ、自社に声がかかったのか。その問いを持つだけで、見える景色は変わります。</p>
<p></p>
<p>普段は断っている依頼に、事業の種がある。これは、決してきれいな言葉だけではありません。現場でお客様と向き合っている中小企業だからこそ、拾える声があります。その声に気づけるか、見過ごしてしまうか。その差が、次の一歩を生みます。</p>
<div></div>
<div></div>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178295594953769700 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295594953778600">変化を分解すれば、商機が見える</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178295658920038200" class="cms-content-parts-sin178295658920047400">
<p>新規事業の種は、お客様の声だけでなく、社会の大きな変化の中にもあります。その一つが、コロナ禍で大きく変わった飲食業界です。</p>
<p></p>
<p>従来の飲食店は、おいしい食材を仕入れ、料理人がレシピを考え、店舗で調理し、お客様に提供するというモデルが中心でした。ところが、コロナ禍によって店内飲食が難しくなり、多くの飲食店が従来のやり方を続けられなくなりました。</p>
<p></p>
<p>そのとき、苦しい状況に置かれながらも、自分たちのビジネスをもう一度分解して考えた経営者たちがいました。食材はECで販売できるのではないか。レシピはSNSで発信できるのではないか。巣ごもり需要があるなら、ミールキットとして届けられるのではないか。冷凍技術を使えば、商圏を店舗周辺から全国へ広げられるのではないか。</p>
<p></p>
<p>これまで一体で提供していた飲食店の価値を、仕入れ、レシピ、調理、接客、販売チャネルに分けて見直す。そこにデジタルや物流、冷凍技術を掛け合わせる。そうすることで、店舗だけに依存しない新しい事業の形が見えてきました。</p>
<p></p>
<p>もちろん、すべての会社が同じことをできるわけではありません。大切なのは、変化を前にしたときに、「もう無理だ」と立ち止まるだけで終わらせないことです。「自社の価値を別の形で届けられないか」と考えられるかどうかが、次の一手を分けます。変化は痛みを伴います。それでも、その痛みの中で、これまで見えていなかった可能性が表に出てくることがあります。</p>
<p></p>
<p>スポーツジムの世界でも、同じような変化がありました。対面での高額サービスが難しくなる中で、24時間365日使えるコンビニ型のジムが広がっていきました。これも、変化をどう捉え、お客様の行動にどう合わせるかという経営者の着眼点が問われた例です。</p>
<p></p>
<p>中小企業にとって、変化は脅威である一方、チャンスでもあります。大企業ほど大きな投資はできなくても、お客様の近くで、小さく試し、素早く変えることはできる。むしろ、その小回りこそが中小企業の強みなのです。</p>
<p></p>
<p>前回お話しした見える化によって、自社の強みや余力が見えてくる。そこに、お客様の困りごとや社会の変化を掛け合わせる。すると、次に試すべき小さな一手が見えてくる。ゼロイチとは、その小さな一手を見逃さず、まず動いてみることでもあるのです。</p>
<p></p>
<p>次回は、赤字事業をどう立て直していくのかについて考えていきます。苦しいときほど、経営者は「売上を上げなければ」と考えます。しかし、本当に見るべきなのは、売上の量だけではありません。どの売上を伸ばし、どの仕事を見直すべきなのか。再生の現場で最初に何を見るのかを、次回お話しします。次回もぜひお楽しみに。</p>
<div></div>
<div></div>
<p></p>
</div>
<h3 class="cms-content-parts-sin178295664890962300 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295664890966200">関連リンク</h3>
<div class="cms-content-parts-sin178295665999122000 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178295665999126700">
<p><a href="https://gdx-research.com/">フォーバル GDXリサーチ研究所</a></p>
</div>
</div>
</div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2228/">
<title>価値を定義せよ。AIと拓く次世代の働き方</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2228/</link>
<description>
生成AIは万能ツールとしてもてはやされるフェーズを終え、実務でいかに価値を生み出すかという実践の段階に入った。コード生成などが自動化される中、人間には「何を作るべきか」という問いを立てる力が求められている。エンジニアの最前線で語られた失敗談やマネジメントの知見は、AIと共に働くための現実的な道標となる。テクノロジーを使いこなし、日本企業が再び躍動するためのヒントを探る。（文＝JapanStep編集部）

現場のリアルを共有。AI開発の最前線

2026年4月、AIリスキリング事業や人材事業などを手掛けるDXHR株式会社は、自社が運営するコワーキングスペース「NeuroHub」にて、エンジニア向けのAI活用勉強会を開催した。
（引用元：PR TIMES）

本イベントは、AIを導入した現場で生じる「期待した精度が出ない」「開発スピードは上がったが、顧客の価値につながっているのか」といった課題や失敗談を共有し、実践的な知見を深めることを目的としている。
（引用元：PR TIMES）

ライトニングトークセッションでは、AI開発の最前線に立つ起業家やエンジニアたちが多様なアプローチを発表した。例えば、自らの24時間のスケジュール管理をAIに完全に委ねることで期日遅れを解消し、自分が本当にやるべき業務に集中できる環境を構築した事例が紹介された。また、自社開発のAI議事録ツールにおいて、開発者が重視する数値的な精度スコアとユーザーが実際に体感する満足度との間に生じる乖離を指摘し、実運用に乗せるための検証の重要性が語られた。
（引用元：PR TIMES）

さらに、開発プロセスそのものを変革する試みも共有された。開発環境における「二度手間」や手戻りを排除し、今後はDockerコンテナ内で複数のAIエージェントに異なる文脈を持たせて、多角的なコードレビューを並行処理で行わせるという構想も明かされた。これらの発表に先立って行われたグループワークでも、参加者同士で「期待外れだったこと」「抜群に効いたこと」が赤裸々に語り合われ、技術とビジネスの視点が交差する濃密な情報交換の場となった。


「作る」から「問う」へ。日本企業を底上げする構想力

今回のイベントが浮き彫りにしたのは、AIの活用が「いかに速く作るか」という効率化の段階から、「AIとどうやって正しい問いを立てるか」「いかにAIを自律的にマネジメントするか」という本質的な問いの段階へ移行したという事実だ。

これまで日本のビジネス現場、特にシステム開発においては、細かな要件定義に従って正確にコードを記述する「作る力」が重宝されてきた。しかし、生成AIがその工程を驚異的なスピードで代替し始めたいま、単なる作業スキルの優位性は急速に失われつつある。その中で相対的に重要性を増しているのが、顧客へのインタビューやデータといったビジネス上のあらゆる「コンテキスト（文脈）」をAIにインプットし、意思決定の質を高めるアプローチだ。

人間が担うべき役割は、目の前の作業をこなすことから、プロジェクトの目的を解像度高く設定し、AIという強力な相棒に明確なミッションを与えるマネジメントへと回帰している。これはエンジニアに限らず、あらゆる職種のビジネスパーソンに共通する変革のサインだ。リソース不足に常に悩まされる地方の中小企業であっても、AIを「自律した組織のメンバー」として適切に統率できれば、世界市場とも対等に渡り合えるだけの高い生産性と創造性を手にすることができるだろう。

テクノロジーの進化は、人間にしかできない「価値の定義」と「問いを立てる力」の重要性を再認識させた。現場でAIと協働し、最適な環境を構築していく挑戦こそが、停滞する日本経済に新たな機動力を与える。人間の構想力とAIの実行力が高度に連携したとき、日本の企業は再び独自の存在感を放ち力強くステップアップしていくはずだ。

</description>
<enclosure url="https://www.japanstep.jp/images/learn/2607_Release/260716_kachi/main.webp" type="image/jpeg" />
<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-07-21T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178416624662336800" class="cms-content-parts-sin178416624662344500">
<p>生成AIは万能ツールとしてもてはやされるフェーズを終え、実務でいかに価値を生み出すかという実践の段階に入った。コード生成などが自動化される中、人間には「何を作るべきか」という問いを立てる力が求められている。エンジニアの最前線で語られた失敗談やマネジメントの知見は、AIと共に働くための現実的な道標となる。テクノロジーを使いこなし、日本企業が再び躍動するためのヒントを探る。（文＝JapanStep編集部）</p>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178416627525669700 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178416627525675800">現場のリアルを共有。AI開発の最前線</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178416625502989200" class="cms-content-parts-sin178416625502998100">
<p>2026年4月、AIリスキリング事業や人材事業などを手掛けるDXHR株式会社は、自社が運営するコワーキングスペース「NeuroHub」にて、エンジニア向けのAI活用勉強会を開催した。</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260716_kachi/1.webp" width="900" height="440" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000063.000073863.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>本イベントは、AIを導入した現場で生じる「期待した精度が出ない」「開発スピードは上がったが、顧客の価値につながっているのか」といった課題や失敗談を共有し、実践的な知見を深めることを目的としている。</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260716_kachi/3.webp" width="900" height="675" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000063.000073863.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>ライトニングトークセッションでは、AI開発の最前線に立つ起業家やエンジニアたちが多様なアプローチを発表した。例えば、自らの24時間のスケジュール管理をAIに完全に委ねることで期日遅れを解消し、自分が本当にやるべき業務に集中できる環境を構築した事例が紹介された。また、自社開発のAI議事録ツールにおいて、開発者が重視する数値的な精度スコアとユーザーが実際に体感する満足度との間に生じる乖離を指摘し、実運用に乗せるための検証の重要性が語られた。</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260716_kachi/2.webp" width="900" height="675" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000063.000073863.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>さらに、開発プロセスそのものを変革する試みも共有された。開発環境における「二度手間」や手戻りを排除し、今後はDockerコンテナ内で複数のAIエージェントに異なる文脈を持たせて、多角的なコードレビューを並行処理で行わせるという構想も明かされた。これらの発表に先立って行われたグループワークでも、参加者同士で「期待外れだったこと」「抜群に効いたこと」が赤裸々に語り合われ、技術とビジネスの視点が交差する濃密な情報交換の場となった。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178416627830863800 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178416627830871100">「作る」から「問う」へ。日本企業を底上げする構想力</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178416626344661700" class="cms-content-parts-sin178416626344670400">
<p>今回のイベントが浮き彫りにしたのは、AIの活用が「いかに速く作るか」という効率化の段階から、「AIとどうやって正しい問いを立てるか」「いかにAIを自律的にマネジメントするか」という本質的な問いの段階へ移行したという事実だ。</p>
<p></p>
<p>これまで日本のビジネス現場、特にシステム開発においては、細かな要件定義に従って正確にコードを記述する「作る力」が重宝されてきた。しかし、生成AIがその工程を驚異的なスピードで代替し始めたいま、単なる作業スキルの優位性は急速に失われつつある。その中で相対的に重要性を増しているのが、顧客へのインタビューやデータといったビジネス上のあらゆる「コンテキスト（文脈）」をAIにインプットし、意思決定の質を高めるアプローチだ。</p>
<p></p>
<p>人間が担うべき役割は、目の前の作業をこなすことから、プロジェクトの目的を解像度高く設定し、AIという強力な相棒に明確なミッションを与えるマネジメントへと回帰している。これはエンジニアに限らず、あらゆる職種のビジネスパーソンに共通する変革のサインだ。リソース不足に常に悩まされる地方の中小企業であっても、AIを「自律した組織のメンバー」として適切に統率できれば、世界市場とも対等に渡り合えるだけの高い生産性と創造性を手にすることができるだろう。</p>
<p></p>
<p>テクノロジーの進化は、人間にしかできない「価値の定義」と「問いを立てる力」の重要性を再認識させた。現場でAIと協働し、最適な環境を構築していく挑戦こそが、停滞する日本経済に新たな機動力を与える。人間の構想力とAIの実行力が高度に連携したとき、日本の企業は再び独自の存在感を放ち力強くステップアップしていくはずだ。</p>
<div></div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2227/">
<title>DMOはなぜ、地域の力を引き出しきれないのか【連載】DMO進化論～今こそ観光を民主化せよ（第2回）</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2227/</link>
<description>

皆さん、こんにちは。well f.m. 一般社団法人創業者の善井靖です。前回は、私自身が地域再生に関わるようになった原点を振り返りながら、観光は地域に仕事と誇りを生む手段であり、DMOは観光を地域経営につなぐ存在であるとお話ししました。では、なぜ多くの地域で、DMOは本来の力を発揮しきれていないのでしょうか。背景には、財源や人材の不足だけでなく、行政との関係、観光協会との役割分担、組織の硬直化など、構造的な課題が重なっています。第2回となる今回は、DMOが地域の力を引き出す存在になるために、まず向き合うべき課題を考えていきます。（解説＝well f.m. 一般社団法人　創業者 善井靖／文＝JMPプロデューサー　長谷川浩和）






教えてくれるのは&#8230;

well f.m. 一般社団法人 創業者／内閣府 地域活性化伝道師

善井 靖さん
佐渡島出身。ラジオ放送作家、イベント企画制作などを経て、2000年に起業。その後、観光マーケティング協会、ナイトタイムエコノミー株式会社、well f.m.一般社団法人を設立。内閣府「地域活性化伝道師」、観光庁「世界水準のDMO専門家」などを務め、全国各地で観光地域づくりやDMO支援に携わっている。




「財源不足」と「人材不足」の循環を断てるか




全国各地でDMOに関わっていると、繰り返し耳にする言葉があります。

「財源が足りない」
「人材が足りない」

もちろん、これは現場の切実な声です。地域の観光を動かすには、戦略を描く人、事業をつくる人、地域内外の関係者をつなぐ人、データを見て改善していく人が必要です。そうした人材が力を発揮するためには、当然ながら財源も必要です。ただ、問題は、この言葉が長い間、同じところを巡り続けていることにあります。

財源が乏しいため人を雇えない。人材が不足しているため事業をつくれない。事業が育たないため収益が増えない。結果として、再び財源不足に陥ってしまう。この循環から抜け出せないまま、何年も同じ課題を抱えている地域は少なくありません。

私は、この循環に強い危機感を持っています。財源や人材が足りないこと自体は、たしかに大きな課題です。しかし、それを理由に立ち止まってしまえば、地域は変わりません。問うべきは、「なぜ財源が生まれないのか」「なぜ人材が集まらないのか」「どうすれば地域の中に収益を生む仕組みをつくれるのか」です。

DMOは、補助金や委託事業を受けるだけの組織ではありません。本来は、地域の観光を経営の視点で捉え、収益を生む領域を育て、地域の未来に投資できる状態をつくっていく組織です。

そのためには、「足りない」と言い続けるだけでなく、その状態をどう変えるのかを考えなければなりません。財源が足りないなら、どの事業で収益を生むのか。人材が足りないなら、なぜ若い人が関わりたいと思えないのか。地域の中にあるお金や人の流れを、どう組み替えればよいのか。この問いに向き合うことが、DMOの進化の出発点です。





観光を産業にするには、経営の視点がいる




DMOが力を発揮しきれない背景には、行政との関係もあります。

誤解のないように申し上げると、私は行政の役割を否定しているわけではありません。むしろ、地域観光において行政の役割は非常に重要です。地域全体の計画をつくること。公共性を担保すること。必要な制度や予算を用意すること。地域の合意形成を支えること。これらは行政でなければ担いにくい領域です。

ただし、行政サービスの考え方だけで観光を動かそうとすると、限界があります。行政サービスには、広く、あまねく、均等に届けることが求められます。これは公共の役割として当然です。一方で、観光を産業として育てるには、地域の強みを見極め、磨き込み、戦略的に際立たせることも必要です。

どの市場を狙うのか。誰に来てほしいのか。どの地域資源を磨くのか。どの事業者と一緒に商品をつくるのか。どこで消費を生み、地域内に循環させるのか。こうした判断には、経営の視点が欠かせません。

すべての事業者を同じように扱うことは、一見すると公平に見えるかもしれません。しかし、観光を産業にするには、地域の中で伸ばすべき強みを見つけ、そこに人材、資金、情報を集中させる必要があります。そうしなければ、観光は「何となく人を呼ぶ」取り組みで終わってしまいます。

行政は、地域全体の方向性を示し、環境を整える。DMOは、その方向性を受け止めながら、現場で戦略を描き、地域の人たちと事業を動かす。私は、この役割分担が重要だと考えています。行政がすべてを担うのではなく、DMOが行政の実務を受けるだけの存在になるのでもない。地域の未来をつくるために、行政とDMOがそれぞれの役割を果たす。その関係をつくれるかどうかが、地域観光の成否を分けます。





「日本版DMO」は、何を引き継いだのか




日本でDMOの仕組みが広がり始めたとき、「日本版DMO」という言葉が使われました。

私は、この「日本版」という言葉に、日本のDMOが抱える難しさがにじんでいると感じています。つまり、世界のDMOとまったく同じ形ではなく、日本の制度や地域事情に合わせて導入されたということです。

海外、とりわけアメリカのDMOを見ると、財源のあり方が大きく違います。宿泊税などをもとに、観光プロモーションや人材確保に使える安定した財源を持っている地域があります。組織形態も、経営者が責任を持って事業を動かす企業的な形に近いものが少なくありません。

一方、日本では、もともと各地域に観光協会がありました。多くの地域では、観光協会がイベントや案内、プロモーションなどの実務を担ってきました。そこにDMOという新しい考え方が入ってきたわけです。

しかし、実際には、既存の観光協会がそのままDMOになったり、行政からの委託事業を受ける組織として運営されたりするケースもあります。名前はDMOになっても、財源のあり方や組織運営、意思決定の仕組みは大きく変わっていない。そうした地域も少なくありません。これでは、地域を変える突破口は生まれにくい。

DMOに必要なのは、名前を変えることではありません。地域の観光を経営する組織として、どう自立性を持つのか。どう財源をつくるのか。どう専門人材を確保するのか。どう地域の事業者とともに収益を生むのか。そこまで踏み込まなければ、DMOは本来の役割を果たせません。

これは、日本版DMOそのものを否定する話ではありません。日本には、日本の地域事情があります。行政、観光協会、商工団体、地域事業者、住民。それぞれの関係性の中で、現実的な組織のあり方を考えていかなければならない。

だからこそ、いま必要なのは、制度をつくった後の進化です。DMOをつくっただけで満足するのではなく、その組織が本当に地域の力を引き出せているのかを問い直す。地域の未来に投資できる組織になっているのかを見つめ直す。その段階に来ているのだと思います。
下呂温泉でのワークショップの一コマ





若い世代が挑戦したくなる組織か




DMOが抱える課題の中でも、私が特に重く見ているのが人材の問題です。

観光地域づくりには、若い力が必要です。地域の価値を新しい視点で見つける人。デジタルやデータを使いこなせる人。外の人とつながり、地域に新しい視点を持ち込める人。従来の枠にとらわれず、体験や商品をつくれる人。こうした人材が入ってこなければ、地域観光はなかなか変わりません。

しかし現実には、若い人が入りにくい組織になっている地域もあります。

給与水準が十分ではない。将来のキャリアが見えにくい。意思決定が遅い。新しい提案が通りにくい。長く同じ人が役職を担い、組織が硬直化している。こうした状態では、地域に関わりたいと思う若い人がいても、なかなか飛び込めません。

若い人が地域に関心がないわけではありません。観光に可能性を感じていないわけでもありません。むしろ、地域のために何かしたいと思っている若い人はたくさんいます。問題は、その人たちが力を発揮できる環境を、地域側が用意できているかどうかにあります。

私は、DMOは若い人が挑戦できる組織であるべきだと考えています。地域の未来を語りながら、若い人が入ってこない。地域の魅力を発信しながら、その地域で働く人が誇りを持てない。観光客に豊かな体験を届けようとしながら、現場の人たちが疲弊している。これでは、観光は持続しません。

DMOに必要なのは、専門性だけではありません。地域への愛着、未来への投資感覚、そして挑戦を受け止める組織文化です。若い人が「ここで働きたい」「この地域に関わりたい」と思える組織になっているか。地域の担い手たちが、その挑戦を支える覚悟を持てているか。人材不足という言葉の奥には、組織のあり方そのものが問われています。





「受け皿」から、未来に投資する組織へ




DMOが本来の力を発揮しきれていない理由は、一つではありません。

財源が乏しい。人材が足りない。行政との役割分担が曖昧になっている。観光協会との関係が整理されていない。若い人が入りにくい。収益を生む事業が育っていない。データを見て改善する仕組みが弱い。

これらの課題は、どれか一つを解決すればすべてが変わるものではありません。むしろ、互いに絡み合っています。財源がないから人を雇えない。人がいないから事業が育たない。事業が育たないから収益が生まれない。収益が生まれないから、未来に投資できない。その循環を断ち切らなければなりません。

そのために必要なのは、DMOを「受け皿」から「未来に投資する組織」へ変えていくことです。行政から委ねられた事業をこなすだけでなく、地域の課題を見つけ、事業をつくり、収益を生み、次の人材や取り組みに投資していく。地域の自然や文化を守りながら、地域経済にも還元していく。観光客の満足だけでなく、住民の幸福度や働く人の誇りにも目を向ける。そうした組織へと進化できれば、DMOは地域にとって欠かせない存在になるはずです。

もちろん、簡単な道のりではありません。既存の仕組みを見直すには、摩擦もあります。長年続いてきた関係性を整理するには、時間も必要です。行政、観光協会、地域事業者、住民、それぞれの立場や思いもあります。

だからこそ、丁寧な合意形成が必要です。いきなり理想形を持ち込むのではなく、まず地域の現状を見えるようにする。DMOが必要なのか、必要だとすればどのような組織であるべきなのかを、地域の人たちとともに考える。地域を動かすためには、まず地域の人たちの納得が欠かせません。

DMOは、地域の外から答えを持ち込む組織ではありません。地域の中にある価値や課題を見つめ直し、地域の人たちとともに未来をつくっていくための組織です。

財源や人材が足りないという現実から、目をそらす必要はありません。ただ、それを理由に立ち止まるのではなく、地域の未来に投資できる組織へどう変わるのかを考える。その姿勢こそが、これからのDMOに求められています。

次回は、実際にDMOを進化させていくためには何が必要なのかを考えていきます。地域の合意形成をどう進めるのか。既存の観光協会や行政と、どのように役割を整理するのか。地域の人たちとどう合意をつくり、組織を動かしていくのか。沖縄県南城市での具体的な取り組みも交えながら、地域を動かすDMOへのステップをお話しします。次回もぜひお楽しみに。





関連リンク

 well f.m.一般社団法人
</description>
<enclosure url="https://www.japanstep.jp/images/learn/DMO_shinkaron/images20260710182617.webp" type="image/jpeg" />
<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-07-17T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178367548821954000" class="cms-content-parts-sin178367548821961800">
<p><a href="https://japanstep.jp/learn/category/233/" rel="otherurl" style="text-decoration: none;"><img src="/images/popularity/DM_L.webp" width="1280" height="376" alt="" /></a></p>
<p>皆さん、こんにちは。well f.m. 一般社団法人創業者の善井靖です。<a href="https://japanstep.jp/learn/2026/07/2207/">前回</a>は、私自身が地域再生に関わるようになった原点を振り返りながら、観光は地域に仕事と誇りを生む手段であり、DMOは観光を地域経営につなぐ存在であるとお話ししました。では、なぜ多くの地域で、DMOは本来の力を発揮しきれていないのでしょうか。背景には、財源や人材の不足だけでなく、行政との関係、観光協会との役割分担、組織の硬直化など、構造的な課題が重なっています。第2回となる今回は、DMOが地域の力を引き出す存在になるために、まず向き合うべき課題を考えていきます。（解説＝well f.m. 一般社団法人　創業者 善井靖／文＝JMPプロデューサー　長谷川浩和）</p>
<p></p>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin178367581168729200 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row lay-no-gutters">
<div class="lay-col12-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178367581168736800">
<p style="text-align: center;"><strong>教えてくれるのは&#8230;</strong></p>
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/DMO_shinkaron/prof.webp" width="600" height="338" alt="" /></p>
<p style="text-align: center;"><strong>well f.m. 一般社団法人 創業者／内閣府 地域活性化伝道師<br />
</strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong>善井 靖さん</strong></p>
<p>佐渡島出身。ラジオ放送作家、イベント企画制作などを経て、2000年に起業。その後、観光マーケティング協会、ナイトタイムエコノミー株式会社、well f.m.一般社団法人を設立。内閣府「地域活性化伝道師」、観光庁「世界水準のDMO専門家」などを務め、全国各地で観光地域づくりやDMO支援に携わっている。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178416559712784600 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178416559712790700">「財源不足」と「人材不足」の循環を断てるか</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178416560591412900 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178416560591416900">
<p>全国各地でDMOに関わっていると、繰り返し耳にする言葉があります。</p>
<p></p>
<p>「財源が足りない」<br />
「人材が足りない」</p>
<p></p>
<p>もちろん、これは現場の切実な声です。地域の観光を動かすには、戦略を描く人、事業をつくる人、地域内外の関係者をつなぐ人、データを見て改善していく人が必要です。そうした人材が力を発揮するためには、当然ながら財源も必要です。ただ、問題は、この言葉が長い間、同じところを巡り続けていることにあります。</p>
<p></p>
<p>財源が乏しいため人を雇えない。人材が不足しているため事業をつくれない。事業が育たないため収益が増えない。結果として、再び財源不足に陥ってしまう。この循環から抜け出せないまま、何年も同じ課題を抱えている地域は少なくありません。</p>
<p></p>
<p>私は、この循環に強い危機感を持っています。財源や人材が足りないこと自体は、たしかに大きな課題です。しかし、それを理由に立ち止まってしまえば、地域は変わりません。問うべきは、「なぜ財源が生まれないのか」「なぜ人材が集まらないのか」「どうすれば地域の中に収益を生む仕組みをつくれるのか」です。</p>
<p></p>
<p>DMOは、補助金や委託事業を受けるだけの組織ではありません。本来は、地域の観光を経営の視点で捉え、収益を生む領域を育て、地域の未来に投資できる状態をつくっていく組織です。</p>
<p></p>
<p>そのためには、「足りない」と言い続けるだけでなく、その状態をどう変えるのかを考えなければなりません。財源が足りないなら、どの事業で収益を生むのか。人材が足りないなら、なぜ若い人が関わりたいと思えないのか。地域の中にあるお金や人の流れを、どう組み替えればよいのか。この問いに向き合うことが、DMOの進化の出発点です。</p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178416563063192800 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178416563063200100">観光を産業にするには、経営の視点がいる</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178416564560590100 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178416564560558800">
<p>DMOが力を発揮しきれない背景には、行政との関係もあります。</p>
<p></p>
<p>誤解のないように申し上げると、私は行政の役割を否定しているわけではありません。むしろ、地域観光において行政の役割は非常に重要です。地域全体の計画をつくること。公共性を担保すること。必要な制度や予算を用意すること。地域の合意形成を支えること。これらは行政でなければ担いにくい領域です。</p>
<p></p>
<p>ただし、行政サービスの考え方だけで観光を動かそうとすると、限界があります。行政サービスには、広く、あまねく、均等に届けることが求められます。これは公共の役割として当然です。一方で、観光を産業として育てるには、地域の強みを見極め、磨き込み、戦略的に際立たせることも必要です。</p>
<p></p>
<p>どの市場を狙うのか。誰に来てほしいのか。どの地域資源を磨くのか。どの事業者と一緒に商品をつくるのか。どこで消費を生み、地域内に循環させるのか。こうした判断には、経営の視点が欠かせません。</p>
<p></p>
<p>すべての事業者を同じように扱うことは、一見すると公平に見えるかもしれません。しかし、観光を産業にするには、地域の中で伸ばすべき強みを見つけ、そこに人材、資金、情報を集中させる必要があります。そうしなければ、観光は「何となく人を呼ぶ」取り組みで終わってしまいます。</p>
<p></p>
<p>行政は、地域全体の方向性を示し、環境を整える。DMOは、その方向性を受け止めながら、現場で戦略を描き、地域の人たちと事業を動かす。私は、この役割分担が重要だと考えています。行政がすべてを担うのではなく、DMOが行政の実務を受けるだけの存在になるのでもない。地域の未来をつくるために、行政とDMOがそれぞれの役割を果たす。その関係をつくれるかどうかが、地域観光の成否を分けます。</p>
<p></p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178416562830389500 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178416562830398100">「日本版DMO」は、何を引き継いだのか</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178416564062956800 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178416564062821500">
<p>日本でDMOの仕組みが広がり始めたとき、「日本版DMO」という言葉が使われました。</p>
<p></p>
<p>私は、この「日本版」という言葉に、日本のDMOが抱える難しさがにじんでいると感じています。つまり、世界のDMOとまったく同じ形ではなく、日本の制度や地域事情に合わせて導入されたということです。</p>
<p></p>
<p>海外、とりわけアメリカのDMOを見ると、財源のあり方が大きく違います。宿泊税などをもとに、観光プロモーションや人材確保に使える安定した財源を持っている地域があります。組織形態も、経営者が責任を持って事業を動かす企業的な形に近いものが少なくありません。</p>
<p></p>
<p>一方、日本では、もともと各地域に観光協会がありました。多くの地域では、観光協会がイベントや案内、プロモーションなどの実務を担ってきました。そこにDMOという新しい考え方が入ってきたわけです。</p>
<p></p>
<p>しかし、実際には、既存の観光協会がそのままDMOになったり、行政からの委託事業を受ける組織として運営されたりするケースもあります。名前はDMOになっても、財源のあり方や組織運営、意思決定の仕組みは大きく変わっていない。そうした地域も少なくありません。これでは、地域を変える突破口は生まれにくい。</p>
<p></p>
<p>DMOに必要なのは、名前を変えることではありません。地域の観光を経営する組織として、どう自立性を持つのか。どう財源をつくるのか。どう専門人材を確保するのか。どう地域の事業者とともに収益を生むのか。そこまで踏み込まなければ、DMOは本来の役割を果たせません。</p>
<p></p>
<p>これは、日本版DMOそのものを否定する話ではありません。日本には、日本の地域事情があります。行政、観光協会、商工団体、地域事業者、住民。それぞれの関係性の中で、現実的な組織のあり方を考えていかなければならない。</p>
<p></p>
<p>だからこそ、いま必要なのは、制度をつくった後の進化です。DMOをつくっただけで満足するのではなく、その組織が本当に地域の力を引き出せているのかを問い直す。地域の未来に投資できる組織になっているのかを見つめ直す。その段階に来ているのだと思います。</p>
<p><img src="/images/learn/DMO_shinkaron/2nd/PXL_20251021_043427562.MP.webp" width="900" height="675" alt="" /><span style="font-size: small;">下呂温泉でのワークショップの一コマ</span></p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178416562603181900 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178416562603190000">若い世代が挑戦したくなる組織か</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178416563732147300 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178416563732120600">
<p>DMOが抱える課題の中でも、私が特に重く見ているのが人材の問題です。</p>
<p></p>
<p>観光地域づくりには、若い力が必要です。地域の価値を新しい視点で見つける人。デジタルやデータを使いこなせる人。外の人とつながり、地域に新しい視点を持ち込める人。従来の枠にとらわれず、体験や商品をつくれる人。こうした人材が入ってこなければ、地域観光はなかなか変わりません。</p>
<p></p>
<p>しかし現実には、若い人が入りにくい組織になっている地域もあります。</p>
<p></p>
<p>給与水準が十分ではない。将来のキャリアが見えにくい。意思決定が遅い。新しい提案が通りにくい。長く同じ人が役職を担い、組織が硬直化している。こうした状態では、地域に関わりたいと思う若い人がいても、なかなか飛び込めません。</p>
<p></p>
<p>若い人が地域に関心がないわけではありません。観光に可能性を感じていないわけでもありません。むしろ、地域のために何かしたいと思っている若い人はたくさんいます。問題は、その人たちが力を発揮できる環境を、地域側が用意できているかどうかにあります。</p>
<p></p>
<p>私は、DMOは若い人が挑戦できる組織であるべきだと考えています。地域の未来を語りながら、若い人が入ってこない。地域の魅力を発信しながら、その地域で働く人が誇りを持てない。観光客に豊かな体験を届けようとしながら、現場の人たちが疲弊している。これでは、観光は持続しません。</p>
<p></p>
<p>DMOに必要なのは、専門性だけではありません。地域への愛着、未来への投資感覚、そして挑戦を受け止める組織文化です。若い人が「ここで働きたい」「この地域に関わりたい」と思える組織になっているか。地域の担い手たちが、その挑戦を支える覚悟を持てているか。人材不足という言葉の奥には、組織のあり方そのものが問われています。</p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178416562385049800 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178416562385103900">「受け皿」から、未来に投資する組織へ</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178416563351739200 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178416563351711100">
<p>DMOが本来の力を発揮しきれていない理由は、一つではありません。</p>
<p></p>
<p>財源が乏しい。人材が足りない。行政との役割分担が曖昧になっている。観光協会との関係が整理されていない。若い人が入りにくい。収益を生む事業が育っていない。データを見て改善する仕組みが弱い。</p>
<p></p>
<p>これらの課題は、どれか一つを解決すればすべてが変わるものではありません。むしろ、互いに絡み合っています。財源がないから人を雇えない。人がいないから事業が育たない。事業が育たないから収益が生まれない。収益が生まれないから、未来に投資できない。その循環を断ち切らなければなりません。</p>
<p></p>
<p>そのために必要なのは、DMOを「受け皿」から「未来に投資する組織」へ変えていくことです。行政から委ねられた事業をこなすだけでなく、地域の課題を見つけ、事業をつくり、収益を生み、次の人材や取り組みに投資していく。地域の自然や文化を守りながら、地域経済にも還元していく。観光客の満足だけでなく、住民の幸福度や働く人の誇りにも目を向ける。そうした組織へと進化できれば、DMOは地域にとって欠かせない存在になるはずです。</p>
<p></p>
<p>もちろん、簡単な道のりではありません。既存の仕組みを見直すには、摩擦もあります。長年続いてきた関係性を整理するには、時間も必要です。行政、観光協会、地域事業者、住民、それぞれの立場や思いもあります。</p>
<p></p>
<p>だからこそ、丁寧な合意形成が必要です。いきなり理想形を持ち込むのではなく、まず地域の現状を見えるようにする。DMOが必要なのか、必要だとすればどのような組織であるべきなのかを、地域の人たちとともに考える。地域を動かすためには、まず地域の人たちの納得が欠かせません。</p>
<p></p>
<p>DMOは、地域の外から答えを持ち込む組織ではありません。地域の中にある価値や課題を見つめ直し、地域の人たちとともに未来をつくっていくための組織です。</p>
<p></p>
<p>財源や人材が足りないという現実から、目をそらす必要はありません。ただ、それを理由に立ち止まるのではなく、地域の未来に投資できる組織へどう変わるのかを考える。その姿勢こそが、これからのDMOに求められています。</p>
<p></p>
<p>次回は、実際にDMOを進化させていくためには何が必要なのかを考えていきます。地域の合意形成をどう進めるのか。既存の観光協会や行政と、どのように役割を整理するのか。地域の人たちとどう合意をつくり、組織を動かしていくのか。沖縄県南城市での具体的な取り組みも交えながら、地域を動かすDMOへのステップをお話しします。次回もぜひお楽しみに。</p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h3 class="cms-content-parts-sin178367594855779700 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178367594855783500">関連リンク</h3>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178367595948422800" class="cms-content-parts-sin178367595948433500">
<p><a href="https://wellfm.info/"> well f.m.一般社団法人</a></p>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2218/">
<title>現実と虚構が交錯。謎解きが拓く地方創生</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2218/</link>
<description>
日本の地方都市が直面する過疎化や観光客減少という課題に対し、エンタメの力が新たな突破口を開こうとしている。架空の物語と現実の町を交錯させる「代替現実ゲーム（ARG）」を活用し、見知らぬ土地を謎解きの舞台へと変貌させる画期的な取り組みが山形県で始動した。フィクションが現実の足を運ばせ、地域資源を観光インフラへと再定義する地方創生の新たな挑戦と可能性に迫る。（文＝JapanStep編集部）
※ARGについては、未来アクセラレート 吉野さんの連載「ARG」が紡ぐ、新たなPRのカタチ」をご覧いただきたい

架空から現実へ。西川町を舞台にしたARG体験

2026年4月、株式会社Creator&#8217;s NEXTは、山形県西川町にてARGと体験型ミステリーを掛け合わせたプロジェクト「記憶を失くした名探偵」の記者発表会およびメディア向け体験会を開催した。本プロジェクトは、町独自の文化や空き家といった既存の地域資源を、エンターテインメントの力で高付加価値な観光コンテンツへと転換させる挑戦だ。
（引用元：PR TIMES）

この企画の最大の特徴は、現実と虚構の境界を曖昧にするARGの手法を駆使している点にある。物語の入り口は、SNS上で密かに公開された「怖すぎる名前画数診断」という架空のサイトだった。ネット上の不可解な情報を追ううちに、参加者はフィクションだと思っていた事件が、西川町という実在の場所で進行していることに気づく仕掛けとなっている。オンライン上での体験者はすでに1万人を突破しており、20代から30代のデジタルネイティブ世代を中心に高い関心を集めている。
（引用元：PR TIMES）

さらに、このプロジェクトは町民総出の共創体制を構築している。町立病院や歴史文化資料館に加え、ボランティアが管理する空き家もミステリースポットとして活用される。参加者を案内するガイド役は、地域おこし協力隊に就任した隊員が担当し、参加者が着用する衣装には地元の希少な素材があしらわれた。地域住民が主体的に物語の一部を担うことで、単なる謎解きを超えた、町全体が一体となる没入型観光モデルを実現している。


空き家が資産に変わる。物語が導く日本の再興

今回の山形県西川町における取り組みが示す本質的な価値は、地方都市が抱える「負の遺産」を、物語の力によって強力な「観光資産」へと転換させたことにある。

現在、日本全国の地方自治体は人口減少に伴う空き家の増加や、観光資源の枯渇といった深刻な構造的課題に直面している。莫大な予算を投じて新たな観光施設を建設することは容易ではなく、既存のインフラをいかにして魅力的なコンテンツへ昇華させるかが問われている。この文脈において、ARGという手法は極めて有効な解決策を提示する。何気ない空き家や、地元の人しか知らない山奥の石橋が、ミステリーの舞台として意味づけられることで、全国のファンが自らの足で訪れたくなる特別な場所へと生まれ変わるからだ。
（引用元：PR TIMES）

また、オンラインの謎解きから始まり、最終的に現実の町へと参加者を誘導するシームレスな体験設計は、地方創生における観光誘客の新しいスタンダードとなる可能性を秘めている。参加者は事前にデジタルの世界で町に対する深い興味と愛着を抱いているため、実際に訪れた際の感動や地域へのリスペクトが非常に高い。これは一過性の観光消費にとどまらず、継続的に地域を応援する関係人口を創出する強固な基盤となるだろう。

最新のデジタル技術と練り上げられたフィクションが交差するとき、地方の何気ない風景は世界に一つだけのエンターテインメント空間へと拡張される。西川町が示唆したこの共創のモデルは、リソース不足に悩む全国の自治体にとって大きな希望の光となるはずだ。地域の誇りを物語に乗せて全国へ発信し、人を呼び込む。テクノロジーと遊び心が融合した新たな挑戦が、日本を地方から力強くステップアップさせていく。

</description>
<enclosure url="https://www.japanstep.jp/images/learn/2607_Release/260714_genjitsu/main.webp" type="image/jpeg" />
<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/35">カルチャー</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-07-16T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178400292332533800" class="cms-content-parts-sin178400292332541300">
<p>日本の地方都市が直面する過疎化や観光客減少という課題に対し、エンタメの力が新たな突破口を開こうとしている。架空の物語と現実の町を交錯させる「代替現実ゲーム（ARG）」を活用し、見知らぬ土地を謎解きの舞台へと変貌させる画期的な取り組みが山形県で始動した。フィクションが現実の足を運ばせ、地域資源を観光インフラへと再定義する地方創生の新たな挑戦と可能性に迫る。（文＝JapanStep編集部）</p>
<p>※ARGについては、未来アクセラレート 吉野さんの連載<a href="https://japanstep.jp/learn/2026/06/2065/">「ARG」が紡ぐ、新たなPRのカタチ」</a>をご覧いただきたい</p>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178400294584730100 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178400294584733800">架空から現実へ。西川町を舞台にしたARG体験</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178400293262177100" class="cms-content-parts-sin178400293262214200">
<p>2026年4月、株式会社Creator&#8217;s NEXTは、山形県西川町にてARGと体験型ミステリーを掛け合わせたプロジェクト「記憶を失くした名探偵」の記者発表会およびメディア向け体験会を開催した。本プロジェクトは、町独自の文化や空き家といった既存の地域資源を、エンターテインメントの力で高付加価値な観光コンテンツへと転換させる挑戦だ。</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260714_genjitsu/1.webp" width="900" height="527" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000091.000038825.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>この企画の最大の特徴は、現実と虚構の境界を曖昧にするARGの手法を駆使している点にある。物語の入り口は、SNS上で密かに公開された「怖すぎる名前画数診断」という架空のサイトだった。ネット上の不可解な情報を追ううちに、参加者はフィクションだと思っていた事件が、西川町という実在の場所で進行していることに気づく仕掛けとなっている。オンライン上での体験者はすでに1万人を突破しており、20代から30代のデジタルネイティブ世代を中心に高い関心を集めている。</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260714_genjitsu/2.webp" width="900" height="600" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000091.000038825.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>さらに、このプロジェクトは町民総出の共創体制を構築している。町立病院や歴史文化資料館に加え、ボランティアが管理する空き家もミステリースポットとして活用される。参加者を案内するガイド役は、地域おこし協力隊に就任した隊員が担当し、参加者が着用する衣装には地元の希少な素材があしらわれた。地域住民が主体的に物語の一部を担うことで、単なる謎解きを超えた、町全体が一体となる没入型観光モデルを実現している。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178400294871760200 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178400294871769400">空き家が資産に変わる。物語が導く日本の再興</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178400293467196600" class="cms-content-parts-sin178400293467206100">
<p>今回の山形県西川町における取り組みが示す本質的な価値は、地方都市が抱える「負の遺産」を、物語の力によって強力な「観光資産」へと転換させたことにある。</p>
<p></p>
<p>現在、日本全国の地方自治体は人口減少に伴う空き家の増加や、観光資源の枯渇といった深刻な構造的課題に直面している。莫大な予算を投じて新たな観光施設を建設することは容易ではなく、既存のインフラをいかにして魅力的なコンテンツへ昇華させるかが問われている。この文脈において、ARGという手法は極めて有効な解決策を提示する。何気ない空き家や、地元の人しか知らない山奥の石橋が、ミステリーの舞台として意味づけられることで、全国のファンが自らの足で訪れたくなる特別な場所へと生まれ変わるからだ。</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260714_genjitsu/3.webp" width="900" height="506" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000091.000038825.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>また、オンラインの謎解きから始まり、最終的に現実の町へと参加者を誘導するシームレスな体験設計は、地方創生における観光誘客の新しいスタンダードとなる可能性を秘めている。参加者は事前にデジタルの世界で町に対する深い興味と愛着を抱いているため、実際に訪れた際の感動や地域へのリスペクトが非常に高い。これは一過性の観光消費にとどまらず、継続的に地域を応援する関係人口を創出する強固な基盤となるだろう。</p>
<p></p>
<p>最新のデジタル技術と練り上げられたフィクションが交差するとき、地方の何気ない風景は世界に一つだけのエンターテインメント空間へと拡張される。西川町が示唆したこの共創のモデルは、リソース不足に悩む全国の自治体にとって大きな希望の光となるはずだ。地域の誇りを物語に乗せて全国へ発信し、人を呼び込む。テクノロジーと遊び心が融合した新たな挑戦が、日本を地方から力強くステップアップさせていく。</p>
<div></div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2210/">
<title>「目隠し経営」をやめれば、次の一手が見える【連載】再生請負人 平良学が教える 中小企業のゼロイチ術（第2回）</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2210/</link>
<description>

皆さん、こんにちは、フォーバル GDXリサーチ研究所の平良学です。本連載では、中小企業が変化の時代に新たな一歩を踏み出すための考え方を、私自身の経験を交えながらお伝えしています。第1回では、私自身の原点を振り返りながら、ゼロイチの答えは机上ではなく、現場にあるということをお話ししました。では、いま中小企業には、なぜ「ゼロイチ力」が必要なのでしょうか。私はその出発点に、「自社の状態を見えるようにすること」があると考えています。新規事業を考える前に、まず「目隠し経営」から抜け出すこと。今回は、変化に向き合うために、中小企業がまず何を見るべきなのかをお話しします。（解説＝フォーバル GDXリサーチ研究所 平良学／文＝JMPプロデューサー長谷川浩和）





教えてくれるのは&#8230;

フォーバル GDXリサーチ研究所　所長 
平良 学さん
1992年、株式会社フォーバル入社。九州支店の責任者として赤字拠点の立て直しに取り組み、コンサルティング事業の立ち上げや事業部の統括、アライアンス事業などを担い、2020年に執行役員に就任。2022年より、GDX（Green &#215; Digital Transformation）を軸に、中小企業のDX・ESG経営、自治体連携による地域企業支援、調査・研究・提言活動に取り組んでいる。




変化に気づける会社が生き残る

私はよく、ビジネスは「変化対応業」だとお話ししています。どの時代も、変化に気づき、受け止め、自社の商売に置き換えて考えられる会社が次の成長をつかんできました。どれだけ優れた商品やサービスを持っていても、社会や顧客の変化から目を離してしまえば、事業は少しずつ厳しくなっていきます。これは大企業だけでなく、中小企業にとっても同じです。

私自身、情報通信の分野で長く仕事をしてきました。その中で、いくつもの大きな変化を見てきました。インターネットが広がり、リアルの商売に加えてECという新しい市場が生まれた時代。携帯電話やスマートフォンが普及し、いつでもどこでもつながることが当たり前になった時代。そして現在は、DX、GX、AI、働き方改革、人口減少など、複数の変化が同時に押し寄せています。

変化が起きるたびに、経営者の反応は大きく分かれます。「忙しくてそこまで手が回らない」「うちには関係ない」「いまのやり方で何とかなる」と距離を置く人もいます。一方で、「これは面白い」「少し試してみよう」「自社ならどう使えるだろう」と、変化を自分ごとにする人もいます。その差は、時間がたつほど大きくなっていきます。

たとえば、ECが出始めた頃、リアルの商売がうまくいっている会社ほど、ネット販売に本気で向き合えないことがありました。しかし、その間に新しいプレイヤーが市場をつくっていきました。スマートフォンの普及も同じでした。最初は「歩きながら電話をするなんて格好悪い」と言っていた人も、いまではスマートフォンなしに仕事をすることは難しくなっています。

変化は、最初から分かりやすい顔をしてやってくるとは限りません。むしろ、最初は面倒に見えたり、自社には関係ないように見えたりします。しかし、その小さな違和感の中に、次の事業の種が潜んでいることがあります。だからこそ経営者には、変化をただ恐れるのではなく、まず「何が起きているのか」を見に行く姿勢が欠かせません。

中小企業は、大企業に比べて資本力や人材の余力が限られています。だからこそ、変化を見誤ったときの影響も決して小さくありません。一方で、意思決定が速く、小回りが利くという強みもあります。変化を早くつかみ、自社に合う形で試してみることができれば、大企業にはできない、小回りの利く戦い方ができます。

ゼロイチ力とは、何もないところから突然、大きな新規事業を生み出す力のことだけではありません。変化に気づき、自社の商売に引き寄せ、小さく試してみる力でもあります。その意味で、変化に向き合う姿勢そのものが、中小企業にとってのゼロイチの第一歩なのです。



道具を入れる前に、目的を決める

近年、DXやGXという言葉を聞く機会が増え、企業にはさまざまな変革が求められるようになりました。DXの推進や働き方改革の流れもあり、人口減少や人手不足への対応も避けて通れなくなりました。さらにコロナ禍によって、オンライン会議、電子契約、リモートワークなど、デジタル化は一気に加速しました。

ただ、ここで見落としてはいけないことがあります。道具を入れただけでは、会社は変わらないということです。

これまで多くの中小企業に向けて、IT導入補助金などの支援策が用意されてきました。もちろん、それ自体は重要です。新しいシステムやツールを導入するための負担が軽くなれば、変化に踏み出すきっかけになります。道具を導入するだけでDXが進むのかといえば、そう簡単ではありません。

たとえば、会計ソフトを入れても、経営者が数字を見て意思決定に使わなければ、経営は変わりません。顧客管理システムを入れても、誰にどのような価値を届けるのかが曖昧なままでは、売上にはつながりません。AIを導入しても、どの業務をどう変えたいのかが見えていなければ、一過性の取り組みで終わってしまいます。

大事なのは、道具そのものではなく、道具を使って何を変えるのかです。会社のどこに課題があり、どこに時間がかかり、どの作業が利益につながっていないのか。それを見たうえで、必要な道具を選び、経営に生かしていく。そこまで考えて初めて、DXやGXは経営の力になります。

私は、多くの中小企業にとって本当に必要なのは、道具を一緒に経営へ結びつけてくれる伴走者だと感じています。もちろん、すべてを外部に任せればよいという意味ではありません。まず経営者自身が会社の状況を理解し、何を変えたいのかを考える。そのうえで、必要な情報や専門性を持つ人と一緒に進めていくことが大切です。

中小企業の経営者は、日々の資金繰り、採用、営業、現場対応など、多くの役割を一身に背負っています。その中で、新しい制度や技術をすべて自分だけで理解し、使いこなすのは簡単ではありません。だからこそ、社内外の力をうまく使いながら、変化を経営に結びつける視点が必要になります。

DXやGXは、目的ではなく手段です。流行の言葉に飛びつくのではなく、自社の経営をどう良くするのか。社員の働き方をどう変えるのか。顧客にどんな価値を届けるのか。その問いから始めてこそ、変革は一過性の取り組みではなく、経営を前に進める力になります。



目隠し経営をやめる

では、中小企業が変化に向き合うためには、まず何を見るべきなのでしょうか。私は、一丁目一番地は「目隠し経営から抜け出すこと」だと考えています。

目隠し経営とは、自社の状態が十分に見えていないまま、日々の経営を続けている状態です。経営リソースで言えば、人、物、金、時間、情報。このどれもが十分に可視化されていない会社は少なくありません。売上が厳しいと聞いて、「どれくらい厳しいのですか」と尋ねると、「すごく大変です」と返ってくることがあります。しかし、「すごく」だけでは、次の判断につながりません。

お金の流れが見えていない。社員の動きが見えていない。お客様の動きが見えていない。自社の商品やサービスが、競合と比べてどのような位置にあるのかが見えていない。時間あたりにどれだけ付加価値を生んでいるのかが見えていない。こうした状態では、どれだけ新しいことを始めようとしても、打ち手が定まりません。

経営は、勘や経験だけに頼って乗り切れる時代ではなくなっています。もちろん、経営者の直感は大切です。長年の経験からくる違和感や判断力は、数字だけでは測れない価値があります。だからこそ、その直感を生かすためにも、まず現状を見えるようにすることが必要です。

自社の中だけでなく、外部環境を見ることも欠かせません。法改正が自社にどう影響するのか。取引先である大企業が、サプライチェーン全体にどのような対応を求めているのか。社会の価値観はどう変わっているのか。コンプライアンス、人的資本、環境への配慮、セキュリティなど、以前は大企業のテーマだと思われていたことが、中小企業の取引条件にも関わり始めています。

さらに、テクノロジーの変化も見なければなりません。AIやデジタルツールは、単なる効率化の手段ではなく、人手不足を補い、付加価値を高め、新しい顧客接点をつくる可能性を持っています。しかし、それも自社のどこに課題があるのかが見えていなければ、使いどころを見極めることができません。

目隠し経営から抜け出すとは、難しい経営理論を導入することではありません。まず、自社の状態を言葉と数字で説明できるようにすることです。何に時間を使っているのか。どの仕事が利益を生んでいるのか。どの顧客に選ばれているのか。どこに無理や無駄があるのか。こうしたことを一つひとつ見えるようにする。その積み重ねが、変化に向き合う土台になります。

見えていないものは、変えようがありません。だからこそ、ゼロイチの第一歩は、自社の現在地を知ることから始まります。



見える化が、次の一手を生む

「ゼロイチ」と聞くと、多くの方は新規事業を立ち上げることを思い浮かべるかもしれません。もちろん、それも大切なゼロイチです。しかし、中小企業にとっては、いきなり新しい事業を立ち上げることだけがゼロイチではありません。まず、自社の経営を見えるようにすること。それ自体が、変革に向けた大きなゼロイチです。

なぜなら、新しい挑戦には時間とお金が必要だからです。人手も資金も潤沢にある会社であれば、既存事業とは別に新規事業のチームをつくることもできるでしょう。しかし、多くの中小企業ではそうはいきません。目の前の仕事を回しながら、新しいことにも挑戦しなければならない。だからこそ、まず既存事業の中から時間とお金を生み出す必要があります。

そのために必要なのが可視化です。自社の事業のうち、何を続け、何を見直し、どこに付加価値をつけるのか。どの仕事が利益を生み、どの仕事が社員を疲弊させているのか。どの顧客に選ばれていて、どの領域に伸ばす余地があるのか。これらが見えてくると、次に打つべき手が少しずつ見えてきます。

私はこれを、企業の健康診断のようなものだと考えています。人間の体も、血液や体温、血圧などの状態が見えなければ、適切な処置はできません。企業も同じです。売上や利益だけでなく、人、時間、情報、顧客、商品、外部環境といった経営のバイタルを見えるようにする。すると、変化の兆しにも早く気づけるようになります。

見えるようになれば、経営者は判断できます。どこを守るべきか。どこを変えるべきか。何を捨て、どこに投資すべきか。逆に言えば、見えていない状態で判断しようとすると、どうしても勘に頼る場面が増えてしまいます。それでは、変化の激しい時代に、打ち手が後手に回ってしまいます。

見える化によって生まれた時間やお金を、AIやデジタルツールの活用、新しい顧客接点づくり、社員の育成、商品やサービスの磨き込みに回していく。そうして少しずつ既存事業を変えながら、新しい挑戦の余地をつくっていく。この順番こそ、中小企業にとって現実的で、再現性のあるゼロイチだと私は考えています。

大切なのは、最初から大きく変えようとしすぎないことです。まず見えるようにする。次に、捨てるものと伸ばすものを決める。そして、小さく試しながら、次の一手につなげていく。これが、中小企業が変化の時代を生き抜くために、まず身につけたい基本動作です。

次回は、見える化によって生まれた余力を、どのように新しい事業の種へとつなげていくのかを考えていきます。新規事業のヒントは、遠くに探しに行かなくても見つかることがあります。普段は断っている依頼や、お客様の小さなお困りごとの中にこそ、次の一歩が眠っていることがあります。次回もぜひお楽しみに。



関連リンク




フォーバル GDXリサーチ研究所



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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
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<p><a href="https://japanstep.jp/learn/category/230/" rel="otherurl"><img src="/images/popularity/01_L.webp" width="1280" height="376" alt="" /></a></p>
<p>皆さん、こんにちは、フォーバル GDXリサーチ研究所の平良学です。本連載では、中小企業が変化の時代に新たな一歩を踏み出すための考え方を、私自身の経験を交えながらお伝えしています。<a href="https://japanstep.jp/learn/2026/07/2167/">第1回</a>では、私自身の原点を振り返りながら、ゼロイチの答えは机上ではなく、現場にあるということをお話ししました。では、いま中小企業には、なぜ「ゼロイチ力」が必要なのでしょうか。私はその出発点に、「自社の状態を見えるようにすること」があると考えています。新規事業を考える前に、まず「目隠し経営」から抜け出すこと。今回は、変化に向き合うために、中小企業がまず何を見るべきなのかをお話しします。（解説＝フォーバル GDXリサーチ研究所 平良学／文＝JMPプロデューサー長谷川浩和）</p>
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<p style="text-align: center;"><strong>教えてくれるのは&#8230;</strong><br />
<img src="/images/learn/rensai_saiseiukeoinin/1st/images20260702103014.webp" width="600" height="400" alt="" /></p>
<p style="text-align: center;"><strong>フォーバル GDXリサーチ研究所　所長 <br />
平良 学さん</strong></p>
<p style="text-align: left;">1992年、株式会社フォーバル入社。九州支店の責任者として赤字拠点の立て直しに取り組み、コンサルティング事業の立ち上げや事業部の統括、アライアンス事業などを担い、2020年に執行役員に就任。2022年より、GDX（Green &#215; Digital Transformation）を軸に、中小企業のDX・ESG経営、自治体連携による地域企業支援、調査・研究・提言活動に取り組んでいる。</p>
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<p>私はよく、ビジネスは「変化対応業」だとお話ししています。どの時代も、変化に気づき、受け止め、自社の商売に置き換えて考えられる会社が次の成長をつかんできました。どれだけ優れた商品やサービスを持っていても、社会や顧客の変化から目を離してしまえば、事業は少しずつ厳しくなっていきます。これは大企業だけでなく、中小企業にとっても同じです。</p>
<p></p>
<p>私自身、情報通信の分野で長く仕事をしてきました。その中で、いくつもの大きな変化を見てきました。インターネットが広がり、リアルの商売に加えてECという新しい市場が生まれた時代。携帯電話やスマートフォンが普及し、いつでもどこでもつながることが当たり前になった時代。そして現在は、DX、GX、AI、働き方改革、人口減少など、複数の変化が同時に押し寄せています。</p>
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<p>変化が起きるたびに、経営者の反応は大きく分かれます。「忙しくてそこまで手が回らない」「うちには関係ない」「いまのやり方で何とかなる」と距離を置く人もいます。一方で、「これは面白い」「少し試してみよう」「自社ならどう使えるだろう」と、変化を自分ごとにする人もいます。その差は、時間がたつほど大きくなっていきます。</p>
<p></p>
<p>たとえば、ECが出始めた頃、リアルの商売がうまくいっている会社ほど、ネット販売に本気で向き合えないことがありました。しかし、その間に新しいプレイヤーが市場をつくっていきました。スマートフォンの普及も同じでした。最初は「歩きながら電話をするなんて格好悪い」と言っていた人も、いまではスマートフォンなしに仕事をすることは難しくなっています。</p>
<p></p>
<p>変化は、最初から分かりやすい顔をしてやってくるとは限りません。むしろ、最初は面倒に見えたり、自社には関係ないように見えたりします。しかし、その小さな違和感の中に、次の事業の種が潜んでいることがあります。だからこそ経営者には、変化をただ恐れるのではなく、まず「何が起きているのか」を見に行く姿勢が欠かせません。</p>
<p></p>
<p>中小企業は、大企業に比べて資本力や人材の余力が限られています。だからこそ、変化を見誤ったときの影響も決して小さくありません。一方で、意思決定が速く、小回りが利くという強みもあります。変化を早くつかみ、自社に合う形で試してみることができれば、大企業にはできない、小回りの利く戦い方ができます。</p>
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<p>ゼロイチ力とは、何もないところから突然、大きな新規事業を生み出す力のことだけではありません。変化に気づき、自社の商売に引き寄せ、小さく試してみる力でもあります。その意味で、変化に向き合う姿勢そのものが、中小企業にとってのゼロイチの第一歩なのです。</p>
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<h2 class="cms-content-parts-sin178295595385841800 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295595385849100">道具を入れる前に、目的を決める</h2>
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<p>近年、DXやGXという言葉を聞く機会が増え、企業にはさまざまな変革が求められるようになりました。DXの推進や働き方改革の流れもあり、人口減少や人手不足への対応も避けて通れなくなりました。さらにコロナ禍によって、オンライン会議、電子契約、リモートワークなど、デジタル化は一気に加速しました。</p>
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<p>ただ、ここで見落としてはいけないことがあります。道具を入れただけでは、会社は変わらないということです。</p>
<p></p>
<p>これまで多くの中小企業に向けて、IT導入補助金などの支援策が用意されてきました。もちろん、それ自体は重要です。新しいシステムやツールを導入するための負担が軽くなれば、変化に踏み出すきっかけになります。道具を導入するだけでDXが進むのかといえば、そう簡単ではありません。</p>
<p></p>
<p>たとえば、会計ソフトを入れても、経営者が数字を見て意思決定に使わなければ、経営は変わりません。顧客管理システムを入れても、誰にどのような価値を届けるのかが曖昧なままでは、売上にはつながりません。AIを導入しても、どの業務をどう変えたいのかが見えていなければ、一過性の取り組みで終わってしまいます。</p>
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<p>大事なのは、道具そのものではなく、道具を使って何を変えるのかです。会社のどこに課題があり、どこに時間がかかり、どの作業が利益につながっていないのか。それを見たうえで、必要な道具を選び、経営に生かしていく。そこまで考えて初めて、DXやGXは経営の力になります。</p>
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<p>私は、多くの中小企業にとって本当に必要なのは、道具を一緒に経営へ結びつけてくれる伴走者だと感じています。もちろん、すべてを外部に任せればよいという意味ではありません。まず経営者自身が会社の状況を理解し、何を変えたいのかを考える。そのうえで、必要な情報や専門性を持つ人と一緒に進めていくことが大切です。</p>
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<p>中小企業の経営者は、日々の資金繰り、採用、営業、現場対応など、多くの役割を一身に背負っています。その中で、新しい制度や技術をすべて自分だけで理解し、使いこなすのは簡単ではありません。だからこそ、社内外の力をうまく使いながら、変化を経営に結びつける視点が必要になります。</p>
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<p>DXやGXは、目的ではなく手段です。流行の言葉に飛びつくのではなく、自社の経営をどう良くするのか。社員の働き方をどう変えるのか。顧客にどんな価値を届けるのか。その問いから始めてこそ、変革は一過性の取り組みではなく、経営を前に進める力になります。</p>
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<p>では、中小企業が変化に向き合うためには、まず何を見るべきなのでしょうか。私は、一丁目一番地は「目隠し経営から抜け出すこと」だと考えています。</p>
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<p>目隠し経営とは、自社の状態が十分に見えていないまま、日々の経営を続けている状態です。経営リソースで言えば、人、物、金、時間、情報。このどれもが十分に可視化されていない会社は少なくありません。売上が厳しいと聞いて、「どれくらい厳しいのですか」と尋ねると、「すごく大変です」と返ってくることがあります。しかし、「すごく」だけでは、次の判断につながりません。</p>
<p></p>
<p>お金の流れが見えていない。社員の動きが見えていない。お客様の動きが見えていない。自社の商品やサービスが、競合と比べてどのような位置にあるのかが見えていない。時間あたりにどれだけ付加価値を生んでいるのかが見えていない。こうした状態では、どれだけ新しいことを始めようとしても、打ち手が定まりません。</p>
<p><img src="/images/learn/rensai_saiseiukeoinin/2nd/images20260713120442.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p>経営は、勘や経験だけに頼って乗り切れる時代ではなくなっています。もちろん、経営者の直感は大切です。長年の経験からくる違和感や判断力は、数字だけでは測れない価値があります。だからこそ、その直感を生かすためにも、まず現状を見えるようにすることが必要です。</p>
<p></p>
<p>自社の中だけでなく、外部環境を見ることも欠かせません。法改正が自社にどう影響するのか。取引先である大企業が、サプライチェーン全体にどのような対応を求めているのか。社会の価値観はどう変わっているのか。コンプライアンス、人的資本、環境への配慮、セキュリティなど、以前は大企業のテーマだと思われていたことが、中小企業の取引条件にも関わり始めています。</p>
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<p>さらに、テクノロジーの変化も見なければなりません。AIやデジタルツールは、単なる効率化の手段ではなく、人手不足を補い、付加価値を高め、新しい顧客接点をつくる可能性を持っています。しかし、それも自社のどこに課題があるのかが見えていなければ、使いどころを見極めることができません。</p>
<p></p>
<p>目隠し経営から抜け出すとは、難しい経営理論を導入することではありません。まず、自社の状態を言葉と数字で説明できるようにすることです。何に時間を使っているのか。どの仕事が利益を生んでいるのか。どの顧客に選ばれているのか。どこに無理や無駄があるのか。こうしたことを一つひとつ見えるようにする。その積み重ねが、変化に向き合う土台になります。</p>
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<p>見えていないものは、変えようがありません。だからこそ、ゼロイチの第一歩は、自社の現在地を知ることから始まります。</p>
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<p>「ゼロイチ」と聞くと、多くの方は新規事業を立ち上げることを思い浮かべるかもしれません。もちろん、それも大切なゼロイチです。しかし、中小企業にとっては、いきなり新しい事業を立ち上げることだけがゼロイチではありません。まず、自社の経営を見えるようにすること。それ自体が、変革に向けた大きなゼロイチです。</p>
<p></p>
<p>なぜなら、新しい挑戦には時間とお金が必要だからです。人手も資金も潤沢にある会社であれば、既存事業とは別に新規事業のチームをつくることもできるでしょう。しかし、多くの中小企業ではそうはいきません。目の前の仕事を回しながら、新しいことにも挑戦しなければならない。だからこそ、まず既存事業の中から時間とお金を生み出す必要があります。</p>
<p></p>
<p>そのために必要なのが可視化です。自社の事業のうち、何を続け、何を見直し、どこに付加価値をつけるのか。どの仕事が利益を生み、どの仕事が社員を疲弊させているのか。どの顧客に選ばれていて、どの領域に伸ばす余地があるのか。これらが見えてくると、次に打つべき手が少しずつ見えてきます。</p>
<p></p>
<p>私はこれを、企業の健康診断のようなものだと考えています。人間の体も、血液や体温、血圧などの状態が見えなければ、適切な処置はできません。企業も同じです。売上や利益だけでなく、人、時間、情報、顧客、商品、外部環境といった経営のバイタルを見えるようにする。すると、変化の兆しにも早く気づけるようになります。</p>
<p></p>
<p>見えるようになれば、経営者は判断できます。どこを守るべきか。どこを変えるべきか。何を捨て、どこに投資すべきか。逆に言えば、見えていない状態で判断しようとすると、どうしても勘に頼る場面が増えてしまいます。それでは、変化の激しい時代に、打ち手が後手に回ってしまいます。</p>
<p></p>
<p>見える化によって生まれた時間やお金を、AIやデジタルツールの活用、新しい顧客接点づくり、社員の育成、商品やサービスの磨き込みに回していく。そうして少しずつ既存事業を変えながら、新しい挑戦の余地をつくっていく。この順番こそ、中小企業にとって現実的で、再現性のあるゼロイチだと私は考えています。</p>
<p></p>
<p>大切なのは、最初から大きく変えようとしすぎないことです。まず見えるようにする。次に、捨てるものと伸ばすものを決める。そして、小さく試しながら、次の一手につなげていく。これが、中小企業が変化の時代を生き抜くために、まず身につけたい基本動作です。</p>
<p></p>
<p>次回は、見える化によって生まれた余力を、どのように新しい事業の種へとつなげていくのかを考えていきます。新規事業のヒントは、遠くに探しに行かなくても見つかることがあります。普段は断っている依頼や、お客様の小さなお困りごとの中にこそ、次の一歩が眠っていることがあります。次回もぜひお楽しみに。</p>
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<p></p>
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<h3 class="cms-content-parts-sin178295664890962300 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295664890966200">関連リンク</h3>
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<p><a href="https://gdx-research.com/">フォーバル GDXリサーチ研究所</a></p>
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<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2213/">
<title>AIがひもとく勝利の鍵。スポーツ観戦はどこまで進化する？</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2213/</link>
<description>&#160;プロ野球のハイライト映像は、ファンの心を熱くさせる。一方で、作るのは大変だ。膨大な試合映像から得点シーンなどを手作業で切り出すため、多大な時間とリソースを要する。その上で、試合の真の「転換点」がどこか、見出して分かりやすく伝えることはさらに難しい。この壁を、生成AIが打ち破ろうとしている。データ分析の知見と先端テクノロジーの融合が、いかにして日本のスポーツ産業に新たな価値をもたらし、熱狂を生み出していくのか。（文＝JapanStep編集部）
AI分析とAI音声が連動する新しいハイライト動画

2026年5月、スポーツにおけるデジタルイノベーションを推進するライブリッツ株式会社は、試合データから見どころを自動抽出する「キューステAIハイライト」の配信を開始した。
（引用元：PR TIMES）

同社が運営するデータ解析サイトで公開される「キューステAIハイライト」は、得点シーンの羅列にとどまっていた従来の動画とは一線を画す。10年以上にわたってプロ球団の分析を支援してきたノウハウと生成AIを組み合わせることで、試合の流れを決定づけた「真のポイント」を特定し、音声解説付きの動画を即座に生成する。
（引用元：PR TIMES）

生成される動画にはいくつかの特徴がある。1つは「勝利確率グラフ」との連動。動画内にリアルタイムで変動するグラフを表示し、どのプレーが勝利を手繰り寄せたのかを視覚的に理解できる。もう1つはプロ視点のAI解説・音声実況。過去30年分のデータに基づき、「得点圏での三振傾向」といった分析を交えながら、合成音声で実況する。これまで編集者の感覚に頼っていた映像制作を、データとAIによって自動化するこの仕組みをもとに、ファンの視聴体験をアップデートする試みだ。

膨大な手作業の負担を大幅に削減しつつ、誰もがプロレベルの高度な戦評を視覚的かつ聴覚的に楽しめる環境を整え、スポーツの新しい見せ方と価値を提示する。その可能性が垣間見える。


AI実況動画が進化すれば、スポーツに新たな熱狂をもたらす

このテクノロジーがもたらしうる価値は、単なる映像編集の効率化ではない。これまで埋もれていた「試合の奥深さ」を可視化し、ファン一人ひとりの熱狂を最大化させることにある。かつそれがリソース不足を解消する形で、新たな成長エンジンとして機能しうる。

日本のスポーツ界は慢性的な人手不足に直面している。魅力的な試合が行われていても、それをコンテンツとしてファンへ届けるための専門人材や予算が足りない。しかし、データとAIを連携させた自動生成ソリューションがさらに進化、普及すれば、状況は一変するだろう。

リソースが限られている地方の独立リーグやアマチュアスポーツであっても、カメラとデータさえあれば、プロ顔負けの高度な実況解説付き動画を即座に発信できるようになる。ファンは好きなチームや若手選手の活躍を映像で深く知ることができ、新たな応援の形が生まれていく。結果として、競技の認知度が向上し、地域クラブのファン拡大やスポンサー獲得といった経済効果の好循環を生み出すのだ。

今後、この仕組みが多競技や地域クラブへ広く提供されていくことで、スポーツの「見せ方」は劇的に拡張される。これは競技の壁や地域のハンデを取り払い、すべてのプレーヤーを力強く後押しする挑戦に他ならない。

予算や人員という制約から解放された時、日本のスポーツ界は本来のポテンシャルを遺憾なく発揮できるはずだ。AIがプレーの価値をひもとき、それがファンの心を震わせ、スポーツ産業をさらなる高みへと押し上げる原動力となるかもしれない。
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/35">カルチャー</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
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<dc:date>2026-07-14T09:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<p>&#160;<span style="color: rgb(68, 68, 68); font-size: 1.6rem;">プロ野球のハイライト映像は、ファンの心を熱くさせる。一方で、作るのは大変だ。膨大な試合映像から得点シーンなどを手作業で切り出すため、多大な時間とリソースを要する。その上で、試合の真の「転換点」がどこか、見出して分かりやすく伝えることはさらに難しい。この壁を、生成AIが打ち破ろうとしている。データ分析の知見と先端テクノロジーの融合が、いかにして日本のスポーツ産業に新たな価値をもたらし、熱狂を生み出していくのか。（文＝JapanStep編集部）</span></p>
<h2 class="cms-content-parts-sin178356974095540900 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178356974095604600">AI分析とAI音声が連動する新しいハイライト動画</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178356973270433300" class="cms-content-parts-sin178356973270441400" style="color: rgb(68, 68, 68);">
<p>2026年5月、スポーツにおけるデジタルイノベーションを推進するライブリッツ株式会社は、試合データから見どころを自動抽出する「キューステAIハイライト」の配信を開始した。</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260714_himo/images20260714090539.webp" width="1200" height="630" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000069.000032744.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>同社が運営するデータ解析サイトで公開される「キューステAIハイライト」は、得点シーンの羅列にとどまっていた従来の動画とは一線を画す。10年以上にわたってプロ球団の分析を支援してきたノウハウと生成AIを組み合わせることで、試合の流れを決定づけた「真のポイント」を特定し、音声解説付きの動画を即座に生成する。</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260714_himo/images20260714090132.webp" width="1280" height="718" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000069.000032744.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>生成される動画にはいくつかの特徴がある。1つは「勝利確率グラフ」との連動。動画内にリアルタイムで変動するグラフを表示し、どのプレーが勝利を手繰り寄せたのかを視覚的に理解できる。もう1つはプロ視点のAI解説・音声実況。過去30年分のデータに基づき、「得点圏での三振傾向」といった分析を交えながら、合成音声で実況する。これまで編集者の感覚に頼っていた映像制作を、データとAIによって自動化するこの仕組みをもとに、ファンの視聴体験をアップデートする試みだ。</p>
<p></p>
<p>膨大な手作業の負担を大幅に削減しつつ、誰もがプロレベルの高度な戦評を視覚的かつ聴覚的に楽しめる環境を整え、スポーツの新しい見せ方と価値を提示する。その可能性が垣間見える。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178356974397186700 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178356974397208400">AI実況動画が進化すれば、スポーツに新たな熱狂をもたらす</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178356973087337200" class="cms-content-parts-sin178356973087347000" style="color: rgb(68, 68, 68);">
<p>このテクノロジーがもたらしうる価値は、単なる映像編集の効率化ではない。これまで埋もれていた「試合の奥深さ」を可視化し、ファン一人ひとりの熱狂を最大化させることにある。かつそれがリソース不足を解消する形で、新たな成長エンジンとして機能しうる。</p>
<p></p>
<p>日本のスポーツ界は慢性的な人手不足に直面している。魅力的な試合が行われていても、それをコンテンツとしてファンへ届けるための専門人材や予算が足りない。しかし、データとAIを連携させた自動生成ソリューションがさらに進化、普及すれば、状況は一変するだろう。</p>
<p></p>
<p>リソースが限られている地方の独立リーグやアマチュアスポーツであっても、カメラとデータさえあれば、プロ顔負けの高度な実況解説付き動画を即座に発信できるようになる。ファンは好きなチームや若手選手の活躍を映像で深く知ることができ、新たな応援の形が生まれていく。結果として、競技の認知度が向上し、地域クラブのファン拡大やスポンサー獲得といった経済効果の好循環を生み出すのだ。</p>
<p></p>
<p>今後、この仕組みが多競技や地域クラブへ広く提供されていくことで、スポーツの「見せ方」は劇的に拡張される。これは競技の壁や地域のハンデを取り払い、すべてのプレーヤーを力強く後押しする挑戦に他ならない。</p>
<p></p>
<p>予算や人員という制約から解放された時、日本のスポーツ界は本来のポテンシャルを遺憾なく発揮できるはずだ。AIがプレーの価値をひもとき、それがファンの心を震わせ、スポーツ産業をさらなる高みへと押し上げる原動力となるかもしれない。</p>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2203/">
<title>「謎解き」から関係人口を生み出していく。物語で紡ぐ地方創生モデル</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2203/</link>
<description>
一度も訪れたことのない土地に愛着を持つことは、そう容易ではない。従来の観光プロモーションは、現地への訪問を前提としたものが大半だ。距離という物理的な壁に阻まれ、観光客も減少し、過疎化が進んでいく。そんな地方の現状を、「物語」と「謎解き」の力で覆す挑戦が始まっている。家にいながら、その地の歴史を深く体験させる新たなアプローチだ。これが日本の地方創生にどのような希望をもたらすのか。（文＝JapanStep編集部）

仮想と現実が交差する、秋月の歴史を辿る謎解き

2026年4月、環境ミステリーレーベル「MARGINE（メルジーン）」を展開する合同会社未来アクセラレートは、福岡県朝倉市秋月を舞台にしたARG型の謎解き体験キット「秋月の茶屋から始まる物語」の販売を開始した。ARG（代替現実ゲーム）とは、日常の現実世界を舞台として物語が進行する体験型エンターテインメントを指す。
※ARGについては、未来アクセラレート 吉野さんの連載「ARG」が紡ぐ、新たなPRのカタチ」をご覧いただきたい
（引用元：PR TIMES）

このキットは、現地に足を運ばなくても、自宅にいながら秋月という町の歴史や文化を深く体験できる斬新な構造を持つ。購入者の手元には、天然木製の絵馬、秋月の観光マップ、そして茶屋系VTuber「秋月みいひ」からの手紙が同封されたキットが届く。参加者はこれらのアナログなアイテムと、謎解き専用ページ、メールなどといったデジタルコンテンツを連動させ、スマートフォン一台で謎を解き明かしていく。

（引用元：PR TIMES）

元秋月藩士の家系に伝わる家宝の記憶をたどる物語は、秋月藩現当主である黒田 長幹 氏の推薦を受け、地元の観光協会や店舗の協力も得ている。単なるフィクションにとどまらず、地域の歴史や風土と深く結びついているのが最大の特徴だ。

同社はこれまでに宮崎県を舞台にした作品などで約30万回以上のSNS告知実績を持ち、エンタメの枠を越えて教育や環境問題にも影響を与えてきた。そのノウハウが注ぎ込まれた新作は、謎を解き進めるうちに、秋月の町に飛び込んでいくような没入感を生み出している。


見知らぬ土地が、物語を通して「自分ごと」に

この取り組みが示唆するのは、テクノロジーとエンターテインメントの融合が、物理的な距離を超えて「関係人口」を創出する有効な手段になるという事実だ。

これまで多くの自治体が予算を投じて観光PR動画などを制作してきたが、それらは情報の一方通行になりがちだった。しかしARGという手法は、参加者を物語の主人公へと引き上げる。自らの知恵で謎を解き、登場人物とデジタル上でやり取りを交わすうちに、見知らぬ土地の歴史や風土が、参加者にとっての「自分ごと」へと変わっていくのだ。

現地を訪れる前から、その町の風景に深い愛着を持つファンが全国に生まれる。そして「あの場所へ行きたい」という強い動機が形成される。この仮想から現実への感情の移行こそが、従来の観光プロモーションに欠けていた要素である。自宅のリビングにいながらその地の応援者となる人々を生み出すモデルは、限られたリソースで奮闘する地方にとって強力な希望となるだろう。

また、こうしたコンテンツが地元の観光協会や現当主といった地域社会を巻き込んで制作されている点も意義深い。外部の人間が作ったフィクションではなく、地域の人々の想いや誇りが物語としてアーカイブされ、全国へ発信されていく。

過疎化という危機に直面する日本の地方都市において、関係人口の創出は急務だ。そこに謎解きという遊び心を掛け合わせることで、課題はワクワクする挑戦へと姿を変える。この新しい体験価値は、日本全国の地域社会を再び活性化させる確かな推進力となっていくはずだ。

</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/35">カルチャー</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
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<dc:date>2026-07-13T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178365104913633000" class="cms-content-parts-sin178365104913641100">
<p>一度も訪れたことのない土地に愛着を持つことは、そう容易ではない。従来の観光プロモーションは、現地への訪問を前提としたものが大半だ。距離という物理的な壁に阻まれ、観光客も減少し、過疎化が進んでいく。そんな地方の現状を、「物語」と「謎解き」の力で覆す挑戦が始まっている。家にいながら、その地の歴史を深く体験させる新たなアプローチだ。これが日本の地方創生にどのような希望をもたらすのか。（文＝JapanStep編集部）</p>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178365109385092300 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178365109385096800">仮想と現実が交差する、秋月の歴史を辿る謎解き</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178365108227449100" class="cms-content-parts-sin178365108227458200">
<p>2026年4月、環境ミステリーレーベル「MARGINE（メルジーン）」を展開する合同会社未来アクセラレートは、福岡県朝倉市秋月を舞台にしたARG型の謎解き体験キット「秋月の茶屋から始まる物語」の販売を開始した。ARG（代替現実ゲーム）とは、日常の現実世界を舞台として物語が進行する体験型エンターテインメントを指す。</p>
<p>※ARGについては、未来アクセラレート 吉野さんの連載<a href="https://japanstep.jp/learn/2026/06/2065/">「ARG」が紡ぐ、新たなPRのカタチ」</a>をご覧いただきたい</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260710_nazotoki/1.webp" width="900" height="900" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000180875.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>このキットは、現地に足を運ばなくても、自宅にいながら秋月という町の歴史や文化を深く体験できる斬新な構造を持つ。購入者の手元には、天然木製の絵馬、秋月の観光マップ、そして茶屋系VTuber「秋月みいひ」からの手紙が同封されたキットが届く。参加者はこれらのアナログなアイテムと、謎解き専用ページ、メールなどといったデジタルコンテンツを連動させ、スマートフォン一台で謎を解き明かしていく。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/2607_Release/260710_nazotoki/2.webp" width="450" height="637" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000180875.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>元秋月藩士の家系に伝わる家宝の記憶をたどる物語は、秋月藩現当主である黒田 長幹 氏の推薦を受け、地元の観光協会や店舗の協力も得ている。単なるフィクションにとどまらず、地域の歴史や風土と深く結びついているのが最大の特徴だ。</p>
<p></p>
<p>同社はこれまでに宮崎県を舞台にした作品などで約30万回以上のSNS告知実績を持ち、エンタメの枠を越えて教育や環境問題にも影響を与えてきた。そのノウハウが注ぎ込まれた新作は、謎を解き進めるうちに、秋月の町に飛び込んでいくような没入感を生み出している。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178365109650067000 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178365109650075800">見知らぬ土地が、物語を通して「自分ごと」に</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178365108038911100" class="cms-content-parts-sin178365108038944900">
<p>この取り組みが示唆するのは、テクノロジーとエンターテインメントの融合が、物理的な距離を超えて「関係人口」を創出する有効な手段になるという事実だ。</p>
<p></p>
<p>これまで多くの自治体が予算を投じて観光PR動画などを制作してきたが、それらは情報の一方通行になりがちだった。しかしARGという手法は、参加者を物語の主人公へと引き上げる。自らの知恵で謎を解き、登場人物とデジタル上でやり取りを交わすうちに、見知らぬ土地の歴史や風土が、参加者にとっての「自分ごと」へと変わっていくのだ。</p>
<p></p>
<p>現地を訪れる前から、その町の風景に深い愛着を持つファンが全国に生まれる。そして「あの場所へ行きたい」という強い動機が形成される。この仮想から現実への感情の移行こそが、従来の観光プロモーションに欠けていた要素である。自宅のリビングにいながらその地の応援者となる人々を生み出すモデルは、限られたリソースで奮闘する地方にとって強力な希望となるだろう。</p>
<p></p>
<p>また、こうしたコンテンツが地元の観光協会や現当主といった地域社会を巻き込んで制作されている点も意義深い。外部の人間が作ったフィクションではなく、地域の人々の想いや誇りが物語としてアーカイブされ、全国へ発信されていく。</p>
<p></p>
<p>過疎化という危機に直面する日本の地方都市において、関係人口の創出は急務だ。そこに謎解きという遊び心を掛け合わせることで、課題はワクワクする挑戦へと姿を変える。この新しい体験価値は、日本全国の地域社会を再び活性化させる確かな推進力となっていくはずだ。</p>
<div></div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2207/">
<title>観光で地域はもう一度動き出せる【連載】DMO進化論～今こそ観光を民主化せよ（第1回）</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2207/</link>
<description>

皆さん、こんにちは。well f.m. 一般社団法人創業者の善井 靖です。私はこれまで、佐渡島での観光再生をきっかけに、全国各地の地域づくりやDMO支援に関わってきました。人口減少、担い手不足、地域経済の停滞。地方は、いくつもの課題に直面しています。それでも私は、地方にはまだ未来を切り拓く力があると信じています。地域の人たちが知恵を絞り、汗をかき、同じ方向を向けば、地域はもう一度前へ進める。そのための大きな手段の一つが、観光です。

本連載では、DMOの進化と「観光の民主化」をテーマに、地域がもう一度動き出すために必要な視点と実践をお伝えしていきます。初回となる今回は、私自身の歩みを振り返りながら、なぜDMO支援に向き合っているのか、そしてDMOが地域にとってどのような存在であるべきなのかをお話しします。（解説＝well f.m. 一般社団法人 創業者 善井 靖／文＝JMPプロデューサー長谷川 浩和）






well f.m. 一般社団法人 創業者／内閣府 地域活性化伝道師

善井 靖さん
佐渡島出身。ラジオ放送作家、イベント企画制作などを経て、2000年に起業。その後、観光マーケティング協会、ナイトタイムエコノミー株式会社、well f.m.一般社団法人を設立。内閣府「地域活性化伝道師」、観光庁「世界水準のDMO専門家」などを務め、全国各地で観光地域づくりやDMO支援に携わっている。





観光は、地域に仕事と誇りを生む
私は佐渡島の出身です。

中学生の頃から放送の仕事に憧れ、大学進学後、ラジオ番組の制作に携わるようになりました。20代の前半は、ラジオ番組の構成台本を原稿用紙に書く仕事をしていました。その後、放送局のイベント事業が広がる中で、番組制作に加え、イベントの企画制作にも関わるようになりました。全国各地を飛び回る日々が始まったのも、その頃です。

37歳で起業しました。当初は、動画配信の仕組みを生かした事業に取り組んでいました。前職でNTTの実験プロジェクトなどにも関わっていたため、インターネットを通じて映像を届けることに、大きな可能性を感じていました。

地域再生の仕事に本格的に関わる転機となったのが、2003年頃に携わった佐渡島の観光再生プロジェクトです。新潟県の事業として、「佐渡の宝を100個見つける」という企画に取り組むことになりました。

それまでの私は、佐渡には盆と正月に帰るくらいでした。ところが、その仕事をきっかけに、毎週のように佐渡へ通うようになりました。いま振り返れば、あれは一つの運命だったのだと思います。自分が生まれ育った地域を、外からの視点と内側の感覚の両方で見つめ直す。その経験が、私にとって地域再生の原点になりました。

地域には、自分たちでは当たり前になっているものがたくさんあります。風景、食、暮らし、歴史、そして人の営み。外から見れば魅力であっても、地域の人自身がその価値に気づいていないこともあります。

佐渡での仕事は、そうした地域の価値を見つけ直し、言葉にし、次の動きにつなげていく仕事でした。観光とは、単に有名な名所を紹介することではありません。地域にあるものを見つめ直し、その価値を社会にひらいていく営みでもあります。

観光を地域再生の手段として捉えるようになった出発点は、この佐渡島での経験にありました。

インバウンドを、地域の力に変えられるか
地域の仕事に関わるようになってから、私は全国各地の地方都市を見てきました。その中で強く感じていることがあります。地方には、いまも大きな可能性が残されているということです。

もちろん、現実は簡単ではありません。人口減少が進み、若い人が地域を離れていく。事業承継は難しく、働く場所も限られている。地域の中で新しい挑戦をしようとしても、失敗に対する地域の目が厳しい。経営者も孤独になりやすい。地方に行けば行くほど、そうした空気を感じることがあります。

一度事業が苦しくなると、金融機関との関係も難しくなり、社員や家族にも不安が広がっていくことがあります。そうした現実を見ていると、地域で新たに事業を起こそうとする人が慎重になるのも無理はありません。

私は、そうした空気が地方に広がっていることに、強い危機感を持っています。

しかし、だからこそ私は、観光に可能性があると考えています。地域の人たちが知恵を絞り、汗をかき、チームで取り組めば、地域にはまだ勝ち筋をつくれる。私はそう信じています。そのための手段の一つが、観光です。

観光は、人を呼ぶことだけを目的とした産業ではありません。地域に仕事をつくる手段であり、地域の人が自分たちの価値に気づくきっかけであり、外から来た人と地域の人が出会う場でもあります。

観光を通じて地域の中にお金が循環し、働く場所が生まれ、若い人が戻ってくる。暮らしへの誇りも育っていく。そうした状態をつくることができれば、観光は地域再興の大きな力になります。

私がwell f.m.一般社団法人で掲げているのは、「旅する人も迎える人も幸せになる仕組みづくり」です。

観光客だけが満足して帰るのではなく、迎える地域の人たちの暮らしや仕事も豊かになっていく。地域の自然や文化が守られ、働く人の誇りが高まり、住んでいる人の幸福度も上がっていく。そうした観光でなければ、これからの時代に持続していくことは難しいでしょう。

観光を、単なる誘客やイベントで終わらせてはいけない。地域の仕事や誇り、未来につながる手段として捉え直す。そこに、私がDMO支援に取り組む理由があります。

DMOは、観光を地域経営につなぐ存在である
では、そもそもDMOとは何なのでしょうか。

一言で言えば、DMOは地域観光の司令塔です。日本では「観光地域づくり法人」とも呼ばれます。地域の人や事業者とともに、観光を経営の視点で動かしていく。そのために戦略を描き、地域資源を磨き、関係者をつないでいく存在です。地域の観光を単なるPRやイベントで終わらせず、データを見ながら戦略を立て、地域資源を磨き、関係者をつなぎ、観光を地域経営につなげていく。その役割を担う組織が、DMOです。

加賀市でのワークショップの一コマ

これまで日本の地域観光は、行政が中心になって担ってきた面があります。行政のもとに観光協会のような組織があり、イベントや案内、プロモーションなどの実務を担ってきた地域も少なくありません。

もちろん、行政の役割は重要です。地域全体の計画をつくり、公共性を担保し、必要な支援を行うことは欠かせません。ただ、行政サービスとして観光を扱うと、どうしても「広く、あまねく、均等に」という考え方になりやすい面があります。

成果を上げている事業者も、これから磨き込みが必要な事業者も、同列に扱う。特色ある取り組みも、まだ準備段階の取り組みも、同じ枠の中で扱う。もちろん、公平性は大切です。しかし、観光を産業として育てるためには、地域の強みを見極め、戦略的に磨き込むことも必要です。

どの市場を狙うのか。どの地域資源を磨くのか。誰に来てほしいのか。どのように消費を生み、地域内に循環させるのか。こうした問いに向き合わなければ、観光は「何となく人を呼ぶ」だけの取り組みで終わってしまいます。

DMOに求められるのは、こうした戦略性です。観光客を呼ぶだけではなく、地域にとって収益を生む領域をつくる。地域の人たちが関わりたくなる仕組みをつくる。事業者が挑戦しやすい環境をつくる。観光によって、地域の幸福度や雇用、経済循環がどう変わったのかを見えるようにする。そこまで担って初めて、DMOは地域観光を動かす存在になっていきます。

DMOは、補助金事業の受け皿にとどまる存在ではありません。単なるプロモーション組織でもなく、地域の未来を考え、実行につなげる組織です。観光を通じて地域を動かし、新しい挑戦を生み出していく組織であるべきです。

観光を、一部の人だけのものにしない
私がいま最も大切だと考えているのが、「観光の民主化」という視点です。

日本の観光は、特に地方都市において、まだ一部の関係者に閉じている面があると感じています。観光が、一部の行政担当者や観光協会、限られた事業者の中だけで語られている地域があります。長く同じ人が役職を担い、組織が硬直化していることもあります。既存の関係性が変化を難しくし、若い人が入りにくくなっている地域もあります。その状態では、新しい挑戦は生まれにくくなります。

そうした現実を、私は多くの地域で見てきました。観光が一部の人だけのものになると、地域全体の力にはなりにくいのです。

本来、観光にはもっと多くの人が関われるはずです。宿泊事業者や飲食店だけでなく、農業者、漁業者、商店、交通事業者、クリエイター、若者、移住者、住民一人ひとりが、地域の価値をつくる担い手になり得ます。

地域の日常にある食や暮らし、自然や文化、人の営みそのものが、観光価値になる時代です。だからこそ、観光を閉じた世界にしてはならない。

観光客を呼ぶことだけを目的にするのではなく、地域の人たちが自分たちの価値に気づき、自分たちのこととして関わり、そこから仕事や誇りが生まれていく。観光を通じて、地域の外と内がつながり、新しい挑戦が生まれていく。

私は、そうした状態を「観光の民主化」と捉えています。そして、その実現のためにこそ、DMOは進化しなければなりません。

行政から委ねられた事業をこなすだけでなく、地域の課題を見つけ、関係者と向き合い、必要であれば既存の仕組みにも踏み込んでいく。財源や人材の不足を理由に立ち止まるのではなく、どうすれば財源をつくれるのか、どうすれば若い人が関わりたいと思える組織になるのかを考える。地域の未来に投資できる組織へと変わっていく必要があります。

私は、観光には地域に希望の風を吹かせる力があると信じています。

観光が成長産業として期待されるいま、その恩恵を一部の地域や一部の事業者だけにとどめてはなりません。地方に眠る可能性をひらき、地域の人たちが自分たちの未来を自らつくっていく。そのために、DMOは従来の延長線上にとどまらず、地域を動かす存在へと進化していかなければなりません。

次回は、なぜ日本のDMOが本来の力を発揮しきれていないのかを考えていきます。行政との関係、財源不足、人材不足、観光協会との役割分担、そして若い人が入りにくい構造。現場で見えてきた課題をひもときながら、DMOが地域を動かす存在になるために何が必要なのかをお話しします。次回もぜひお楽しみに。

関連リンク

well f.m.一般社団法人
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
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<dc:date>2026-07-10T18:20:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178367548821954000" class="cms-content-parts-sin178367548821961800">
<p><a href="https://japanstep.jp/learn/category/233/" rel="otherurl"><img src="/images/popularity/DM_L.webp" width="1280" height="376" alt="" /></a></p>
<p>皆さん、こんにちは。well f.m. 一般社団法人創業者の善井 靖です。私はこれまで、佐渡島での観光再生をきっかけに、全国各地の地域づくりやDMO支援に関わってきました。人口減少、担い手不足、地域経済の停滞。地方は、いくつもの課題に直面しています。それでも私は、地方にはまだ未来を切り拓く力があると信じています。地域の人たちが知恵を絞り、汗をかき、同じ方向を向けば、地域はもう一度前へ進める。そのための大きな手段の一つが、観光です。</p>
<p></p>
<p>本連載では、DMOの進化と「観光の民主化」をテーマに、地域がもう一度動き出すために必要な視点と実践をお伝えしていきます。初回となる今回は、私自身の歩みを振り返りながら、なぜDMO支援に向き合っているのか、そしてDMOが地域にとってどのような存在であるべきなのかをお話しします。（解説＝well f.m. 一般社団法人 創業者 善井 靖／文＝JMPプロデューサー長谷川 浩和）</p>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin178367581168729200 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178367581168736800">
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/DMO_shinkaron/prof.webp" width="600" height="338" alt="" /></p>
<p style="text-align: center;"><strong>well f.m. 一般社団法人 創業者／内閣府 地域活性化伝道師<br />
</strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong>善井 靖さん</strong></p>
<p>佐渡島出身。ラジオ放送作家、イベント企画制作などを経て、2000年に起業。その後、観光マーケティング協会、ナイトタイムエコノミー株式会社、well f.m.一般社団法人を設立。内閣府「地域活性化伝道師」、観光庁「世界水準のDMO専門家」などを務め、全国各地で観光地域づくりやDMO支援に携わっている。</p>
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</div>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin178367575652921300" class="cms-content-parts-sin178367575652930100">
<h2>観光は、地域に仕事と誇りを生む</h2>
<p>私は佐渡島の出身です。</p>
<p></p>
<p>中学生の頃から放送の仕事に憧れ、大学進学後、ラジオ番組の制作に携わるようになりました。20代の前半は、ラジオ番組の構成台本を原稿用紙に書く仕事をしていました。その後、放送局のイベント事業が広がる中で、番組制作に加え、イベントの企画制作にも関わるようになりました。全国各地を飛び回る日々が始まったのも、その頃です。</p>
<p></p>
<p>37歳で起業しました。当初は、動画配信の仕組みを生かした事業に取り組んでいました。前職でNTTの実験プロジェクトなどにも関わっていたため、インターネットを通じて映像を届けることに、大きな可能性を感じていました。</p>
<p></p>
<p>地域再生の仕事に本格的に関わる転機となったのが、2003年頃に携わった佐渡島の観光再生プロジェクトです。新潟県の事業として、「佐渡の宝を100個見つける」という企画に取り組むことになりました。</p>
<p></p>
<p>それまでの私は、佐渡には盆と正月に帰るくらいでした。ところが、その仕事をきっかけに、毎週のように佐渡へ通うようになりました。いま振り返れば、あれは一つの運命だったのだと思います。自分が生まれ育った地域を、外からの視点と内側の感覚の両方で見つめ直す。その経験が、私にとって地域再生の原点になりました。</p>
<p></p>
<p>地域には、自分たちでは当たり前になっているものがたくさんあります。風景、食、暮らし、歴史、そして人の営み。外から見れば魅力であっても、地域の人自身がその価値に気づいていないこともあります。</p>
<p></p>
<p>佐渡での仕事は、そうした地域の価値を見つけ直し、言葉にし、次の動きにつなげていく仕事でした。観光とは、単に有名な名所を紹介することではありません。地域にあるものを見つめ直し、その価値を社会にひらいていく営みでもあります。</p>
<p></p>
<p>観光を地域再生の手段として捉えるようになった出発点は、この佐渡島での経験にありました。</p>
<p></p>
<h2>インバウンドを、地域の力に変えられるか</h2>
<p>地域の仕事に関わるようになってから、私は全国各地の地方都市を見てきました。その中で強く感じていることがあります。地方には、いまも大きな可能性が残されているということです。</p>
<p></p>
<p>もちろん、現実は簡単ではありません。人口減少が進み、若い人が地域を離れていく。事業承継は難しく、働く場所も限られている。地域の中で新しい挑戦をしようとしても、失敗に対する地域の目が厳しい。経営者も孤独になりやすい。地方に行けば行くほど、そうした空気を感じることがあります。</p>
<p></p>
<p>一度事業が苦しくなると、金融機関との関係も難しくなり、社員や家族にも不安が広がっていくことがあります。そうした現実を見ていると、地域で新たに事業を起こそうとする人が慎重になるのも無理はありません。</p>
<p></p>
<p>私は、そうした空気が地方に広がっていることに、強い危機感を持っています。</p>
<p></p>
<p>しかし、だからこそ私は、観光に可能性があると考えています。地域の人たちが知恵を絞り、汗をかき、チームで取り組めば、地域にはまだ勝ち筋をつくれる。私はそう信じています。そのための手段の一つが、観光です。</p>
<p></p>
<p>観光は、人を呼ぶことだけを目的とした産業ではありません。地域に仕事をつくる手段であり、地域の人が自分たちの価値に気づくきっかけであり、外から来た人と地域の人が出会う場でもあります。</p>
<p></p>
<p>観光を通じて地域の中にお金が循環し、働く場所が生まれ、若い人が戻ってくる。暮らしへの誇りも育っていく。そうした状態をつくることができれば、観光は地域再興の大きな力になります。</p>
<p></p>
<p>私がwell f.m.一般社団法人で掲げているのは、「旅する人も迎える人も幸せになる仕組みづくり」です。</p>
<p></p>
<p>観光客だけが満足して帰るのではなく、迎える地域の人たちの暮らしや仕事も豊かになっていく。地域の自然や文化が守られ、働く人の誇りが高まり、住んでいる人の幸福度も上がっていく。そうした観光でなければ、これからの時代に持続していくことは難しいでしょう。</p>
<p></p>
<p>観光を、単なる誘客やイベントで終わらせてはいけない。地域の仕事や誇り、未来につながる手段として捉え直す。そこに、私がDMO支援に取り組む理由があります。</p>
<p></p>
<h2>DMOは、観光を地域経営につなぐ存在である</h2>
<p>では、そもそもDMOとは何なのでしょうか。</p>
<p></p>
<p>一言で言えば、DMOは地域観光の司令塔です。日本では「観光地域づくり法人」とも呼ばれます。地域の人や事業者とともに、観光を経営の視点で動かしていく。そのために戦略を描き、地域資源を磨き、関係者をつないでいく存在です。地域の観光を単なるPRやイベントで終わらせず、データを見ながら戦略を立て、地域資源を磨き、関係者をつなぎ、観光を地域経営につなげていく。その役割を担う組織が、DMOです。</p>
<p></p>
<p><img src="/images/learn/DMO_shinkaron/IMG_0103.webp" width="1280" height="960" alt="" /><span style="font-size: small;">加賀市でのワークショップの一コマ</span></p>
<p></p>
<p>これまで日本の地域観光は、行政が中心になって担ってきた面があります。行政のもとに観光協会のような組織があり、イベントや案内、プロモーションなどの実務を担ってきた地域も少なくありません。</p>
<p></p>
<p>もちろん、行政の役割は重要です。地域全体の計画をつくり、公共性を担保し、必要な支援を行うことは欠かせません。ただ、行政サービスとして観光を扱うと、どうしても「広く、あまねく、均等に」という考え方になりやすい面があります。</p>
<p></p>
<p>成果を上げている事業者も、これから磨き込みが必要な事業者も、同列に扱う。特色ある取り組みも、まだ準備段階の取り組みも、同じ枠の中で扱う。もちろん、公平性は大切です。しかし、観光を産業として育てるためには、地域の強みを見極め、戦略的に磨き込むことも必要です。</p>
<p></p>
<p>どの市場を狙うのか。どの地域資源を磨くのか。誰に来てほしいのか。どのように消費を生み、地域内に循環させるのか。こうした問いに向き合わなければ、観光は「何となく人を呼ぶ」だけの取り組みで終わってしまいます。</p>
<p></p>
<p>DMOに求められるのは、こうした戦略性です。観光客を呼ぶだけではなく、地域にとって収益を生む領域をつくる。地域の人たちが関わりたくなる仕組みをつくる。事業者が挑戦しやすい環境をつくる。観光によって、地域の幸福度や雇用、経済循環がどう変わったのかを見えるようにする。そこまで担って初めて、DMOは地域観光を動かす存在になっていきます。</p>
<p></p>
<p>DMOは、補助金事業の受け皿にとどまる存在ではありません。単なるプロモーション組織でもなく、地域の未来を考え、実行につなげる組織です。観光を通じて地域を動かし、新しい挑戦を生み出していく組織であるべきです。</p>
<p></p>
<h2>観光を、一部の人だけのものにしない</h2>
<p>私がいま最も大切だと考えているのが、「観光の民主化」という視点です。</p>
<p></p>
<p>日本の観光は、特に地方都市において、まだ一部の関係者に閉じている面があると感じています。観光が、一部の行政担当者や観光協会、限られた事業者の中だけで語られている地域があります。長く同じ人が役職を担い、組織が硬直化していることもあります。既存の関係性が変化を難しくし、若い人が入りにくくなっている地域もあります。その状態では、新しい挑戦は生まれにくくなります。</p>
<p></p>
<p>そうした現実を、私は多くの地域で見てきました。観光が一部の人だけのものになると、地域全体の力にはなりにくいのです。</p>
<p></p>
<p>本来、観光にはもっと多くの人が関われるはずです。宿泊事業者や飲食店だけでなく、農業者、漁業者、商店、交通事業者、クリエイター、若者、移住者、住民一人ひとりが、地域の価値をつくる担い手になり得ます。</p>
<p></p>
<p>地域の日常にある食や暮らし、自然や文化、人の営みそのものが、観光価値になる時代です。だからこそ、観光を閉じた世界にしてはならない。</p>
<p></p>
<p>観光客を呼ぶことだけを目的にするのではなく、地域の人たちが自分たちの価値に気づき、自分たちのこととして関わり、そこから仕事や誇りが生まれていく。観光を通じて、地域の外と内がつながり、新しい挑戦が生まれていく。</p>
<p></p>
<p>私は、そうした状態を「観光の民主化」と捉えています。そして、その実現のためにこそ、DMOは進化しなければなりません。</p>
<p></p>
<p>行政から委ねられた事業をこなすだけでなく、地域の課題を見つけ、関係者と向き合い、必要であれば既存の仕組みにも踏み込んでいく。財源や人材の不足を理由に立ち止まるのではなく、どうすれば財源をつくれるのか、どうすれば若い人が関わりたいと思える組織になるのかを考える。地域の未来に投資できる組織へと変わっていく必要があります。</p>
<p></p>
<p>私は、観光には地域に希望の風を吹かせる力があると信じています。</p>
<p></p>
<p>観光が成長産業として期待されるいま、その恩恵を一部の地域や一部の事業者だけにとどめてはなりません。地方に眠る可能性をひらき、地域の人たちが自分たちの未来を自らつくっていく。そのために、DMOは従来の延長線上にとどまらず、地域を動かす存在へと進化していかなければなりません。</p>
<p></p>
<p>次回は、なぜ日本のDMOが本来の力を発揮しきれていないのかを考えていきます。行政との関係、財源不足、人材不足、観光協会との役割分担、そして若い人が入りにくい構造。現場で見えてきた課題をひもときながら、DMOが地域を動かす存在になるために何が必要なのかをお話しします。次回もぜひお楽しみに。</p>
</div>
<h3 class="cms-content-parts-sin178367594855779700 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178367594855783500">関連リンク</h3>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178367595948422800" class="cms-content-parts-sin178367595948433500">
<p><a href="https://wellfm.info/">well f.m.一般社団法人</a></p>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2186/">
<title>知財を制すAI。日本のモノづくり再起動</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2186/</link>
<description>
熾烈なグローバル競争において自社の技術を守る「特許調査」は製造業の生命線だ。しかし、世界中で出願される膨大な特許を人力で読み解く作業は、研究開発者の貴重な時間を奪ってきた。この知財という壁を、AIの力で乗り越える挑戦が始まっている。国産生成AI基盤を手掛ける企業が、AIエージェントの調査対象を世界へ拡張。現場を負荷から解放し、日本のモノづくり再起動への布石を打つ。（文＝JapanStep編集部）

欧州特許へ対象拡大。「Aconnect」の実力

2026年4月、ストックマーク株式会社は、自社が提供する製造業向けAIエージェント「Aconnect」の特許調査機能において、新たに欧州特許（EPO）を調査対象に追加したと発表した。
（引用元：PR TIMES）

「Aconnect」は、先行技術調査やクリアランス調査の一部をAIが自律的に遂行するサービスだ。従来は日本（JPO）、米国（USPTO）、世界知的所有権機関（WIPO）の特許公報を対象としていたが、最先端技術を競う企業から「より多くの国の特許を自動調査したい」という要望があり、欧州市場への対応を実現した。

本機能のプロセスは極めて合理的だ。ユーザーが開発予定の技術を入力すると、AIが内容を高度に解析し、調査で焦点を当てるべき構成要素を自動抽出する。次に、抽出された要素をもとに関連特許群との一致度を客観的な根拠とともに提示し、人間が詳細に読むべき特許が直感的に分かるユーザーインターフェースで結果を表示する。

これにより、手作業でのキーワード検索や読み込みにかかる工数が劇的に削減される。欧州企業の特許をベンチマークする企業にとっては、広範な特許網をシームレスに調査できるため、開発の最終段階で「特許の壁」に突き当たる手戻りリスクを最小化できる。同社は今後、中国、台湾、韓国などアジア諸国の特許データも順次拡充していく予定だ。


「作業」から「創造」へ。知財AIが導く日本の反転攻勢

特許調査エージェントがもたらす本質的な価値は、業務の効率化にとどまらない。日本の技術者が直面している「構造的な時間の枯渇」を解消し、モノづくりの現場に創造的な活力を取り戻すことにある。

かつて日本の製造業は圧倒的な技術力で世界を席巻したが、現在は新興国や欧米企業のスピードと、巧みな知財戦略に苦戦を強いられている。特許の網の目は年々複雑化し、現場では「他社の権利に抵触しないか」を確認するための調査に多くのリソースが割かれてきた。優れたアイデアがあっても、過去の文献との照合に疲弊し、開発スピードが鈍化してしまうケースは多い。

「Aconnect」のようなAI化は、この停滞を打破する武器となる。AIがグローバルな特許データから必要な情報を自律的に抽出し、リスクを事前に検知することで、技術者は「調べる作業」から解放される。その結果生み出された時間は、次世代の革新的な製品を生み出す「創造的な思考」へと還元されるのだ。

さらに、欧州などの世界の有力特許を一元的にベンチマークできることは、日本企業が技術トレンドを俯瞰し、戦略的に「勝てる領域」を見極める力となる。知財戦略はもはや法務部門だけの領域ではなく、開発の最前線で戦う技術者がAIを相棒として使いこなし、攻めの戦略を描くための基盤となった。

テクノロジーによって情報収集の足かせが取り払われた時、日本のモノづくりが本来持つ高い技術力と緻密な構想力は、再び世界で通用する力を発揮する。現場の技術者をエンパワーメントするこの知能のインフラが停滞を打ち破り、日本を次なる成長ステージへと押し上げる推進力となっていく。

</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-07-09T07:00:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin178349548473996700" class="cms-content-parts-sin178349548474003300">
<p>熾烈なグローバル競争において自社の技術を守る「特許調査」は製造業の生命線だ。しかし、世界中で出願される膨大な特許を人力で読み解く作業は、研究開発者の貴重な時間を奪ってきた。この知財という壁を、AIの力で乗り越える挑戦が始まっている。国産生成AI基盤を手掛ける企業が、AIエージェントの調査対象を世界へ拡張。現場を負荷から解放し、日本のモノづくり再起動への布石を打つ。（文＝JapanStep編集部）</p>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178349552778868100 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178349552778874900">欧州特許へ対象拡大。「Aconnect」の実力</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178349550127009400" class="cms-content-parts-sin178349550127018200">
<p>2026年4月、ストックマーク株式会社は、自社が提供する製造業向けAIエージェント「Aconnect」の特許調査機能において、新たに欧州特許（EPO）を調査対象に追加したと発表した。</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260708_chizai/1.webp" width="900" height="506" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000387.000024407.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>「Aconnect」は、先行技術調査やクリアランス調査の一部をAIが自律的に遂行するサービスだ。従来は日本（JPO）、米国（USPTO）、世界知的所有権機関（WIPO）の特許公報を対象としていたが、最先端技術を競う企業から「より多くの国の特許を自動調査したい」という要望があり、欧州市場への対応を実現した。</p>
<p></p>
<p>本機能のプロセスは極めて合理的だ。ユーザーが開発予定の技術を入力すると、AIが内容を高度に解析し、調査で焦点を当てるべき構成要素を自動抽出する。次に、抽出された要素をもとに関連特許群との一致度を客観的な根拠とともに提示し、人間が詳細に読むべき特許が直感的に分かるユーザーインターフェースで結果を表示する。</p>
<p></p>
<p>これにより、手作業でのキーワード検索や読み込みにかかる工数が劇的に削減される。欧州企業の特許をベンチマークする企業にとっては、広範な特許網をシームレスに調査できるため、開発の最終段階で「特許の壁」に突き当たる手戻りリスクを最小化できる。同社は今後、中国、台湾、韓国などアジア諸国の特許データも順次拡充していく予定だ。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178349553060361500 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178349553060397400">「作業」から「創造」へ。知財AIが導く日本の反転攻勢</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178349550370176000" class="cms-content-parts-sin178349550370184300">
<p>特許調査エージェントがもたらす本質的な価値は、業務の効率化にとどまらない。日本の技術者が直面している「構造的な時間の枯渇」を解消し、モノづくりの現場に創造的な活力を取り戻すことにある。</p>
<p></p>
<p>かつて日本の製造業は圧倒的な技術力で世界を席巻したが、現在は新興国や欧米企業のスピードと、巧みな知財戦略に苦戦を強いられている。特許の網の目は年々複雑化し、現場では「他社の権利に抵触しないか」を確認するための調査に多くのリソースが割かれてきた。優れたアイデアがあっても、過去の文献との照合に疲弊し、開発スピードが鈍化してしまうケースは多い。</p>
<p></p>
<p>「Aconnect」のようなAI化は、この停滞を打破する武器となる。AIがグローバルな特許データから必要な情報を自律的に抽出し、リスクを事前に検知することで、技術者は「調べる作業」から解放される。その結果生み出された時間は、次世代の革新的な製品を生み出す「創造的な思考」へと還元されるのだ。</p>
<p></p>
<p>さらに、欧州などの世界の有力特許を一元的にベンチマークできることは、日本企業が技術トレンドを俯瞰し、戦略的に「勝てる領域」を見極める力となる。知財戦略はもはや法務部門だけの領域ではなく、開発の最前線で戦う技術者がAIを相棒として使いこなし、攻めの戦略を描くための基盤となった。</p>
<p></p>
<p>テクノロジーによって情報収集の足かせが取り払われた時、日本のモノづくりが本来持つ高い技術力と緻密な構想力は、再び世界で通用する力を発揮する。現場の技術者をエンパワーメントするこの知能のインフラが停滞を打ち破り、日本を次なる成長ステージへと押し上げる推進力となっていく。</p>
<div></div>
</div>
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<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2180/">
<title>名を変え、組織が動き出す。カナデビアのブランド変革【連載】Branding Shift ～変わる時代に、ブランドの本質を問う</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2180/</link>
<description>





変化の時代に、ブランドは企業の存在意義をどう問い直し、人の行動へと結びついていくのか。本連載では、ブランド変革に取り組む企業へのインタビューを通じて、経営思想や事業の意思、社会との関係性を映し出すブランディングの現在地を探る。今回は、2024年10月に「日立造船」から社名を変更したカナデビアを取材した。造船事業の分離後、社名と事業実態のギャップに向き合ってきた同社は、「技術の力で、人類と自然の調和に挑む」というコンセプトのもと、ブランドを&#8220;人づくり&#8221;へとつなげている。4人の言葉から、その変革の内側を紐解く。（文＝JapanStep編集部）





お話を伺ったのは &#8230;

（写真左から）
カナデビア株式会社 
ピープル＆カルチャー本部 総務部 ブランドマネジメントグループ 西浦 弘史郎さん
同社 総務部 ブランドマネジメントグループ長 杉本 晋作さん
同社 総務部 ブランドマネジメントグループ 松下 茉由さん
同社 総務部 ブランドマネジメントグループ 川村 真央さん




「日立でも、造船でもない」&#8212;&#8212;事業実態とのギャップに向き合う




カナデビアの起源は、1881年、北アイルランドから来日したE.H.ハンターが設立した大阪鉄工所にさかのぼる。140年以上の歴史の中で、同社は重工業の一角を担う企業へと歩みを進めてきた。1943年には日立製作所の傘下に入り、「日立造船」へと社名を変更。その後、資本関係がなくなってからも、「日立造船」という名は残り続けた。


しかし、2002年に祖業である造船事業を分離して以降、主力事業は、ごみ焼却発電施設などの「環境事業」、水門や各種産業用機械設備を手がける「機械・インフラ事業」、風力発電や水素発生装置などの「脱炭素化事業」へと移っていった。事業内容と「日立造船」という社名の間には、少しずつ距離が生まれていた。

プロジェクトに携わってきた杉本さんは、当時の状況をこう振り返る。

「日立製作所のグループでもないし、造船もやっていない。社内外から少し変わった形で見られている状態が20年ほど続いていました。『日立造船って何の会社か』と聞かれたときに、明確に語りきれないもどかしさもありました。笑いを取るために『日立でも造船でもないんですわ！』と言って済ませてしまうというのもあながち冗談ではありませんでした。会社としてのアイデンティティをきちんと持つ必要があるという課題認識がありましたね」（杉本さん）


このギャップは、社員にとっても小さな違和感ではなかった。新卒で同社に入社した川村さんは、就職活動時から感じていた率直な思いを明かす。

「友人に話すときにも、名前とやっていることが違うのは話のネタにはなるけれど、実際の事業を理解してもらえないというのは少し寂しいなと。私たちの日常に関わる重要な事業を手がけているのに、それが知られていないのはもったいないと感じていました」（川村さん）

環境、脱炭素化、資源循環など、社会課題に関わる事業へ領域が広がるほど、重厚長大なイメージを持つ旧社名との距離は大きくなっていた。ブランドを見直す出発点には、「自分たちは何者なのか」を言葉にしきれない課題があった。







社名変更は、変革の目的ではなかった




こうした背景から、同社は2021年にブランディングプロジェクトを本格的に始動させた。しかし、このプロジェクトは最初から「社名変更ありき」で始まったものではなかったという。

「私たちのブランディングの目的は、企業理念体系である『Kanadevia Value（旧Hitz Value）』を、従業員一人ひとりがそれぞれの現場で体現できるようにすることです。つまり、ブランドを通じた『人づくり』です。その過程で商号やブランドを変える必要性が出てくるかもしれないが、社名変更ありきでスタートしたわけではありませんでした」（杉本さん）


プロジェクトの第一歩として行われたのは、現状分析だった。第三者の力も借りて社内外からヒアリングを行った結果、当時のブランドに対する課題が見えてきた。浮かび上がった課題は大きく3つに集約される。

一つ目は、どのように社会課題に対峙していくのかという考え方やメッセージの弱さだ。環境分野の事業を行っていることからSDGsへの貢献を謳ってはいたものの、自社の内側まで掘り下げたうえで、「社会に対してどう役立っていきたいのか」を示す明確なメッセージが不足していた。

二つ目は、挑戦イメージの希薄化である。創業者であるエドワード・ハズレット・ハンターは、北アイルランドから日本に渡り、苦労と挑戦を重ねながら造船所を立ち上げた。そのDNAを受け継いで、Kanadevia Valueでも行動規範に「果敢に挑戦する」を謳っているはずが、外部からは「真面目で誠実だが、どちらかというと保守的」と見られており、挑戦する企業としての姿勢が、社外には十分に伝わりきっていないことが見えてきた。

そして三つ目が、グループとしての輪郭の曖昧さだ。造船不況時に遠心力を働かせて分社化を進めた歴史から、グループ各社の社名やブランドには、「日立造船」「ニチゾウ・日造」「Hitz」などが混在していた。その結果、連結売上高6,000億円規模、従業員数約１万２千人を超える企業グループとしての広がりが、社外には十分に伝わりきっていなかった。

こうした課題が見えたことで、社名変更は単なる看板の掛け替えではなく、会社を挑戦する文化へと向かわせ、グループの力を結集するための「手段」として捉えられていった。ブランドを見直すことは、自社の存在価値をもう一度言葉にする作業でもあった。






「Hitz」を越えて、未来への意思を込める




課題が明確になった後、プロジェクトチームはブランドコンセプトを「技術の力で、人類と自然の調和に挑む」と定めた。経営層や若手社員とのワークショップを重ね、過去から受け継ぐべきものと、未来に向けて変えるべきものを議論した末に生まれた言葉だった。


次に向き合ったのが、新たな社名をどう定めるかという課題だった。当初、経営陣の中では、2002年の造船事業分離以降、長年愛称として親しまれてきた既存ブランド「Hitz（ヒッツ）」を社名にする案が有力視されていたという。

「役員の中にも『社名変更するならHitz株式会社でいいのではないか』という声が多かったのは事実です。しかし、Hitzという社名に私たちが新たに定めた『技術の力で、人類と自然の調和に挑む』というブランドコンセプトや思いを込められるのかとなったとき、Hitzではどうしてもその思いを受け止めきれないという結論に至りました。Hitzは、当時の『Hitachi Zosen』に由来する言葉だったからです。そこで、ゼロベースで考えなければならないと決断したのです」（杉本さん）


事業が多角化し、グローバルに展開している同社にとって、ゼロから社名を検討する作業は、簡単ではなかった。社内外への情報漏洩を防ぐため、限られたメンバーで進められたこの作業では、国内外での商標権やドメインの確保が、大きな課題となった。

「国や地域、商品役務区分ごとに商標を押さえていかなければならず、十数の区分すべてで使用できる名前を見つけるのは至難の業でした。役員に順番をつけてもらった案を知的財産部の協力のもと、特許事務所と調査しては『難しいです。また考えてください』と戻ってくる。その繰り返しで、ほぼ1年を費やしました」（杉本さん）

商標の壁に阻まれ、検討が思うように進まない時期もあった。しかし、「この問題を先送りせず、私たちの代で決着をつけよう」という役員の強い意志が背中を押し、検討は止まらなかった。約1年にわたる試行錯誤を経て生まれたのが、日本語の「奏でる」とラテン語で道を意味する「Via」を組み合わせた「カナデビア」だった。従来の社名が持つ制約を越え、オーケストラがハーモニーを奏でるように、人類と自然の調和を目指す。そんな未来への意思を込めた、新しい名前だった。







戸惑いから始まった、新ブランドの育て方




2023年9月27日、新商号「カナデビア」への変更が東証の適時開示を通じて発表された。同時に社内にも一斉にアナウンスされたが、その反響は、ポジティブなものばかりではなかった。社内には戸惑いの声もあった。

「今まで日立造船という重厚長大で歴史ある名前に誇りを感じて長く勤めてきた方々にとって、突然カタカナの社名になったことへの違和感は強かったと思います。OBの方からは本部長のところに『伝統ある社名を何だと思っとるんや！』と直接お叱りの電話もありました」（杉本さん）

その戸惑いは、歴史を背負うベテラン層だけでなく、若手社員も例外ではなかった。当時はブランド部門ではなく、人材開発部門にいた川村さんは、当時の率直な思いを明かす。&#160;

「シンボルマークもまだできていない状態で、『カナデビアになります』という情報だけが突然降りてきたんです。伝統的な名前から、まったく違う雰囲気の社名になった印象を受けてしまい、正直最初は今まで紡いできた歴史や伝統が失われてしまうのではないかという不安や寂しさもありました」（川村さん）


しかし、その戸惑いに向き合うため、経営陣とプロジェクトチームは地道な対話を続けた。当時の社長も、3カ月をかけて全国の事業所を回り、社員と直接対話を重ねて社名変更に込めた思いを伝えていったのだ。

さらに、社内浸透を加速させるべく、インナーブランディングにおいても体験型のイベントを積極的に仕掛けた。変革のタイミングで中途入社した西浦さんは、「何が起きているんだ」と外から驚きを持って見ていた一人だ。

「商号変更が決議された2024年の6月の定時株主総会の直後に社名変更100日前のプレローンチイベントを、商号変更日当日の10月1日にローンチイベント実施しました。本社館内に大きな会場に舞台を設け、演出にも力を入れて、それまでの日立造船ではあまりなかった規模でイベントを開催したのです。それを見た時に、これからの会社が向かう熱い思いや意気込みが伝わり、社内の受け止め方が少しずつ変わっていくきっかけになりました。社員にブランドを『体験』してもらうことがいかに大切かを知りました」（西浦さん）







ブランドを&#8220;品質&#8221;として守る




新しい社名を発表し、ロゴやステートメントを定めれば終わり、というわけではない。重要なのは、日々の運用の中でブランドを守り、その価値を積み上げていくことだった。2024年年初に入社した松下さんは、ブランドガイドラインやWebサイト、制作物の管理に携わり、その運用に向き合ってきた。

「私の入社と同時期にブランドガイドラインの完全版ができたのですが、その後、グループ各社からシンボルマークの使い方や社名の併記方法などに関する問い合わせが相次ぎ、半年で約500件にのぼりました。部署まで直接相談に来られる方もいらっしゃいました。ガイドラインを私自身が深く理解しておかないとお伝えできないため、必死に読み込んだことが懐かしいです」（松下さん）


グリーンとブルーのグラデーション&#8220;ハーモニアスグリーン&#8221;で「人類と自然の調和」を美しく表現した新しいシンボルマーク。しかし、現場の社員にとっては、それを日々の制作物や名刺、看板などにどう適用すればよいのか、手探りの状態だった。

「現場からはさまざまな相談が寄せられますが、ブランドを守るためには、しっかりとしたルールや軸があることが不可欠だと体感しました。みんなで『カナデビアブランドを高めていきましょうよ』と根気よくコミュニケーションをとる日々でした」（松下さん）

グループ各社や全国の事業所から寄せられる問い合わせに対応する日々は、新しいブランドが現場に根づこうとしている過程でもあった。杉本さんは、製造業におけるブランド管理の重要性を次のように指摘する。

「私たちはものづくりの会社として、日ごろから品質を第一に考えています。ブランドも一つの『品質』なのです。新たなブランドを築いた後に、今度はその品質を維持していかなければならないフェーズが来ています。いかにガイドラインを遵守していただき、クオリティを保つかが重要です」（杉本さん）


ブランドを守るとは、ロゴを正しく使うことにとどまらない。社内外に一貫した印象を積み重ねることでもある。大きく変えるからこそ、守るための基準が要る。






ブランドは、社員が自信を持つ軸になる




社内への浸透と並行して、社外への発信も進められている。社外への発信を担当する川村さんは、認知、理解、浸透、共感という4つのフェーズを意識しながら、コミュニケーションを設計している。

「まずは社名が変わったことを知ってもらうこと。次にどんな事業をやっているのかを理解してもらうこと。特に若い世代には、事業内容が専門的であっても、シンプルに『なんとなく理解できる』『なんとなく好きかも』と思ってもらえるような表現を意識しています。テレビCMやYouTube、野球場などでの広告を通じて発信を続けています」（川村さん）



こうした発信は、採用面にも変化をもたらしている。2026年卒の新卒応募数は前年比で約1.4倍となり、直近5年で最多となったという。また、社内のブランド強度調査でも、社員の社名変更への理解や理念への共感が深まったことが確認された。一方で、顧客視点やイノベーション力といった今後の課題も見えてきているという。

当初は新社名に戸惑いを感じていた川村さんも、その後の異動でブランドマネジメントグループの一員となってブランディングに携わってきた今では「社員一人ひとりが『自分の会社が好き』と誇りを持って言えるようになることが大きな力になる」と語る。社外に向けた認知だけでなく、社員自身がブランドを受け止め、自分の言葉で語れるようになること。その変化も、今回のブランド変革が生んだ成果の一つだ。

こうした一連の取り組みは、インターブランドジャパンが主催する「Japan Branding Awards 2025（JBA2025）」において「SILVER」を受賞する形でも評価された。カナデビアにとって今回の受賞は、社名変更そのものではなく、企業の存在意義を明確にし、社内外に共感を広げてきたプロセスが評価された点に意味がある。
引用元：カナデビアホームページ


「素直に嬉しかったです。ブランディングは、多くの企業が悩みながら取り組んでいるものだと思います。その中で、表面的な見え方だけでなく、これまで取り組んできたプロセスや中身まで専門家の方々に見ていただき、評価していただけたことは大きな励みになりました」（杉本さん）

では、ブランドは社員の日々の仕事に、どのような意味をもたらすのか。西浦さんは、ブランドを「判断の軸」として捉えている。

「ブランドは、社員が日々の判断に自信を持つための軸になるものだと思っています。さまざまな部署が何を担っているのか見えにくい中でも、みんなが同じブランドの軸を持つことで動きが一つになる。自分が担っている仕事の意味を理解できることが、ブランドの力です」（西浦さん）

そうした変化は、社員一人ひとりの経験の中でブランドが育っていくことでもある。杉本さんは、ブランドの価値についてこう語る。

「ブランドは無形の価値ですが、その価値がどこに宿るかといえば、やはり従業員一人ひとりの経験の中にあります。日々の仕事の中でカナデビアというブランドが根づき、それを体現できるようになっていくことが重要だと考えています。私自身、ブランディングに携わる前は、事業本部で営業職を中心に従事してきました。これまで現場で積み重ねてきた事業の経験も、すべてがブランディングにつながっているのです」（杉本さん）

社名変更は、ゴールではない。自らの存在意義を見つめ直し、社員一人ひとりがその意味を自分の言葉で語っていくための出発点だった。カナデビアの歩みは、ブランドが単なる記号ではなく、組織の意思を束ね、社員の誇りを支える力になり得ることを物語っている。
2024年10月1日、社名変更当日に社員に配られた記念品には「『Kanadevia』の新たな船出の日」と記されている







関連リンク

技術の力で人類と自然の調和に挑む企業グループへの145年目の変革 - インターブランドジャパン
</description>
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<div class="cms-content-parts-sin177991852759300400 box cparts-id403--01 lay-margin-b--3" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-col12-xs-12"><a href="https://japanstep.jp/learn/category/221/" rel="otherurl" title="" style="text-decoration: none;"><img id="cms-editor-image-sin177991852759306900" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="" src="/images/popularity/BrandingShift_JMP.webp" width="675" title="" name="" /></a></div>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin177984857715836700" class="cms-content-parts-sin177984857715844500">
<p>変化の時代に、ブランドは企業の存在意義をどう問い直し、人の行動へと結びついていくのか。本連載では、ブランド変革に取り組む企業へのインタビューを通じて、経営思想や事業の意思、社会との関係性を映し出すブランディングの現在地を探る。今回は、2024年10月に「日立造船」から社名を変更したカナデビアを取材した。造船事業の分離後、社名と事業実態のギャップに向き合ってきた同社は、「技術の力で、人類と自然の調和に挑む」というコンセプトのもと、ブランドを&#8220;人づくり&#8221;へとつなげている。4人の言葉から、その変革の内側を紐解く。（文＝JapanStep編集部）</p>
</div>
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<div class="lay-row lay-no-gutters">
<div class="lay-col12-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177984867887043500">
<p style="text-align: center;">お話を伺ったのは &#8230;</p>
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/260528-1-062.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p style="text-align: center;"><b>（写真左から）</b><br />
<b>カナデビア株式会社 <br />
ピープル＆カルチャー本部 総務部 ブランドマネジメントグループ 西浦 弘史郎さん<br />
同社 総務部 ブランドマネジメントグループ長 杉本 晋作さん<br />
同社 総務部 ブランドマネジメントグループ 松下 茉由さん<br />
同社 総務部 ブランドマネジメントグループ 川村 真央さん</b></p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178304523104023100 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178304523104028800">「日立でも、造船でもない」&#8212;&#8212;事業実態とのギャップに向き合う</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178304524126207700 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304524126211700">
<p>カナデビアの起源は、1881年、北アイルランドから来日したE.H.ハンターが設立した大阪鉄工所にさかのぼる。140年以上の歴史の中で、同社は重工業の一角を担う企業へと歩みを進めてきた。1943年には日立製作所の傘下に入り、「日立造船」へと社名を変更。その後、資本関係がなくなってからも、「日立造船」という名は残り続けた。</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/images20260707122043.webp" width="900" height="484" alt="" /></p>
<p></p>
<p>しかし、2002年に祖業である造船事業を分離して以降、主力事業は、ごみ焼却発電施設などの「環境事業」、水門や各種産業用機械設備を手がける「機械・インフラ事業」、風力発電や水素発生装置などの「脱炭素化事業」へと移っていった。事業内容と「日立造船」という社名の間には、少しずつ距離が生まれていた。</p>
<p></p>
<p>プロジェクトに携わってきた杉本さんは、当時の状況をこう振り返る。</p>
<p></p>
<p>「日立製作所のグループでもないし、造船もやっていない。社内外から少し変わった形で見られている状態が20年ほど続いていました。『日立造船って何の会社か』と聞かれたときに、明確に語りきれないもどかしさもありました。笑いを取るために『日立でも造船でもないんですわ！』と言って済ませてしまうというのもあながち冗談ではありませんでした。会社としてのアイデンティティをきちんと持つ必要があるという課題認識がありましたね」（杉本さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/260528-1-003.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p></p>
<p>このギャップは、社員にとっても小さな違和感ではなかった。新卒で同社に入社した川村さんは、就職活動時から感じていた率直な思いを明かす。</p>
<p></p>
<p>「友人に話すときにも、名前とやっていることが違うのは話のネタにはなるけれど、実際の事業を理解してもらえないというのは少し寂しいなと。私たちの日常に関わる重要な事業を手がけているのに、それが知られていないのはもったいないと感じていました」（川村さん）</p>
<p></p>
<p>環境、脱炭素化、資源循環など、社会課題に関わる事業へ領域が広がるほど、重厚長大なイメージを持つ旧社名との距離は大きくなっていた。ブランドを見直す出発点には、「自分たちは何者なのか」を言葉にしきれない課題があった。</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/images20260707122046.webp" width="900" height="505" alt="" /></p>
<div></div>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178304537267531900 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178304537267539900">社名変更は、変革の目的ではなかった</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178304539158098100 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304539158073700">
<p>こうした背景から、同社は2021年にブランディングプロジェクトを本格的に始動させた。しかし、このプロジェクトは最初から「社名変更ありき」で始まったものではなかったという。</p>
<p></p>
<p>「私たちのブランディングの目的は、企業理念体系である『Kanadevia Value（旧Hitz Value）』を、従業員一人ひとりがそれぞれの現場で体現できるようにすることです。つまり、ブランドを通じた『人づくり』です。その過程で商号やブランドを変える必要性が出てくるかもしれないが、社名変更ありきでスタートしたわけではありませんでした」（杉本さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/images20260707122053.webp" width="900" height="504" alt="" /></p>
<p></p>
<p>プロジェクトの第一歩として行われたのは、現状分析だった。第三者の力も借りて社内外からヒアリングを行った結果、当時のブランドに対する課題が見えてきた。浮かび上がった課題は大きく3つに集約される。</p>
<p></p>
<p>一つ目は、どのように社会課題に対峙していくのかという考え方やメッセージの弱さだ。環境分野の事業を行っていることからSDGsへの貢献を謳ってはいたものの、自社の内側まで掘り下げたうえで、「社会に対してどう役立っていきたいのか」を示す明確なメッセージが不足していた。</p>
<p></p>
<p>二つ目は、挑戦イメージの希薄化である。創業者であるエドワード・ハズレット・ハンターは、北アイルランドから日本に渡り、苦労と挑戦を重ねながら造船所を立ち上げた。そのDNAを受け継いで、Kanadevia Valueでも行動規範に「果敢に挑戦する」を謳っているはずが、外部からは「真面目で誠実だが、どちらかというと保守的」と見られており、挑戦する企業としての姿勢が、社外には十分に伝わりきっていないことが見えてきた。</p>
<p></p>
<p>そして三つ目が、グループとしての輪郭の曖昧さだ。造船不況時に遠心力を働かせて分社化を進めた歴史から、グループ各社の社名やブランドには、「日立造船」「ニチゾウ・日造」「Hitz」などが混在していた。その結果、連結売上高6,000億円規模、従業員数約１万２千人を超える企業グループとしての広がりが、社外には十分に伝わりきっていなかった。</p>
<p></p>
<p>こうした課題が見えたことで、社名変更は単なる看板の掛け替えではなく、会社を挑戦する文化へと向かわせ、グループの力を結集するための「手段」として捉えられていった。ブランドを見直すことは、自社の存在価値をもう一度言葉にする作業でもあった。</p>
<p></p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178304536972549400 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178304536972558100">「Hitz」を越えて、未来への意思を込める</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178304538658381200 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304538658300000">
<p>課題が明確になった後、プロジェクトチームはブランドコンセプトを「技術の力で、人類と自然の調和に挑む」と定めた。経営層や若手社員とのワークショップを重ね、過去から受け継ぐべきものと、未来に向けて変えるべきものを議論した末に生まれた言葉だった。</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/04.webp" width="900" height="502" alt="" /></p>
<p></p>
<p>次に向き合ったのが、新たな社名をどう定めるかという課題だった。当初、経営陣の中では、2002年の造船事業分離以降、長年愛称として親しまれてきた既存ブランド「Hitz（ヒッツ）」を社名にする案が有力視されていたという。</p>
<p></p>
<p>「役員の中にも『社名変更するならHitz株式会社でいいのではないか』という声が多かったのは事実です。しかし、Hitzという社名に私たちが新たに定めた『技術の力で、人類と自然の調和に挑む』というブランドコンセプトや思いを込められるのかとなったとき、Hitzではどうしてもその思いを受け止めきれないという結論に至りました。Hitzは、当時の『Hitachi Zosen』に由来する言葉だったからです。そこで、ゼロベースで考えなければならないと決断したのです」（杉本さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/260528-1-022.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p></p>
<p>事業が多角化し、グローバルに展開している同社にとって、ゼロから社名を検討する作業は、簡単ではなかった。社内外への情報漏洩を防ぐため、限られたメンバーで進められたこの作業では、国内外での商標権やドメインの確保が、大きな課題となった。</p>
<p></p>
<p>「国や地域、商品役務区分ごとに商標を押さえていかなければならず、十数の区分すべてで使用できる名前を見つけるのは至難の業でした。役員に順番をつけてもらった案を知的財産部の協力のもと、特許事務所と調査しては『難しいです。また考えてください』と戻ってくる。その繰り返しで、ほぼ1年を費やしました」（杉本さん）</p>
<p></p>
<p>商標の壁に阻まれ、検討が思うように進まない時期もあった。しかし、「この問題を先送りせず、私たちの代で決着をつけよう」という役員の強い意志が背中を押し、検討は止まらなかった。約1年にわたる試行錯誤を経て生まれたのが、日本語の「奏でる」とラテン語で道を意味する「Via」を組み合わせた「カナデビア」だった。従来の社名が持つ制約を越え、オーケストラがハーモニーを奏でるように、人類と自然の調和を目指す。そんな未来への意思を込めた、新しい名前だった。</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/images20260707122059.webp" width="900" height="516" alt="" /></p>
<p></p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178304536742608500 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178304536742616800">戸惑いから始まった、新ブランドの育て方</h2>
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<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304538300137100">
<p>2023年9月27日、新商号「カナデビア」への変更が東証の適時開示を通じて発表された。同時に社内にも一斉にアナウンスされたが、その反響は、ポジティブなものばかりではなかった。社内には戸惑いの声もあった。</p>
<p></p>
<p>「今まで日立造船という重厚長大で歴史ある名前に誇りを感じて長く勤めてきた方々にとって、突然カタカナの社名になったことへの違和感は強かったと思います。OBの方からは本部長のところに『伝統ある社名を何だと思っとるんや！』と直接お叱りの電話もありました」（杉本さん）</p>
<p></p>
<p>その戸惑いは、歴史を背負うベテラン層だけでなく、若手社員も例外ではなかった。当時はブランド部門ではなく、人材開発部門にいた川村さんは、当時の率直な思いを明かす。&#160;</p>
<p></p>
<p>「シンボルマークもまだできていない状態で、『カナデビアになります』という情報だけが突然降りてきたんです。伝統的な名前から、まったく違う雰囲気の社名になった印象を受けてしまい、正直最初は今まで紡いできた歴史や伝統が失われてしまうのではないかという不安や寂しさもありました」（川村さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/260528-1-035.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p></p>
<p>しかし、その戸惑いに向き合うため、経営陣とプロジェクトチームは地道な対話を続けた。当時の社長も、3カ月をかけて全国の事業所を回り、社員と直接対話を重ねて社名変更に込めた思いを伝えていったのだ。</p>
<p></p>
<p>さらに、社内浸透を加速させるべく、インナーブランディングにおいても体験型のイベントを積極的に仕掛けた。変革のタイミングで中途入社した西浦さんは、「何が起きているんだ」と外から驚きを持って見ていた一人だ。</p>
<p></p>
<p>「商号変更が決議された2024年の6月の定時株主総会の直後に社名変更100日前のプレローンチイベントを、商号変更日当日の10月1日にローンチイベント実施しました。本社館内に大きな会場に舞台を設け、演出にも力を入れて、それまでの日立造船ではあまりなかった規模でイベントを開催したのです。それを見た時に、これからの会社が向かう熱い思いや意気込みが伝わり、社内の受け止め方が少しずつ変わっていくきっかけになりました。社員にブランドを『体験』してもらうことがいかに大切かを知りました」（西浦さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/260528-1-021.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<div></div>
<p></p>
</div>
</div>
</div>
</div>
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<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304537967550200">
<p>新しい社名を発表し、ロゴやステートメントを定めれば終わり、というわけではない。重要なのは、日々の運用の中でブランドを守り、その価値を積み上げていくことだった。2024年年初に入社した松下さんは、ブランドガイドラインやWebサイト、制作物の管理に携わり、その運用に向き合ってきた。</p>
<p></p>
<p>「私の入社と同時期にブランドガイドラインの完全版ができたのですが、その後、グループ各社からシンボルマークの使い方や社名の併記方法などに関する問い合わせが相次ぎ、半年で約500件にのぼりました。部署まで直接相談に来られる方もいらっしゃいました。ガイドラインを私自身が深く理解しておかないとお伝えできないため、必死に読み込んだことが懐かしいです」（松下さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/260528-1-004.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p></p>
<p>グリーンとブルーのグラデーション&#8220;ハーモニアスグリーン&#8221;で「人類と自然の調和」を美しく表現した新しいシンボルマーク。しかし、現場の社員にとっては、それを日々の制作物や名刺、看板などにどう適用すればよいのか、手探りの状態だった。</p>
<p></p>
<p>「現場からはさまざまな相談が寄せられますが、ブランドを守るためには、しっかりとしたルールや軸があることが不可欠だと体感しました。みんなで『カナデビアブランドを高めていきましょうよ』と根気よくコミュニケーションをとる日々でした」（松下さん）</p>
<p></p>
<p>グループ各社や全国の事業所から寄せられる問い合わせに対応する日々は、新しいブランドが現場に根づこうとしている過程でもあった。杉本さんは、製造業におけるブランド管理の重要性を次のように指摘する。</p>
<p></p>
<p>「私たちはものづくりの会社として、日ごろから品質を第一に考えています。ブランドも一つの『品質』なのです。新たなブランドを築いた後に、今度はその品質を維持していかなければならないフェーズが来ています。いかにガイドラインを遵守していただき、クオリティを保つかが重要です」（杉本さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/260528-1-034.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p></p>
<p>ブランドを守るとは、ロゴを正しく使うことにとどまらない。社内外に一貫した印象を積み重ねることでもある。大きく変えるからこそ、守るための基準が要る。</p>
<div></div>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178304536104174200 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178304536104209800">ブランドは、社員が自信を持つ軸になる</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178304537657148200 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304537657124000">
<p>社内への浸透と並行して、社外への発信も進められている。社外への発信を担当する川村さんは、認知、理解、浸透、共感という4つのフェーズを意識しながら、コミュニケーションを設計している。</p>
<p></p>
<p>「まずは社名が変わったことを知ってもらうこと。次にどんな事業をやっているのかを理解してもらうこと。特に若い世代には、事業内容が専門的であっても、シンプルに『なんとなく理解できる』『なんとなく好きかも』と思ってもらえるような表現を意識しています。テレビCMやYouTube、野球場などでの広告を通じて発信を続けています」（川村さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/images20260707122104.webp" width="900" height="522" alt="" /><br />
<img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/images20260707122109.webp" width="900" height="514" alt="" /></p>
<p></p>
<p>こうした発信は、採用面にも変化をもたらしている。2026年卒の新卒応募数は前年比で約1.4倍となり、直近5年で最多となったという。また、社内のブランド強度調査でも、社員の社名変更への理解や理念への共感が深まったことが確認された。一方で、顧客視点やイノベーション力といった今後の課題も見えてきているという。</p>
<p></p>
<p>当初は新社名に戸惑いを感じていた川村さんも、その後の異動でブランドマネジメントグループの一員となってブランディングに携わってきた今では「社員一人ひとりが『自分の会社が好き』と誇りを持って言えるようになることが大きな力になる」と語る。社外に向けた認知だけでなく、社員自身がブランドを受け止め、自分の言葉で語れるようになること。その変化も、今回のブランド変革が生んだ成果の一つだ。</p>
<p></p>
<p>こうした一連の取り組みは、インターブランドジャパンが主催する「Japan Branding Awards 2025（JBA2025）」において「SILVER」を受賞する形でも評価された。カナデビアにとって今回の受賞は、社名変更そのものではなく、企業の存在意義を明確にし、社内外に共感を広げてきたプロセスが評価された点に意味がある。</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/01.webp" width="900" height="600" alt="" /><span style="font-size: small;">引用元：カナデビアホームページ</span></p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/260528-1-070.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p></p>
<p>「素直に嬉しかったです。ブランディングは、多くの企業が悩みながら取り組んでいるものだと思います。その中で、表面的な見え方だけでなく、これまで取り組んできたプロセスや中身まで専門家の方々に見ていただき、評価していただけたことは大きな励みになりました」（杉本さん）</p>
<p></p>
<p>では、ブランドは社員の日々の仕事に、どのような意味をもたらすのか。西浦さんは、ブランドを「判断の軸」として捉えている。</p>
<p></p>
<p>「ブランドは、社員が日々の判断に自信を持つための軸になるものだと思っています。さまざまな部署が何を担っているのか見えにくい中でも、みんなが同じブランドの軸を持つことで動きが一つになる。自分が担っている仕事の意味を理解できることが、ブランドの力です」（西浦さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/260528-1-048.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p>そうした変化は、社員一人ひとりの経験の中でブランドが育っていくことでもある。杉本さんは、ブランドの価値についてこう語る。</p>
<p></p>
<p>「ブランドは無形の価値ですが、その価値がどこに宿るかといえば、やはり従業員一人ひとりの経験の中にあります。日々の仕事の中でカナデビアというブランドが根づき、それを体現できるようになっていくことが重要だと考えています。私自身、ブランディングに携わる前は、事業本部で営業職を中心に従事してきました。これまで現場で積み重ねてきた事業の経験も、すべてがブランディングにつながっているのです」（杉本さん）</p>
<p></p>
<p>社名変更は、ゴールではない。自らの存在意義を見つめ直し、社員一人ひとりがその意味を自分の言葉で語っていくための出発点だった。カナデビアの歩みは、ブランドが単なる記号ではなく、組織の意思を束ね、社員の誇りを支える力になり得ることを物語っている。</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/4th_kanade/260528-1-072.webp" width="900" height="600" alt="" /><span style="font-size: small;">2024年10月1日、社名変更当日に社員に配られた記念品には「『Kanadevia』の新たな船出の日」と記されている</span></p>
<div></div>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<div id="cms-editor-minieditor-sin177984859572129900" class="cms-content-parts-sin177984859572138800"></div>
<h3 class="cms-content-parts-sin177991843513840800 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin177991843513844700">関連リンク</h3>
<div id="cms-editor-minieditor-sin177991835184007900" class="cms-content-parts-sin177991835184018300">
<p><font color="#3fa6f2"><u><a href="https://www.interbrandjapan.com/brandingawards/jba2025/jba2025_article05/">技術の力で人類と自然の調和に挑む企業グループへの145年目の変革 - インターブランドジャパン</a></u></font></p>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2177/">
<title>AIが削る歴史を復元。次世代の教育モデル</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2177/</link>
<description>
膨大な過去の文献を、AIが一瞬で現代の言葉に翻訳し、簡潔に要約してくれる。しかし、その圧倒的な効率化と引き換えに、私たちは著者の熱量や当時の社会がまとっていた特有の「空気感」を失っているのかもしれない。
過去の記録をただのデータの羅列として消費するのではなく、AIが削ぎ落としてしまった文脈をあえて補完し、学ぶ者の心に深く刻み込む新しいアプローチが動き出した。効率化の先にある真の理解を追い求める試みは、デジタル社会における教育と知識のあり方を根本から問い直している。（文＝JapanStep編集部）


歴史の空気を復元。デジタル文献の新たな学び

2026年4月29日、デジタルアーカイブの利活用人材育成を手掛ける合同会社DRC総研は、国立国会図書館が一般公開する「次世代デジタルライブラリー」の文献データを活用し、「内面没入型教育ガイドライン」の策定プロジェクトを開始したと発表した。
（引用元：PR TIMES）

国立国会図書館のデジタル基盤には歴史的な文献が豊富に収録されているが、現代では馴染みの薄い用語や文体が多く、一般の読者にはハードルが高い。一方で、近年は生成AIを用いた翻訳や要約が普及しているものの、テキストを単に現代語へ変換するだけでは、当時の社会背景や特有のニュアンスといった資料本来の奥深い魅力がノイズとして削ぎ落とされてしまうリスクがある。
（引用元：PR TIMES）

同社はこの課題に対し、生成AIを介して数十年前から数百年前の著者や登場人物の思想に直接触れるかような体験デザインを調査する。さらに、AIが捨ててしまいがちな文脈をあえて補完し、物語として再構成する手法を検証していく。

最終的には、デバイス上の疑似体験にとどまらず、言語と問いかけによって学習者自身の思考の内側に歴史を再構築し、深い思索へと誘う実践的なガイドラインを2028年までに策定する計画だ。並行して、著作権の保護期間が満了した貴重な文献をクイズ形式で紹介する連載を自社メディアで無料公開するなど、具体的な活動も始まっている。

効率化の先にある価値。人文知の継承と共創

テキストの要約や翻訳において、AIは驚異的な生産性を発揮する。ビジネスの現場では短時間で結論を導き出すことが重視されるが、教育や文化の継承という領域においては、ノイズを排除して結論だけを抽出する機能が、かえって本質的な理解を妨げる要因となることがある。

DRC総研が挑むプロジェクトの意義は、テクノロジーの便利さを否定することではなく、AIの弱点を人間が補う新たな枠組みを提示している点にある。AIの圧倒的な処理能力を使って過去の膨大な資料にアクセスしつつ、そこに人間が意図的に「文脈」や「熱量」というアナログな要素を肉付けしていく。最新のデジタル技術と人間特有の感情を行き来するこの高度な協働モデルは、学習者が歴史を単なる暗記科目としてではなく、自らと地続きの「生きた物語」として吸収するための重要なアプローチとなるだろう。

また、この取り組みが国立国会図書館という公共のデータベースを基盤としている点も特筆すべきだ。国が蓄積してきた膨大な歴史的資産を、民間企業が独自のノウハウで解きほぐし、誰もがアクセスできる生きた知識へと変換して社会に提供する。官の持つインフラと民のアイデアが結びつくオープンな共創は、地方や都市を問わず、広く日本の教育環境を豊かにしていく可能性を秘めている。

過去の歴史や先人の思想を「自分ごと」として深く捉え直す体験は、不確実な現代を生きる私たちにとって、物事の本質を見極めるための確かな判断基準を養うことにつながる。効率だけでは測れない豊かな知性を社会に根付かせるこの挑戦は、次世代の才能を刺激し、日本全体の文化的な基盤を一段階引き上げるための確かな足がかりとなるはずだ。

</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/32">テクノロジー</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-07-07T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178331255593126200" class="cms-content-parts-sin178331255593134100">
<p>膨大な過去の文献を、AIが一瞬で現代の言葉に翻訳し、簡潔に要約してくれる。しかし、その圧倒的な効率化と引き換えに、私たちは著者の熱量や当時の社会がまとっていた特有の「空気感」を失っているのかもしれない。<br />
過去の記録をただのデータの羅列として消費するのではなく、AIが削ぎ落としてしまった文脈をあえて補完し、学ぶ者の心に深く刻み込む新しいアプローチが動き出した。効率化の先にある真の理解を追い求める試みは、デジタル社会における教育と知識のあり方を根本から問い直している。（文＝JapanStep編集部）</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178331258186420800 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178331258186425300">歴史の空気を復元。デジタル文献の新たな学び</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178331257309291900" class="cms-content-parts-sin178331257309300800">
<p>2026年4月29日、デジタルアーカイブの利活用人材育成を手掛ける合同会社DRC総研は、国立国会図書館が一般公開する「次世代デジタルライブラリー」の文献データを活用し、「内面没入型教育ガイドライン」の策定プロジェクトを開始したと発表した。</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260706_kezuru/1.webp" width="900" height="505" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000176386.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>国立国会図書館のデジタル基盤には歴史的な文献が豊富に収録されているが、現代では馴染みの薄い用語や文体が多く、一般の読者にはハードルが高い。一方で、近年は生成AIを用いた翻訳や要約が普及しているものの、テキストを単に現代語へ変換するだけでは、当時の社会背景や特有のニュアンスといった資料本来の奥深い魅力がノイズとして削ぎ落とされてしまうリスクがある。</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260706_kezuru/2.webp" width="900" height="505" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000176386.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>同社はこの課題に対し、生成AIを介して数十年前から数百年前の著者や登場人物の思想に直接触れるかような体験デザインを調査する。さらに、AIが捨ててしまいがちな文脈をあえて補完し、物語として再構成する手法を検証していく。</p>
<p></p>
<p>最終的には、デバイス上の疑似体験にとどまらず、言語と問いかけによって学習者自身の思考の内側に歴史を再構築し、深い思索へと誘う実践的なガイドラインを2028年までに策定する計画だ。並行して、著作権の保護期間が満了した貴重な文献をクイズ形式で紹介する連載を自社メディアで無料公開するなど、具体的な活動も始まっている。</p>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178331258456802900 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178331258456808300">効率化の先にある価値。人文知の継承と共創</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178331257112765600" class="cms-content-parts-sin178331257112774400">
<p>テキストの要約や翻訳において、AIは驚異的な生産性を発揮する。ビジネスの現場では短時間で結論を導き出すことが重視されるが、教育や文化の継承という領域においては、ノイズを排除して結論だけを抽出する機能が、かえって本質的な理解を妨げる要因となることがある。</p>
<p></p>
<p>DRC総研が挑むプロジェクトの意義は、テクノロジーの便利さを否定することではなく、AIの弱点を人間が補う新たな枠組みを提示している点にある。AIの圧倒的な処理能力を使って過去の膨大な資料にアクセスしつつ、そこに人間が意図的に「文脈」や「熱量」というアナログな要素を肉付けしていく。最新のデジタル技術と人間特有の感情を行き来するこの高度な協働モデルは、学習者が歴史を単なる暗記科目としてではなく、自らと地続きの「生きた物語」として吸収するための重要なアプローチとなるだろう。</p>
<p></p>
<p>また、この取り組みが国立国会図書館という公共のデータベースを基盤としている点も特筆すべきだ。国が蓄積してきた膨大な歴史的資産を、民間企業が独自のノウハウで解きほぐし、誰もがアクセスできる生きた知識へと変換して社会に提供する。官の持つインフラと民のアイデアが結びつくオープンな共創は、地方や都市を問わず、広く日本の教育環境を豊かにしていく可能性を秘めている。</p>
<p></p>
<p>過去の歴史や先人の思想を「自分ごと」として深く捉え直す体験は、不確実な現代を生きる私たちにとって、物事の本質を見極めるための確かな判断基準を養うことにつながる。効率だけでは測れない豊かな知性を社会に根付かせるこの挑戦は、次世代の才能を刺激し、日本全体の文化的な基盤を一段階引き上げるための確かな足がかりとなるはずだ。</p>
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</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2171/">
<title>「マチの幸せ」を問い続ける。ローソンが育てる「人」中心のブランド変革【連載】Branding Shift ～変わる時代に、ブランドの本質を問う</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2171/</link>
<description>





変化の時代に、ブランドは企業の意思をどのように人の行動へと結びつけていくのか。本連載では、ブランディングを表現や販促にとどめず、経営思想や社会との関係性を映し出す営みとして捉え直す。今回は、2025年に創業50周年を迎えたローソンを取材した。コロナ禍を契機に、同社は「ローソン単体」ではなく「ローソングループ」としてブランドを見つめ直し、「マチのほっとステーション」の理念を一人ひとりの行動にまで浸透させてきた。グループブランディングプロジェクトに携わってきた倉持 章さんの言葉から、ローソンのブランドを支える「人」の力を探る。（文＝JapanStep編集部）





お話を伺ったのは &#8230;

株式会社ローソン マーケティング戦略本部 本部長補佐
倉持 章さん
外食チェーンで店舗運営を経験した後、情報システム、経営企画部門でシステム開発、マーケティング、ブランド調査に携わる。その後、外資系コンサルティング会社で流通、通信、金融など幅広い業界の戦略・業務改革プロジェクトを担当。2006年からローソンの業務改革に参画し、ポイントカードデータを活用した発注精度の向上や業務改善に取り組む。2020年秋からグループブランディングプロジェクトを担当し、現在はコミュニケーション本部 部長も兼務し、ブランド推進を担っている。





「マチのほっとステーション」に息づく、ローソンの原点




2025年に創業50周年を迎えたローソンは、2026年5月末時点で国内14,629店、海外7,782店を展開する。コンビニエンスストアを起点に、日々の暮らしを支える生活に欠かせない社会インフラとしての役割も担ってきた。ローソンストア100、成城石井、ローソン銀行、ローソンエンタテインメントなど、グループの事業領域も広がっている。買い物にとどまらず、金融やエンタテインメントへと接点が広がる中で、ローソンのブランドは、もはや店舗の看板だけでは語りきれない。


ローソンが長年にわたって掲げ続けているのが、「マチのほっとステーション」というコーポレートスローガンだ。この言葉には、ローソンが地域にとってどのような存在でありたいのかが込められている。

「私がローソンに入社する以前から大切にされてきた言葉であり、今なお、当社の本質を表すものです。近年の『パーパス』の観点から見ても、これは当社のグループ理念そのものを体現する言葉として位置づけ直しました。ここは決して変わることのない、当社の根幹です」（倉持さん）


その根底にあるのが、「マチの幸せのためにできることって何だろう」という問いだ。その問いは、日々の便利さだけでなく、有事の行動にも表れている。阪神・淡路大震災や東日本大震災の際にも、店舗を開け、地域の人々に明かりと物資を届けようとしてきた。

「平時はもちろんのこと、災害などの有事にこそ『真っ先に応援へ駆けつける』という姿勢を大切にしてきました。かつて東日本大震災の時、『被災地へ向けてガソリンを運びたい』と自発的に手を挙げてくださる方がいたように、加盟店や社員の間にこの思いへの強い共感があったからこそ、現在のローソンがあるのだと感じています」（倉持さん）

ローソンのブランドを支えてきたのは、仕組みや機能だけではない。加盟店のオーナーやクルーのみなさん、そして社員。それぞれの現場で動く「人」である。地域に寄り添い、マチのために動く。その日々の積み重ねが、ローソンというブランドを形づくってきた。





危機の中で、ローソンはなぜブランドに向き合ったのか




2020年以降のコロナ禍は、自社の役割を問い直す契機となった。外出制限により人々の生活様式が変わる中、それでも「お店を開けよう」という思いは揺らがなかった。

「お客様と直接対面するビジネスである私たちは、社会インフラとして『お店を開け続けること』を使命と捉えていました。ローソン、そしてローソングループの強みは、過去の震災対応で培われた経験と一体感にあります。お客様が少しでも安心できる環境をしっかりと作ろうという意識が、組織全体に自然と共有されていました」（倉持さん）


ただ、店を開け続けるだけでこの危機を乗り越えられるわけではない。社員も加盟店も、同じ方向を向ける土台をつくらなければならなかった。同社 代表取締役社長 竹増貞信さんのもと、「大変革実行委員会」が立ち上がり、未来を見据えた数々のプロジェクトが始動する。その流れの中で始まったのが、「グループブランディングプロジェクト」だった。

なぜこのタイミングで「ブランディング」だったのか。背景には、コロナ禍以前からコンビニ業界に向けられていた社会的なまなざしの変化がある。コンビニで働くことへの見方が揺らぎ、店舗運営の持続可能性も問われるようになっていたのだ。

「『コンビニで働くことが本当に誇らしい、もっと仲間とともに頑張ろう』と思える世界にするためには、働く人々が前向きに関われる環境や意識をつくり直す必要がありました。そのための切り口こそがブランディングである、と私たちは捉えたのです」（倉持さん）


売上や店舗運営への対応が急がれる局面で、ローソンはあえて「ブランド」にも向き合った。人がブランドをつくる会社である以上、働く人たちが自らの仕事に誇りを抱ける環境が欠かせない。





グループの違いを越えて、「チャレンジ」という核を探す




プロジェクトの出発点は、ローソングループが社会や生活者に何を約束してきたのかを、改めて見つめ直すことだった。ただ、グループ全体でブランドを考えることは簡単ではない。グループ各社にはそれぞれ固有のミッションや行動指針があり、事業内容も異なる。必要だったのは各社の違いをならすことではなく、それぞれの個性を残したままグループとして重なる部分を見つけることだった。

「グループ全体で思いを一つにしようとした際、当然ながら各社で個別のミッションや行動指針は異なっていました。それは多様性として尊重すべきであり、無理に統一する必要はありません。ただ、グループとして俯瞰したときに『共通して重なる核（コア）』を見つけ出すこと。それこそが、グループブランディングプロジェクトに課された最初の役割でした」（倉持さん）


その答えを探るため、プロジェクトチームは社内外の声を幅広く集めた。グループ各社のトップ層へのインタビューに加え、消費者調査はあえて1万人規模で行った。さらに、コロナ禍のさなかにも、ローソン社員に向けたアンケートを実施したところ、わずか1日で1,000件を超える回答が寄せられたという。

「多くの声を読み解く過程で、浮かび上がってきたキーワードが『チャレンジ』でした。みんなと暮らすマチを幸せにしたいというDNAを表現した言葉として、『みんなの役に立ちたいチャレンジャー』が決まりました」（倉持さん）


「マチのほっとステーション」という理念を守りながら、時代に応じて変わり続けるための答えとして生まれたのが、「みんなの役に立ちたいチャレンジャー」という言葉だ。この言葉は、社員一人ひとりが自分の仕事を見つめ直すための拠り所となっていった。





理念は、体験を通じて「自分ごと」になる




「みんなの役に立ちたいチャレンジャー」というコンセプトが言語化されても、それをただ社内に伝えるだけでは、ブランドは浸透しない。多くの社員やグループ会社を抱える組織で、理念をどう「自分ごと」にしていくのか。ここに、インナーブランディングの難しさがある。

「言葉だけでなく、実際に体験・体感しなければ『共感』は生まれません。共感があるからこそ理念を『自分ごと化』でき、その結果として自社やグループへの愛着が湧く。そこからエンゲージメントが高まっていくというステップです。だからこそ、まず共感できるかどうかが出発点になります」（倉持さん）

そこで同社が重視したのが、理念を頭で理解するだけでなく、体で感じる機会をつくることだった。その象徴的な例が、横浜マラソンにおける給水ボランティアである。休日にもかかわらず、毎回100人規模の社員が参加し、ランナーに水を手渡す。

「ランナーが走ってくる中で、社員が『どうぞ！』と水を手渡すと、ランナーの方から『ありがとう！』『ローソンのからあげクン、いつも食べているよ！』といった言葉が返ってきます。応援しているはずの私たちが、逆にランナーの皆さんからエネルギーをもらう。そうしたやり取りを体験することで、社員は、自分たちの仕事が誰かの力になっていると実感し、理念を自分ごととして受け止めるきっかけをつかむのです」（倉持さん）


さらに、社内の部署間やグループ会社間にある「縦割り」を越え、互いを知るための機会も数多く設けられた。オンラインでの座談会に始まり、好きなプロ野球チームを応援する交流会、グループ会社の映画館を活用したグループイベントChallengers&#8217; Forum ～COLORS～」では、各社で挑戦を重ねてきた社員が登壇し、何に悩み、どう乗り越え、どのような成果につながったのかを語り合う。社内表彰とは少し異なる、グループの挑戦を共有し、互いを知るための場として、取り組みは形を変えながら広がっている。

一方的に伝えるのではなく、体験を通じて共感を生む。「学ぶ、信じる、演じる」というプロセスを通じて、ブランドの考え方は、こうした経験を通じて、一人ひとりの行動へと根づいていく。






「ハピろー！」が、理念を事業の言葉に変える




社内で育てた共感は、生活者への提供価値や事業活動につながってこそ、ブランドの力になる。ローソンの取り組みで印象的なのは、ブランディングをマーケティングの一部に閉じ込めず、経営や事業と一体で捉えている点だ。

「ブランドと事業戦略、そして事業経営は一体であるべきだと考えています。世間一般では『商品（プロダクト）のブランド』をイメージしがちですが、私たちが取り組んでいるのは『コーポレート（企業）ブランディング』です。まずはその認知の切り替えを徹底しました」（倉持さん）

その考え方を生活者との接点で形にした取り組みの一つが、2022年春に始動した「ハッピー・ローソン・プロジェクト」、通称「ハピろー！」である。これは、「みんなの役に立ちたいチャレンジャー」という内側の思いを、生活者に届く言葉や企画へと変えていく取り組みでもある。

「ハピろー！」を起点に、生活者の想像を少し超える企画も生まれた。『盛りすぎチャレンジ』は、その象徴的な取り組みの一つだ。さらに、出店戦略においても、人口減少によりスーパーが撤退した和歌山県龍神村への出店など、『地域共生コンビニ』としての挑戦も生まれている。そこには、短期的な採算だけでは測りきれない、「マチの幸せのためにできること」を考える姿勢がある。

「『ハピろー！』をきっかけに、社内で「チャレンジ」という言葉を耳にする機会が増えるようになりました。「みんなの役に立ちたいチャレンジャー」という言葉を継続して発信することで、少しずつ社内外に定着していく。その軸を保ちながら、毎年取り組みを更新しています」（倉持さん）


ブランドを事業活動そのものとして捉える姿勢は、こうした一つひとつの判断に表れている。





AI時代でも、ブランドをつくるのは人の問い




2020年からの取り組みは、社内外に変化を生み始めている。社内アンケートの回答率は大きく向上し、社員の間にも、自らの行動を「チャレンジ」として捉え直す空気が広がりつつある。そして、「Japan Branding Awards 2025（JBA2025）」における「SILVER」受賞は、これまでの歩みを外部の視点から確かめる節目となった。

「受賞できたことは本当に嬉しかったです。何より、ローソン単体ではなく、ローソングループとして評価いただけたことに大きな意味があると感じています。一方で、さらに上の評価があることも理解しています。そこは、これからの伸びしろだと捉えています」（倉持さん）


次の5年を見据えると、事業環境はさらに変わっていく。AI技術の進展は、企業活動の前提にも影響を及ぼし始めている。では、AI時代において、ブランド担当者は何を考えるべきなのか。

「AI時代という新たな環境下において、ブランドのあり方と、それが提供する価値を再定義することが必要だと考えています。AIは『答えを出すこと』は非常に得意です。しかし、本当に重要なのは答えを導き出す前段階、すなわち『解決すべき課題は何か』という『問いを立てる力』です。そして、その問いを生み出せるのは、どこまでいっても人間の思考の中にしかありません」（倉持さん）


ブランドが人の行動から生まれるものだとすれば、AI時代においても、その価値は簡単には失われない。むしろ、何を問い、何を選び、どう動くのか。そうした判断の積み重ねが、ブランドの輪郭を決めていく。「マチの幸せのためにできること」を問い続ける人がいる。その積み重ねが、ローソンというブランドを、これからも生活者との関係の中で更新していくのだろう。






関連リンク

コンビニがマチを救う、「幸せ」経営 - インターブランドジャパン
</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
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<dc:date>2026-07-06T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div class="cms-content-parts-sin177991852759300400 box cparts-id403--01 lay-margin-b--3" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-col12-xs-12"><a href="https://japanstep.jp/learn/category/221/" rel="otherurl" title="" style="text-decoration: none;"><img id="cms-editor-image-sin177991852759306900" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="" src="/images/popularity/BrandingShift_JMP.webp" width="675" title="" name="" /></a></div>
</div>
</div>
<div id="cms-editor-minieditor-sin177984857715836700" class="cms-content-parts-sin177984857715844500">
<p>変化の時代に、ブランドは企業の意思をどのように人の行動へと結びつけていくのか。本連載では、ブランディングを表現や販促にとどめず、経営思想や社会との関係性を映し出す営みとして捉え直す。今回は、2025年に創業50周年を迎えたローソンを取材した。コロナ禍を契機に、同社は「ローソン単体」ではなく「ローソングループ」としてブランドを見つめ直し、「マチのほっとステーション」の理念を一人ひとりの行動にまで浸透させてきた。グループブランディングプロジェクトに携わってきた倉持 章さんの言葉から、ローソンのブランドを支える「人」の力を探る。（文＝JapanStep編集部）</p>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin177984867887037800 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row lay-no-gutters">
<div class="lay-col12-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177984867887043500">
<p style="text-align: center;">お話を伺ったのは &#8230;</p>
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/brandingshift/3rd_lawson/260522-1-034.webp" width="600" height="399" alt="" /></p>
<p style="text-align: center;"><b>株式会社ローソン マーケティング戦略本部 本部長補佐<br />
倉持 章さん</b></p>
<p style="text-align: left;">外食チェーンで店舗運営を経験した後、情報システム、経営企画部門でシステム開発、マーケティング、ブランド調査に携わる。その後、外資系コンサルティング会社で流通、通信、金融など幅広い業界の戦略・業務改革プロジェクトを担当。2006年からローソンの業務改革に参画し、ポイントカードデータを活用した発注精度の向上や業務改善に取り組む。2020年秋からグループブランディングプロジェクトを担当し、現在はコミュニケーション本部 部長も兼務し、ブランド推進を担っている。</p>
<div style="text-align: center;"></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178304523104023100 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178304523104028800">「マチのほっとステーション」に息づく、ローソンの原点</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178304524126207700 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304524126211700">
<p>2025年に創業50周年を迎えたローソンは、2026年5月末時点で国内14,629店、海外7,782店を展開する。コンビニエンスストアを起点に、日々の暮らしを支える生活に欠かせない社会インフラとしての役割も担ってきた。ローソンストア100、成城石井、ローソン銀行、ローソンエンタテインメントなど、グループの事業領域も広がっている。買い物にとどまらず、金融やエンタテインメントへと接点が広がる中で、ローソンのブランドは、もはや店舗の看板だけでは語りきれない。</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/3rd_lawson/images20260703111606.webp" width="900" height="507" alt="" /></p>
<p></p>
<p>ローソンが長年にわたって掲げ続けているのが、「マチのほっとステーション」というコーポレートスローガンだ。この言葉には、ローソンが地域にとってどのような存在でありたいのかが込められている。</p>
<p></p>
<p>「私がローソンに入社する以前から大切にされてきた言葉であり、今なお、当社の本質を表すものです。近年の『パーパス』の観点から見ても、これは当社のグループ理念そのものを体現する言葉として位置づけ直しました。ここは決して変わることのない、当社の根幹です」（倉持さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/3rd_lawson/260522-1-024.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p></p>
<p>その根底にあるのが、「マチの幸せのためにできることって何だろう」という問いだ。その問いは、日々の便利さだけでなく、有事の行動にも表れている。阪神・淡路大震災や東日本大震災の際にも、店舗を開け、地域の人々に明かりと物資を届けようとしてきた。</p>
<p></p>
<p>「平時はもちろんのこと、災害などの有事にこそ『真っ先に応援へ駆けつける』という姿勢を大切にしてきました。かつて東日本大震災の時、『被災地へ向けてガソリンを運びたい』と自発的に手を挙げてくださる方がいたように、加盟店や社員の間にこの思いへの強い共感があったからこそ、現在のローソンがあるのだと感じています」（倉持さん）</p>
<p></p>
<p>ローソンのブランドを支えてきたのは、仕組みや機能だけではない。加盟店のオーナーやクルーのみなさん、そして社員。それぞれの現場で動く「人」である。地域に寄り添い、マチのために動く。その日々の積み重ねが、ローソンというブランドを形づくってきた。</p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178304537267531900 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178304537267539900">危機の中で、ローソンはなぜブランドに向き合ったのか</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178304539158098100 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304539158073700">
<p>2020年以降のコロナ禍は、自社の役割を問い直す契機となった。外出制限により人々の生活様式が変わる中、それでも「お店を開けよう」という思いは揺らがなかった。</p>
<p></p>
<p>「お客様と直接対面するビジネスである私たちは、社会インフラとして『お店を開け続けること』を使命と捉えていました。ローソン、そしてローソングループの強みは、過去の震災対応で培われた経験と一体感にあります。お客様が少しでも安心できる環境をしっかりと作ろうという意識が、組織全体に自然と共有されていました」（倉持さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/3rd_lawson/260522-1-001.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p></p>
<p>ただ、店を開け続けるだけでこの危機を乗り越えられるわけではない。社員も加盟店も、同じ方向を向ける土台をつくらなければならなかった。同社 代表取締役社長 竹増貞信さんのもと、「大変革実行委員会」が立ち上がり、未来を見据えた数々のプロジェクトが始動する。その流れの中で始まったのが、「グループブランディングプロジェクト」だった。</p>
<p></p>
<p>なぜこのタイミングで「ブランディング」だったのか。背景には、コロナ禍以前からコンビニ業界に向けられていた社会的なまなざしの変化がある。コンビニで働くことへの見方が揺らぎ、店舗運営の持続可能性も問われるようになっていたのだ。</p>
<p></p>
<p>「『コンビニで働くことが本当に誇らしい、もっと仲間とともに頑張ろう』と思える世界にするためには、働く人々が前向きに関われる環境や意識をつくり直す必要がありました。そのための切り口こそがブランディングである、と私たちは捉えたのです」（倉持さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/3rd_lawson/260522-1-014.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p></p>
<p>売上や店舗運営への対応が急がれる局面で、ローソンはあえて「ブランド」にも向き合った。人がブランドをつくる会社である以上、働く人たちが自らの仕事に誇りを抱ける環境が欠かせない。</p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178304536972549400 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178304536972558100">グループの違いを越えて、「チャレンジ」という核を探す</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178304538658381200 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304538658300000">
<p>プロジェクトの出発点は、ローソングループが社会や生活者に何を約束してきたのかを、改めて見つめ直すことだった。ただ、グループ全体でブランドを考えることは簡単ではない。グループ各社にはそれぞれ固有のミッションや行動指針があり、事業内容も異なる。必要だったのは各社の違いをならすことではなく、それぞれの個性を残したままグループとして重なる部分を見つけることだった。</p>
<p></p>
<p>「グループ全体で思いを一つにしようとした際、当然ながら各社で個別のミッションや行動指針は異なっていました。それは多様性として尊重すべきであり、無理に統一する必要はありません。ただ、グループとして俯瞰したときに『共通して重なる核（コア）』を見つけ出すこと。それこそが、グループブランディングプロジェクトに課された最初の役割でした」（倉持さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/3rd_lawson/260522-1-025.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p></p>
<p>その答えを探るため、プロジェクトチームは社内外の声を幅広く集めた。グループ各社のトップ層へのインタビューに加え、消費者調査はあえて1万人規模で行った。さらに、コロナ禍のさなかにも、ローソン社員に向けたアンケートを実施したところ、わずか1日で1,000件を超える回答が寄せられたという。</p>
<p></p>
<p>「多くの声を読み解く過程で、浮かび上がってきたキーワードが『チャレンジ』でした。みんなと暮らすマチを幸せにしたいというDNAを表現した言葉として、『みんなの役に立ちたいチャレンジャー』が決まりました」（倉持さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/3rd_lawson/images20260703111611.webp" width="900" height="520" alt="" /></p>
<p></p>
<p>「マチのほっとステーション」という理念を守りながら、時代に応じて変わり続けるための答えとして生まれたのが、「みんなの役に立ちたいチャレンジャー」という言葉だ。この言葉は、社員一人ひとりが自分の仕事を見つめ直すための拠り所となっていった。</p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178304536742608500 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178304536742616800">理念は、体験を通じて「自分ごと」になる</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178304538300164500 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304538300137100">
<p>「みんなの役に立ちたいチャレンジャー」というコンセプトが言語化されても、それをただ社内に伝えるだけでは、ブランドは浸透しない。多くの社員やグループ会社を抱える組織で、理念をどう「自分ごと」にしていくのか。ここに、インナーブランディングの難しさがある。</p>
<p></p>
<p>「言葉だけでなく、実際に体験・体感しなければ『共感』は生まれません。共感があるからこそ理念を『自分ごと化』でき、その結果として自社やグループへの愛着が湧く。そこからエンゲージメントが高まっていくというステップです。だからこそ、まず共感できるかどうかが出発点になります」（倉持さん）</p>
<p></p>
<p>そこで同社が重視したのが、理念を頭で理解するだけでなく、体で感じる機会をつくることだった。その象徴的な例が、横浜マラソンにおける給水ボランティアである。休日にもかかわらず、毎回100人規模の社員が参加し、ランナーに水を手渡す。</p>
<p></p>
<p>「ランナーが走ってくる中で、社員が『どうぞ！』と水を手渡すと、ランナーの方から『ありがとう！』『ローソンのからあげクン、いつも食べているよ！』といった言葉が返ってきます。応援しているはずの私たちが、逆にランナーの皆さんからエネルギーをもらう。そうしたやり取りを体験することで、社員は、自分たちの仕事が誰かの力になっていると実感し、理念を自分ごととして受け止めるきっかけをつかむのです」（倉持さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/3rd_lawson/260522-1-015.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p></p>
<p>さらに、社内の部署間やグループ会社間にある「縦割り」を越え、互いを知るための機会も数多く設けられた。オンラインでの座談会に始まり、好きなプロ野球チームを応援する交流会、グループ会社の映画館を活用したグループイベントChallengers&#8217; Forum ～COLORS～」では、各社で挑戦を重ねてきた社員が登壇し、何に悩み、どう乗り越え、どのような成果につながったのかを語り合う。社内表彰とは少し異なる、グループの挑戦を共有し、互いを知るための場として、取り組みは形を変えながら広がっている。</p>
<p></p>
<p>一方的に伝えるのではなく、体験を通じて共感を生む。「学ぶ、信じる、演じる」というプロセスを通じて、ブランドの考え方は、こうした経験を通じて、一人ひとりの行動へと根づいていく。</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/3rd_lawson/images20260703111614.webp" width="900" height="507" alt="" /></p>
<p></p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178304536456998500 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178304536457003700">「ハピろー！」が、理念を事業の言葉に変える</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178304537967573900 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304537967550200">
<p>社内で育てた共感は、生活者への提供価値や事業活動につながってこそ、ブランドの力になる。ローソンの取り組みで印象的なのは、ブランディングをマーケティングの一部に閉じ込めず、経営や事業と一体で捉えている点だ。</p>
<p></p>
<p>「ブランドと事業戦略、そして事業経営は一体であるべきだと考えています。世間一般では『商品（プロダクト）のブランド』をイメージしがちですが、私たちが取り組んでいるのは『コーポレート（企業）ブランディング』です。まずはその認知の切り替えを徹底しました」（倉持さん）</p>
<p></p>
<p>その考え方を生活者との接点で形にした取り組みの一つが、2022年春に始動した「ハッピー・ローソン・プロジェクト」、通称「ハピろー！」である。これは、「みんなの役に立ちたいチャレンジャー」という内側の思いを、生活者に届く言葉や企画へと変えていく取り組みでもある。</p>
<p></p>
<p>「ハピろー！」を起点に、生活者の想像を少し超える企画も生まれた。『盛りすぎチャレンジ』は、その象徴的な取り組みの一つだ。さらに、出店戦略においても、人口減少によりスーパーが撤退した和歌山県龍神村への出店など、『地域共生コンビニ』としての挑戦も生まれている。そこには、短期的な採算だけでは測りきれない、「マチの幸せのためにできること」を考える姿勢がある。</p>
<p></p>
<p>「『ハピろー！』をきっかけに、社内で「チャレンジ」という言葉を耳にする機会が増えるようになりました。「みんなの役に立ちたいチャレンジャー」という言葉を継続して発信することで、少しずつ社内外に定着していく。その軸を保ちながら、毎年取り組みを更新しています」（倉持さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/3rd_lawson/SnapCrab_NoName_2026-5-22_23-34-20_No-00.webp" width="900" height="505" alt="" /></p>
<p></p>
<p>ブランドを事業活動そのものとして捉える姿勢は、こうした一つひとつの判断に表れている。</p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178304536104174200 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178304536104209800">AI時代でも、ブランドをつくるのは人の問い</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178304537657148200 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304537657124000">
<p>2020年からの取り組みは、社内外に変化を生み始めている。社内アンケートの回答率は大きく向上し、社員の間にも、自らの行動を「チャレンジ」として捉え直す空気が広がりつつある。そして、「Japan Branding Awards 2025（JBA2025）」における「SILVER」受賞は、これまでの歩みを外部の視点から確かめる節目となった。</p>
<p></p>
<p>「受賞できたことは本当に嬉しかったです。何より、ローソン単体ではなく、ローソングループとして評価いただけたことに大きな意味があると感じています。一方で、さらに上の評価があることも理解しています。そこは、これからの伸びしろだと捉えています」（倉持さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/3rd_lawson/images20260703111622.webp" width="900" height="359" alt="" /></p>
<p></p>
<p>次の5年を見据えると、事業環境はさらに変わっていく。AI技術の進展は、企業活動の前提にも影響を及ぼし始めている。では、AI時代において、ブランド担当者は何を考えるべきなのか。</p>
<p></p>
<p>「AI時代という新たな環境下において、ブランドのあり方と、それが提供する価値を再定義することが必要だと考えています。AIは『答えを出すこと』は非常に得意です。しかし、本当に重要なのは答えを導き出す前段階、すなわち『解決すべき課題は何か』という『問いを立てる力』です。そして、その問いを生み出せるのは、どこまでいっても人間の思考の中にしかありません」（倉持さん）</p>
<p><img src="/images/learn/brandingshift/3rd_lawson/260522-1-018.webp" width="900" height="600" alt="" /></p>
<p></p>
<p>ブランドが人の行動から生まれるものだとすれば、AI時代においても、その価値は簡単には失われない。むしろ、何を問い、何を選び、どう動くのか。そうした判断の積み重ねが、ブランドの輪郭を決めていく。「マチの幸せのためにできること」を問い続ける人がいる。その積み重ねが、ローソンというブランドを、これからも生活者との関係の中で更新していくのだろう。</p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<div id="cms-editor-minieditor-sin177984859572129900" class="cms-content-parts-sin177984859572138800"></div>
<h3 class="cms-content-parts-sin177991843513840800 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin177991843513844700">関連リンク</h3>
<div id="cms-editor-minieditor-sin177991835184007900" class="cms-content-parts-sin177991835184018300">
<p><a href="https://www.interbrandjapan.com/brandingawards/jba2025/jba2025_article04/">コンビニがマチを救う、「幸せ」経営 - インターブランドジャパン</a></p>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2167/">
<title>ゼロイチの原点は、現場にある【連載】再生請負人 平良学が教える 中小企業のゼロイチ術（第1回）</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2167/</link>
<description> 皆さま、はじめまして。フォーバル GDXリサーチ研究所の平良学です。中小企業が新しい一歩を踏み出すとき、何から始めればよいのか。私はこれまで、営業、赤字拠点の再建、コンサルティング事業の立ち上げ、フォーバル GDXリサーチ研究所の運営を通じて、数多くの現場と向き合ってきました。その経験から言えるのは、ゼロイチの答えは机上ではなく、現場にあるということです。本連載では、中小企業が変化を恐れず、事業を生み出し、育てていくための実践知をお伝えしていきます。初回となる今回は、私が中小企業の現場から何を学び、どのようにゼロイチと再生に向き合ってきたのかをお話しします。では、始めていきましょう。（解説＝フォーバル GDXリサーチ研究所 平良学／文＝JMPプロデューサー長谷川浩和）



教えてくれるのは&#8230; フォーバル GDXリサーチ研究所　所長 平良 学さん 1992年、株式会社フォーバル入社。九州支店の責任者として赤字拠点の立て直しに取り組み、コンサルティング事業の立ち上げや事業部の統括、アライアンス事業などを担い、2020年に執行役員に就任。2022年より、GDX（Green &#215; Digital Transformation）を軸に、中小企業のDX・ESG経営、自治体連携による地域企業支援、調査・研究・提言活動に取り組んでいる。



原点は、創業者との出会いだった

私は現在、フォーバル GDXリサーチ研究所で所長を務めています。フォーバルは、中小企業の情報通信分野の支援を原点に、現在はDX・GXや経営支援、自治体・金融機関との連携などにも領域を広げてきた会社です。

その中でフォーバル GDXリサーチ研究所は、GX（グリーントランスフォーメーション）とDX（デジタルトランスフォーメーション）を掛け合わせた「GDX」を軸に、中小企業の経営実態を調査し、「BLUE REPORT」というレポートにて社会に発信する役割を担っています。中小企業には変革が求められている一方で、政策や支援策、必要な情報が現場まで十分に届いていないことも少なくありません。現場の声をすくい上げ、国・自治体、金融機関、支援機関などとつなぎ直していく。その橋渡しを担うのが、私たちフォーバル GDXリサーチ研究所の役割です。では、なぜ私がそこまで中小企業にこだわるのか。まずは、自分自身の原点からお話ししたいと思います。

私がフォーバルに入社したのは、1992年のことです。いま振り返ると、かなり大雑把（おおざっぱ）な就職活動だったかもしれません。國學院大學に通っていた私は、あるとき「この大学から起業して、大きな会社をつくった人はいないのか」と思い、調べる中で、フォーバルの前身である新日本工販を創業した大久保秀夫の存在を知りました。

当時、大久保は「NTTという巨人に立ち向かう」という、大きな旗を掲げていました。もちろん、私自身は通信のことを詳しく理解していたわけではありません。ただ、「これから情報通信の波が来る」「日本はこう変わっていく」という話を聞いたとき、その熱量に強く引き込まれました。

通常のOB訪問であれば、同じ大学出身の先輩社員に会うのが自然です。しかし私は、大久保本人に会いたいと伝えました。周囲からは「忙しいから難しい」と言われましたが、結果的に会ってもらうことができました。そこで受けた衝撃が、私の社会人としての出発点です。

何をやる会社なのかを細かく理解して入社したというより、「この人のもとで働いてみたい」と思った。それが正直なところです。いま思えば、最初のゼロイチは、ここにあったのかもしれません。まだ見えない未来に対して、「面白そうだ」と一歩を踏み出す。中小企業が新しい挑戦に向かうときにも、この感覚は欠かせません。

事業を始めるとき、最初からすべての答えが見えていることはほとんどありません。むしろ、先が分からないからこそ、自分が何に惹かれ、何を面白いと思い、誰と進みたいのかが問われます。私にとって、その原点が大久保との出会いでした。そしてここから、私が中小企業の現場に深く入っていく日々が始まりました。


経営者との会話で気付いた「商売の本質」

入社後、私は東京の新宿営業部に配属されました。最初の10年ほどは、首都圏の中小企業に向けて、情報通信のインフラを提案する営業に取り組みました。当時は、国際電話や長距離電話の料金が非常に高かった時代です。通信費を削減できるアダプターを提供し、通信インフラ側から収益を得る。いま振り返っても、なかなか面白いビジネスモデルだったと思います。

営業としては、早い段階で結果を出すことができました。ただ、私が大切にしていたのは、商品を売ることだけではありませんでした。飛び込み営業で中小企業を訪ねると、多くの場合、会うのは経営者です。そこで私は、ふと考えました。この人たちは、自分で事業をつくり、自分で商売を成り立たせている。ならば、そのビジネスモデルを聞かせてもらうことが、これ以上ない学びになるのではないか。そう考えるようになりました。

先輩たちは、商品の機能やカタログスペックを説明していました。もちろん、それも大事です。しかし私は、社長に「最後に一つだけ教えてください。どういうビジネスモデルで事業を続けているのですか」と聞くようになりました。すると、多くの経営者は喜んで話してくれました。若い営業担当者が目を輝かせて、自分の創業の話や商売の仕組みに耳を傾ける。それがうれしかったのだと思います。

その話を聞くうちに、私なりに「若い人にはこう見えるかもしれません」「採用ではこんな打ち出し方もあるのではないでしょうか」と意見を伝えるようになりました。すると、「また来てくれ」と言っていただけるようになる。商品を売りに行っていたはずが、いつの間にか経営者から商売の本質を教わっていました。

ここで私が学んだのは、現場には必ず答えの手がかりがあるということです。経営者が何に悩み、何に喜び、どこに可能性を感じているのか。それを聞かずに、外から正解を押しつけても意味がありません。ゼロイチは、机の上でアイデアをひねり出すことから始まるのではありません。まず相手の話を聞き、現場のリアルを知ることから始まります。私の中小企業観は、この営業の現場で育てられました。


赤字拠点で学んだ、本音を聞く力

首都圏で成果を出し、マネジメントも経験するようになると、正直に言えば、少し天狗になっていたところもありました。そんなとき、当時の上司から「九州へ行け」と言われました。しかも、九州の拠点は数字が厳しく、このままでは閉鎖もあり得るという状況でした。

東京でトップセールスだった自分が、なぜ地方の赤字拠点へ行かなければならないのか。最初はそう思いました。結婚したばかりで、子どももまだ小さい。簡単な決断ではありませんでした。ただ、家族の後押しもあり、私は九州へ向かいました。

現地に入って最初に見たのは、うまくいっていない組織の典型のような姿でした。メンバーの口から出てくるのは、不満や愚痴ばかりです。東京から来た責任者は、東京のやり方を押しつけてくる。しかし、地方には地方の事情がある。そうした不信感が、組織の中にたまっていました。

そこで私が最初にやったのは、メンバーと飲み歩き、本音を聞くことでした。格好よく聞こえないかもしれませんが、本音を聞かなければ、再建は始まりません。なぜ売れないのか。何に困っているのか。何に納得していないのか。数字を見る前に、まず人の声を聞く必要がありました。

再生というと、すぐに戦略や数字の話を思い浮かべるかもしれません。もちろん、それらは欠かせません。しかし、現場で働く人たちが何を感じているのかを知らなければ、どんな打ち手も空回りします。組織が動かない理由は、能力の問題だけではありません。納得できていない。信頼できていない。自分たちの事情を理解してもらえていない。そうした感情が、変化を止めていることも多いのです。

九州で責任者になると、東京にいたときとは違い、フォーバルの看板だけでは通用しないことを痛感しました。地域の中で事業を成立させるには、地元の中小企業の皆さんに助けてもらわなければならない。そこで私は、自分自身も一つの中小企業の経営者に近い立場にいるのだと実感しました。中小企業を支援するという言葉の意味を、頭ではなく体で理解した時期でもありました。


現場の知恵を、再現できる力へ

その後、フォーバルはモノを提供するだけでなく、コトを提供する会社へと変わっていきました。道具を渡すだけでは、中小企業の経営は変わらない。情報通信の機器やサービスを導入しても、それをどう経営に生かすかまで考えなければ、成果にはつながりにくいのです。

2011年頃、創業者の大久保から、コンサルティング事業を立ち上げるように言われました。理由は明確でした。フォーバルは中小企業に育てられてきた。その恩を、今度は支援という形で返していく必要がある。首都圏でも地方でも中小企業と向き合い、組織を立て直し、事業を動かしてきた経験を、今度はコンサルティングとして体系化していく、ということでした。

とはいえ、私は営業やマネジメントの経験はありましたが、最初からコンサルタントだったわけではありません。自分が現場でやってきたことを言語化し、再現できる形にして、全国に広げていく。その過程そのものが、私にとって新たなゼロイチでした。

現場で得た知恵も、そのままでは一人の経験で終わってしまいます。しかし、それを言語化し、仕組みにし、ほかの企業でも生かせる形にできれば、多くの中小企業の力になります。私が取り組んできたのは、そのための言語化でした。営業の現場で経営者から学んだこと、九州の再建でメンバーから聞いた本音、地域の中小企業に支えられた経験。それらを一つひとつ整理し、支援の型へと変えていきました。

そして2022年、フォーバル GDXリサーチ研究所の初代所長に就任しました。GDXとは、グリーントランスフォーメーションとデジタルトランスフォーメーションを掛け合わせた考え方です。中小企業が変化の時代を生き抜くためには、国や自治体、金融機関、大企業、地域の支援者との橋渡しが必要です。そうした中立的な立場を担う組織として、研究所が設立されました。

振り返れば、私のキャリアは、営業、拠点再建、コンサル事業の立ち上げ、研究所の運営と、常にゼロイチと再生の連続でした。そして、そのすべての土台にあるのは、「中小企業には、まだまだ可能性がある」という実感です。

次回は、なぜいま中小企業に「ゼロイチ力」が必要なのかを考えていきます。ゼロイチとは、必ずしも新規事業を立ち上げることだけではありません。では、中小企業が変化の時代に一歩を踏み出すためには、どのような視点が必要なのでしょうか。次回もぜひお楽しみに。


関連リンク




フォーバル GDXリサーチ研究所



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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin178295587885306300" class="cms-content-parts-sin178295587885313700"><p><a href="https://japanstep.jp/learn/category/230/" rel="otherurl" style="text-decoration: none;"><img src="/images/popularity/01_L.webp" width="1280" height="376" alt="" /></a></p> <p>皆さま、はじめまして。フォーバル GDXリサーチ研究所の平良学です。中小企業が新しい一歩を踏み出すとき、何から始めればよいのか。私はこれまで、営業、赤字拠点の再建、コンサルティング事業の立ち上げ、フォーバル GDXリサーチ研究所の運営を通じて、数多くの現場と向き合ってきました。その経験から言えるのは、ゼロイチの答えは机上ではなく、現場にあるということです。本連載では、中小企業が変化を恐れず、事業を生み出し、育てていくための実践知をお伝えしていきます。初回となる今回は、私が中小企業の現場から何を学び、どのようにゼロイチと再生に向き合ってきたのかをお話しします。では、始めていきましょう。（解説＝フォーバル GDXリサーチ研究所 平良学／文＝JMPプロデューサー長谷川浩和）</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178295591924831500"><p style="text-align: center;"><strong>教えてくれるのは&#8230;</strong><br /> <img src="/images/learn/rensai_saiseiukeoinin/1st/images20260702103014.webp" width="600" height="400" alt="" /></p> <p style="text-align: center;"><strong>フォーバル GDXリサーチ研究所　所長 <br /> 平良 学さん</strong></p> <p style="text-align: left;">1992年、株式会社フォーバル入社。九州支店の責任者として赤字拠点の立て直しに取り組み、コンサルティング事業の立ち上げや事業部の統括、アライアンス事業などを担い、2020年に執行役員に就任。2022年より、GDX（Green &#215; Digital Transformation）を軸に、中小企業のDX・ESG経営、自治体連携による地域企業支援、調査・研究・提言活動に取り組んでいる。</p></div>
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<h2 class="cms-content-parts-sin178295594596641700 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295594596650300">原点は、創業者との出会いだった</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178295595691490300" class="cms-content-parts-sin178295595691498400">
<p>私は現在、フォーバル GDXリサーチ研究所で所長を務めています。フォーバルは、中小企業の情報通信分野の支援を原点に、現在はDX・GXや経営支援、自治体・金融機関との連携などにも領域を広げてきた会社です。</p>
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<p>その中でフォーバル GDXリサーチ研究所は、GX（グリーントランスフォーメーション）とDX（デジタルトランスフォーメーション）を掛け合わせた「GDX」を軸に、中小企業の経営実態を調査し、「BLUE REPORT」というレポートにて社会に発信する役割を担っています。中小企業には変革が求められている一方で、政策や支援策、必要な情報が現場まで十分に届いていないことも少なくありません。現場の声をすくい上げ、国・自治体、金融機関、支援機関などとつなぎ直していく。その橋渡しを担うのが、私たちフォーバル GDXリサーチ研究所の役割です。では、なぜ私がそこまで中小企業にこだわるのか。まずは、自分自身の原点からお話ししたいと思います。</p>
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<p>私がフォーバルに入社したのは、1992年のことです。いま振り返ると、かなり大雑把（おおざっぱ）な就職活動だったかもしれません。國學院大學に通っていた私は、あるとき「この大学から起業して、大きな会社をつくった人はいないのか」と思い、調べる中で、フォーバルの前身である新日本工販を創業した大久保秀夫の存在を知りました。</p>
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<p>当時、大久保は「NTTという巨人に立ち向かう」という、大きな旗を掲げていました。もちろん、私自身は通信のことを詳しく理解していたわけではありません。ただ、「これから情報通信の波が来る」「日本はこう変わっていく」という話を聞いたとき、その熱量に強く引き込まれました。</p>
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<p>通常のOB訪問であれば、同じ大学出身の先輩社員に会うのが自然です。しかし私は、大久保本人に会いたいと伝えました。周囲からは「忙しいから難しい」と言われましたが、結果的に会ってもらうことができました。そこで受けた衝撃が、私の社会人としての出発点です。</p>
<p></p>
<p>何をやる会社なのかを細かく理解して入社したというより、「この人のもとで働いてみたい」と思った。それが正直なところです。いま思えば、最初のゼロイチは、ここにあったのかもしれません。まだ見えない未来に対して、「面白そうだ」と一歩を踏み出す。中小企業が新しい挑戦に向かうときにも、この感覚は欠かせません。</p>
<p></p>
<p>事業を始めるとき、最初からすべての答えが見えていることはほとんどありません。むしろ、先が分からないからこそ、自分が何に惹かれ、何を面白いと思い、誰と進みたいのかが問われます。私にとって、その原点が大久保との出会いでした。そしてここから、私が中小企業の現場に深く入っていく日々が始まりました。</p>
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<p>入社後、私は東京の新宿営業部に配属されました。最初の10年ほどは、首都圏の中小企業に向けて、情報通信のインフラを提案する営業に取り組みました。当時は、国際電話や長距離電話の料金が非常に高かった時代です。通信費を削減できるアダプターを提供し、通信インフラ側から収益を得る。いま振り返っても、なかなか面白いビジネスモデルだったと思います。</p>
<p></p>
<p>営業としては、早い段階で結果を出すことができました。ただ、私が大切にしていたのは、商品を売ることだけではありませんでした。飛び込み営業で中小企業を訪ねると、多くの場合、会うのは経営者です。そこで私は、ふと考えました。この人たちは、自分で事業をつくり、自分で商売を成り立たせている。ならば、そのビジネスモデルを聞かせてもらうことが、これ以上ない学びになるのではないか。そう考えるようになりました。</p>
<p></p>
<p>先輩たちは、商品の機能やカタログスペックを説明していました。もちろん、それも大事です。しかし私は、社長に「最後に一つだけ教えてください。どういうビジネスモデルで事業を続けているのですか」と聞くようになりました。すると、多くの経営者は喜んで話してくれました。若い営業担当者が目を輝かせて、自分の創業の話や商売の仕組みに耳を傾ける。それがうれしかったのだと思います。</p>
<p></p>
<p>その話を聞くうちに、私なりに「若い人にはこう見えるかもしれません」「採用ではこんな打ち出し方もあるのではないでしょうか」と意見を伝えるようになりました。すると、「また来てくれ」と言っていただけるようになる。商品を売りに行っていたはずが、いつの間にか経営者から商売の本質を教わっていました。</p>
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<p>ここで私が学んだのは、現場には必ず答えの手がかりがあるということです。経営者が何に悩み、何に喜び、どこに可能性を感じているのか。それを聞かずに、外から正解を押しつけても意味がありません。ゼロイチは、机の上でアイデアをひねり出すことから始まるのではありません。まず相手の話を聞き、現場のリアルを知ることから始まります。私の中小企業観は、この営業の現場で育てられました。</p>
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<h2 class="cms-content-parts-sin178295595152794100 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295595152802500">赤字拠点で学んだ、本音を聞く力</h2>
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<p>首都圏で成果を出し、マネジメントも経験するようになると、正直に言えば、少し天狗になっていたところもありました。そんなとき、当時の上司から「九州へ行け」と言われました。しかも、九州の拠点は数字が厳しく、このままでは閉鎖もあり得るという状況でした。</p>
<p></p>
<p>東京でトップセールスだった自分が、なぜ地方の赤字拠点へ行かなければならないのか。最初はそう思いました。結婚したばかりで、子どももまだ小さい。簡単な決断ではありませんでした。ただ、家族の後押しもあり、私は九州へ向かいました。</p>
<p></p>
<p>現地に入って最初に見たのは、うまくいっていない組織の典型のような姿でした。メンバーの口から出てくるのは、不満や愚痴ばかりです。東京から来た責任者は、東京のやり方を押しつけてくる。しかし、地方には地方の事情がある。そうした不信感が、組織の中にたまっていました。</p>
<p><img src="/images/learn/rensai_saiseiukeoinin/1st/images20260702103010.webp" width="900" height="599" alt="" /></p>
<p>そこで私が最初にやったのは、メンバーと飲み歩き、本音を聞くことでした。格好よく聞こえないかもしれませんが、本音を聞かなければ、再建は始まりません。なぜ売れないのか。何に困っているのか。何に納得していないのか。数字を見る前に、まず人の声を聞く必要がありました。</p>
<p></p>
<p>再生というと、すぐに戦略や数字の話を思い浮かべるかもしれません。もちろん、それらは欠かせません。しかし、現場で働く人たちが何を感じているのかを知らなければ、どんな打ち手も空回りします。組織が動かない理由は、能力の問題だけではありません。納得できていない。信頼できていない。自分たちの事情を理解してもらえていない。そうした感情が、変化を止めていることも多いのです。</p>
<p></p>
<p>九州で責任者になると、東京にいたときとは違い、フォーバルの看板だけでは通用しないことを痛感しました。地域の中で事業を成立させるには、地元の中小企業の皆さんに助けてもらわなければならない。そこで私は、自分自身も一つの中小企業の経営者に近い立場にいるのだと実感しました。中小企業を支援するという言葉の意味を、頭ではなく体で理解した時期でもありました。</p>
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<h2 class="cms-content-parts-sin178295594953769700 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295594953778600">現場の知恵を、再現できる力へ</h2>
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<p>その後、フォーバルはモノを提供するだけでなく、コトを提供する会社へと変わっていきました。道具を渡すだけでは、中小企業の経営は変わらない。情報通信の機器やサービスを導入しても、それをどう経営に生かすかまで考えなければ、成果にはつながりにくいのです。</p>
<p></p>
<p>2011年頃、創業者の大久保から、コンサルティング事業を立ち上げるように言われました。理由は明確でした。フォーバルは中小企業に育てられてきた。その恩を、今度は支援という形で返していく必要がある。首都圏でも地方でも中小企業と向き合い、組織を立て直し、事業を動かしてきた経験を、今度はコンサルティングとして体系化していく、ということでした。</p>
<p></p>
<p>とはいえ、私は営業やマネジメントの経験はありましたが、最初からコンサルタントだったわけではありません。自分が現場でやってきたことを言語化し、再現できる形にして、全国に広げていく。その過程そのものが、私にとって新たなゼロイチでした。</p>
<p></p>
<p>現場で得た知恵も、そのままでは一人の経験で終わってしまいます。しかし、それを言語化し、仕組みにし、ほかの企業でも生かせる形にできれば、多くの中小企業の力になります。私が取り組んできたのは、そのための言語化でした。営業の現場で経営者から学んだこと、九州の再建でメンバーから聞いた本音、地域の中小企業に支えられた経験。それらを一つひとつ整理し、支援の型へと変えていきました。</p>
<p></p>
<p>そして2022年、フォーバル GDXリサーチ研究所の初代所長に就任しました。GDXとは、グリーントランスフォーメーションとデジタルトランスフォーメーションを掛け合わせた考え方です。中小企業が変化の時代を生き抜くためには、国や自治体、金融機関、大企業、地域の支援者との橋渡しが必要です。そうした中立的な立場を担う組織として、研究所が設立されました。</p>
<p></p>
<p>振り返れば、私のキャリアは、営業、拠点再建、コンサル事業の立ち上げ、研究所の運営と、常にゼロイチと再生の連続でした。そして、そのすべての土台にあるのは、「中小企業には、まだまだ可能性がある」という実感です。</p>
<p></p>
<p>次回は、なぜいま中小企業に「ゼロイチ力」が必要なのかを考えていきます。ゼロイチとは、必ずしも新規事業を立ち上げることだけではありません。では、中小企業が変化の時代に一歩を踏み出すためには、どのような視点が必要なのでしょうか。次回もぜひお楽しみに。</p>
<p></p>
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<h3 class="cms-content-parts-sin178295664890962300 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178295664890966200">関連リンク</h3>
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<p><a href="https://gdx-research.com/">フォーバル GDXリサーチ研究所</a></p>
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</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2166/">
<title>「使えるAI」を証明せよ。実務力の可視化</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/07/2166/</link>
<description>

生成AIの導入が進む日本企業だが、現場では「AIを使える」ことと「仕事で成果を出せる」ことの間に深い溝が生じている。基本的な文章生成はできても、自らの業務プロセスに上手く組み込めず、結局は人間の手作業にとどまるケースは多い。AIを単なる便利な道具から実務を担う相棒へと昇華させるには、現場の文脈に即した「具体的な実行力」が不可欠だ。
こうした中、属人的になりがちなAI活用スキルを職種ごとに可視化し、客観的に証明する新たな制度が動き出した。個人のスキル証明というアプローチが、停滞する日本の労働生産性にどのような突破口をもたらすのだろうか。（文＝JapanStep編集部）
108の実務課題で測る「真のAI活用力」
生成AI関連の教育コンテンツ開発やオンラインスクールの運営を手掛ける株式会社Librexは、Geminiを活用した「職種・部門別スキル証明課題」の提供を開始した。これは、単なるツールの操作理解を超え、現場で成果につながるAI活用力を実践課題を通じて習得し、証明できる新制度だ。
（引用元：PR TIMES）

この課題の最大の特徴は、事務、人事、企画、営業、マーケティング、開発、カスタマーサクセス、リーダー・管理職、経営者という9つの領域ごとに各12個、全108の実務課題が設定されている点にある。

例えば営業職であれば「競合分析を活用した商談準備資料作成」、開発職であれば「未知の技術のAIクイックリサーチ」といったように、各部門で日常的に発生するリアルなタスクが題材となっている。
（引用元：PR TIMES）

本制度が重視しているのは、「何を目的とするのか」「出力結果を実務で使える形に整えられるか」といった業務全体を俯瞰する設計視点だ。Geminiの出力をそのまま鵜呑みにするのではなく、利用者が「確認、修正、再指示、取捨選択」を繰り返し、人の判断を加えて完成度を高めていくプロセスが評価の対象となる。

受講者は課題にチャレンジして成果物を提出し、基準を満たせばスキル証明として活用できる。AIの知識を学ぶ段階から、実際の業務に落とし込み、周囲に説明できるレベルの「使える力」として定着させるための実践的な仕組みとなっている。
スキルの「証明」が引き出す、日本再興の原動力
AIのスキルが客観的に「証明」されるようになることは、日本のビジネスシーンにおいて非常に大きな意味を持つ。

現在、多くの企業がAI人材の育成や採用に注力しているが、「どの程度AIを使いこなせるのか」を測る明確な共通基準が存在しなかった。しかし、職種に特化した形でスキルが可視化されれば、企業は個人の能力を正確に評価し、適材適所の配置ができるようになる。また、働く個人にとっても、自身のAI活用力を成果物ベースで示せることは、社内評価の向上やキャリア形成において強力な武器となるだろう。

さらに重要なのは、この取り組みが現場主導の「業務改革」を促す点だ。AIの導入が経営層からのトップダウンにとどまっている間は、組織の劇的な変化は望めない。しかし、営業や人事、企画といった現場の最前線にいる社員一人ひとりが、自らの業務に合わせてAIを使いこなし、判断を加える力を身につければ、日々の小さな効率化が積み重なり、やがて巨大な生産性の向上へとつながっていく。人間とAIがそれぞれの強みを活かして実務を遂行する「共創」の体制が、現場レベルから構築されるのだ。

これは、リソース不足に悩む地方の中小企業が、大企業との生産性の壁を超えるための強力な手段にもなりうる。限られた人員であっても、高度なAI活用スキルを持つ人材が社内にいれば、チーム全体のパフォーマンスを飛躍的に引き上げることができるからだ。

AIの実行力を証明し、現場の知恵とテクノロジーを融合させる挑戦。それらを促す新たな基準の誕生は、日本企業が再び世界市場へとステップアップするための確かな原動力となっていくはずだ。


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<p></p>
<div>生成AIの導入が進む日本企業だが、現場では「AIを使える」ことと「仕事で成果を出せる」ことの間に深い溝が生じている。基本的な文章生成はできても、自らの業務プロセスに上手く組み込めず、結局は人間の手作業にとどまるケースは多い。AIを単なる便利な道具から実務を担う相棒へと昇華させるには、現場の文脈に即した「具体的な実行力」が不可欠だ。</div>
<p>こうした中、属人的になりがちなAI活用スキルを職種ごとに可視化し、客観的に証明する新たな制度が動き出した。個人のスキル証明というアプローチが、停滞する日本の労働生産性にどのような突破口をもたらすのだろうか。（文＝JapanStep編集部）</p>
<h2>108の実務課題で測る「真のAI活用力」</h2>
<p>生成AI関連の教育コンテンツ開発やオンラインスクールの運営を手掛ける株式会社Librexは、Geminiを活用した「職種・部門別スキル証明課題」の提供を開始した。これは、単なるツールの操作理解を超え、現場で成果につながるAI活用力を実践課題を通じて習得し、証明できる新制度だ。</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260702_tsukaeruAI/1.webp" width="1280" height="720" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000164574.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>この課題の最大の特徴は、事務、人事、企画、営業、マーケティング、開発、カスタマーサクセス、リーダー・管理職、経営者という9つの領域ごとに各12個、全108の実務課題が設定されている点にある。</p>
<p></p>
<p>例えば営業職であれば「競合分析を活用した商談準備資料作成」、開発職であれば「未知の技術のAIクイックリサーチ」といったように、各部門で日常的に発生するリアルなタスクが題材となっている。</p>
<p><img src="/images/learn/2607_Release/260702_tsukaeruAI/2.webp" width="1280" height="720" style="font-size: 1.6rem;" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000164574.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>本制度が重視しているのは、「何を目的とするのか」「出力結果を実務で使える形に整えられるか」といった業務全体を俯瞰する設計視点だ。Geminiの出力をそのまま鵜呑みにするのではなく、利用者が「確認、修正、再指示、取捨選択」を繰り返し、人の判断を加えて完成度を高めていくプロセスが評価の対象となる。</p>
<p></p>
<p>受講者は課題にチャレンジして成果物を提出し、基準を満たせばスキル証明として活用できる。AIの知識を学ぶ段階から、実際の業務に落とし込み、周囲に説明できるレベルの「使える力」として定着させるための実践的な仕組みとなっている。</p>
<h2>スキルの「証明」が引き出す、日本再興の原動力</h2>
<p>AIのスキルが客観的に「証明」されるようになることは、日本のビジネスシーンにおいて非常に大きな意味を持つ。</p>
<p></p>
<p>現在、多くの企業がAI人材の育成や採用に注力しているが、「どの程度AIを使いこなせるのか」を測る明確な共通基準が存在しなかった。しかし、職種に特化した形でスキルが可視化されれば、企業は個人の能力を正確に評価し、適材適所の配置ができるようになる。また、働く個人にとっても、自身のAI活用力を成果物ベースで示せることは、社内評価の向上やキャリア形成において強力な武器となるだろう。</p>
<p></p>
<p>さらに重要なのは、この取り組みが現場主導の「業務改革」を促す点だ。AIの導入が経営層からのトップダウンにとどまっている間は、組織の劇的な変化は望めない。しかし、営業や人事、企画といった現場の最前線にいる社員一人ひとりが、自らの業務に合わせてAIを使いこなし、判断を加える力を身につければ、日々の小さな効率化が積み重なり、やがて巨大な生産性の向上へとつながっていく。人間とAIがそれぞれの強みを活かして実務を遂行する「共創」の体制が、現場レベルから構築されるのだ。</p>
<p></p>
<p>これは、リソース不足に悩む地方の中小企業が、大企業との生産性の壁を超えるための強力な手段にもなりうる。限られた人員であっても、高度なAI活用スキルを持つ人材が社内にいれば、チーム全体のパフォーマンスを飛躍的に引き上げることができるからだ。</p>
<p></p>
<p>AIの実行力を証明し、現場の知恵とテクノロジーを融合させる挑戦。それらを促す新たな基準の誕生は、日本企業が再び世界市場へとステップアップするための確かな原動力となっていくはずだ。</p>
<p></p>
<p></p>
</div>
]]></content:encoded>
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<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/05/2000/">
<title>速さと手軽さで現場を救う。建設DXの挑戦</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/05/2000/</link>
<description>
「多機能なシステムを導入したのに、かえって現場の負担が増えた」。高齢化と人手不足に悩む建設業界で、そんな皮肉なDXの失敗が後を絶たない。現場が真に求めているのは、高度な機能ではなく、誰もが迷わず使える「速さと手軽さ」だ。
この声に応え、機能を極限まで研ぎ澄ませた&#8220;ちょうどいい&#8221;新サービスが登場した。圧倒的な処理スピードは、これまで重労働だった管理業務をどう変え、日本のものづくりをどう高みへと導くのだろうか。（文＝JapanStep編集部）
解析時間を85%削減。新Webサービスの実力
2026年4月2日、ドローンを用いた計測業務の効率化を推し進める株式会社FLIGHTSは、点群生成から報告書作成までを高精度かつ高速に実行できる出来高管理サポートWebサービス「ラクソクGeo」の申込受付を開始した。
（引用元：PR TIMES）

土木現場における出来高管理は、国土交通省が推進する建設現場のデジタル化施策「i-Construction」の導入に伴い、デジタル化が急務となっている。しかし、従来の専用ソフトウェアは操作が難しく高額であり、一般的なクラウドサービスは処理時間が長く現場にとっては多機能すぎるという構造的な課題があった。
同社は、建設コンサルタントや航空測量会社での豊富な実務経験を持つメンバーの知見を結集し、「誰でも（楽）・すぐに（速）・計測できる（測）」というコンセプトのもと本サービスを開発。

最大の特徴は、SfMエンジン（複数画像から3Dモデルを生成する技術）と解析処理サーバーの徹底した最適化による圧倒的な画像処理スピードだ。例えば、1,000枚のドローン撮影画像を処理する場合、従来は約12時間を要していたが、「ラクソクGeo」では約2時間で完了する。実に約85%もの時間削減を実現した。

&#160;
（引用元：PR TIMES）


さらに、ドラッグ＆ドロップでの写真アップロードや、範囲を指定した自動土量計算、ワンクリックでの報告書作成など、直感的な操作性を徹底的に追求している。シンプルなワークフローにより、計測した当日にデータを活用できる機動力を現場にもたらしている。
引き算のテクノロジー。現場に定着する力
今回の新サービスの登場が示唆しているのは、建設業界におけるDXの最適解が「多機能で高度なシステム」から「現場に定着する引き算のシステム」へと移行しているという事実だ。

テクノロジーが進化する過程では、あらゆる課題を一度に解決しようとするあまり、ツールが過剰に複雑化してしまうことが少なくない。しかし、人手不足と高齢化が深刻化する建設現場で真に求められているのは、専門的なIT知識がなくても直感的に操作でき、必要な結果だけを最速で返してくれるツールではないだろうか。あえて機能を絞り、操作性とスピードに特化したこのアプローチは、現場作業員がデジタル技術を日常業務で活用するうえで、導入ハードルを下げる重要な要素となるはずだ。

また、ドローンによる安全な計測から報告書作成までを一気通貫で完結させるこの仕組みは、業界全体の働き方を根本から変革する可能性が高い。手作業に依存していた測量や集計がシステムによって形式知化されれば、経験の浅い若手であっても即戦力として現場を担うことができる。空いたリソースは、高度な施工管理や安全確保といった人間にしかできない付加価値創造へと振り向けることが可能になる。

日本の豊かな生活を支えるインフラを持続可能なものにするためには、大企業だけでなく、現場を直接支える数多くの中小建設会社が無理なくテクノロジーを活用できる環境が不可欠だ。現場の課題を熟知した専門家たちの挑戦によって生み出された「ちょうどいい」デジタルの力は、業界全体に新たな活力を与え、日本の社会基盤をさらに強靭なものへとステップアップさせる原動力となっていくだろう。

</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/32">テクノロジー</dc:category>
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<dc:date>2026-05-19T09:15:00+09:00</dc:date>
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<p>「多機能なシステムを導入したのに、かえって現場の負担が増えた」。高齢化と人手不足に悩む建設業界で、そんな皮肉なDXの失敗が後を絶たない。現場が真に求めているのは、高度な機能ではなく、誰もが迷わず使える「速さと手軽さ」だ。</p>
<p>この声に応え、機能を極限まで研ぎ澄ませた&#8220;ちょうどいい&#8221;新サービスが登場した。圧倒的な処理スピードは、これまで重労働だった管理業務をどう変え、日本のものづくりをどう高みへと導くのだろうか。（文＝JapanStep編集部）</p>
<h2>解析時間を85%削減。新Webサービスの実力</h2>
<p>2026年4月2日、ドローンを用いた計測業務の効率化を推し進める株式会社FLIGHTSは、点群生成から報告書作成までを高精度かつ高速に実行できる出来高管理サポートWebサービス「ラクソクGeo」の申込受付を開始した。</p>
<p><img src="/images/learn/260519/images20260519092139.webp" width="1200" height="630" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000200.000018381.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
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<p>土木現場における出来高管理は、国土交通省が推進する建設現場のデジタル化施策「i-Construction」の導入に伴い、デジタル化が急務となっている。しかし、従来の専用ソフトウェアは操作が難しく高額であり、一般的なクラウドサービスは処理時間が長く現場にとっては多機能すぎるという構造的な課題があった。</p>
<p>同社は、建設コンサルタントや航空測量会社での豊富な実務経験を持つメンバーの知見を結集し、「誰でも（楽）・すぐに（速）・計測できる（測）」というコンセプトのもと本サービスを開発。</p>
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<p>最大の特徴は、SfMエンジン（複数画像から3Dモデルを生成する技術）と解析処理サーバーの徹底した最適化による圧倒的な画像処理スピードだ。例えば、1,000枚のドローン撮影画像を処理する場合、従来は約12時間を要していたが、「ラクソクGeo」では約2時間で完了する。実に約85%もの時間削減を実現した。</p>
<p></p>
<p style="text-align: center;">&#160;<img src="/images/learn/260519/images20260519092142.webp" width="561" height="487" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000200.000018381.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
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<p>さらに、ドラッグ＆ドロップでの写真アップロードや、範囲を指定した自動土量計算、ワンクリックでの報告書作成など、直感的な操作性を徹底的に追求している。シンプルなワークフローにより、計測した当日にデータを活用できる機動力を現場にもたらしている。</p>
<h2>引き算のテクノロジー。現場に定着する力</h2>
<p>今回の新サービスの登場が示唆しているのは、建設業界におけるDXの最適解が「多機能で高度なシステム」から「現場に定着する引き算のシステム」へと移行しているという事実だ。</p>
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<p>テクノロジーが進化する過程では、あらゆる課題を一度に解決しようとするあまり、ツールが過剰に複雑化してしまうことが少なくない。しかし、人手不足と高齢化が深刻化する建設現場で真に求められているのは、専門的なIT知識がなくても直感的に操作でき、必要な結果だけを最速で返してくれるツールではないだろうか。あえて機能を絞り、操作性とスピードに特化したこのアプローチは、現場作業員がデジタル技術を日常業務で活用するうえで、導入ハードルを下げる重要な要素となるはずだ。</p>
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<p>また、ドローンによる安全な計測から報告書作成までを一気通貫で完結させるこの仕組みは、業界全体の働き方を根本から変革する可能性が高い。手作業に依存していた測量や集計がシステムによって形式知化されれば、経験の浅い若手であっても即戦力として現場を担うことができる。空いたリソースは、高度な施工管理や安全確保といった人間にしかできない付加価値創造へと振り向けることが可能になる。</p>
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<p>日本の豊かな生活を支えるインフラを持続可能なものにするためには、大企業だけでなく、現場を直接支える数多くの中小建設会社が無理なくテクノロジーを活用できる環境が不可欠だ。現場の課題を熟知した専門家たちの挑戦によって生み出された「ちょうどいい」デジタルの力は、業界全体に新たな活力を与え、日本の社会基盤をさらに強靭なものへとステップアップさせる原動力となっていくだろう。</p>
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