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<title>JapanStep 挑戦者のためのビジネスメディア</title>
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<description>挑戦者のためのビジネスメディア</description>
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<title>生成AIはARGをどう変えるのか。変わる体験と、“現実との境界”の設計【連載】ARGの基礎知識（最終回）</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2383/</link>
<description>

現実世界に物語への入口をつくり、参加者自身がその当事者となるARG（Alternate Reality Game／代替現実ゲーム）。本連載ではこれまで、ARGの基本的な特徴や国内外での広がり、人を自ら動かす体験設計、企業コミュニケーションへの活用について紹介してきた。最終回では、生成AIが参加者と物語との関係や制作環境をどう変えつつあるのかを取り上げる。同時に、現実とフィクションが交わるARGにおいて、その境界をどう設計するのかを考える。（文＝JMP総合プロデューサー長谷川浩和）
▼「ARGの基礎知識」連載一覧
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』
お話を聞いたのは&#8230;






環境ミステリーレーベル MARGINE
合同会社 未来アクセラレート 代表　吉野 渉さん
地域とARGの連携を掲げ、ARGの企画・制作に取り組む。『Project:;COLD』との出会いをきっかけにARGに魅了され、自らもARG制作に乗り出す。現在はARGレーベル「MARGINE」を通じて、地域とARGをつなぐ取り組みを進めている。JapanStepにてコラム「ARGが紡ぐ、新しいPRのカタチ」を連載中。





ARGウォッチャー・謎解き制作者
リー猫さん
MARGINE全作品の謎解きを手がける。自ら作るだけでなく、noteやXで国内ARG作品のレビューや定期的な動向分析を発信し続けている。「ARGコンテスト2026」（虚構界隈主催）特別審査員。




生成AIが変える、ARGの体験と制作




生成AIの導入によって、参加者と物語とのやり取りも変わり始めている。MARGINEではすでに、一部のやり取りにAIによる応答を取り入れているという。

「MARGINEでは、すでに一部の応答にAIを使っています。あらかじめ決められた回答ではなく、プレイヤーの働きかけに応じた反応を返せるため、物語をより&#8220;自分ごと&#8221;として感じてもらいやすい。生成AIは、そうしたARGの体験を深める使い方ができると感じています」（吉野さん）

これまでのARGでは、作り手が用意した文章や映像、Webサイトなどを参加者が探し、読み解きながら物語を進める作品が多かった。生成AIを組み込めば、問いかけ方に応じて返答を変えるなど、参加者ごとに異なるやり取りも設計できる。

ARGにとって意味があるのは、AIと会話できること自体ではなく、自分の働きかけに物語から応答が返ってくることだ。従来の「物語を追う」体験に、プレイヤーから物語へ働きかける要素を加えることができる。

プレイヤーへの応答に加え、生成AIは制作の現場でも使われ始めている。複数のWebサイトやSNS、画像、システムなどを組み合わせるARGでは、発想があっても、それを形にする技術が壁になることがある。吉野さん自身、生成AIによって手掛けられる範囲が広がったという。

「Webサイトの制作経験はありましたが、プログラミングを専門にしてきたわけではありません。生成AIを使うようになり、今ではシステムまで含めて自分で試せる範囲が広がりました。アイデアを思いついてから形にするまでの距離が、以前よりかなり短くなったと感じています」（吉野さん）

生成AIによって、これまで技術的な理由で実現が難しかったアイデアを、まず自分で試せる場面も増えている。






AIを使う理由まで設計する




生成AIを制作に取り入れる際には、作品のどこで使うのかを見極める必要がある。リー猫さんは、実際には撮影しにくいビジュアルの制作を一例に挙げる。

「ARGでは、架空の事件や事故など、実際には撮影しにくい場面を扱うことがあります。そうしたビジュアルをつくるうえで、生成AIは有効だと思います。ただ、AIによる表現そのものに抵抗を感じる方もいます。生成AIを前面に出しすぎず、作品の中でどこに、どの程度使うのか。そのバランスは見極める必要があると思っています」（リー猫さん）

ARGでは、手掛かり一つにも「なぜ、それがそこにあるのか」という必然性が求められる。生成AIについても同様である。登場人物との会話に使うのか、ビジュアルの制作に使うのか、あるいは表には出さず制作工程を支えるために使うのか。技術そのものではなく、その技術が体験の中でどのような役割を担うのかまで設計する必要がある。

生成AIを前面に出すことで、作品そのものより技術に注意が向く場合もある。生成AIによる表現への受け止め方も一様ではない。作品の世界観や想定する参加者によって、その使いどころは変わってくる。

「何に使うか」だけではなく、「どこでは使わないか」も制作上の判断になる。生成AIありきではなく、参加者に届けたい体験を起点に、AIを使う場所を考える。






没入を支える、&#8220;現実との境界&#8221;




ARGは、WebサイトやSNS、実在する場所など、私たちが日常的に接する環境にフィクションを織り込む表現である。生成AIによって現実らしい画像や文章を制作しやすくなった今、作品と現実社会との境界をどこに置くかは、より慎重に考える必要がある。

現実らしさはARGの体験を支える要素の一つだが、その演出によって作品に参加していない人を巻き込むことは避けなければならない。実在する施設や組織を扱う場合も同様である。リー猫さんがまず挙げるのは、作品に参加していない第三者への配慮である。

「ARGでまず守るべきなのは、プレイヤー以外の方に迷惑をかけないことだと思います。実在する施設や第三者を無断で物語に巻き込めば、作品とは関係のない方にまで影響が及びます。現実世界を使う以上、そこは越えてはいけない線だと思っています」（リー猫さん）

加えて、リー猫さんは、必要なときにフィクションであることを確認できるようにしておくべきだと話す。

「第四境界では、作品用のWebサイトにも、フィクションであることが分かる表記を入れています。多少現実感を損なう面はあっても、それによって作品を楽しめなくなるわけではありません。企業・個人を問わず、ARGを制作するなら、フィクションであることを確認できる手段は用意しておくべきだと思います」（リー猫さん）

第2回で紹介した第四境界の作品では、ARGであると理解したうえで購入しても、物語への没入は成立している。

少なくとも第四境界の事例を見る限り、フィクションであることを確認できる仕組みそのものが、没入を妨げるわけではない。吉野さんも、現実を舞台にする以上、最初に守るべき前提があると話す。

「リー猫さんがおっしゃった通り、ARGは現実世界とつながる表現ですから、プレイヤー以外の方に迷惑をかけたり、不快な思いをさせたりしない。それが大前提です」（吉野さん）

生成AIによって現実らしい表現をつくりやすくなった今、作り手には「どこまで現実へ踏み込むか」という判断が問われる。没入感を高めることと、現実社会との境界を曖昧にすることは同義ではない。どこに線を引くのかまでが、ARGの設計である。
どこに線を引くかまでが「ARG設計」






プレイヤーから、次のつくり手へ




最後に、これからARGに触れる人へ向けた言葉を二人に聞いた。

「まずはARGを一つ体験してみてほしいですね。説明だけでは伝わりにくい部分も、実際に遊んでみれば実感できると思います」（吉野さん）

リー猫さんは、体験するだけでなく、その先にある「つくる」という楽しみ方にも目を向けてほしいと話す。

「吉野さんと同じで、まずは遊んでみてほしいです。そこで面白いと感じたら、今度はぜひつくる側にも挑戦してほしい。ARGは、必ずしも大掛かりなものから始める必要はありません。新しいつくり手が加わることで、これまでとは違う作品が生まれてくるのも面白いと思います」（リー猫さん）

ARGを体験した人が、次はつくる側に立つ。生成AIは、アイデアを形にする際の技術面を補う手段の一つにもなり得る。表現や制作の手段が増えても、参加者がなぜ物語に関わりたくなるのか、現実との境界をどこに置くのかを決めるのは、つくり手である。参加者自身が「この先を知りたい」と感じ、自ら情報を探し、行動し始める。その体験をどうつくるかが、ARGの中心にある。






取材を終えて




本連載を企画したきっかけは、吉野さんがJapanStepで執筆されている『「ARG」が紡ぐ、新たなPRのカタチ』への反響でした。個別の活用事例だけでなく、ARGとは何か、なぜ人が自ら動くのか、企業が活用する際に何を考えるべきなのか。ARGをビジネスに生かすための基礎から、読者の皆さまに届けたいと考えたからです。

取材を通じて、私がARGに最も強く惹かれたのは、「情報をどう伝えるか」に加えて、その情報を「なぜ知りたくなるのか」まで設計できる点でした。受け手が自ら調べ、情報を読み、ときには現実の場所へ足を運ぶ。そうした行動を促す「理由」まで物語の中に組み込める。PRや採用、地域活性化にARGを生かす意味の一つは、そこにあると感じました。

お二人の話を聞くなかで、実際に企業や地域が抱える課題に、ARGをどう生かせるのかまで考えてみたいと思うようになりました。私がJMPを通じて実現したいのは、挑戦を記事にして届けることだけではありません。記事をきっかけに人や企業がつながり、それぞれの知見を持ち寄ることで、次の挑戦が始まる。そこまでメディアとして関わっていきたいと考えています。今回、その一つの実践として、吉野さん、リー猫さんとも連携し、PR・採用・地域活性化などでARGの活用を検討する企業・自治体に向け、ARGの企画・制作を支援するプロジェクトをJMPで立ち上げます。

ARGの活用に関心はあるものの、具体的な企画までは見えていないというご相談も歓迎します。自社の商品や理念をもっと深く知ってもらいたい、採用候補者に企業の考え方を伝えたい、地域に足を運ぶきっかけをつくりたい――そんな思いがあれば、JMPとして企画から一緒に考えていければと思います。ご関心のある企業・自治体のご担当者さまは、ぜひJapanStepのお問い合わせフォームからお声がけください。
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』






参考文献

『ARGガイド2024 ～過去の名作から『Project:;COLD』まで～』（エレメンツ工房、2024年）
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<div id="cms-editor-minieditor-sin178701477802785100" class="cms-content-parts-sin178701477802793000">
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260903_ARG/AGR-2_05.webp" width="1200" height="744" alt="" /></p>
<p>現実世界に物語への入口をつくり、参加者自身がその当事者となるARG（Alternate Reality Game／代替現実ゲーム）。<a href="https://japanstep.jp/learn/search/result/-/">本連載</a>ではこれまで、ARGの基本的な特徴や国内外での広がり、人を自ら動かす体験設計、企業コミュニケーションへの活用について紹介してきた。最終回では、生成AIが参加者と物語との関係や制作環境をどう変えつつあるのかを取り上げる。同時に、現実とフィクションが交わるARGにおいて、その境界をどう設計するのかを考える。（文＝JMP総合プロデューサー長谷川浩和）</p>
<p><span style="font-size: 1.6rem; background-color: rgb(255, 255, 255);">▼</span><a href="https://japanstep.jp/learn/category/234/" target="_self" style="background-color: rgb(255, 255, 255); font-size: 1.6rem;">「ARGの基礎知識」連載一覧</a></p>
<p><span style="font-weight: bolder;">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br />
<a href="https://japanstep.jp/" target="_self">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
<p style="text-align: center;"><strong>お話を聞いたのは&#8230;</strong></p>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin178701488397927300 box cparts-id411--01 lay-margin-b--3" col-flex="1-2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-6 lay-col12-lg-6">
<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-margin-b--1"><img id="cms-editor-image-sin178701488397933300" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="" src="/images/learn/2608_Release/260818_ARG/yoshino.webp" width="330" /></div>
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child cms-easy-edit" id="cms-editor-minieditor-sin178701488397933800">
<p style="text-align: center;"><strong>環境ミステリーレーベル MARGINE<br />
合同会社 未来アクセラレート 代表　吉野 渉さん</strong></p>
<p class="MsoNormal">地域と<span lang="EN">ARG</span>の連携を掲げ、<span lang="EN">ARG</span>の企画・制作に取り組む。『<span lang="EN">Project:;COLD</span>』との出会いをきっかけに<span lang="EN">ARG</span>に魅了され、自らも<span lang="EN">ARG</span>制作に乗り出す。現在は<span lang="EN"><w:sdt sdttag="goog_rdk_0" id="-209643526"><w:sdt sdttag="goog_rdk_1" id="-570179261">ARG</w:sdt></w:sdt></span>レーベル「<span lang="EN">MARGINE</span>」を通じて、地域と<span lang="EN">ARG</span>をつなぐ取り組みを進めている。JapanStepにてコラム<a href="https://japanstep.jp/learn/category/223/">「ARGが紡ぐ、新しいPRのカタチ」</a>を連載中。</p>
</div>
</div>
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-6 lay-col12-lg-6">
<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-margin-b--1"><img id="cms-editor-image-sin178701488397933900" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="リー猫さんプロフィール" src="/images/learn/2608_Release/260818_ARG/images20260818095927.webp" width="330" /></div>
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child cms-easy-edit" id="cms-editor-minieditor-sin178701488397934200">
<p style="text-align: center;"><strong>ARGウォッチャー・謎解き制作者</strong><strong><br />
リー猫さん</strong></p>
<p style="text-align: left;">MARGINE全作品の謎解きを手がける。自ら作るだけでなく、noteやXで国内ARG作品のレビューや定期的な動向分析を発信し続けている。「ARGコンテスト2026」（虚構界隈主催）特別審査員。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178702176145829000 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178702176145837600">生成AIが変える、ARGの体験と制作</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178814129828166800 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
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<p>生成AIの導入によって、参加者と物語とのやり取りも変わり始めている。MARGINEではすでに、一部のやり取りにAIによる応答を取り入れているという。</p>
<p></p>
<p>「MARGINEでは、すでに一部の応答にAIを使っています。あらかじめ決められた回答ではなく、プレイヤーの働きかけに応じた反応を返せるため、物語をより&#8220;自分ごと&#8221;として感じてもらいやすい。生成AIは、そうしたARGの体験を深める使い方ができると感じています」（吉野さん）</p>
<p></p>
<p>これまでのARGでは、作り手が用意した文章や映像、Webサイトなどを参加者が探し、読み解きながら物語を進める作品が多かった。生成AIを組み込めば、問いかけ方に応じて返答を変えるなど、参加者ごとに異なるやり取りも設計できる。</p>
<p></p>
<p>ARGにとって意味があるのは、AIと会話できること自体ではなく、自分の働きかけに物語から応答が返ってくることだ。従来の「物語を追う」体験に、プレイヤーから物語へ働きかける要素を加えることができる。</p>
<p></p>
<p>プレイヤーへの応答に加え、生成AIは制作の現場でも使われ始めている。複数のWebサイトやSNS、画像、システムなどを組み合わせるARGでは、発想があっても、それを形にする技術が壁になることがある。吉野さん自身、生成AIによって手掛けられる範囲が広がったという。</p>
<p></p>
<p>「Webサイトの制作経験はありましたが、プログラミングを専門にしてきたわけではありません。生成AIを使うようになり、今ではシステムまで含めて自分で試せる範囲が広がりました。アイデアを思いついてから形にするまでの距離が、以前よりかなり短くなったと感じています」（吉野さん）</p>
<p></p>
<p>生成AIによって、これまで技術的な理由で実現が難しかったアイデアを、まず自分で試せる場面も増えている。</p>
<div></div>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178839562118422300 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178839562118429400">AIを使う理由まで設計する</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178839561240194800 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178839561240173200">
<p>生成AIを制作に取り入れる際には、作品のどこで使うのかを見極める必要がある。リー猫さんは、実際には撮影しにくいビジュアルの制作を一例に挙げる。</p>
<p></p>
<p>「ARGでは、架空の事件や事故など、実際には撮影しにくい場面を扱うことがあります。そうしたビジュアルをつくるうえで、生成AIは有効だと思います。ただ、AIによる表現そのものに抵抗を感じる方もいます。生成AIを前面に出しすぎず、作品の中でどこに、どの程度使うのか。そのバランスは見極める必要があると思っています」（リー猫さん）</p>
<p></p>
<p>ARGでは、手掛かり一つにも「なぜ、それがそこにあるのか」という必然性が求められる。生成AIについても同様である。登場人物との会話に使うのか、ビジュアルの制作に使うのか、あるいは表には出さず制作工程を支えるために使うのか。技術そのものではなく、その技術が体験の中でどのような役割を担うのかまで設計する必要がある。</p>
<p></p>
<p>生成AIを前面に出すことで、作品そのものより技術に注意が向く場合もある。生成AIによる表現への受け止め方も一様ではない。作品の世界観や想定する参加者によって、その使いどころは変わってくる。</p>
<p></p>
<p>「何に使うか」だけではなく、「どこでは使わないか」も制作上の判断になる。生成AIありきではなく、参加者に届けたい体験を起点に、AIを使う場所を考える。</p>
<div></div>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178839561874169100 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178839561874177100">没入を支える、&#8220;現実との境界&#8221;</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178839561507041500 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178839561507020600">
<p>ARGは、WebサイトやSNS、実在する場所など、私たちが日常的に接する環境にフィクションを織り込む表現である。生成AIによって現実らしい画像や文章を制作しやすくなった今、作品と現実社会との境界をどこに置くかは、より慎重に考える必要がある。</p>
<p></p>
<p>現実らしさはARGの体験を支える要素の一つだが、その演出によって作品に参加していない人を巻き込むことは避けなければならない。実在する施設や組織を扱う場合も同様である。リー猫さんがまず挙げるのは、作品に参加していない第三者への配慮である。</p>
<p></p>
<p>「ARGでまず守るべきなのは、プレイヤー以外の方に迷惑をかけないことだと思います。実在する施設や第三者を無断で物語に巻き込めば、作品とは関係のない方にまで影響が及びます。現実世界を使う以上、そこは越えてはいけない線だと思っています」（リー猫さん）</p>
<p></p>
<p>加えて、リー猫さんは、必要なときにフィクションであることを確認できるようにしておくべきだと話す。</p>
<p></p>
<p>「第四境界では、作品用のWebサイトにも、フィクションであることが分かる表記を入れています。多少現実感を損なう面はあっても、それによって作品を楽しめなくなるわけではありません。企業・個人を問わず、ARGを制作するなら、フィクションであることを確認できる手段は用意しておくべきだと思います」（リー猫さん）</p>
<p></p>
<p><a href="https://japanstep.jp/learn/2026/08/2342/">第2回</a>で紹介した第四境界の作品では、ARGであると理解したうえで購入しても、物語への没入は成立している。</p>
<p></p>
<p>少なくとも第四境界の事例を見る限り、フィクションであることを確認できる仕組みそのものが、没入を妨げるわけではない。吉野さんも、現実を舞台にする以上、最初に守るべき前提があると話す。</p>
<p></p>
<p>「リー猫さんがおっしゃった通り、ARGは現実世界とつながる表現ですから、プレイヤー以外の方に迷惑をかけたり、不快な思いをさせたりしない。それが大前提です」（吉野さん）</p>
<p></p>
<p>生成AIによって現実らしい表現をつくりやすくなった今、作り手には「どこまで現実へ踏み込むか」という判断が問われる。没入感を高めることと、現実社会との境界を曖昧にすることは同義ではない。どこに線を引くのかまでが、ARGの設計である。</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260903_ARG/images20260903094631.webp" width="900" height="600" alt="" /><span style="font-size: small;">どこに線を引くかまでが「ARG設計」</span></p>
<div></div>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178839621851411900 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178839621851420500">プレイヤーから、次のつくり手へ</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178839622318573900 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178839622318545000">
<p>最後に、これからARGに触れる人へ向けた言葉を二人に聞いた。</p>
<p></p>
<p>「まずはARGを一つ体験してみてほしいですね。説明だけでは伝わりにくい部分も、実際に遊んでみれば実感できると思います」（吉野さん）</p>
<p></p>
<p>リー猫さんは、体験するだけでなく、その先にある「つくる」という楽しみ方にも目を向けてほしいと話す。</p>
<p></p>
<p>「吉野さんと同じで、まずは遊んでみてほしいです。そこで面白いと感じたら、今度はぜひつくる側にも挑戦してほしい。ARGは、必ずしも大掛かりなものから始める必要はありません。新しいつくり手が加わることで、これまでとは違う作品が生まれてくるのも面白いと思います」（リー猫さん）</p>
<p></p>
<p>ARGを体験した人が、次はつくる側に立つ。生成AIは、アイデアを形にする際の技術面を補う手段の一つにもなり得る。表現や制作の手段が増えても、参加者がなぜ物語に関わりたくなるのか、現実との境界をどこに置くのかを決めるのは、つくり手である。参加者自身が「この先を知りたい」と感じ、自ら情報を探し、行動し始める。その体験をどうつくるかが、ARGの中心にある。</p>
<div></div>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178839644740148000 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178839644740155500">取材を終えて</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178839644212149700 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178839644212126700">
<p>本連載を企画したきっかけは、吉野さんがJapanStepで執筆されている<a href="https://japanstep.jp/learn/category/223/">『「ARG」が紡ぐ、新たなPRのカタチ』</a>への反響でした。個別の活用事例だけでなく、ARGとは何か、なぜ人が自ら動くのか、企業が活用する際に何を考えるべきなのか。ARGをビジネスに生かすための基礎から、読者の皆さまに届けたいと考えたからです。</p>
<p></p>
<p>取材を通じて、私がARGに最も強く惹かれたのは、「情報をどう伝えるか」に加えて、その情報を「なぜ知りたくなるのか」まで設計できる点でした。受け手が自ら調べ、情報を読み、ときには現実の場所へ足を運ぶ。そうした行動を促す「理由」まで物語の中に組み込める。PRや採用、地域活性化にARGを生かす意味の一つは、そこにあると感じました。</p>
<p></p>
<p>お二人の話を聞くなかで、実際に企業や地域が抱える課題に、ARGをどう生かせるのかまで考えてみたいと思うようになりました。私がJMPを通じて実現したいのは、挑戦を記事にして届けることだけではありません。記事をきっかけに人や企業がつながり、それぞれの知見を持ち寄ることで、次の挑戦が始まる。そこまでメディアとして関わっていきたいと考えています。今回、その一つの実践として、吉野さん、リー猫さんとも連携し、<strong>PR・採用・地域活性化などでARGの活用を検討する企業・自治体に向け、ARGの企画・制作を支援するプロジェクト</strong>をJMPで立ち上げます。</p>
<p></p>
<p>ARGの活用に関心はあるものの、具体的な企画までは見えていないというご相談も歓迎します。自社の商品や理念をもっと深く知ってもらいたい、採用候補者に企業の考え方を伝えたい、地域に足を運ぶきっかけをつくりたい――そんな思いがあれば、JMPとして企画から一緒に考えていければと思います。ご関心のある企業・自治体のご担当者さまは、ぜひJapanStepの<a href="https://japanstep.jp/contact/">お問い合わせフォーム</a>からお声がけください。</p>
<p><span style="background-color: rgb(255, 255, 255); font-weight: bolder;">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br style="background-color: rgb(255, 255, 255);" />
<a href="https://japanstep.jp/" target="_self" style="background-color: rgb(255, 255, 255);">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
<div></div>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h3 class="cms-content-parts-sin178702203739759800 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178702203739763600">参考文献</h3>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178702200670694000" class="cms-content-parts-sin178702200670703000">
<p>『ARGガイド2024 ～過去の名作から『Project:;COLD』まで～』（エレメンツ工房、2024年）</p>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2431/">
<title>生活者の行動差を可視化。AI向け新データ提供開始</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2431/</link>
<description>
社内業務やマーケティング、商圏分析など、生成AIやRAG（検索拡張生成）の実務活用が急速に広がる一方で、AIが参照できる情報源の偏りが新たな課題として浮上している。現在のAIはインターネット上のテキストや社内文書への依存度が高く、生活者が現実空間でどう移動し、どんな施設に触れているかという「オフラインの行動実態」の把握は難しい。そのため、地域施策や出店判断でAIを活用しても、一般論にとどまりやすいという限界があった。
こうした現実とデータの乖離を解消すべく、生活者の行動統計をAIの判断基準として提供する新たなアプローチが動き出している。2026年7月、株式会社ジェーエムエーシステムズ（JMAS）は、全国1,741市区町村の生活者行動差を比較できる「現実世界アンカーデータ」の提供を開始した。基地局データと施設情報を統合し、AIに現実世界のファクトを読み込ませる試みが、地域ビジネスや施策立案の精度を根本から引き上げようとしている。（文＝JapanStep編集部）
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』




基地局統計を行動特徴量へ。全国1,741市区町村の差を可視化

日本能率協会グループのシステムインテグレーターであるJMASが、株式会社ピース企画と共同開発した「LOGIO（ロヂオ）」を通じて提供を開始した「現実世界アンカーデータ」は、生成AIやRAG、フィジカルAI、AIエージェント向けの外部参照データだ。
（引用元：PR TIMES）

LOGIOは、ドコモ・インサイトマーケティングが保有するドコモの会員属性や位置情報（別途同意済み）とNTTタウンページ株式会社が保有する全国のスポットデータを掛け合わせ、特許技術により多様な生活者グループの価値観・ライフスタイルに関するデータを生成し分析する基盤だ。具体的には、全国47都道府県・1,741市区町村を対象とし、性別や年代別に細分化した42,936グループごとの行動特徴量を提供するAI向けの統計データだ。

最大の特徴は、位置情報を単なる座標としてではなく、生活者が普段どのような施設に触れているかを示す「1,000種の施設ジャンルに対する接触機会の特徴を相対化スコア」へと意味化している点にある。地域・属性・施設ジャンル・月次を軸にしたデータキューブ型で構成され、月間4,000万件を超えるデータ項目が継続的に更新される。
（引用元：PR TIMES）

提供形式はCSV納品やAPI連携、RAG向け加工データなど柔軟に対応しており、既存のAIシステムへ大規模な改修を伴わずに組み込むことが可能だ。主な活用領域としては、広告運用のターゲット設計や商圏分析、出店判断、観光・自治体施策など、幅広い分野でのPoCや実務活用を想定している。


行動データで精度向上。AIが拓く&#8220;ファクトベース&#8221;の推論

JMASによる現実世界アンカーデータの提供が示唆するのは、生成AIの実務活用における競争軸が「モデル自体の性能」から「現実世界を捉えた参照データの質」へ移行し始めたという事実だ。

テキスト情報のみを学習したAIは、一般的な知識を論理的にまとめる能力に優れているものの、地域ごとの細かな生活実態や時期による行動の変化までは把握できない。そこに基地局由来のマクロ行動統計という「客観的な基準（アンカー）」を掛け合わせることで、ハルシネーションを抑え、「この地域では実際にどのような行動差が観測されているか」というファクトに基づいた推論が可能になるのだ。

さらに、本取り組みがもたらす価値は、地域ビジネスや自治体施策における意思決定の高度化にある。「全国平均と比べた地域の特性」や「前月比での施設接触の変化」といった差分を全国同一基準で客観比較できるため、従来は担当者の勘や経験に依存していた施策立案を、データに裏打ちされた再現性の高い戦略へと転換できる環境が整うだろう。

生成AIが真に社会へ根づくためには、現実世界の生活者動向とシームレスに接続することが欠かせない。JMASが提示した現実世界アンカーデータのモデルは、AIが地域や生活者の実態に寄り添い、確かな成果を生み出し続けるための重要な基盤となっていくはずだ。
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
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</description>
<enclosure url="https://www.japanstep.jp/images/learn/2609_Release/260915_seikatsusya/main.webp" type="image/jpeg" />
<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-09-17T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178944095160708500" class="cms-content-parts-sin178944095160716200">
<p>社内業務やマーケティング、商圏分析など、生成AIやRAG（検索拡張生成）の実務活用が急速に広がる一方で、AIが参照できる情報源の偏りが新たな課題として浮上している。現在のAIはインターネット上のテキストや社内文書への依存度が高く、生活者が現実空間でどう移動し、どんな施設に触れているかという「オフラインの行動実態」の把握は難しい。そのため、地域施策や出店判断でAIを活用しても、一般論にとどまりやすいという限界があった。<br />
こうした現実とデータの乖離を解消すべく、生活者の行動統計をAIの判断基準として提供する新たなアプローチが動き出している。2026年7月、株式会社ジェーエムエーシステムズ（JMAS）は、全国1,741市区町村の生活者行動差を比較できる「現実世界アンカーデータ」の提供を開始した。基地局データと施設情報を統合し、AIに現実世界のファクトを読み込ませる試みが、地域ビジネスや施策立案の精度を根本から引き上げようとしている。（文＝JapanStep編集部）</p>
<p><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</strong><br />
<a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
<p></p>
<div></div>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178944098315318500 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178944098315322300">基地局統計を行動特徴量へ。全国1,741市区町村の差を可視化</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178944097016174400" class="cms-content-parts-sin178944097016183300">
<p>日本能率協会グループのシステムインテグレーターであるJMASが、株式会社ピース企画と共同開発した「LOGIO（ロヂオ）」を通じて提供を開始した「現実世界アンカーデータ」は、生成AIやRAG、フィジカルAI、AIエージェント向けの外部参照データだ。</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260915_seikatsusya/1.webp" width="900" height="539" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000018623.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>LOGIOは、ドコモ・インサイトマーケティングが保有するドコモの会員属性や位置情報（別途同意済み）とNTTタウンページ株式会社が保有する全国のスポットデータを掛け合わせ、特許技術により多様な生活者グループの価値観・ライフスタイルに関するデータを生成し分析する基盤だ。具体的には、全国47都道府県・1,741市区町村を対象とし、性別や年代別に細分化した42,936グループごとの行動特徴量を提供するAI向けの統計データだ。</p>
<p></p>
<p>最大の特徴は、位置情報を単なる座標としてではなく、生活者が普段どのような施設に触れているかを示す「1,000種の施設ジャンルに対する接触機会の特徴を相対化スコア」へと意味化している点にある。地域・属性・施設ジャンル・月次を軸にしたデータキューブ型で構成され、月間4,000万件を超えるデータ項目が継続的に更新される。</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260915_seikatsusya/2.webp" width="900" height="530" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000018623.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>提供形式はCSV納品やAPI連携、RAG向け加工データなど柔軟に対応しており、既存のAIシステムへ大規模な改修を伴わずに組み込むことが可能だ。主な活用領域としては、広告運用のターゲット設計や商圏分析、出店判断、観光・自治体施策など、幅広い分野でのPoCや実務活用を想定している。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178944098629009900 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178944098629017100">行動データで精度向上。AIが拓く&#8220;ファクトベース&#8221;の推論</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178944097258532500" class="cms-content-parts-sin178944097258543000">
<p>JMASによる現実世界アンカーデータの提供が示唆するのは、生成AIの実務活用における競争軸が「モデル自体の性能」から「現実世界を捉えた参照データの質」へ移行し始めたという事実だ。</p>
<p></p>
<p>テキスト情報のみを学習したAIは、一般的な知識を論理的にまとめる能力に優れているものの、地域ごとの細かな生活実態や時期による行動の変化までは把握できない。そこに基地局由来のマクロ行動統計という「客観的な基準（アンカー）」を掛け合わせることで、ハルシネーションを抑え、「この地域では実際にどのような行動差が観測されているか」というファクトに基づいた推論が可能になるのだ。</p>
<p></p>
<p>さらに、本取り組みがもたらす価値は、地域ビジネスや自治体施策における意思決定の高度化にある。「全国平均と比べた地域の特性」や「前月比での施設接触の変化」といった差分を全国同一基準で客観比較できるため、従来は担当者の勘や経験に依存していた施策立案を、データに裏打ちされた再現性の高い戦略へと転換できる環境が整うだろう。</p>
<p></p>
<p>生成AIが真に社会へ根づくためには、現実世界の生活者動向とシームレスに接続することが欠かせない。JMASが提示した現実世界アンカーデータのモデルは、AIが地域や生活者の実態に寄り添い、確かな成果を生み出し続けるための重要な基盤となっていくはずだ。</p>
<p><span style="font-weight: bolder; background-color: rgb(255, 255, 255);">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br style="background-color: rgb(255, 255, 255);" />
<a href="https://japanstep.jp/" target="_self" style="background-color: rgb(255, 255, 255);">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
<div></div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2425/">
<title>AIで地方から課題を解く。長野発スマートシティが産官学金で進む</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2425/</link>
<description>
地方都市が抱える若者の流出や産業の衰退。自治体の予算や人員だけでは、複雑化する社会課題に対処しきれないのが現実だ。この行き詰まりを解消するには、地元企業や大学、金融機関の知恵を結集する開かれた枠組みが欠かせない。長野市で進む、産学官金が連携し生成AIを駆使して新たなビジネスを創出する取り組みから、地方発のイノベーションを社会へ実装するための実践的なアプローチを考察する。（文＝JapanStep編集部）
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産学官金が連携。長野市の事業創出プログラム

2026年7月、新産業のエコシステムビルダーであるSUNDRED株式会社は、「NAGANOスマートシティコミッション（NASC）」の事務局運営支援業務を4年連続で受託したと発表した。
（引用元：PR TIMES）

NASCは長野市、長野商工会議所、信州大学工学部、株式会社八十二長野銀行の発起により2021年に設立された。デジタル技術などを活用した地域課題の解決と持続可能なまちづくりを推進する産学官金の連携組織である。同団体の設立趣旨に賛同する地域内外の企業や高等教育機関などが多数参画している。

（引用元：PR TIMES）

SUNDREDは共創の場づくりや実証プロジェクトの推進に尽力してきた。前年度には、スキーレンタルからリフト券販売、タクシー手配までをワンストップで提供する実証実験を実施し、エコシステム形成の強固な土台を築いている。

今年度はこれまでの成果を基盤に、事業化や持続可能なビジネス創出を見据えた新たな支援プログラムを展開する。大きな特徴は、複数年での伴走支援により持続可能なビジネスへの接続を強化する「2か年支援プラン」の新設だ。
（引用元：PR TIMES）

さらに、ワーキンググループでは生成AIを活用した事業計画の策定や、企業マッチングを実施する。長野市が運営する起業支援事業と連携して資金調達の機会を設けるなど、多様な主体が継続的に連携し、新たな産業や事業を創出するための環境を力強く整えていく構えだ。


枠組みを整え、熱量を形にする地方の共創

地方創生を掲げてコンソーシアムや協議会を立ち上げる自治体は数多く存在するが、実証実験の段階で予算が尽き、一過性のイベントで終わってしまうケースは少なくない。その最大の原因は、アイデアを具体的な事業として自走させるための「持続的な仕組み」が欠如している点にある。

長野市におけるこの取り組みが特筆すべきなのは、実証実験を&#8220;やりっぱなし&#8221;にせず、2年間の伴走支援プランを新設するなど、「事業化」に執着した骨太な構造を持っている点だ。さらに生成AIを活用した事業計画の策定をプログラムに組み込むことで、リソースの限られた地方企業であっても、高度な戦略立案やスピーディーな仮説検証が可能になる。AIが思考の壁打ち相手となり、地域の隠れた資産を新しいビジネスモデルへと変換するプロセスを強力に後押しするのだ。

大学の知見や金融機関の資金調達力を初期段階から巻き込んでいる点も、実務的なエコシステムの設計と言える。行政の号令だけでなく、民間企業やスタートアップ支援施設と積極的に交わり、異業種がフラットに議論できる交流の場が定期的に機能しているからこそ、地域全体に共創の熱量が波及していく。

テクノロジーは、それ単体で地方の過疎化や産業の衰退を救う魔法ではない。AIやデジタルの力を最大限に引き出すためには、多様な主体がフラットにつながり、互いのリソースを掛け合わせる盤石なコミュニティが不可欠だ。長野の地で育まれるオープンイノベーションの土壌は、地方都市が自立し、力強い経済の循環を生み出すためのモデルとなるだろう。地域の熱気をビジネスの形へと昇華させる着実な歩みが、日本全体を活気づける豊かな原動力となりうる。
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』

</description>
<enclosure url="https://www.japanstep.jp/images/learn/2609_Release/260914_nagano/main.webp" type="image/jpeg" />
<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-09-16T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178934764791181300" class="cms-content-parts-sin178934764791188400">
<p>地方都市が抱える若者の流出や産業の衰退。自治体の予算や人員だけでは、複雑化する社会課題に対処しきれないのが現実だ。この行き詰まりを解消するには、地元企業や大学、金融機関の知恵を結集する開かれた枠組みが欠かせない。長野市で進む、産学官金が連携し生成AIを駆使して新たなビジネスを創出する取り組みから、地方発のイノベーションを社会へ実装するための実践的なアプローチを考察する。（文＝JapanStep編集部）</p>
<p><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</strong><br />
<a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
<p></p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178934769023071100 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178934769023075000">産学官金が連携。長野市の事業創出プログラム</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178934767860063100" class="cms-content-parts-sin178934767860071500">
<p>2026年7月、新産業のエコシステムビルダーであるSUNDRED株式会社は、「NAGANOスマートシティコミッション（NASC）」の事務局運営支援業務を4年連続で受託したと発表した。</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260914_nagano/1.webp" width="900" height="506" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000171.000046109.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>NASCは長野市、長野商工会議所、信州大学工学部、株式会社八十二長野銀行の発起により2021年に設立された。デジタル技術などを活用した地域課題の解決と持続可能なまちづくりを推進する産学官金の連携組織である。同団体の設立趣旨に賛同する地域内外の企業や高等教育機関などが多数参画している。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/2609_Release/260914_nagano/2.webp" width="450" height="205" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000171.000046109.html" style="text-decoration: none;"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>SUNDREDは共創の場づくりや実証プロジェクトの推進に尽力してきた。前年度には、スキーレンタルからリフト券販売、タクシー手配までをワンストップで提供する実証実験を実施し、エコシステム形成の強固な土台を築いている。</p>
<p></p>
<p>今年度はこれまでの成果を基盤に、事業化や持続可能なビジネス創出を見据えた新たな支援プログラムを展開する。大きな特徴は、複数年での伴走支援により持続可能なビジネスへの接続を強化する「2か年支援プラン」の新設だ。</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260914_nagano/3.webp" width="900" height="675" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000171.000046109.html" style="text-decoration: none;"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>さらに、ワーキンググループでは生成AIを活用した事業計画の策定や、企業マッチングを実施する。長野市が運営する起業支援事業と連携して資金調達の機会を設けるなど、多様な主体が継続的に連携し、新たな産業や事業を創出するための環境を力強く整えていく構えだ。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178934769342915200 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178934769342923700">枠組みを整え、熱量を形にする地方の共創</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178934767619094000" class="cms-content-parts-sin178934767619103500">
<p>地方創生を掲げてコンソーシアムや協議会を立ち上げる自治体は数多く存在するが、実証実験の段階で予算が尽き、一過性のイベントで終わってしまうケースは少なくない。その最大の原因は、アイデアを具体的な事業として自走させるための「持続的な仕組み」が欠如している点にある。</p>
<p></p>
<p>長野市におけるこの取り組みが特筆すべきなのは、実証実験を&#8220;やりっぱなし&#8221;にせず、2年間の伴走支援プランを新設するなど、「事業化」に執着した骨太な構造を持っている点だ。さらに生成AIを活用した事業計画の策定をプログラムに組み込むことで、リソースの限られた地方企業であっても、高度な戦略立案やスピーディーな仮説検証が可能になる。AIが思考の壁打ち相手となり、地域の隠れた資産を新しいビジネスモデルへと変換するプロセスを強力に後押しするのだ。</p>
<p></p>
<p>大学の知見や金融機関の資金調達力を初期段階から巻き込んでいる点も、実務的なエコシステムの設計と言える。行政の号令だけでなく、民間企業やスタートアップ支援施設と積極的に交わり、異業種がフラットに議論できる交流の場が定期的に機能しているからこそ、地域全体に共創の熱量が波及していく。</p>
<p></p>
<p>テクノロジーは、それ単体で地方の過疎化や産業の衰退を救う魔法ではない。AIやデジタルの力を最大限に引き出すためには、多様な主体がフラットにつながり、互いのリソースを掛け合わせる盤石なコミュニティが不可欠だ。長野の地で育まれるオープンイノベーションの土壌は、地方都市が自立し、力強い経済の循環を生み出すためのモデルとなるだろう。地域の熱気をビジネスの形へと昇華させる着実な歩みが、日本全体を活気づける豊かな原動力となりうる。</p>
<p><span style="font-weight: bolder;">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br />
<a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
<div></div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2424/">
<title>患者の本音を可視化。AIが支える接遇</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2424/</link>
<description>
患者一人ひとりの細やかな関心や希望に寄り添う姿勢が、顧客満足度や信頼に大きく影響する美容医療などの自由診療。しかし、電話やメール、LINE、来院時の会話など、コミュニケーション手段が多岐にわたる現場では、担当者や部門ごとに情報が分散し、患者が発した大切な関心や希望が埋もれてしまうことが少なくなかった。
こうした情報の分断という課題を解消すべく、過去のやり取りをデータ資産へと変えてスタッフを支援する新たなアプローチが動き出している。2026年7月、株式会社zapathは、自律実行型AIエージェント「CLINIC BOY（クリニックボーイ）」において、患者の潜在的な関心を整理して接遇をアシストする「AIインサイト機能」をリリースした。AI現場のスタッフを裏方として支える仕組みは、対人サービスにおけるAI活用の新たな可能性を示している。（文＝JapanStep編集部）
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』




分散した情報を資産へ。AIが描く一貫した患者像


（引用元：PR TIMES）

自由診療クリニック向けAIエージェントCRM「ClinicHub（クリニックハブ）」を展開するzapathは、「ClinicHub」上で稼働する自律実行型AIエージェント「CLINIC BOY」に「AIインサイト機能」を実装した。同機能は、電話・メール・LINEなど複数チャネルにまたがる過去のやり取りをAIが横断的に整理・統合する仕組みだ。同社によると、自由診療向けCRMにおいて、患者インサイト情報をAIが提示する機能としては業界初という。

自由診療の現場では、受付やカウンセリング、施術、アフターフォローなど複数の部門が関わるため、患者の要望や会話の端々に現れる関心が共有されにくい課題が存在していた。本機能では、散らばっていた情報を一人の「患者像」として集約。さらに、過去の対話履歴から、患者自身もまだ明確に言葉にできていない関心や希望の兆しをAIが読み取り、接遇にあたるスタッフへ提示する。

これにより、スタッフは初回来院時のように一から要望を聞き直すことなく、過去の経緯を踏まえたカウンセリングやフォローを行えるようになる。また、電話やLINEでの問い合わせ時にも即座に患者像を参照できるため、担当者が変わっても一貫した応対が可能だ。さらに、経験の浅いスタッフであっても患者の背景を踏まえた接遇がしやすくなり、一歩踏み込んだ提案や細やかな気配りを生み出す環境の実現にもつながっている。


無人化から&#8220;接遇の補強&#8221;へ。AIが拓く、人に寄り添うDX

zapathによるAIインサイト機能の実装が示唆するのは、対人サービス業におけるAIが患者理解に必要な情報を整理し、現場スタッフの応対を支援する活用例といえる。

美容医療をはじめとする自由診療では、施術の技術だけでなく、患者との心理的な距離を縮めて不安を取り除くコミュニケーションをとることが、再来院や信頼の獲得に直結する。自費診療という特性上、患者が求めるのは「自分の希望を深く理解し、形にしてくれる体験」にほかならないからだ。こうした繊細な現場においては、AIが表に出て接客を代替するのではなく、現場のスタッフが質の高い対話を行うための「裏方」としてのAI活用こそが効果を発揮する。

また、本取り組みは、属人化しがちだった「患者の意図を汲み取る接遇」を組織全体で再現可能にする点にも大きな価値がある。ベテランスタッフの感覚や記憶に依存していた患者理解をデータとして可視化することで、組織全体の応対品質が底上げされ、スタッフの経験値に関わらず温かみのある接遇を提供できるようになるだろう。

テクノロジーの真価は、人を排除することではなく、人と人との対話を豊かにすることにある。zapathが提示した患者インサイトの活用モデルは、サービス業が対面コミュニケーションの価値を再定義し、持続的な信頼関係を築くための新たな一手となるはずだ。
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</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/32">テクノロジー</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-09-15T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178934722686471000" class="cms-content-parts-sin178934722686479100">
<p>患者一人ひとりの細やかな関心や希望に寄り添う姿勢が、顧客満足度や信頼に大きく影響する美容医療などの自由診療。しかし、電話やメール、LINE、来院時の会話など、コミュニケーション手段が多岐にわたる現場では、担当者や部門ごとに情報が分散し、患者が発した大切な関心や希望が埋もれてしまうことが少なくなかった。<br />
こうした情報の分断という課題を解消すべく、過去のやり取りをデータ資産へと変えてスタッフを支援する新たなアプローチが動き出している。2026年7月、株式会社zapathは、自律実行型AIエージェント「CLINIC BOY（クリニックボーイ）」において、患者の潜在的な関心を整理して接遇をアシストする「AIインサイト機能」をリリースした。AI現場のスタッフを裏方として支える仕組みは、対人サービスにおけるAI活用の新たな可能性を示している。（文＝JapanStep編集部）</p>
<p><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</strong><br />
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<p></p>
<div></div>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178934724222927500 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178934724222931400">分散した情報を資産へ。AIが描く一貫した患者像</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178934723201641400" class="cms-content-parts-sin178934723201649400">
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260914_kanjya/1.webp" width="900" height="504" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000158176.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>自由診療クリニック向けAIエージェントCRM「ClinicHub（クリニックハブ）」を展開するzapathは、「ClinicHub」上で稼働する自律実行型AIエージェント「CLINIC BOY」に「AIインサイト機能」を実装した。同機能は、電話・メール・LINEなど複数チャネルにまたがる過去のやり取りをAIが横断的に整理・統合する仕組みだ。同社によると、自由診療向けCRMにおいて、患者インサイト情報をAIが提示する機能としては業界初という。</p>
<p></p>
<p>自由診療の現場では、受付やカウンセリング、施術、アフターフォローなど複数の部門が関わるため、患者の要望や会話の端々に現れる関心が共有されにくい課題が存在していた。本機能では、散らばっていた情報を一人の「患者像」として集約。さらに、過去の対話履歴から、患者自身もまだ明確に言葉にできていない関心や希望の兆しをAIが読み取り、接遇にあたるスタッフへ提示する。</p>
<p></p>
<p>これにより、スタッフは初回来院時のように一から要望を聞き直すことなく、過去の経緯を踏まえたカウンセリングやフォローを行えるようになる。また、電話やLINEでの問い合わせ時にも即座に患者像を参照できるため、担当者が変わっても一貫した応対が可能だ。さらに、経験の浅いスタッフであっても患者の背景を踏まえた接遇がしやすくなり、一歩踏み込んだ提案や細やかな気配りを生み出す環境の実現にもつながっている。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178934724461970000 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178934724461977300">無人化から&#8220;接遇の補強&#8221;へ。AIが拓く、人に寄り添うDX</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178934722966628800" class="cms-content-parts-sin178934722966638400">
<p>zapathによるAIインサイト機能の実装が示唆するのは、対人サービス業におけるAIが患者理解に必要な情報を整理し、現場スタッフの応対を支援する活用例といえる。</p>
<p></p>
<p>美容医療をはじめとする自由診療では、施術の技術だけでなく、患者との心理的な距離を縮めて不安を取り除くコミュニケーションをとることが、再来院や信頼の獲得に直結する。自費診療という特性上、患者が求めるのは「自分の希望を深く理解し、形にしてくれる体験」にほかならないからだ。こうした繊細な現場においては、AIが表に出て接客を代替するのではなく、現場のスタッフが質の高い対話を行うための「裏方」としてのAI活用こそが効果を発揮する。</p>
<p></p>
<p>また、本取り組みは、属人化しがちだった「患者の意図を汲み取る接遇」を組織全体で再現可能にする点にも大きな価値がある。ベテランスタッフの感覚や記憶に依存していた患者理解をデータとして可視化することで、組織全体の応対品質が底上げされ、スタッフの経験値に関わらず温かみのある接遇を提供できるようになるだろう。</p>
<p></p>
<p>テクノロジーの真価は、人を排除することではなく、人と人との対話を豊かにすることにある。zapathが提示した患者インサイトの活用モデルは、サービス業が対面コミュニケーションの価値を再定義し、持続的な信頼関係を築くための新たな一手となるはずだ。</p>
<p><span style="font-weight: bolder;">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br />
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</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2374/">
<title>“伝える”から“知りたくなる”へ。ARGは企業コミュニケーションをどう変えるのか【連載】ARGの基礎知識（第4回）</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2374/</link>
<description>

現実世界に物語への入口をつくり、参加者自身がその当事者となるARG（Alternate Reality Game／代替現実ゲーム）。本連載では、その仕組みと魅力を捉えながら、ビジネスへの応用を考える。第3回では、参加者の「もっと知りたい」を次の行動へつなげる体験設計を紹介した。では、この発想を企業が取り入れると、何ができるのか。第4回では、PR、採用、地域活性化などを切り口に、ARGを企業コミュニケーションにどう生かせるのかを考える。（文＝JMP総合プロデューサー長谷川浩和）
▼「ARGの基礎知識」連載一覧
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』
お話を聞いたのは&#8230;






環境ミステリーレーベル MARGINE
合同会社 未来アクセラレート 代表　吉野 渉さん
地域とARGの連携を掲げ、ARGの企画・制作に取り組む。『Project:;COLD』との出会いをきっかけにARGに魅了され、自らもARG制作に乗り出す。現在はARGレーベル「MARGINE」を通じて、地域とARGをつなぐ取り組みを進めている。JapanStepにてコラム「ARGが紡ぐ、新しいPRのカタチ」を連載中。





ARGウォッチャー・謎解き制作者
リー猫さん
MARGINE全作品の謎解きを手がける。自ら作るだけでなく、noteやXで国内ARG作品のレビューや定期的な動向分析を発信し続けている。「ARGコンテスト2026」（虚構界隈主催）特別審査員。




&#8220;伝えたい情報&#8221;を、探したくなる情報へ




企業が発信したい情報のすべてが、受け手にとって読みたい情報とは限らない。商品の特徴や開発の背景、企業理念、創業からの歩みなど、大切な情報であっても、Webサイトや会社案内に掲載するだけで深く読んでもらえるとは限らない。

「企業のPRでARGを使う面白さは、プレイヤー自身が情報へたどり着くところにあると思います。自分で調べて見つけた情報や、仕掛けを解いた先で得た情報には、&#8220;自分で見つけた&#8221;という実感がある。ただ提示された情報を受け取るのとは、その情報との向き合い方も変わってきます。企業が伝えたいことを、自分から知りにいってもらえるところに、ARGならではの面白さがあると思います」（リー猫さん）

ARGでは、企業が伝えたい情報を物語の中に置き、参加者自身がそこへたどり着く流れをつくれる。リー猫さんがもう一つ挙げるのが、「普段は読まれにくい文章」とARGの組み合わせだ。

「ARGには、プレイヤーがさまざまな情報を集めながら物語を進めていく側面があります。どこに手掛かりがあるか分からなければ、普段なら読み流してしまう文章にも注意を向けるようになります。企業や地域で活用するなら、普段はなかなか読んでもらえない情報に触れてもらうきっかけをつくれると思います。例えば、地域の歴史や企業の理念を物語に組み込めば、物語を追う過程で自然に触れてもらうこともできます」（リー猫さん）

例えば、企業の歴史をまとめた文章も、そこに物語を進める手掛かりがあれば、読む理由が生まれる。創業時の出来事や過去の商品を自ら調べるうちに、企業についての理解も深まっていく。ARGが変えるのは、情報そのものではない。受け手がその情報を知りたくなる理由である。





会社の未来に、&#8220;自分&#8221;を重ねる




企業について深く知ってもらうという意味では、採用にもARGを生かす余地がある。吉野さんは、地域を題材にしたARGで得てきた経験から、企業への理解や共感にも同じ発想を応用できると考えている。

「地域を題材にした作品では、それまで土地の名前も知らなかった人が、体験をきっかけにその地域へ関心を持ち、好きになってくれることがあります。企業でも、その歴史や考え方を知り、共感につながるような体験がつくれれば、採用にも応用できるのではないかと思っています」（吉野さん）

リー猫さんが採用活用の例として挙げたのが、ストーリーノートが就活生向けに配布したノートである。ARGの仕掛けを解き進めると、Webサイト上に描かれた同社の「20年後の未来」へたどり着き、最後には、参加者自身もその未来をつくる一人になり得ることを意識させる構成になっていたという。

「ARGを通じて、その会社が大切にしている理念や、目指している未来に触れてもらう方法です。プレイヤーは自分自身として物語に参加するので、そこで触れた理念や未来像についても、自分との関わりを考えながら受け止めることができる。採用に限らず、企業が自分たちの考え方を伝える方法として応用できると思います」（リー猫さん）

採用サイトなどで将来像を伝えることに加え、ARGでは、自ら情報を探しながら会社の歴史や考え方に触れ、その未来と自分との関わりまで想像してもらうことができる。

採用にARGを生かす意味は、選考をゲームに置き換えることではない。企業を知る過程そのものに、候補者が主体的に参加できる点にある。





知らない土地が、&#8220;行ってみたい場所&#8221;になる




「もっと知りたい」という気持ちは、地域をテーマにすれば「行ってみたい」という関心へと広がることもある。地域とARGの連携に取り組む吉野さんは、MARGINEで手掛けた作品への反応について、次のように話す。

「地域を題材にした作品では、MARGINEが実施したアンケートで、95％以上の方が『その土地に行ってみたい』と回答した例があります。もちろん、『行ってみたい』という気持ちだけで、実際の来訪や継続的な関わりにつながったとは言えません。ただ、それまで知らなかった地域を好きになり、旅行をするときの選択肢に入るところまではつくれるのではないかと感じています」（吉野さん）
秋月の茶屋から始まる物語ARGキット

ARGでは、地域の魅力を説明するだけでなく、物語を追う中で少しずつ知ってもらうこともできる。物語を追ううちに地名を知り、その土地の歴史を調べ、登場人物と関わりのある場所を探す。そこで得た地域の情報は、観光案内として提示されたものではなく、物語を理解するために自分で見つけた情報として蓄積されていく。物語を通して土地への理解が深まり、「実際に見てみたい」という気持ちにつながることもある。

周遊型ARGでは、さらに物語そのものを現地へ足を運ぶきっかけにできる。続きを求めて街を歩けば、地域そのものが体験の舞台になる。

もちろん、「行ってみたい」という気持ちが、そのまま来訪につながるわけではない。それでも、知らなかった土地が旅行先の候補に変わることには意味がある。ARGでは、地域について知る機会だけでなく、「なぜそこへ行ってみたいのか」という理由まで物語の中につくることができる。
ARGのプロモーション構造





ARGを、企業の&#8220;資産&#8221;にするには




ARGを企業施策として検討するなら、企画の面白さとともに、制作費や継続性も考える必要がある。もちろん、必要な費用は作品の規模や仕掛けによって大きく変わる。そのうえで吉野さんは、企業がゲームコンテンツを制作する場合との比較から、ARGの制作費について次のように話す。

「企業向けのゲームコンテンツを一からつくる場合、内容や規模によっては1000万円以上、数千万円になることもあります。一方、ARGは設計次第で、数百万円規模で制作できるケースもあります。また、常設できる形にすれば、一度きりではなく、継続的に活用できるコンテンツとして残すこともできる。会社や商品への理解や関心を深める手段として、企業にも検討の余地はあると思っています」（吉野さん）

常設型であれば、公開後も新しい参加者が体験できる。企業サイトやSNS、商品、実店舗など、すでに持っている接点を物語に組み込むことも可能だ。

一方、制作費を抑えられる場合があるからといって、ARGの設計そのものが容易になるわけではない。吉野さんは、企業が取り組む際には、この領域の知見を持つ人と組むことが重要だと話す。

「ARGには特有の設計ノウハウがあります。企業が取り組むのであれば、まずはその点を理解し、この領域に知見のある人と一緒につくることが大切です。既存作品の形式をそのまま当てはめるのではなく、その企業だからこそ成立する物語や体験を考える必要があります」（吉野さん）
ARGは企業の「資産」になる

企業にとって、最初の問いは「どんなARGをつくるか」ではない。商品への理解を深めたいのか、企業の考え方に触れてほしいのか、採用候補者に自社の未来を想像してほしいのか、あるいは地域への来訪につなげたいのか。目的が違えば、物語の入口も、盛り込む情報も、参加者に期待する行動も変わる。

企業コミュニケーションでは、「何を、どう伝えるか」が重要になる。ARGはそこに、「なぜ受け手が自ら知りたくなるのか」という視点を加える。企業の歴史を調べ、その未来に自分を重ね、知らなかった土地へ行ってみたいと思う。ARGが企業コミュニケーションに加えるのは、受け手自身の「知りたい」を次の行動へつなげる発想である。

最終回となる第5回では、生成AIによってARGの制作と体験はどう変わるのか。表現の可能性が広がる一方で、現実世界を舞台にするからこそ欠かせない倫理や安全面への配慮も含め、ARGのこれからを取り上げる。
▼吉野さんによるARGコラムも連載中！
【連載】ARGが紡ぐ、新しいPRのカタチ
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』





参考文献

『ARGガイド2024 ～過去の名作から『Project:;COLD』まで～』（エレメンツ工房、2024年）
</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/35">カルチャー</dc:category>
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<dc:date>2026-09-14T07:00:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin178701477802785100" class="cms-content-parts-sin178701477802793000">
<p><a href="https://japanstep.jp/learn/category/234/" rel="otherurl"><img src="/images/learn/2609_Release/260903_ARG/AGR-2_04.webp" width="1200" height="744" alt="" /></a></p>
<p>現実世界に物語への入口をつくり、参加者自身がその当事者となるARG（Alternate Reality Game／代替現実ゲーム）。本連載では、その仕組みと魅力を捉えながら、ビジネスへの応用を考える。<a href="https://japanstep.jp/learn/2026/09/2357/">第3回</a>では、参加者の「もっと知りたい」を次の行動へつなげる体験設計を紹介した。では、この発想を企業が取り入れると、何ができるのか。第4回では、PR、採用、地域活性化などを切り口に、ARGを企業コミュニケーションにどう生かせるのかを考える。（文＝JMP総合プロデューサー長谷川浩和）</p>
<p><span style="font-size: 1.6rem; background-color: rgb(255, 255, 255);">▼</span><a href="https://japanstep.jp/learn/category/234/" target="_self" style="background-color: rgb(255, 255, 255); font-size: 1.6rem;">「ARGの基礎知識」連載一覧</a></p>
<p><span style="font-weight: bolder;">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br />
<a href="https://japanstep.jp/" target="_self">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
<p style="text-align: center;"><strong>お話を聞いたのは&#8230;</strong></p>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin178701488397927300 box cparts-id411--01 lay-margin-b--3" col-flex="1-2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-6 lay-col12-lg-6">
<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-margin-b--1"><img id="cms-editor-image-sin178701488397933300" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="" src="/images/learn/2608_Release/260818_ARG/yoshino.webp" width="330" /></div>
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child cms-easy-edit" id="cms-editor-minieditor-sin178701488397933800">
<p style="text-align: center;"><strong>環境ミステリーレーベル MARGINE<br />
合同会社 未来アクセラレート 代表　吉野 渉さん</strong></p>
<p class="MsoNormal">地域と<span lang="EN">ARG</span>の連携を掲げ、<span lang="EN">ARG</span>の企画・制作に取り組む。『<span lang="EN">Project:;COLD</span>』との出会いをきっかけに<span lang="EN">ARG</span>に魅了され、自らも<span lang="EN">ARG</span>制作に乗り出す。現在は<span lang="EN"><w:sdt sdttag="goog_rdk_0" id="-209643526"><w:sdt sdttag="goog_rdk_1" id="-570179261">ARG</w:sdt></w:sdt></span>レーベル「<span lang="EN">MARGINE</span>」を通じて、地域と<span lang="EN">ARG</span>をつなぐ取り組みを進めている。JapanStepにてコラム<a href="https://japanstep.jp/learn/category/223/">「ARGが紡ぐ、新しいPRのカタチ」</a>を連載中。</p>
</div>
</div>
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-6 lay-col12-lg-6">
<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-margin-b--1"><img id="cms-editor-image-sin178701488397933900" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="リー猫さんプロフィール" src="/images/learn/2608_Release/260818_ARG/images20260818095927.webp" width="330" /></div>
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child cms-easy-edit" id="cms-editor-minieditor-sin178701488397934200">
<p style="text-align: center;"><strong>ARGウォッチャー・謎解き制作者</strong><strong><br />
リー猫さん</strong></p>
<p style="text-align: left;">MARGINE全作品の謎解きを手がける。自ら作るだけでなく、noteやXで国内ARG作品のレビューや定期的な動向分析を発信し続けている。「ARGコンテスト2026」（虚構界隈主催）特別審査員。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178702176145829000 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178702176145837600">&#8220;伝えたい情報&#8221;を、探したくなる情報へ</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178814129828166800 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178814129828170700">
<p>企業が発信したい情報のすべてが、受け手にとって読みたい情報とは限らない。商品の特徴や開発の背景、企業理念、創業からの歩みなど、大切な情報であっても、Webサイトや会社案内に掲載するだけで深く読んでもらえるとは限らない。</p>
<p></p>
<p>「企業のPRでARGを使う面白さは、プレイヤー自身が情報へたどり着くところにあると思います。自分で調べて見つけた情報や、仕掛けを解いた先で得た情報には、&#8220;自分で見つけた&#8221;という実感がある。ただ提示された情報を受け取るのとは、その情報との向き合い方も変わってきます。企業が伝えたいことを、自分から知りにいってもらえるところに、ARGならではの面白さがあると思います」（リー猫さん）</p>
<p></p>
<p>ARGでは、企業が伝えたい情報を物語の中に置き、参加者自身がそこへたどり着く流れをつくれる。リー猫さんがもう一つ挙げるのが、「普段は読まれにくい文章」とARGの組み合わせだ。</p>
<p></p>
<p>「ARGには、プレイヤーがさまざまな情報を集めながら物語を進めていく側面があります。どこに手掛かりがあるか分からなければ、普段なら読み流してしまう文章にも注意を向けるようになります。企業や地域で活用するなら、普段はなかなか読んでもらえない情報に触れてもらうきっかけをつくれると思います。例えば、地域の歴史や企業の理念を物語に組み込めば、物語を追う過程で自然に触れてもらうこともできます」（リー猫さん）</p>
<p></p>
<p>例えば、企業の歴史をまとめた文章も、そこに物語を進める手掛かりがあれば、読む理由が生まれる。創業時の出来事や過去の商品を自ら調べるうちに、企業についての理解も深まっていく。ARGが変えるのは、情報そのものではない。受け手がその情報を知りたくなる理由である。</p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178814130548827200 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178814130548835400">会社の未来に、&#8220;自分&#8221;を重ねる</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178814130173709600 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178814130173682900">
<p>企業について深く知ってもらうという意味では、採用にもARGを生かす余地がある。吉野さんは、地域を題材にしたARGで得てきた経験から、企業への理解や共感にも同じ発想を応用できると考えている。</p>
<p></p>
<p>「地域を題材にした作品では、それまで土地の名前も知らなかった人が、体験をきっかけにその地域へ関心を持ち、好きになってくれることがあります。企業でも、その歴史や考え方を知り、共感につながるような体験がつくれれば、採用にも応用できるのではないかと思っています」（吉野さん）</p>
<p></p>
<p>リー猫さんが採用活用の例として挙げたのが、ストーリーノートが就活生向けに配布したノートである。ARGの仕掛けを解き進めると、Webサイト上に描かれた同社の「20年後の未来」へたどり着き、最後には、参加者自身もその未来をつくる一人になり得ることを意識させる構成になっていたという。</p>
<p></p>
<p>「ARGを通じて、その会社が大切にしている理念や、目指している未来に触れてもらう方法です。プレイヤーは自分自身として物語に参加するので、そこで触れた理念や未来像についても、自分との関わりを考えながら受け止めることができる。採用に限らず、企業が自分たちの考え方を伝える方法として応用できると思います」（リー猫さん）</p>
<p></p>
<p>採用サイトなどで将来像を伝えることに加え、ARGでは、自ら情報を探しながら会社の歴史や考え方に触れ、その未来と自分との関わりまで想像してもらうことができる。</p>
<p></p>
<p>採用にARGを生かす意味は、選考をゲームに置き換えることではない。企業を知る過程そのものに、候補者が主体的に参加できる点にある。</p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178814134532882600 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178814134532891500">知らない土地が、&#8220;行ってみたい場所&#8221;になる</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178814134868473500 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178814134868450000">
<p>「もっと知りたい」という気持ちは、地域をテーマにすれば「行ってみたい」という関心へと広がることもある。地域とARGの連携に取り組む吉野さんは、MARGINEで手掛けた作品への反応について、次のように話す。</p>
<p></p>
<p>「地域を題材にした作品では、MARGINEが実施したアンケートで、95％以上の方が『その土地に行ってみたい』と回答した例があります。もちろん、『行ってみたい』という気持ちだけで、実際の来訪や継続的な関わりにつながったとは言えません。ただ、それまで知らなかった地域を好きになり、旅行をするときの選択肢に入るところまではつくれるのではないかと感じています」（吉野さん）</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260831_ARGkiso/04.webp" width="900" height="600" alt="" /><span style="font-size: small;">秋月の茶屋から始まる物語ARGキット</span></p>
<p></p>
<p>ARGでは、地域の魅力を説明するだけでなく、物語を追う中で少しずつ知ってもらうこともできる。物語を追ううちに地名を知り、その土地の歴史を調べ、登場人物と関わりのある場所を探す。そこで得た地域の情報は、観光案内として提示されたものではなく、物語を理解するために自分で見つけた情報として蓄積されていく。物語を通して土地への理解が深まり、「実際に見てみたい」という気持ちにつながることもある。</p>
<p></p>
<p>周遊型ARGでは、さらに物語そのものを現地へ足を運ぶきっかけにできる。続きを求めて街を歩けば、地域そのものが体験の舞台になる。</p>
<p></p>
<p>もちろん、「行ってみたい」という気持ちが、そのまま来訪につながるわけではない。それでも、知らなかった土地が旅行先の候補に変わることには意味がある。ARGでは、地域について知る機会だけでなく、「なぜそこへ行ってみたいのか」という理由まで物語の中につくることができる。</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260831_ARGkiso/04_2.webp" width="900" height="600" alt="" /><span style="font-size: small;">ARGのプロモーション構造</span></p>
<p></p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178814139188745600 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178814139188753400">ARGを、企業の&#8220;資産&#8221;にするには</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178814139451594100 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178814139451566200">
<p>ARGを企業施策として検討するなら、企画の面白さとともに、制作費や継続性も考える必要がある。もちろん、必要な費用は作品の規模や仕掛けによって大きく変わる。そのうえで吉野さんは、企業がゲームコンテンツを制作する場合との比較から、ARGの制作費について次のように話す。</p>
<p></p>
<p>「企業向けのゲームコンテンツを一からつくる場合、内容や規模によっては1000万円以上、数千万円になることもあります。一方、ARGは設計次第で、数百万円規模で制作できるケースもあります。また、常設できる形にすれば、一度きりではなく、継続的に活用できるコンテンツとして残すこともできる。会社や商品への理解や関心を深める手段として、企業にも検討の余地はあると思っています」（吉野さん）</p>
<p></p>
<p>常設型であれば、公開後も新しい参加者が体験できる。企業サイトやSNS、商品、実店舗など、すでに持っている接点を物語に組み込むことも可能だ。</p>
<p></p>
<p>一方、制作費を抑えられる場合があるからといって、ARGの設計そのものが容易になるわけではない。吉野さんは、企業が取り組む際には、この領域の知見を持つ人と組むことが重要だと話す。</p>
<p></p>
<p>「ARGには特有の設計ノウハウがあります。企業が取り組むのであれば、まずはその点を理解し、この領域に知見のある人と一緒につくることが大切です。既存作品の形式をそのまま当てはめるのではなく、その企業だからこそ成立する物語や体験を考える必要があります」（吉野さん）</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260831_ARGkiso/images20260831105838.webp" width="900" height="600" alt="" /><span style="font-size: small;">ARGは企業の「資産」になる</span></p>
<p></p>
<p>企業にとって、最初の問いは「どんなARGをつくるか」ではない。商品への理解を深めたいのか、企業の考え方に触れてほしいのか、採用候補者に自社の未来を想像してほしいのか、あるいは地域への来訪につなげたいのか。目的が違えば、物語の入口も、盛り込む情報も、参加者に期待する行動も変わる。</p>
<p></p>
<p>企業コミュニケーションでは、「何を、どう伝えるか」が重要になる。ARGはそこに、「なぜ受け手が自ら知りたくなるのか」という視点を加える。企業の歴史を調べ、その未来に自分を重ね、知らなかった土地へ行ってみたいと思う。ARGが企業コミュニケーションに加えるのは、受け手自身の「知りたい」を次の行動へつなげる発想である。</p>
<p></p>
<p>最終回となる第5回では、生成AIによってARGの制作と体験はどう変わるのか。表現の可能性が広がる一方で、現実世界を舞台にするからこそ欠かせない倫理や安全面への配慮も含め、ARGのこれからを取り上げる。</p>
<p style="line-height: 2; background-color: rgb(255, 255, 255);"><span style="font-weight: bolder;">▼吉野さんによるARGコラムも連載中！</span><br />
<a href="https://japanstep.jp/learn/category/223/" target="_self">【連載】ARGが紡ぐ、新しいPRのカタチ</a></p>
<p style="line-height: 2; background-color: rgb(255, 255, 255);"><span style="font-weight: bolder;">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br />
<a href="https://japanstep.jp/" target="_self">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h3 class="cms-content-parts-sin178702203739759800 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178702203739763600">参考文献</h3>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178702200670694000" class="cms-content-parts-sin178702200670703000">
<p>『ARGガイド2024 ～過去の名作から『Project:;COLD』まで～』（エレメンツ工房、2024年）</p>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2410/">
<title>研究者から経営者へ。「妊娠力検査」で世界に挑む【連載】世界に挑む挑戦者たち</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2410/</link>
<description> 世界を舞台に挑戦を続ける人たちは、どんな原点を持ち、どんな壁を越え、どんな未来を見据えているのか。本連載では、自ら道を切り拓く実践者たちの言葉から、読者の挑戦心を刺激するヒントを届けていく。今回お話を伺ったのは、研究開発型バイオスタートアップ、株式会社TL Genomics代表取締役の久保知大さん。京都大学で基礎研究に打ち込み、コロンビア大学への留学、民間企業での事業開発を経て2015年に起業。現在は、血液検査によって自然妊娠のしやすさに関する指標を示す「LOX検査（妊娠力検査）」の世界展開を目指している。研究者から経営者へと歩みを進める中で、久保さんは何を考え、どのような選択を重ねてきたのか。その歩みを追った。（文＝JMP総合プロデューサー 長谷川浩和）【連載一覧】世界に挑む挑戦者たち ▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！ 挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』




お話を聞いたのは&#8230;

株式会社TL Genomics 代表取締役
久保 知大さん
1979年生まれ、東京都出身。京都大学理学部卒業、同大学院修了、博士号取得。コロンビア大学で生命科学分野の基礎研究に従事した後、バイオ企業で事業開発やマーケティングを経験。2015年に株式会社TL Genomicsを創業した。現在は、独自の検査・診断技術の研究開発と社会実装に取り組み、血液検査によって自然妊娠のしやすさに関する指標を示す「LOX検査」などを展開している。




「科学者になりたい」――博士課程の転機からコロンビア大学へ

LOX検査（妊娠力検査）の世界展開を目指す久保さんだが、キャリアの出発点は経営ではない。少年時代に抱いた「科学者になりたい」という憧れだった。東京都で生まれ育ち、武蔵中学校・高等学校へ進学。自ら調べ、自ら考えるという校風や、学者肌の教員たちに囲まれて過ごす中で、科学者への思いは次第に強まっていったという。

「子どもの頃から、なんとなく科学者になりたいと思っていました。具体的に何を研究したいというところまではありませんでしたが、サイエンティストという存在に漠然と憧れていたんです」（久保さん）

大学は京都大学理学部へ進んだ。当初は物理学に関心を持っていたが、自分の適性を考える中で出会ったのが、生命現象を分子レベルから解き明かす分子生物学だった。具体的な応用先よりも、生命を成り立たせている普遍的な原理を探究することに惹かれた。

「当時は、さまざまな生物に共通する原理を解き明かすことに学問的な面白さを感じていました。生命がどういう仕組みで成り立っているのか、その普遍的な原理を知ること自体に魅力があったんです」（久保さん）

そのまま大学院へ進み、遺伝子発現を制御する仕組みについて研究した。具体的には、DNAがコンパクトに収納される仕組みやDNAの情報を受け取ってタンパク質の合成に関わるメッセンジャーRNAの末端部分が、どのような仕組みによって制御されているのかを解明する研究である。

しかし、博士課程での研究は決して順調ではなかった。2年目頃まで思うようなデータが得られず、学位取得にも不安を覚えるほど、成果が出ない時期が続いた。

「今振り返っても、かなりつらい時期でした。このまま何の論文も残さずに研究の世界を去れば、自分がここまでやってきたことが何も残らない。それが悔しかったんです。今さら引くくらいなら、学卒や修士の段階で就職しておけばよかったわけですから、もうここまで来たら引けないという気持ちでした」（久保さん）

転機となったのは、一つの仮説を実験によって裏付けられたことだった。それまで十分に解明されていなかったメッセンジャーRNA末端の長さを制御する機構について成果をまとめ、論文として発表。久保さんによれば、この研究は約20年を経た現在も、関連研究で引用され続けているという。そのように基礎研究の分野で長期に渡って引用され続けることは珍しく、久保さんの研究の価値の高さを裏付けるエピソードだ。

久保さん自身が「大逆転だった」と振り返るこの研究成果を評価したのが、米国のコロンビア大学だった。当時、日本人研究者が海外へ渡る際には、国内で研究費や奨学金を得て海外の研究室へ持参するケースも多かったが、久保さんはコロンビア大学側から雇用される形で渡米した。

久保さんにとって、研究者になるなら米国で研究することは、かねて思い描いていたキャリアの一つだった。コロンビア大学には世界各国から研究者が集まっていた。そこで久保さんは、日本で培ってきた発想力や論理的思考が、世界でも十分に通用するという手応えを得た。

「世界中から優秀な研究者が来ていましたが、日本人がまったくかなわないとは感じませんでした。もちろん、突出して優秀な人はいます。それでも、日本でしっかり学んできた人の発想や論理的に考える力は、世界でも十分に通用すると実感しました」（久保さん）

一方、日本と米国の双方で研究を経験する中で、研究の進め方にも違いを感じたという。特に印象に残ったのが、コロンビア大学における研究者同士の議論の活発さと、人的ネットワークを通じた情報流通の速さだった。

「米国で特に印象に残ったのは、情報の流れ方です。一見すると雑談しているようなディスカッションでも、そこでやり取りされている情報の質が高い。日本との違いとして、研究を進める効率の良さは強く感じました」（久保さん）


コロンビア大学で知った現実。研究者から事業家へ

コロンビア大学での研究生活には、約2年で区切りをつけた。留学中に起きたリーマンショックを機に、研究者としてのキャリアを現実的に考え直すようになったからだ。

日本では基礎研究のポストが減りつつあり、米国に残って研究を続ける道も考えた。しかし、現地の研究者たちと話してみると、一流大学であっても基礎研究のポストが豊富に用意されているわけではなく、アカデミアから企業への転身にも景気悪化やビザなどの壁があった。

「日本にいた頃は、米国へ行けば、もっといろいろなキャリアがあるのではないかというイメージもありました。でも実際に行ってみると、そんなに単純ではない。リーマンショックの直後に下の階の研究室が一夜にして閉鎖されるような現実を30歳を目前に目の当たりにして、研究一本に絞ることで、自分の人生の選択肢まで狭めてしまうのではないかと考えるようになりました」（久保さん）

久保さんは当時、基礎研究を取り巻く環境が厳しさを増していると感じる中で、研究者としてキャリアを築く難しさも意識するようになっていた。自身の研究が国際的に評価されたとしても、それがそのまま安定した研究ポストにつながるとは限らなかった。

「自分より上の世代であれば、これくらいの研究成果を出せば、研究者として生きていけるという感覚があったと思います。でも自分たちの世代になると、研究として評価されることと、それで生活していけることが必ずしも一致しなくなっていました」（久保さん）

帰国後は大学に戻らず、バイオ関連企業へ転身した。研究職ではなく、外部技術の評価や遺伝子検査キットの海外展開、事業開発、マーケティングなどを担当した。

研究者として蓄えてきた知識を使いながら、その技術が誰にとって価値を持つのか、どのような商品やサービスとして届けるのかを考える。研究室とは異なる視点から技術を見る経験を重ねる中で、久保さんは「遺伝子解析によって生活者に直接価値を届ける事業」への関心を強めていった。

「遺伝子解析の技術を使って、エンドユーザーに直接価値を届けられる事業をやりたいという思いがありました。当時は、そうした用途がまだ限られていたので、何ができるのかをずっと探していました」（久保さん）

そんな中で注目したのが、米国で実用化が進み始めていた出生前診断だった。研究機関や製薬企業のためではなく、検査を受ける本人に直接情報を届けられる遺伝子検査である。

この領域を自分の仕事として強く意識するようになった背景には、久保さん自身の家族の経験もあった。パートナーが双子を妊娠した際、妊娠継続に大きなリスクを伴う状況となり、家族として妊娠継続をめぐる重い選択に向き合った経験がある。

「出生前診断をめぐっては、さまざまな考え方があります。技術が結論を決めるのではなく、必要な情報を届け、その上で妊娠している本人が、必要に応じて医師や家族などと相談しながら考えられるようにする。そのために技術が果たせる役割があると考えました」（久保さん）

この経験と問題意識が、出生前診断を起点に自ら事業を立ち上げる動機の一つとなった。2014年には会社員として働きながら、有給休暇を利用して国内の大学を回り、事業化につながる技術を探した。スタートアップ支援の補助金も獲得し、翌2015年にTL Genomicsを設立する。

「これなら絶対に成功できるという確信があったわけではありません。むしろ、やってみない限り何も始まらないという感覚でした。大学院では中退を考えるほど追い詰められた経験もしているので、それなら、もう一度これくらい大きなチャレンジをしてみてもいいのではないかと思ったんです」（久保さん）


撤退の先で残った、「技術とチーム」

創業後、事業化を進める中で明らかになったのが、起点とした大学発技術をそのまま実用化する難しさだった。早い段階で、技術開発の方向転換を迫られた。

そこで、新たにマイクロ流路デバイスなど、自身がそれまで専門としてこなかった領域にも踏み込んだ。企業として研究開発を進める以上、技術の方向転換は、社員や投資家、限られた資金を伴う経営判断でもある。

それでも久保さんは、研究者だった頃よりも精神的には前向きに取り組めたと振り返る。その大きな理由が、社員という仲間の存在だった。

「研究者の頃は、本当に一人で成果と向き合っていました。でも会社には、一緒に考え、意見をぶつけ合える仲間がいる。冷静に状況を振り返るとかなり厳しかったのですが、研究者だった頃より精神的にはむしろ楽でした。それもあって、研究を楽しもうぜ、と口癖のように言っていました。大学院生の頃に自分の力で初めてデータを出して感激したあの気持ちでやろうよ、と。それに、相談しながら進めれば、一人では出てこなかった知恵も生まれますから」（久保さん）

試行錯誤を重ねる中で技術開発は進み、大手企業との連携にもつながった。出生前診断事業は、研究だけでなく事業化を具体的に見据える段階へ進んでいたが、その間にも市場環境は大きく変化していった。

久保さんによれば、事業を構想した当初は1検査あたり1500～2000ドル程度だった出生前診断の価格が、10年もたたないうちに300～400ドル程度まで下落したという。開発は前進していたものの、市場の変化はそれを上回る速さだった。結果として、当初想定していた事業性を確保することが難しくなった。

「技術としては、かなりいいところまで進んでいました。ただ、市場の変化に開発が追いつかなかった。振り返れば、開発に時間を要したことが大きかったと思います」（久保さん）

技術的な手応えがあっても、市場環境が変われば事業としての前提も変わる。創業から長く取り組んできた出生前診断事業だったが、久保さんは継続が難しいと判断し、撤退を決めた。その後、投資家からは、手元に資金が残っている段階で会社を解散する選択肢も示された。しかし久保さんには、これまで培ってきた技術への手応えと、厳しい局面でも会社に残る社員の存在があった。

「出生前診断事業からは撤退しましたが、自分たちにはまだ良い技術が残っているという自信がありました。そして、この状況でも一緒にやってくれる仲間がいた。この技術とチームがあるなら、会社を閉じるのではなく、もう一度挑戦させてほしいと思いました」（久保さん）

こうして2023年、TL Genomicsは、それまで取り組んできた事業を大きく転換する「グランドピボット」に踏み切った。当時は、新しい事業が成功する保証などなかった。久保さん自身、「残りのガソリンも少なかった」と振り返る中で、これまで開発してきた基盤技術を別の領域に生かせないかと模索を続けた。

新たな研究テーマを探る中で、医療分野の研究者との共同研究も進んだ。久保さん自身が研究者だったからこそ、研究の面白さや課題を共通の言葉で議論でき、そのことが信頼関係や研究開発のスピードにもつながったという。

社内にも研究出身のメンバーが多く、将来的な金銭的リターンだけではなく、「この研究は面白い」「この発見には別の可能性がある」といった科学そのものへの関心を共有できたことも、チームを支えた。

「『これが成功すれば、いくら儲かる』という話だけをしていたら、メンバーは離れていたかもしれません。でも、『このサイエンスは面白い』『これが分かれば、いろいろなことに応用できる』という話ならできた。同じ面白さを共有できたことが、チームの結束につながったと思います」（久保さん）


「新しい大陸」が見えた。妊娠力検査への転換

次の事業の可能性を探る中で、TL Genomicsが着目したのが、「LOX（Loss of X chromosome）」と呼ばれる現象である。

女性は通常2本のX染色体を持つが、加齢などに伴い、一部の白血球では細胞分裂の過程でその片方が後天的に失われることがある。TL Genomicsでは、このLOXを低コストかつ高感度で検出する技術を開発。さらに研究を進める中で、LOXの割合と自然妊娠の成立との間に関連を示すデータを得た。

久保さんにとって、それは一つの研究成果であると同時に、長年探し続けてきた事業の形でもあった。企業勤務時代から考え続けてきた「遺伝子解析によってエンドユーザーに直接価値を届ける」というテーマが、妊娠という領域で具体的なサービスになり得ると分かったからだ。

「データが取れた時は、溺れかけているところから少し陸地が見えたような感覚でした。DNAを解析することが、そのままエンドユーザーへの価値に変わる。自分にとっては、新しい大陸が見えたような気持ちでした」（久保さん）

この研究成果をもとに開発されたのが、LOX検査（妊娠力検査）である。ただし、この検査は将来の妊娠を断定するためのものではない。同社が重視しているのは、妊活や不妊治療において、自分が次にどの選択肢を取るのかを考えるための情報を増やすことである。

不妊治療には、タイミング法や人工授精、体外受精などさまざまな選択肢がある。どの方法を選ぶのか、いつ次の選択肢を検討するのかは、年齢や検査結果、不妊の要因、本人やパートナーの希望などによって異なる。

TL Genomicsが公表している研究では、LOX細胞の割合が高い群ほど自然妊娠が成立する割合が低い傾向が示された一方、体外受精ではLOXとの同様の関連は確認されなかったとしている。なお、不妊の背景には女性側・男性側の要因のほか、双方に関わる要因や原因を特定できない場合などもあり、LOX検査だけで妊娠・不妊を説明できるものではない。同社では、この結果を踏まえ、LOX検査を自然妊娠に時間をかけるのか、早めに体外受精へ移行するのかを考える際の判断材料の一つとして位置づけている。

「検査結果を単純に良い、悪いで受け止めるものではありません。自然妊娠を目指す期間をどう考えるのか、体外受精を含めた次の選択肢をいつ検討するのか。医師とも相談しながら、これからどうするかを考えるための一つの材料として使ってもらいたいと思っています」（久保さん）
上川陽子 衆議院議員に説明をする久保さん

久保さんがLOX検査の意義として重視するのが、妊活や不妊治療に伴う時間的な負担である。体外受精を含む不妊治療では、治療の進行に応じた通院が必要となり、仕事との予定調整が負担になる場合もある。専門的な治療を受けるために遠方の医療機関へ通う場合には、移動や宿泊が負担になることもある。

2026年8月の取材時点では、LOX検査はクリニックでの導入が進み、久保さんによれば累計の検査実績は論文発表から半年で数百件まで広がっており、非常に順調な拡大をしめしている。今後は不妊治療を始めた人だけでなく、将来の妊娠や出産を考える人が自身のライフプランを検討する際にも活用できるよう、法人の福利厚生などへの展開も考えている。

国内での普及を進めながら、海外への展開も視野に入れている。その際に久保さんが重視するのが、知的財産の確保とエビデンス、そして「サイエンスのストーリー性」である。

ここでいうストーリーとは、商品を魅力的に見せるための物語ではない。研究から得られた個々のデータが科学としてどのようにつながっているのか、その仮説や論理に専門家が納得できるだけの筋道があるのか、という意味だ。

「すべてのエビデンスをそろえ、研究し尽くしてから事業化することは現実には難しい。その中でも、研究内容を理解する海外の経営者や投資家に伝えるためには、科学的に筋の通ったストーリーを示すことが重要だと思っています」（久保さん）

久保さんは、バイオテクノロジーは技術やニーズが国境を越えて共有しやすく、世界市場を目指しやすい領域だと考えている。

「まだ世界への挑戦は入り口に立ったところです。ただ、技術は世界共通ですし、ニーズにも世界で共通する部分がある。本当に役立つこと、新しい価値をきちんと示していけば、届く相手は必ずいると思っています」（久保さん）


世界を見たからこそ、静岡を選んだ

久保さんは現在、静岡県三島市に暮らしている。創業当初は東京で生活していたが、約6年前に三島へ移住した。さらにTL Genomicsも現在、隣接する長泉町のファルマバレーセンターに拠点を置いている。

なぜ久保さんは三島に暮らし、TL Genomicsは静岡県東部に拠点を置くのか。その背景には、コロンビア大学時代に目にした研究者たちの暮らし方がある。

マンハッタンで暮らしていた頃、久保さんは大学教授や弁護士、企業経営者らの生活を目にした。仕事の場はニューヨークの中心部にありながら、自宅は自然豊かな郊外に置く人も多い。実際に教授の自宅に招かれ、自然豊かな環境で暮らしながら、大学では研究に集中する姿を見て、その暮らし方に惹かれたという。

鈴木康友 静岡県知事との一枚

「研究には創造性や独創性が必要です。それは、豊かな自然環境の中で育まれる部分もあると思っています。米国の先生たちの暮らしを見て、仕事と生活をこういう形で分けるのもいいなと思いました」（久保さん）

創業後もしばらくは東京で暮らしながら事業を続けていたが、自然の近くで生活することへの思いが次第に強まり、三島への移住を決めた。

三島を選んだ理由は、自然環境だけではない。三島は新幹線を使えば首都圏へアクセスしやすく、世界へ出ていくことを考えれば、羽田空港への動線も確保できる。国内外の企業や研究者と直接会える距離感と、研究や思考に集中できる生活環境の双方を考えた結果だった。

「首都圏へのアクセス、羽田空港へのアクセス、そして自然環境。あと富士山。そのバランスを考えると、三島は自分にとって非常に理想的でした。世界を見てきたからこそ、静岡を選ぶことにもあまり違和感はなかったんです」（久保さん）

首都圏や羽田へのアクセスを保ちながら、自然に近い環境で暮らす。久保さんにとって三島への移住は、世界から距離を置くためではなく、自分なりの仕事と暮らしのあり方を選んだ結果だった。現在はTL Genomicsも静岡県東部に拠点を置く。


「やらない理由」より、やる理由を一つ多く

これまでの歩みを振り返ってもらうと、久保さん自身は、これまでの歩みを「誰にでも再現できる成功例」とは捉えていない。研究開発型スタートアップとして自ら技術を生み出しながら事業を続けてきたことについても、「結果論です」と答えた。

「もう一度、同じことをやれと言われても、できないかもしれません。人に簡単に勧められるような道でもない。ただ、研究者として新しい発見をしたいという気持ちは、ずっと自分の中に残っていたんでしょうね。だから、経営者として新しいものやサービスを社会実装したいという想いが強いです」（久保さん）

久保さんは、その感覚を「研究者として一度消したはずの火が、ずっとくすぶっていた」と表現した。

研究職を離れ、経営者になっても、新しい研究や技術に出会えば、その可能性を考えずにはいられない。その感覚は、現在のTL Genomicsの研究開発にもつながっている。創業以来、TL Genomicsが掲げているミッションは「技術をつくり、社会をつくる」。久保さんによれば、社内で何度考え直しても、この言葉に戻ってくるという。

「まず新しい技術をつくり、それを社会に実装する。この順番が自分たちらしさなんです。ここがなくなってしまったら、TL Genomicsという会社の存在意義そのものがなくなると思っています」（久保さん）

そんな久保さんが、社内でもよく話している考え方がある。「犬の散歩理論」だ。

犬の散歩に「行かない理由」はいくらでも思いつく一方、「行く理由」を同じ数だけ挙げようとすると、意外に難しい。だからこそ久保さんは、意識的に「やる理由」を考えるという。

「散歩に行けば気持ちがいいかもしれない。誰かと出会うかもしれない。犬が穴を掘ったら、小判が出てくるかもしれない。もちろん小判は極端な話ですが、やらない理由を一つ考えたら、それより多く、やる理由を考えるようにしています。社内でも同じように問いかけています」（久保さん）

久保さんが問題視しているのはリスクを考えることではなく、「やらない理由」を積み上げるだけで終わってしまうことだ。若い世代や、これから世界へ挑戦しようとする人への言葉を尋ねると、久保さんはコロンビア大学時代に得た実感を語った。

「日本人の発想や論理的に考える力は、世界でも十分に通用します。独創性という点でも、日本人はかなりユニークだと思っています。人と違うところ、自分にしかできないところがあるなら、それを大切にしてほしいですね」（久保さん）

「やらない理由」を考えたら、それより一つ多く「やる理由」を考える。博士課程での研究、海外留学、企業への転身、起業、そして事業転換と選択を重ねてきた久保さんにとって、それは単なる持論ではなく、これまでの意思決定を支えてきた考え方の一つなのだろう。


取材を終えて

久保さんとは、今回の取材に先立つ打ち合わせも含め、オンラインで2度お話ししました。最初にお会いした時から印象に残ったのが、研究や事業について語る時の熱量です。「新しい技術を生み出し、それを社会へ届けたい」と語る久保さんの熱量と、「挑戦する人を一人でも増やしたい」という思いでJMPを続けている私自身には、立場こそ違っても通じるものがある。最初にお話しした時から、勝手ながら強いシンパシーを感じていました。

研究開発に長い時間と多額の資金を要するバイオスタートアップの世界で、自ら研究開発を重ね、独自技術を生み出し、それを事業として世界へ届けようとする。その道の難しさは、今回の取材を通じても十分に伝わってきました。それでも研究開発を続け、必要であれば事業そのものを見直しながら、前へ進んできた。「技術をつくり、社会をつくる」というミッションが、会社紹介のためにつくられた言葉ではなく、久保さん自身の歩みから生まれたものなのだと感じました。

そして、幼少期から現在までのお話を時系列で伺うほど、人生の点と点は、後になって線になるのだと感じました。科学者への憧れ、京都大学での基礎研究、コロンビア大学で見た世界、企業で学んだ事業開発。研究者として培った問いの立て方は技術開発に、企業で学んだ事業の視点は経営に生きている。久保さんのお話を聞いていると、それぞれの経験が今の仕事の中でつながっていることがよく分かりました。

妊娠や出産をめぐる選択は、とても個人的なものであり、そこに一つの正解があるわけではありません。だからこそ、自分の身体について知るための情報が増え、必要に応じて医師と相談しながら、自分自身でこれからを考えられることには意味があると思います。LOX検査が、そうした選択を支える一つの材料としてどこまで役割を果たしていくのか、私自身も注目しています。

日本で生まれた研究や技術が社会に新しい選択肢を生み出し、やがて世界へ広がっていく。JMPが応援し、伝えていきたいのは、まさにそうした挑戦です。研究者としての探究心を持ちながら、経営者として技術を社会へ届けようとする久保さんが、静岡を拠点にどのように世界へ踏み出していくのか。結果だけではなく、その過程にある試行錯誤や選択も含めて、これからも追い続けたいと思います。（JMP総合プロデューサー 長谷川浩和）
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挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』



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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/33">スタートアップ</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
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<dc:date>2026-09-11T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178892075120562700" class="cms-content-parts-sin178892075120569900"><p><img src="/images/learn/2609_Release/260909_sekai/challenge_02-1.webp" width="900" height="558" alt="" /></p> <p>世界を舞台に挑戦を続ける人たちは、どんな原点を持ち、どんな壁を越え、どんな未来を見据えているのか。本連載では、自ら道を切り拓く実践者たちの言葉から、読者の挑戦心を刺激するヒントを届けていく。今回お話を伺ったのは、研究開発型バイオスタートアップ、株式会社TL Genomics代表取締役の久保知大さん。京都大学で基礎研究に打ち込み、コロンビア大学への留学、民間企業での事業開発を経て2015年に起業。現在は、血液検査によって自然妊娠のしやすさに関する指標を示す「LOX検査（妊娠力検査）」の世界展開を目指している。研究者から経営者へと歩みを進める中で、久保さんは何を考え、どのような選択を重ねてきたのか。その歩みを追った。（文＝JMP総合プロデューサー 長谷川浩和）</p><p><a href="https://japanstep.jp/learn/category/217/">【連載一覧】世界に挑む挑戦者たち</a></p> <p><span style="font-weight: bolder;">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br /> <a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p></div>
<div class="cms-content-parts-sin178892081355579500 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row lay-no-gutters">
<div class="lay-col12-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178892081355584800">
<p style="text-align: center;"><strong>お話を聞いたのは&#8230;</strong></p>
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/2609_Release/260909_sekai/images20260909111216.webp" width="600" height="400" alt="" /></p>
<p style="text-align: center;"><strong>株式会社TL Genomics 代表取締役<br />
久保 知大さん</strong></p>
<p>1979年生まれ、東京都出身。京都大学理学部卒業、同大学院修了、博士号取得。コロンビア大学で生命科学分野の基礎研究に従事した後、バイオ企業で事業開発やマーケティングを経験。2015年に株式会社TL Genomicsを創業した。現在は、独自の検査・診断技術の研究開発と社会実装に取り組み、血液検査によって自然妊娠のしやすさに関する指標を示す「LOX検査」などを展開している。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178892089633359200 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178892089633363000">「科学者になりたい」――博士課程の転機からコロンビア大学へ</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178892075450728300" class="cms-content-parts-sin178892075450744500">
<p>LOX検査（妊娠力検査）の世界展開を目指す久保さんだが、キャリアの出発点は経営ではない。少年時代に抱いた「科学者になりたい」という憧れだった。東京都で生まれ育ち、武蔵中学校・高等学校へ進学。自ら調べ、自ら考えるという校風や、学者肌の教員たちに囲まれて過ごす中で、科学者への思いは次第に強まっていったという。</p>
<p></p>
<p>「子どもの頃から、なんとなく科学者になりたいと思っていました。具体的に何を研究したいというところまではありませんでしたが、サイエンティストという存在に漠然と憧れていたんです」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>大学は京都大学理学部へ進んだ。当初は物理学に関心を持っていたが、自分の適性を考える中で出会ったのが、生命現象を分子レベルから解き明かす分子生物学だった。具体的な応用先よりも、生命を成り立たせている普遍的な原理を探究することに惹かれた。</p>
<p></p>
<p>「当時は、さまざまな生物に共通する原理を解き明かすことに学問的な面白さを感じていました。生命がどういう仕組みで成り立っているのか、その普遍的な原理を知ること自体に魅力があったんです」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>そのまま大学院へ進み、遺伝子発現を制御する仕組みについて研究した。具体的には、DNAがコンパクトに収納される仕組みやDNAの情報を受け取ってタンパク質の合成に関わるメッセンジャーRNAの末端部分が、どのような仕組みによって制御されているのかを解明する研究である。</p>
<p></p>
<p>しかし、博士課程での研究は決して順調ではなかった。2年目頃まで思うようなデータが得られず、学位取得にも不安を覚えるほど、成果が出ない時期が続いた。</p>
<p></p>
<p>「今振り返っても、かなりつらい時期でした。このまま何の論文も残さずに研究の世界を去れば、自分がここまでやってきたことが何も残らない。それが悔しかったんです。今さら引くくらいなら、学卒や修士の段階で就職しておけばよかったわけですから、もうここまで来たら引けないという気持ちでした」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>転機となったのは、一つの仮説を実験によって裏付けられたことだった。それまで十分に解明されていなかったメッセンジャーRNA末端の長さを制御する機構について成果をまとめ、論文として発表。久保さんによれば、この研究は約20年を経た現在も、関連研究で引用され続けているという。そのように基礎研究の分野で長期に渡って引用され続けることは珍しく、久保さんの研究の価値の高さを裏付けるエピソードだ。</p>
<p></p>
<p>久保さん自身が「大逆転だった」と振り返るこの研究成果を評価したのが、米国のコロンビア大学だった。当時、日本人研究者が海外へ渡る際には、国内で研究費や奨学金を得て海外の研究室へ持参するケースも多かったが、久保さんはコロンビア大学側から雇用される形で渡米した。</p>
<p></p>
<p>久保さんにとって、研究者になるなら米国で研究することは、かねて思い描いていたキャリアの一つだった。コロンビア大学には世界各国から研究者が集まっていた。そこで久保さんは、日本で培ってきた発想力や論理的思考が、世界でも十分に通用するという手応えを得た。</p>
<p></p>
<p>「世界中から優秀な研究者が来ていましたが、日本人がまったくかなわないとは感じませんでした。もちろん、突出して優秀な人はいます。それでも、日本でしっかり学んできた人の発想や論理的に考える力は、世界でも十分に通用すると実感しました」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>一方、日本と米国の双方で研究を経験する中で、研究の進め方にも違いを感じたという。特に印象に残ったのが、コロンビア大学における研究者同士の議論の活発さと、人的ネットワークを通じた情報流通の速さだった。</p>
<p></p>
<p>「米国で特に印象に残ったのは、情報の流れ方です。一見すると雑談しているようなディスカッションでも、そこでやり取りされている情報の質が高い。日本との違いとして、研究を進める効率の良さは強く感じました」（久保さん）</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178892092713117500 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178892092713124700">コロンビア大学で知った現実。研究者から事業家へ</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178892095484378400" class="cms-content-parts-sin178892095484385700">
<p>コロンビア大学での研究生活には、約2年で区切りをつけた。留学中に起きたリーマンショックを機に、研究者としてのキャリアを現実的に考え直すようになったからだ。</p>
<p></p>
<p>日本では基礎研究のポストが減りつつあり、米国に残って研究を続ける道も考えた。しかし、現地の研究者たちと話してみると、一流大学であっても基礎研究のポストが豊富に用意されているわけではなく、アカデミアから企業への転身にも景気悪化やビザなどの壁があった。</p>
<p></p>
<p>「日本にいた頃は、米国へ行けば、もっといろいろなキャリアがあるのではないかというイメージもありました。でも実際に行ってみると、そんなに単純ではない。リーマンショックの直後に下の階の研究室が一夜にして閉鎖されるような現実を30歳を目前に目の当たりにして、研究一本に絞ることで、自分の人生の選択肢まで狭めてしまうのではないかと考えるようになりました」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>久保さんは当時、基礎研究を取り巻く環境が厳しさを増していると感じる中で、研究者としてキャリアを築く難しさも意識するようになっていた。自身の研究が国際的に評価されたとしても、それがそのまま安定した研究ポストにつながるとは限らなかった。</p>
<p></p>
<p>「自分より上の世代であれば、これくらいの研究成果を出せば、研究者として生きていけるという感覚があったと思います。でも自分たちの世代になると、研究として評価されることと、それで生活していけることが必ずしも一致しなくなっていました」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>帰国後は大学に戻らず、バイオ関連企業へ転身した。研究職ではなく、外部技術の評価や遺伝子検査キットの海外展開、事業開発、マーケティングなどを担当した。</p>
<p></p>
<p>研究者として蓄えてきた知識を使いながら、その技術が誰にとって価値を持つのか、どのような商品やサービスとして届けるのかを考える。研究室とは異なる視点から技術を見る経験を重ねる中で、久保さんは「遺伝子解析によって生活者に直接価値を届ける事業」への関心を強めていった。</p>
<p></p>
<p>「遺伝子解析の技術を使って、エンドユーザーに直接価値を届けられる事業をやりたいという思いがありました。当時は、そうした用途がまだ限られていたので、何ができるのかをずっと探していました」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>そんな中で注目したのが、米国で実用化が進み始めていた出生前診断だった。研究機関や製薬企業のためではなく、検査を受ける本人に直接情報を届けられる遺伝子検査である。</p>
<p></p>
<p>この領域を自分の仕事として強く意識するようになった背景には、久保さん自身の家族の経験もあった。パートナーが双子を妊娠した際、妊娠継続に大きなリスクを伴う状況となり、家族として妊娠継続をめぐる重い選択に向き合った経験がある。</p>
<p></p>
<p>「出生前診断をめぐっては、さまざまな考え方があります。技術が結論を決めるのではなく、必要な情報を届け、その上で妊娠している本人が、必要に応じて医師や家族などと相談しながら考えられるようにする。そのために技術が果たせる役割があると考えました」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>この経験と問題意識が、出生前診断を起点に自ら事業を立ち上げる動機の一つとなった。2014年には会社員として働きながら、有給休暇を利用して国内の大学を回り、事業化につながる技術を探した。スタートアップ支援の補助金も獲得し、翌2015年にTL Genomicsを設立する。</p>
<p></p>
<p>「これなら絶対に成功できるという確信があったわけではありません。むしろ、やってみない限り何も始まらないという感覚でした。大学院では中退を考えるほど追い詰められた経験もしているので、それなら、もう一度これくらい大きなチャレンジをしてみてもいいのではないかと思ったんです」（久保さん）</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178892093046767800 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178892093046775300">撤退の先で残った、「技術とチーム」</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178892095131768900" class="cms-content-parts-sin178892095131776300">
<p>創業後、事業化を進める中で明らかになったのが、起点とした大学発技術をそのまま実用化する難しさだった。早い段階で、技術開発の方向転換を迫られた。</p>
<p></p>
<p>そこで、新たにマイクロ流路デバイスなど、自身がそれまで専門としてこなかった領域にも踏み込んだ。企業として研究開発を進める以上、技術の方向転換は、社員や投資家、限られた資金を伴う経営判断でもある。</p>
<p></p>
<p>それでも久保さんは、研究者だった頃よりも精神的には前向きに取り組めたと振り返る。その大きな理由が、社員という仲間の存在だった。</p>
<p></p>
<p>「研究者の頃は、本当に一人で成果と向き合っていました。でも会社には、一緒に考え、意見をぶつけ合える仲間がいる。冷静に状況を振り返るとかなり厳しかったのですが、研究者だった頃より精神的にはむしろ楽でした。それもあって、研究を楽しもうぜ、と口癖のように言っていました。大学院生の頃に自分の力で初めてデータを出して感激したあの気持ちでやろうよ、と。それに、相談しながら進めれば、一人では出てこなかった知恵も生まれますから」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>試行錯誤を重ねる中で技術開発は進み、大手企業との連携にもつながった。出生前診断事業は、研究だけでなく事業化を具体的に見据える段階へ進んでいたが、その間にも市場環境は大きく変化していった。</p>
<p></p>
<p>久保さんによれば、事業を構想した当初は1検査あたり1500～2000ドル程度だった出生前診断の価格が、10年もたたないうちに300～400ドル程度まで下落したという。開発は前進していたものの、市場の変化はそれを上回る速さだった。結果として、当初想定していた事業性を確保することが難しくなった。</p>
<p></p>
<p>「技術としては、かなりいいところまで進んでいました。ただ、市場の変化に開発が追いつかなかった。振り返れば、開発に時間を要したことが大きかったと思います」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>技術的な手応えがあっても、市場環境が変われば事業としての前提も変わる。創業から長く取り組んできた出生前診断事業だったが、久保さんは継続が難しいと判断し、撤退を決めた。その後、投資家からは、手元に資金が残っている段階で会社を解散する選択肢も示された。しかし久保さんには、これまで培ってきた技術への手応えと、厳しい局面でも会社に残る社員の存在があった。</p>
<p></p>
<p>「出生前診断事業からは撤退しましたが、自分たちにはまだ良い技術が残っているという自信がありました。そして、この状況でも一緒にやってくれる仲間がいた。この技術とチームがあるなら、会社を閉じるのではなく、もう一度挑戦させてほしいと思いました」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>こうして2023年、TL Genomicsは、それまで取り組んできた事業を大きく転換する「グランドピボット」に踏み切った。当時は、新しい事業が成功する保証などなかった。久保さん自身、「残りのガソリンも少なかった」と振り返る中で、これまで開発してきた基盤技術を別の領域に生かせないかと模索を続けた。</p>
<p></p>
<p>新たな研究テーマを探る中で、医療分野の研究者との共同研究も進んだ。久保さん自身が研究者だったからこそ、研究の面白さや課題を共通の言葉で議論でき、そのことが信頼関係や研究開発のスピードにもつながったという。</p>
<p></p>
<p>社内にも研究出身のメンバーが多く、将来的な金銭的リターンだけではなく、「この研究は面白い」「この発見には別の可能性がある」といった科学そのものへの関心を共有できたことも、チームを支えた。</p>
<p></p>
<p>「『これが成功すれば、いくら儲かる』という話だけをしていたら、メンバーは離れていたかもしれません。でも、『このサイエンスは面白い』『これが分かれば、いろいろなことに応用できる』という話ならできた。同じ面白さを共有できたことが、チームの結束につながったと思います」（久保さん）</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178892094264589400 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178892094264600300">「新しい大陸」が見えた。妊娠力検査への転換</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178892094753794700" class="cms-content-parts-sin178892094753804800">
<p>次の事業の可能性を探る中で、TL Genomicsが着目したのが、「LOX（Loss of X chromosome）」と呼ばれる現象である。</p>
<p></p>
<p>女性は通常2本のX染色体を持つが、加齢などに伴い、一部の白血球では細胞分裂の過程でその片方が後天的に失われることがある。TL Genomicsでは、このLOXを低コストかつ高感度で検出する技術を開発。さらに研究を進める中で、LOXの割合と自然妊娠の成立との間に関連を示すデータを得た。</p>
<p></p>
<p>久保さんにとって、それは一つの研究成果であると同時に、長年探し続けてきた事業の形でもあった。企業勤務時代から考え続けてきた「遺伝子解析によってエンドユーザーに直接価値を届ける」というテーマが、妊娠という領域で具体的なサービスになり得ると分かったからだ。</p>
<p></p>
<p>「データが取れた時は、溺れかけているところから少し陸地が見えたような感覚でした。DNAを解析することが、そのままエンドユーザーへの価値に変わる。自分にとっては、新しい大陸が見えたような気持ちでした」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>この研究成果をもとに開発されたのが、LOX検査（妊娠力検査）である。ただし、この検査は将来の妊娠を断定するためのものではない。同社が重視しているのは、妊活や不妊治療において、自分が次にどの選択肢を取るのかを考えるための情報を増やすことである。</p>
<p></p>
<p>不妊治療には、タイミング法や人工授精、体外受精などさまざまな選択肢がある。どの方法を選ぶのか、いつ次の選択肢を検討するのかは、年齢や検査結果、不妊の要因、本人やパートナーの希望などによって異なる。</p>
<p></p>
<p>TL Genomicsが公表している研究では、LOX細胞の割合が高い群ほど自然妊娠が成立する割合が低い傾向が示された一方、体外受精ではLOXとの同様の関連は確認されなかったとしている。なお、不妊の背景には女性側・男性側の要因のほか、双方に関わる要因や原因を特定できない場合などもあり、LOX検査だけで妊娠・不妊を説明できるものではない。同社では、この結果を踏まえ、LOX検査を自然妊娠に時間をかけるのか、早めに体外受精へ移行するのかを考える際の判断材料の一つとして位置づけている。</p>
<p></p>
<p>「検査結果を単純に良い、悪いで受け止めるものではありません。自然妊娠を目指す期間をどう考えるのか、体外受精を含めた次の選択肢をいつ検討するのか。医師とも相談しながら、これからどうするかを考えるための一つの材料として使ってもらいたいと思っています」（久保さん）</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260909_sekai/images20260909111201.webp" width="900" height="674" alt="" /><span style="font-size: small;">上川陽子 衆議院議員に説明をする久保さん</span></p>
<p></p>
<p>久保さんがLOX検査の意義として重視するのが、妊活や不妊治療に伴う時間的な負担である。体外受精を含む不妊治療では、治療の進行に応じた通院が必要となり、仕事との予定調整が負担になる場合もある。専門的な治療を受けるために遠方の医療機関へ通う場合には、移動や宿泊が負担になることもある。</p>
<p></p>
<p>2026年8月の取材時点では、LOX検査はクリニックでの導入が進み、久保さんによれば累計の検査実績は論文発表から半年で数百件まで広がっており、非常に順調な拡大をしめしている。今後は不妊治療を始めた人だけでなく、将来の妊娠や出産を考える人が自身のライフプランを検討する際にも活用できるよう、法人の福利厚生などへの展開も考えている。</p>
<p></p>
<p>国内での普及を進めながら、海外への展開も視野に入れている。その際に久保さんが重視するのが、知的財産の確保とエビデンス、そして「サイエンスのストーリー性」である。</p>
<p></p>
<p>ここでいうストーリーとは、商品を魅力的に見せるための物語ではない。研究から得られた個々のデータが科学としてどのようにつながっているのか、その仮説や論理に専門家が納得できるだけの筋道があるのか、という意味だ。</p>
<p></p>
<p>「すべてのエビデンスをそろえ、研究し尽くしてから事業化することは現実には難しい。その中でも、研究内容を理解する海外の経営者や投資家に伝えるためには、科学的に筋の通ったストーリーを示すことが重要だと思っています」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>久保さんは、バイオテクノロジーは技術やニーズが国境を越えて共有しやすく、世界市場を目指しやすい領域だと考えている。</p>
<p></p>
<p>「まだ世界への挑戦は入り口に立ったところです。ただ、技術は世界共通ですし、ニーズにも世界で共通する部分がある。本当に役立つこと、新しい価値をきちんと示していけば、届く相手は必ずいると思っています」（久保さん）</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178892091326385900 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178892091326393200">世界を見たからこそ、静岡を選んだ</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178892089944713200" class="cms-content-parts-sin178892089944721000">
<p>久保さんは現在、静岡県三島市に暮らしている。創業当初は東京で生活していたが、約6年前に三島へ移住した。さらにTL Genomicsも現在、隣接する長泉町のファルマバレーセンターに拠点を置いている。</p>
<p></p>
<p>なぜ久保さんは三島に暮らし、TL Genomicsは静岡県東部に拠点を置くのか。その背景には、コロンビア大学時代に目にした研究者たちの暮らし方がある。</p>
<p></p>
<p>マンハッタンで暮らしていた頃、久保さんは大学教授や弁護士、企業経営者らの生活を目にした。仕事の場はニューヨークの中心部にありながら、自宅は自然豊かな郊外に置く人も多い。実際に教授の自宅に招かれ、自然豊かな環境で暮らしながら、大学では研究に集中する姿を見て、その暮らし方に惹かれたという。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/2609_Release/260909_sekai/images20260909111207.webp" width="450" height="600" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">鈴木康友 静岡県知事との一枚</span></p>
<p></p>
<p>「研究には創造性や独創性が必要です。それは、豊かな自然環境の中で育まれる部分もあると思っています。米国の先生たちの暮らしを見て、仕事と生活をこういう形で分けるのもいいなと思いました」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>創業後もしばらくは東京で暮らしながら事業を続けていたが、自然の近くで生活することへの思いが次第に強まり、三島への移住を決めた。</p>
<p></p>
<p>三島を選んだ理由は、自然環境だけではない。三島は新幹線を使えば首都圏へアクセスしやすく、世界へ出ていくことを考えれば、羽田空港への動線も確保できる。国内外の企業や研究者と直接会える距離感と、研究や思考に集中できる生活環境の双方を考えた結果だった。</p>
<p></p>
<p>「首都圏へのアクセス、羽田空港へのアクセス、そして自然環境。あと富士山。そのバランスを考えると、三島は自分にとって非常に理想的でした。世界を見てきたからこそ、静岡を選ぶことにもあまり違和感はなかったんです」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>首都圏や羽田へのアクセスを保ちながら、自然に近い環境で暮らす。久保さんにとって三島への移住は、世界から距離を置くためではなく、自分なりの仕事と暮らしのあり方を選んだ結果だった。現在はTL Genomicsも静岡県東部に拠点を置く。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178892122071354700 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178892122071365000">「やらない理由」より、やる理由を一つ多く</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178892121796608300" class="cms-content-parts-sin178892121796616700">
<p>これまでの歩みを振り返ってもらうと、久保さん自身は、これまでの歩みを「誰にでも再現できる成功例」とは捉えていない。研究開発型スタートアップとして自ら技術を生み出しながら事業を続けてきたことについても、「結果論です」と答えた。</p>
<p></p>
<p>「もう一度、同じことをやれと言われても、できないかもしれません。人に簡単に勧められるような道でもない。ただ、研究者として新しい発見をしたいという気持ちは、ずっと自分の中に残っていたんでしょうね。だから、経営者として新しいものやサービスを社会実装したいという想いが強いです」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>久保さんは、その感覚を「研究者として一度消したはずの火が、ずっとくすぶっていた」と表現した。</p>
<p></p>
<p>研究職を離れ、経営者になっても、新しい研究や技術に出会えば、その可能性を考えずにはいられない。その感覚は、現在のTL Genomicsの研究開発にもつながっている。創業以来、TL Genomicsが掲げているミッションは「技術をつくり、社会をつくる」。久保さんによれば、社内で何度考え直しても、この言葉に戻ってくるという。</p>
<p></p>
<p>「まず新しい技術をつくり、それを社会に実装する。この順番が自分たちらしさなんです。ここがなくなってしまったら、TL Genomicsという会社の存在意義そのものがなくなると思っています」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>そんな久保さんが、社内でもよく話している考え方がある。「犬の散歩理論」だ。</p>
<p></p>
<p>犬の散歩に「行かない理由」はいくらでも思いつく一方、「行く理由」を同じ数だけ挙げようとすると、意外に難しい。だからこそ久保さんは、意識的に「やる理由」を考えるという。</p>
<p></p>
<p>「散歩に行けば気持ちがいいかもしれない。誰かと出会うかもしれない。犬が穴を掘ったら、小判が出てくるかもしれない。もちろん小判は極端な話ですが、やらない理由を一つ考えたら、それより多く、やる理由を考えるようにしています。社内でも同じように問いかけています」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>久保さんが問題視しているのはリスクを考えることではなく、「やらない理由」を積み上げるだけで終わってしまうことだ。若い世代や、これから世界へ挑戦しようとする人への言葉を尋ねると、久保さんはコロンビア大学時代に得た実感を語った。</p>
<p></p>
<p>「日本人の発想や論理的に考える力は、世界でも十分に通用します。独創性という点でも、日本人はかなりユニークだと思っています。人と違うところ、自分にしかできないところがあるなら、それを大切にしてほしいですね」（久保さん）</p>
<p></p>
<p>「やらない理由」を考えたら、それより一つ多く「やる理由」を考える。博士課程での研究、海外留学、企業への転身、起業、そして事業転換と選択を重ねてきた久保さんにとって、それは単なる持論ではなく、これまでの意思決定を支えてきた考え方の一つなのだろう。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178892123950852800 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178892123950860900">取材を終えて</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178892121506128200" class="cms-content-parts-sin178892121506136000">
<p>久保さんとは、今回の取材に先立つ打ち合わせも含め、オンラインで2度お話ししました。最初にお会いした時から印象に残ったのが、研究や事業について語る時の熱量です。「新しい技術を生み出し、それを社会へ届けたい」と語る久保さんの熱量と、「挑戦する人を一人でも増やしたい」という思いでJMPを続けている私自身には、立場こそ違っても通じるものがある。最初にお話しした時から、勝手ながら強いシンパシーを感じていました。</p>
<p></p>
<p>研究開発に長い時間と多額の資金を要するバイオスタートアップの世界で、自ら研究開発を重ね、独自技術を生み出し、それを事業として世界へ届けようとする。その道の難しさは、今回の取材を通じても十分に伝わってきました。それでも研究開発を続け、必要であれば事業そのものを見直しながら、前へ進んできた。「技術をつくり、社会をつくる」というミッションが、会社紹介のためにつくられた言葉ではなく、久保さん自身の歩みから生まれたものなのだと感じました。</p>
<p></p>
<p>そして、幼少期から現在までのお話を時系列で伺うほど、人生の点と点は、後になって線になるのだと感じました。科学者への憧れ、京都大学での基礎研究、コロンビア大学で見た世界、企業で学んだ事業開発。研究者として培った問いの立て方は技術開発に、企業で学んだ事業の視点は経営に生きている。久保さんのお話を聞いていると、それぞれの経験が今の仕事の中でつながっていることがよく分かりました。</p>
<p></p>
<p>妊娠や出産をめぐる選択は、とても個人的なものであり、そこに一つの正解があるわけではありません。だからこそ、自分の身体について知るための情報が増え、必要に応じて医師と相談しながら、自分自身でこれからを考えられることには意味があると思います。LOX検査が、そうした選択を支える一つの材料としてどこまで役割を果たしていくのか、私自身も注目しています。</p>
<p></p>
<p>日本で生まれた研究や技術が社会に新しい選択肢を生み出し、やがて世界へ広がっていく。JMPが応援し、伝えていきたいのは、まさにそうした挑戦です。研究者としての探究心を持ちながら、経営者として技術を社会へ届けようとする久保さんが、静岡を拠点にどのように世界へ踏み出していくのか。結果だけではなく、その過程にある試行錯誤や選択も含めて、これからも追い続けたいと思います。（JMP総合プロデューサー 長谷川浩和）</p>
<p><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</strong><br />
<a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
<p></p>
<div></div>
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</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2407/">
<title>コールセンターをAI自律型へ。AI-Ready化への挑戦</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2407/</link>
<description>
国内で1兆円を超える市場規模を持ちながら、深刻な人手不足と応答率の低下という構造的課題に直面するコールセンター業界（※）。24時間365日の迅速な対応と日本特有のきめ細やかな応対品質の両立が求められる一方で、リックテレコム「コールセンター白書2025」によると、オペレーターの採用難は約8割の企業に及ぶという。人に依存した従来の運営体制は限界を迎えつつある。
こうした現場の逼迫と顧客ニーズの乖離を解消すべく、コールセンターをAIで完全自律駆動させる新たなアプローチが動き出している。2026年7月、株式会社Helpfeelは、企業の「AI-Ready化（AIが業務を理解し、自律的に動ける状態に整えること）」を支援するコンサルティング事業の開始を発表した。東北電力株式会社における先行事例では、ナレッジのデータ構造化によって入電量約20％減を達成。現場の暗黙知を「AIが活用できる資産」へと転換する取り組みが、顧客対応の現場を根本からアップデートしようとしている。（文＝JapanStep編集部）
（※）矢野経済研究所「コールセンターサービス市場／コンタクトセンターソリューション市場の調査を実施（2025年）」を参照

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暗黙知をデータ化し、東北電力で準備が進むAI自律駆動コールセンター


（引用元：PR TIMES）

Helpfeelが開始したコンサルティング事業は、AIが用件特定から回答、手続き完了までを自律的に遂行する「オートパイロットコールセンター」の実現を支援するものだ。

本事業では、AIが一足飛びにすべての業務を代替するのではなく、AIの習熟度に応じた6段階（Level 0～5）のロードマップに沿って段階的に自動化率を引き上げていく。最終段階となるLevel 5では、裁量判断や例外対応を含む全業務を自律型AIが担当し、人はAIの監督やマネジメントを行う運用体制を目指す。
（引用元：PR TIMES）

その先行事例として、東北電力におけるAIオペレーター構築プロジェクトの支援が進んでいる。東北電力では、2025年3月に自己解決AI「Helpfeel」を導入した結果、10カ月で月間16万PVに達し、顧客の自己解決が定着。問い合わせの入電量を約20％削減することに成功した。現在はロードマップの「Level 1（人とAIが利用するナレッジ基盤の構築）」を達成し、「Level 2（人を支援するAIの活用）」へと進んでいる。

取り組みの中核をなすのが、業務データの「AI-Ready化」だ。マニュアルやFAQにとどまらず、ベテランオペレーターの暗黙知や複雑な業務フローをAIが正しく理解・判断できるよう、意味付けを行って構造化する。その上で、900サイト以上（2026年4月時点）に及ぶ「Helpfeel」の導入実績で培った知見を活かし、組織体制の設計からシステム連携までを一気通貫で支援する。さらにはコールセンター領域にとどまらず、営業支援やバックオフィスなど企業活動全体のナレッジ構築への展開も見据えている。


日本の生成AI、導入しても効果が実感できていない。「ナレッジの構造化」への移行にかかる期待

HelpfeelによるAI-Ready化支援の登場によって、日本企業における生成AI活用のフェーズが、単なる「ツールの導入」から「現場におけるナレッジの構造化」へ移行しつつあるという事実が浮上してきた。

PwC Japanグループ「生成AIに関する実態調査2025春 5カ国比較」によると、国内企業の生成AI導入率は海外と同水準にあるものの、その効果実感は欧米の4分の1にとどまっているという。このギャップを生む大きな要因は、AIが参照すべき現場の知識や業務フローがデータとして整備されていない点にあった。どれほど高度なAIモデルを採用しても、判断の拠り所となる情報が整理されていなければ、精度の高い顧客対応は成立しない。現場の暗黙知を「AIが利用できるデータ資産」へ転換するプロセスこそが、AIの真価を引き出す鍵となりうる。

また、この事業が提示する価値は、人とAIが担う領域を、順を追って高度化させていく設計にある。自動車の自動運転と同様に、段階的なプロセスを経て定型対応や複雑なシステム連携をAIが自律遂行することで、現場のスタッフは例外対応や顧客体験の向上、AIのマネジメントといった、より付加価値の高いコア業務へ集中できる環境が整っていくはずだ。

労働力不足に直面する顧客対応の現場においては、単にツールの導入で人手を補うのではなく、組織に眠る知恵を活かしながら業務プロセスそのものを再設計していくアプローチが不可欠となる。Helpfeelと東北電力が提示したAI-Ready化のモデルは、企業がデジタル変革を加速させ、持続的な競争力を築くための一手となっていくだろう。
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</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-09-10T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178891803878914000" class="cms-content-parts-sin178891803878921800">
<p>国内で1兆円を超える市場規模を持ちながら、深刻な人手不足と応答率の低下という構造的課題に直面するコールセンター業界<span style="font-size: small;">（※）</span>。24時間365日の迅速な対応と日本特有のきめ細やかな応対品質の両立が求められる一方で、リックテレコム「コールセンター白書2025」によると、オペレーターの採用難は約8割の企業に及ぶという。人に依存した従来の運営体制は限界を迎えつつある。<br />
こうした現場の逼迫と顧客ニーズの乖離を解消すべく、コールセンターをAIで完全自律駆動させる新たなアプローチが動き出している。2026年7月、株式会社Helpfeelは、企業の「AI-Ready化（AIが業務を理解し、自律的に動ける状態に整えること）」を支援するコンサルティング事業の開始を発表した。東北電力株式会社における先行事例では、ナレッジのデータ構造化によって入電量約20％減を達成。現場の暗黙知を「AIが活用できる資産」へと転換する取り組みが、顧客対応の現場を根本からアップデートしようとしている。（文＝JapanStep編集部）</p>
<p><span style="font-size: small;">（※）矢野経済研究所「コールセンターサービス市場／コンタクトセンターソリューション市場の調査を実施（2025年）」を参照</span></p>
<div>
<div><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</strong><br />
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<div></div>
<div></div>
</div>
<p></p>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178891807814207500 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178891807814211500">暗黙知をデータ化し、東北電力で準備が進むAI自律駆動コールセンター</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178891806625657400" class="cms-content-parts-sin178891806625666300">
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260909_call/1.webp" width="900" height="473" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000506.000027275.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>Helpfeelが開始したコンサルティング事業は、AIが用件特定から回答、手続き完了までを自律的に遂行する「オートパイロットコールセンター」の実現を支援するものだ。</p>
<p></p>
<p>本事業では、AIが一足飛びにすべての業務を代替するのではなく、AIの習熟度に応じた6段階（Level 0～5）のロードマップに沿って段階的に自動化率を引き上げていく。最終段階となるLevel 5では、裁量判断や例外対応を含む全業務を自律型AIが担当し、人はAIの監督やマネジメントを行う運用体制を目指す。</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260909_call/2.webp" width="900" height="473" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000506.000027275.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>その先行事例として、東北電力におけるAIオペレーター構築プロジェクトの支援が進んでいる。東北電力では、2025年3月に自己解決AI「Helpfeel」を導入した結果、10カ月で月間16万PVに達し、顧客の自己解決が定着。問い合わせの入電量を約20％削減することに成功した。現在はロードマップの「Level 1（人とAIが利用するナレッジ基盤の構築）」を達成し、「Level 2（人を支援するAIの活用）」へと進んでいる。</p>
<p></p>
<p>取り組みの中核をなすのが、業務データの「AI-Ready化」だ。マニュアルやFAQにとどまらず、ベテランオペレーターの暗黙知や複雑な業務フローをAIが正しく理解・判断できるよう、意味付けを行って構造化する。その上で、900サイト以上（2026年4月時点）に及ぶ「Helpfeel」の導入実績で培った知見を活かし、組織体制の設計からシステム連携までを一気通貫で支援する。さらにはコールセンター領域にとどまらず、営業支援やバックオフィスなど企業活動全体のナレッジ構築への展開も見据えている。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178891808131455500 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178891808131462700">日本の生成AI、導入しても効果が実感できていない。「ナレッジの構造化」への移行にかかる期待</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178891806242569000" class="cms-content-parts-sin178891806242578100">
<p>HelpfeelによるAI-Ready化支援の登場によって、日本企業における生成AI活用のフェーズが、単なる「ツールの導入」から「現場におけるナレッジの構造化」へ移行しつつあるという事実が浮上してきた。</p>
<p></p>
<p>PwC Japanグループ「生成AIに関する実態調査2025春 5カ国比較」によると、国内企業の生成AI導入率は海外と同水準にあるものの、その効果実感は欧米の4分の1にとどまっているという。このギャップを生む大きな要因は、AIが参照すべき現場の知識や業務フローがデータとして整備されていない点にあった。どれほど高度なAIモデルを採用しても、判断の拠り所となる情報が整理されていなければ、精度の高い顧客対応は成立しない。現場の暗黙知を「AIが利用できるデータ資産」へ転換するプロセスこそが、AIの真価を引き出す鍵となりうる。</p>
<p></p>
<p>また、この事業が提示する価値は、人とAIが担う領域を、順を追って高度化させていく設計にある。自動車の自動運転と同様に、段階的なプロセスを経て定型対応や複雑なシステム連携をAIが自律遂行することで、現場のスタッフは例外対応や顧客体験の向上、AIのマネジメントといった、より付加価値の高いコア業務へ集中できる環境が整っていくはずだ。</p>
<p></p>
<p>労働力不足に直面する顧客対応の現場においては、単にツールの導入で人手を補うのではなく、組織に眠る知恵を活かしながら業務プロセスそのものを再設計していくアプローチが不可欠となる。Helpfeelと東北電力が提示したAI-Ready化のモデルは、企業がデジタル変革を加速させ、持続的な競争力を築くための一手となっていくだろう。</p>
<p><span style="font-weight: bolder; background-color: rgb(255, 255, 255);">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br style="background-color: rgb(255, 255, 255);" />
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<div></div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2399/">
<title>繊維とドローンで新産業。坂井市の共創</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2399/</link>
<description>
人口減少と若年層の流出が進む中、多くの地方自治体が地域産業の衰退に危機感を募らせている。しかし、従来の工場誘致や一過性の補助金給付に頼る手法では、新たな産業の自律的な芽を育てることは難しい。特に、歴史ある地場産業を抱える地域において、自前主義の殻を破り、外部の革新的な技術やアイデアといかに結びつけるかは、持続可能な地域経済を築く上での大きな課題だった。
こうした地域産業の停滞を打破すべく、伝統技術や特異なインフラを実証フィールドとして開放する新たなアプローチが動き出した。福井県坂井市は、コンサルティングやVCを手がけるReGACY Innovation Group株式会社と連携し、全国のスタートアップや研究者とともに新産業を生み出す「新産業共創事業」を推進している。昨年度に引き続き、2026年度も「繊維」と「ドローン」をテーマに全国から参加企業を募り、地元企業との共同研究を展開。地域資源を大胆に差し出すオープンな姿勢が、地方発イノベーションの新たな道を切り拓こうとしている。（文＝JapanStep編集部）

▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
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空港滑走路と伝統織物。地域資源を開放する実践プログラム

坂井市が推進する「新産業共創事業」は、優れた技術やアイデアを持つ全国のスタートアップや研究機関と地元企業をマッチングし、新産業の創出を目指す取り組みだ。昨年度に続く2年目の試みとして、2026年6月8日から7月27日にかけて今年度の実践プログラムに参加する企業を全国から公募した。

（引用元：PR TIMES）

本事業の大きな特徴は、坂井市が誇る固有の地域資源を惜しみなく実証フィールドとして提供している点にある。丸岡町を中心に発展してきた織ネームや経編ニットといった高い繊維加工技術に加え、定期航空便が就航していない福井空港の滑走路を飛行実験の場として開放。さらに坂井市を通る鉄道、ハピライン 春江駅前には活動拠点となる3階建てのビル「SAKAI WEAVE」を開設し、コワーキングスペースや協業の場を提供している。
（引用元：PR TIMES）

昨年度のプログラムでは、間伐材を原料とした天然繊維「木糸」を用いて地元企業とTシャツを共同試作した事例や、金沢工業大学が福井空港の滑走路で50キログラムの荷物を積載できる運搬型ドローンの飛行実験を行うなど、5件の先駆的なプロジェクトが生まれた。今年度もこれら継続案件に加え、新たに選定される企業とともに実証を加速させる方針だ。


単なる誘致を脱する。地方の資源が拓く新産業の共創モデル

坂井市が展開する新産業共創事業が示唆するのは、地方都市の活性化において「企業のオフィス誘致」から「地域資産を丸ごと開放する共創」へとアプローチが進化し始めたという事実である。

定期便の飛ばない空港や成熟した繊維産業は、スタートアップの視点に立てば、他にはない貴重な実験場に映る。そうしたニーズに対し、地域が自前主義を捨ててインフラや技術をオープンに差し出す姿勢は、全国の挑戦的な企業を惹きつける磁力となるだろう。

また、この取り組みは下請け中心になりがちだった地場企業にとっても、外部の最先端の知見と交わることで、自社の技術を新素材や新領域へアップデートする契機となる。こうした企業間の協業に対し、行政側も単なる仲介役に終わらず、拠点整備や伴走支援を一体で提供することで、地域全体に新しい挑戦を歓迎する空気が醸成されていくのだ。

地方創生の真価は、外から何かを買い与えることではなく、すでにある地域の資源を外部の知恵と結びつけて再編集することにある。坂井市が提示したオープンな共創モデルは、全国の自治体が地場産業を再興し、持続的な活力を生み出すための実践的なモデルケースとなるだろう。
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</description>
<enclosure url="https://www.japanstep.jp/images/learn/2609_Release/260908_seni/main.webp" type="image/jpeg" />
<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/35">カルチャー</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-09-09T07:00:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin178882922141511200" class="cms-content-parts-sin178882922141519300">
<p>人口減少と若年層の流出が進む中、多くの地方自治体が地域産業の衰退に危機感を募らせている。しかし、従来の工場誘致や一過性の補助金給付に頼る手法では、新たな産業の自律的な芽を育てることは難しい。特に、歴史ある地場産業を抱える地域において、自前主義の殻を破り、外部の革新的な技術やアイデアといかに結びつけるかは、持続可能な地域経済を築く上での大きな課題だった。<br />
こうした地域産業の停滞を打破すべく、伝統技術や特異なインフラを実証フィールドとして開放する新たなアプローチが動き出した。福井県坂井市は、コンサルティングやVCを手がけるReGACY Innovation Group株式会社と連携し、全国のスタートアップや研究者とともに新産業を生み出す「新産業共創事業」を推進している。昨年度に引き続き、2026年度も「繊維」と「ドローン」をテーマに全国から参加企業を募り、地元企業との共同研究を展開。地域資源を大胆に差し出すオープンな姿勢が、地方発イノベーションの新たな道を切り拓こうとしている。（文＝JapanStep編集部）</p>
<div>
<div><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</strong></div>
<div><a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></div>
<div></div>
</div>
<div></div>
<p></p>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178882924928862200 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178882924928867500">空港滑走路と伝統織物。地域資源を開放する実践プログラム</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178882924091520600" class="cms-content-parts-sin178882924091537500">
<p>坂井市が推進する「新産業共創事業」は、優れた技術やアイデアを持つ全国のスタートアップや研究機関と地元企業をマッチングし、新産業の創出を目指す取り組みだ。昨年度に続く2年目の試みとして、2026年6月8日から7月27日にかけて今年度の実践プログラムに参加する企業を全国から公募した。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/2609_Release/260908_seni/1.webp" width="450" height="547" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000239.000081038.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>本事業の大きな特徴は、坂井市が誇る固有の地域資源を惜しみなく実証フィールドとして提供している点にある。丸岡町を中心に発展してきた織ネームや経編ニットといった高い繊維加工技術に加え、定期航空便が就航していない福井空港の滑走路を飛行実験の場として開放。さらに坂井市を通る鉄道、ハピライン 春江駅前には活動拠点となる3階建てのビル「SAKAI WEAVE」を開設し、コワーキングスペースや協業の場を提供している。</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260908_seni/2.webp" width="900" height="660" alt="" /><span style="text-align: center; font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000239.000081038.html" style="text-align: center;"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="text-align: center; font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>昨年度のプログラムでは、間伐材を原料とした天然繊維「木糸」を用いて地元企業とTシャツを共同試作した事例や、金沢工業大学が福井空港の滑走路で50キログラムの荷物を積載できる運搬型ドローンの飛行実験を行うなど、5件の先駆的なプロジェクトが生まれた。今年度もこれら継続案件に加え、新たに選定される企業とともに実証を加速させる方針だ。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178882925203512800 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178882925203521100">単なる誘致を脱する。地方の資源が拓く新産業の共創モデル</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178882923156517000" class="cms-content-parts-sin178882923156525800">
<p>坂井市が展開する新産業共創事業が示唆するのは、地方都市の活性化において「企業のオフィス誘致」から「地域資産を丸ごと開放する共創」へとアプローチが進化し始めたという事実である。</p>
<p></p>
<p>定期便の飛ばない空港や成熟した繊維産業は、スタートアップの視点に立てば、他にはない貴重な実験場に映る。そうしたニーズに対し、地域が自前主義を捨ててインフラや技術をオープンに差し出す姿勢は、全国の挑戦的な企業を惹きつける磁力となるだろう。</p>
<p></p>
<p>また、この取り組みは下請け中心になりがちだった地場企業にとっても、外部の最先端の知見と交わることで、自社の技術を新素材や新領域へアップデートする契機となる。こうした企業間の協業に対し、行政側も単なる仲介役に終わらず、拠点整備や伴走支援を一体で提供することで、地域全体に新しい挑戦を歓迎する空気が醸成されていくのだ。</p>
<p></p>
<p>地方創生の真価は、外から何かを買い与えることではなく、すでにある地域の資源を外部の知恵と結びつけて再編集することにある。坂井市が提示したオープンな共創モデルは、全国の自治体が地場産業を再興し、持続的な活力を生み出すための実践的なモデルケースとなるだろう。</p>
<div style="background-color: rgb(255, 255, 255);"><span style="font-weight: bolder;">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span></div>
<div style="background-color: rgb(255, 255, 255);"><a href="https://japanstep.jp/" target="_self">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></div>
<div></div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2396/">
<title>商店街で15年。岡山発スモール起業の解</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2396/</link>
<description>
地方創生や地域おこしに挑む起業家の前に、常に立ちはだかる高い壁がある。都市部で評価されたビジネスモデルをそのまま持ち込もうとするあまり、地域住民との関係性を築けずに孤立してしまうケースが後を絶たないのだ。特に、ミッションが曖昧になりがちな地域おこし協力隊や移住者にとって、教科書的な知識ではなく「地域でいかに信頼を獲得し、事業を継続させるか」という手触りのある知見が不足していることが、活動を停滞させる大きな要因となってきた。
こうした地方起業の壁を乗り越えるべく、現場の実践知を横断的に共有する新たなアプローチが動き出している。2026年6月、株式会社あるやうむは地域おこし協力隊向けの勉強会を開催した。岡山市・奉還町商店街で15年以上にわたり事業を広げてきた株式会社KAMP 代表取締役の北島 琢也 氏が登壇。ゲストハウス運営からWeb3プロジェクトまで、地域資源を活かしたスモールビジネスの実践論を語った。現場の泥臭い知恵を次世代へ受け渡す試みが、地方で挑戦する人々の歩みを力強く支えようとしている。（文＝JapanStep編集部）
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スナック通いからWeb3まで。奉還町で15年積み上げた事業づくり


（引用元：PR TIMES）

NFTによる地方創生を推進するあるやうむが主催した本勉強会は、地域で活動する協力隊員が抱える課題に対し、第一線の実践者から再現性のある学びを得ることを目的に実施された。講師を務めた北島氏は、岡山駅西口の寂れていた奉還町商店街を「何もないからこそやりやすい」と捉え、ゲストハウス兼カフェ・バーを立ち上げるなど15年以上にわたって地域事業を展開してきた。

（引用元：PR TIMES）

北島氏が事業を継続する上で最も重視したのが、地域住民との信頼関係の構築だ。行政の紹介だけに頼るのではなく、地元のスナックや酒場に通い詰めてキーパーソンと出会い、商店街理事などのボランティア活動に長年関わることで、地域内での確かな発言権を築き上げてきた。

また、事業展開においては「都市部の成功モデルをそのまま持ち込まない」ことを徹底し、地元の酒造が持つ蒸留機を活用したクラフトジンの開発など、地域固有の資源から企画を組み立ててきた。その上で「年に1つ新規事業を立ち上げ、勝率6割を維持する」というスモールビジネスのスタイルを確立している。

さらに近年では、Web3技術の導入にも挑戦。地域の商店主向けに1～2年かけて勉強会を開き、ウォレット設定から学んでもらった上で、「World ID」を活用した実証プロジェクトを展開。外国人投資家の資金を商店街の消費や売上の向上に結びつけた。


都市型モデルの移植を脱する。地方創生を支える泥臭い実践知

奉還町での15年の歩みが示唆するのは、地方における事業づくりにおいて「都市部のスマートな手法」ではなく「地域固有の文脈に深く潜り込む姿勢」こそが成否を分けるという点である。

地方での起業や地域おこしは、綺麗なビジネスプランを机上で描くだけでは成立しない。時には地元の酒場に足を運んで人間関係を耕し、時間をかけて地域に受け入れられるプロセスを経て初めて、事業の種が芽吹く土壌が整う。北島氏が示した泥臭いアプローチは、関係構築に悩む多くの移住者にとって現実的な処方箋となるだろう。

加えて、先端技術を導入する際にも、地域住民への丁寧な理解促進を怠らなかった点は象徴的だ。Web3やNFTを単なる目新しいツールとして押し付けるのではなく、商店主への勉強会を重ねて「地域の売上向上」という実利に結びつける姿勢こそが、デジタル技術を地方に根づかせるための理想的な形といえる。

地方創生の真の活力は、外部から持ち込まれる一過性のモデルではなく、地域に根を張って挑戦を続ける個人の営みから生まれるものである。あるやうむと北島氏が提示した実践知の共有は、地域で新たな道を切り拓こうとする挑戦者たちの確かな指針となるはずだ。
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』

</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/35">カルチャー</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-09-08T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178874579512817700" class="cms-content-parts-sin178874579512825700">
<p>地方創生や地域おこしに挑む起業家の前に、常に立ちはだかる高い壁がある。都市部で評価されたビジネスモデルをそのまま持ち込もうとするあまり、地域住民との関係性を築けずに孤立してしまうケースが後を絶たないのだ。特に、ミッションが曖昧になりがちな地域おこし協力隊や移住者にとって、教科書的な知識ではなく「地域でいかに信頼を獲得し、事業を継続させるか」という手触りのある知見が不足していることが、活動を停滞させる大きな要因となってきた。<br />
こうした地方起業の壁を乗り越えるべく、現場の実践知を横断的に共有する新たなアプローチが動き出している。2026年6月、株式会社あるやうむは地域おこし協力隊向けの勉強会を開催した。岡山市・奉還町商店街で15年以上にわたり事業を広げてきた株式会社KAMP 代表取締役の北島 琢也 氏が登壇。ゲストハウス運営からWeb3プロジェクトまで、地域資源を活かしたスモールビジネスの実践論を語った。現場の泥臭い知恵を次世代へ受け渡す試みが、地方で挑戦する人々の歩みを力強く支えようとしている。（文＝JapanStep編集部）</p>
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<p></p>
<div></div>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178874581728174900 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178874581728179500">スナック通いからWeb3まで。奉還町で15年積み上げた事業づくり</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178874580693773400" class="cms-content-parts-sin178874580693780800">
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260907_syoutengai/1.webp" width="900" height="440" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000328.000091165.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>NFTによる地方創生を推進するあるやうむが主催した本勉強会は、地域で活動する協力隊員が抱える課題に対し、第一線の実践者から再現性のある学びを得ることを目的に実施された。講師を務めた北島氏は、岡山駅西口の寂れていた奉還町商店街を「何もないからこそやりやすい」と捉え、ゲストハウス兼カフェ・バーを立ち上げるなど15年以上にわたって地域事業を展開してきた。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/2609_Release/260907_syoutengai/2.webp" width="600" height="336" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000328.000091165.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>北島氏が事業を継続する上で最も重視したのが、地域住民との信頼関係の構築だ。行政の紹介だけに頼るのではなく、地元のスナックや酒場に通い詰めてキーパーソンと出会い、商店街理事などのボランティア活動に長年関わることで、地域内での確かな発言権を築き上げてきた。</p>
<p></p>
<p>また、事業展開においては「都市部の成功モデルをそのまま持ち込まない」ことを徹底し、地元の酒造が持つ蒸留機を活用したクラフトジンの開発など、地域固有の資源から企画を組み立ててきた。その上で「年に1つ新規事業を立ち上げ、勝率6割を維持する」というスモールビジネスのスタイルを確立している。</p>
<p></p>
<p>さらに近年では、Web3技術の導入にも挑戦。地域の商店主向けに1～2年かけて勉強会を開き、ウォレット設定から学んでもらった上で、「World ID」を活用した実証プロジェクトを展開。外国人投資家の資金を商店街の消費や売上の向上に結びつけた。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178874582003929300 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178874582003938400">都市型モデルの移植を脱する。地方創生を支える泥臭い実践知</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178874580436611500" class="cms-content-parts-sin178874580436619400">
<p>奉還町での15年の歩みが示唆するのは、地方における事業づくりにおいて「都市部のスマートな手法」ではなく「地域固有の文脈に深く潜り込む姿勢」こそが成否を分けるという点である。</p>
<p></p>
<p>地方での起業や地域おこしは、綺麗なビジネスプランを机上で描くだけでは成立しない。時には地元の酒場に足を運んで人間関係を耕し、時間をかけて地域に受け入れられるプロセスを経て初めて、事業の種が芽吹く土壌が整う。北島氏が示した泥臭いアプローチは、関係構築に悩む多くの移住者にとって現実的な処方箋となるだろう。</p>
<p></p>
<p>加えて、先端技術を導入する際にも、地域住民への丁寧な理解促進を怠らなかった点は象徴的だ。Web3やNFTを単なる目新しいツールとして押し付けるのではなく、商店主への勉強会を重ねて「地域の売上向上」という実利に結びつける姿勢こそが、デジタル技術を地方に根づかせるための理想的な形といえる。</p>
<p></p>
<p>地方創生の真の活力は、外部から持ち込まれる一過性のモデルではなく、地域に根を張って挑戦を続ける個人の営みから生まれるものである。あるやうむと北島氏が提示した実践知の共有は、地域で新たな道を切り拓こうとする挑戦者たちの確かな指針となるはずだ。</p>
<p><span style="font-weight: bolder;">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br />
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]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2393/">
<title>稲作脱炭素へ。デジタル通貨で農家へ還元</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2393/</link>
<description>
地球温暖化の要因として、世界的に削減が急務とされる水田由来のメタンガス。その有力な対策として、節水と温室効果ガスの抑制を両立する「AWD農法」への期待が高まっている。しかし、グローバルサウスの小規模農家にとって、厳密な水管理にかかる手間や、環境負荷の低減が直接的な収入増につながらない構造は、新たな農法の定着を阻む大きな壁となってきたのが実情だ。環境対策を現場の負担にせず、いかに経済的メリットへと結びつけるかは、農業分野における脱炭素推進の共通課題となっている。
こうした環境負荷の低減と農家所得の向上を両立すべく、水管理DXとブロックチェーンを融合させた新たなアプローチが動き出した。2026年6月、ソラミツCBDC株式会社と株式会社両備システムズが提案するバングラデシュでの実証事業が、東京都の「グローバルサウスのGX促進プロジェクト」に採択された。AIによる水位判定とデジタル通貨による環境価値の還元を組み合わせ、2028年3月にかけて実証が進められる。日本のデジタル技術が、途上国の脱炭素と経済発展を同時に支えるモデルを形作ろうとしている。（文＝JapanStep編集部）
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挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』



AI水管理とブロックチェーン。バングラデシュで挑む農法改革

ソラミツCBDCを代表申請者、両備システムズを共同申請者とする本事業は、バングラデシュの稲作においてAWD農法の普及拡大と、創出された環境価値をデジタル通貨で農家へ直接還元する仕組みの構築を目指すものだ。

（引用元：PR TIMES）

本取り組みの第一の柱は、日本の先端技術を活かした水管理の省力化と高精度化である。水田に設置した水位計の画像をAIで解析して適切な水位を自動判定し、必要に応じて水門操作を通知。手間のかかる水管理の負担を軽減し、水を満たす状態と干す状態を交互に繰り返すAWD農法の確実な実践を支援する。

第二の柱として、温室効果ガスの排出削減量を算定するMRV（Measurement, Reporting and Verification：測定・報告・検証）の負荷軽減に取り組む。現地の水田ごとにガスを直接計測するのではなく、水管理や土壌、気象データを活用したモデルベースの手法を検証し、排出削減量の把握にかかる労力を大幅に抑える設計だ。

そして第三の柱が、創出されたカーボンクレジットなどの環境価値をブロックチェーン技術によるデジタル通貨で農家へ還元する仕組みである。従来の現金での還元における透明性・確実性の担保の難しさや、既存の決済手段における手数料の課題を解消することで、削減実績に応じた対価を確実に参加農家の手元へ届ける環境の整備を目指す。

（引用元：PR TIMES）

環境対策を「稼ぐ力」へ。グローバルサウスが示すGXの理想形

バングラデシュで始まった今回の実証が示唆するのは、新興国の気候変動対策において「環境保全」と「生活者の経済的メリット」を不可分なものとして統合する重要性である。

途上国の小規模農家に対し、理念や義務感だけで新たな農法への転換を求めても、長期的な定着は望みにくい。しかし、水管理の負担をAIで減らし、削減したメタンガスによって創出された環境価値がデジタル通貨として直接収入に反映される仕組みがあれば、脱炭素への取り組みそのものが農家の「稼ぐ力」へと直結する。環境価値の還元が、自発的な行動変容を促すインセンティブとして機能するのだ。

また、本事業は岡山の総合IT企業である両備システムズが持つ現場実装力と、ソラミツCBDCのフィンテック基盤が融合した産物でもある。これは、地方で培われたSIerの技術と先端のブロックチェーン技術が結びつくことで、日本の民間企業がグローバルサウスの構造的課題にアプローチできる確かな道筋を提示しているといえる。

持続可能な社会づくりは、先端技術を現地の生活者の利益へといかに還元できるかにかかっている。ソラミツCBDCと両備システムズが提示した農業GXモデルは、環境負荷の低減と貧困の解消を同時に果たすための重要な一手となるだろう。

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</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/32">テクノロジー</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-09-07T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178848982860622300" class="cms-content-parts-sin178848982860629400">
<p style="color: rgb(68, 68, 68);">地球温暖化の要因として、世界的に削減が急務とされる水田由来のメタンガス。その有力な対策として、節水と温室効果ガスの抑制を両立する「AWD農法」への期待が高まっている。しかし、グローバルサウスの小規模農家にとって、厳密な水管理にかかる手間や、環境負荷の低減が直接的な収入増につながらない構造は、新たな農法の定着を阻む大きな壁となってきたのが実情だ。環境対策を現場の負担にせず、いかに経済的メリットへと結びつけるかは、農業分野における脱炭素推進の共通課題となっている。<br />
こうした環境負荷の低減と農家所得の向上を両立すべく、水管理DXとブロックチェーンを融合させた新たなアプローチが動き出した。2026年6月、ソラミツCBDC株式会社と株式会社両備システムズが提案するバングラデシュでの実証事業が、東京都の「グローバルサウスのGX促進プロジェクト」に採択された。AIによる水位判定とデジタル通貨による環境価値の還元を組み合わせ、2028年3月にかけて実証が進められる。日本のデジタル技術が、途上国の脱炭素と経済発展を同時に支えるモデルを形作ろうとしている。（文＝JapanStep編集部）</p>
<p style=""><font color="#444444"><b>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</b></font><br />
<font color="#444444"><a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></font></p>
<p style=""></p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178848989387341000 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178848989387345300">AI水管理とブロックチェーン。バングラデシュで挑む農法改革</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178848990440771400" class="cms-content-parts-sin178848990440778800">
<p>ソラミツCBDCを代表申請者、両備システムズを共同申請者とする本事業は、バングラデシュの稲作においてAWD農法の普及拡大と、創出された環境価値をデジタル通貨で農家へ直接還元する仕組みの構築を目指すものだ。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/2609_Release/260904_inasaku/1_1.webp" width="600" height="334" alt="" /><br />
<span style="color: rgb(68, 68, 68); text-align: center; font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000037.000019078.html" style="text-align: center;"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="color: rgb(68, 68, 68); text-align: center; font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>本取り組みの第一の柱は、日本の先端技術を活かした水管理の省力化と高精度化である。水田に設置した水位計の画像をAIで解析して適切な水位を自動判定し、必要に応じて水門操作を通知。手間のかかる水管理の負担を軽減し、水を満たす状態と干す状態を交互に繰り返すAWD農法の確実な実践を支援する。</p>
<p></p>
<p>第二の柱として、温室効果ガスの排出削減量を算定するMRV（Measurement, Reporting and Verification：測定・報告・検証）の負荷軽減に取り組む。現地の水田ごとにガスを直接計測するのではなく、水管理や土壌、気象データを活用したモデルベースの手法を検証し、排出削減量の把握にかかる労力を大幅に抑える設計だ。</p>
<p></p>
<p>そして第三の柱が、創出されたカーボンクレジットなどの環境価値をブロックチェーン技術によるデジタル通貨で農家へ還元する仕組みである。従来の現金での還元における透明性・確実性の担保の難しさや、既存の決済手段における手数料の課題を解消することで、削減実績に応じた対価を確実に参加農家の手元へ届ける環境の整備を目指す。</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260904_inasaku/2.webp" width="900" height="557" alt="" /><br />
<span style="text-align: center; color: rgb(68, 68, 68); font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000037.000019078.html" style="text-align: center;"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="text-align: center; color: rgb(68, 68, 68); font-size: small;">）</span></p>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178848989742599600 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178848989742603100">環境対策を「稼ぐ力」へ。グローバルサウスが示すGXの理想形</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178848988240198500" class="cms-content-parts-sin178848988240203600">
<p>バングラデシュで始まった今回の実証が示唆するのは、新興国の気候変動対策において「環境保全」と「生活者の経済的メリット」を不可分なものとして統合する重要性である。</p>
<p></p>
<p>途上国の小規模農家に対し、理念や義務感だけで新たな農法への転換を求めても、長期的な定着は望みにくい。しかし、水管理の負担をAIで減らし、削減したメタンガスによって創出された環境価値がデジタル通貨として直接収入に反映される仕組みがあれば、脱炭素への取り組みそのものが農家の「稼ぐ力」へと直結する。環境価値の還元が、自発的な行動変容を促すインセンティブとして機能するのだ。</p>
<p></p>
<p>また、本事業は岡山の総合IT企業である両備システムズが持つ現場実装力と、ソラミツCBDCのフィンテック基盤が融合した産物でもある。これは、地方で培われたSIerの技術と先端のブロックチェーン技術が結びつくことで、日本の民間企業がグローバルサウスの構造的課題にアプローチできる確かな道筋を提示しているといえる。</p>
<p></p>
<p>持続可能な社会づくりは、先端技術を現地の生活者の利益へといかに還元できるかにかかっている。ソラミツCBDCと両備システムズが提示した農業GXモデルは、環境負荷の低減と貧困の解消を同時に果たすための重要な一手となるだろう。</p>
<p></p>
<p><font color="#444444"><span style="font-weight: bolder;">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span></font><br />
<font color="#444444"><a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></font></p>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2357/">
<title>人はなぜ自ら調べ、動きたくなるのか？ARGに学ぶ“当事者”を生む体験設計【連載】ARGの基礎知識（第3回）</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2357/</link>
<description> 現実世界に物語への入口をつくり、参加者自身がその当事者となるARG（Alternate Reality Game／代替現実ゲーム）。本連載では、その仕組みと魅力を捉えながら、ビジネスへの応用を考える。第2回では、海外と日本で変わってきたARGの&#8220;遊び方&#8221;と&#8220;売り方&#8221;を紹介した。第3回では、参加者が自ら動く理由に焦点を当てる。なぜ人は、指示されなくても検索し、情報を読み、ときには現実の場所へ足を運ぶのか。『人の財布』などの事例から、その行動を引き出すARGの体験設計を紹介する。（文＝JMP総合プロデューサー長谷川浩和） ▼「ARGの基礎知識」連載一覧 ▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！ 挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』 お話を聞いたのは&#8230;





環境ミステリーレーベル MARGINE
合同会社 未来アクセラレート 代表　吉野 渉さん
地域とARGの連携を掲げ、ARGの企画・制作に取り組む。『Project:;COLD』との出会いをきっかけにARGに魅了され、自らもARG制作に乗り出す。現在はARGレーベル「MARGINE」を通じて、地域とARGをつなぐ取り組みを進めている。JapanStepにてコラム「ARGが紡ぐ、新しいPRのカタチ」を連載中。





ARGウォッチャー・謎解き制作者
リー猫さん
MARGINE全作品の謎解きを手がける。自ら作るだけでなく、noteやXで国内ARG作品のレビューや定期的な動向分析を発信し続けている。「ARGコンテスト2026」（虚構界隈主催）特別審査員。




「調べて」と言わずに、人を動かす




ARGでは、参加者が自ら次の行動を選びながら、物語を進めていく。その例としてリー猫さんが挙げたのが、第四境界の『人の財布』だ。購入者のもとに届くのは、誰かが実際に使っていたように見える財布だ。中に残されたものを手掛かりに、持ち主について調べていくところから体験が始まる。

「『人の財布』は、第四境界の作品で私が初めて体験したもので、今でも特に印象に残っています。財布の中にあるものを一つずつ調べていくほど、本当にその人物が存在し、そこで何かが起きていたのではないかと思えてくる。しかも、自分で動かなければ先へ進まないのに、&#8220;やらされている&#8221;感覚がありません。物語を追う中で、自然と次の行動を取りたくなる。その設計に強く惹かれました」（リー猫さん）

財布の中身を見れば持ち主が気になり、少し調べると新しい情報が見つかる。そこから別の疑問が生まれ、また検索する――。作品側から順番にタスクを渡されるのではなく、「この先を知りたい」という気持ちが次の行動を生んでいく。

検索する、Webサイトを読む、残された情報を照らし合わせる。どれも日常的な行為だが、ARGの中では意味が変わる。ゲームを進めるために検索するのではない。確かめたいことがあるから調べ、その結果として物語が先へ進んでいく。

「ここを調べてください」と指示を重ねれば、体験は次第にタスクに近づいてしまう。ARGでは、参加者の中に疑問や好奇心が生まれ、その答えを追った先に次の展開が待っている。設計するのは行動そのものではなく、行動したくなる理由だ。
『人の財布』を調べる－その体験の内側





謎の前に、&#8220;動く理由&#8221;をつくる




謎や手掛かりを増やせば、参加者が自ら動くわけではない。吉野さんが制作時に意識しているのは、「その謎が、なぜそこにあるのか」まで物語の中で成立させることだという。

「一般的な謎解きでは、よくできた問題をひらめきで解くこと自体が楽しさになると思います。一方、ARGでは、その謎が物語の中に存在する理由が必要です。なぜここで調べるのか、なぜこの情報に触れるのか。そのつながりが不自然だと、プレイヤーはそこで物語から意識が離れてしまう。私たちも、実際にありそうな鍵を使ったり、古地図と現在の地図を照らし合わせたりと、その世界で本当に起こり得る方法を選ぶようにしています」（吉野さん）

「なぜ自分がこれを解くのか」が腑に落ちなければ、どれほど巧妙な謎でも物語から浮いてしまう。謎自体は難しくなくても、「この人物について知りたい」「この場所を確かめたい」という理由があれば、調べる行為は自然に生まれる。登場人物について知るならSNSを探し、過去を確かめるなら記録を読み、場所を探すなら地図を開く。それぞれの行動が物語の中でつながっていれば、プレイヤーは自分の判断で先へ進んでいる感覚を持ちやすい。

使えるメディアや場所の選択肢が多いARGだからこそ、「何を使うか」以上に、「なぜそれを使うのか」の必然性が求められる。参加者に取ってほしい行動から逆算するのではなく、その人物なら何を残し、そこまで知った自分なら次に何を確かめたくなるのかを考える。そうした物語の流れがあれば、参加者は自分の判断で自然と次の行動へ進んでいく。
ARGにおける「謎解き」とは何か





時間も場所も、物語に変わる




ARGでは、参加者が「何をするか」だけでなく、「いつ、どこで体験するか」も物語の一部になる。

リー猫さんは現在のARGを、大きく「リアルタイム型」「パッケージ型」「常設型」「リアルイベント型」の四つに分けて捉えている。

「リアルタイム型は、現実と同じ時間軸で物語が進み、その時間の経過とともに出来事が起きる形式です。パッケージ型は、一つの物語体験として始まりと終わりがまとまっていて、プレイヤーが好きなタイミングで始められる。常設型はWeb上などに作品が公開され、いつでも参加できる形式です。リアルイベント型では、実際に会場へ足を運び、その場所で物語を体験します。形式によって、プレイヤーが物語と接する時間や場所が変わってきます」（リー猫さん）
ARGの４つの型－物語と接する「時間」と「場所」が変わる

例えば『Project:;COLD』のようなリアルタイム型では、「明日はどうなるのだろう」と続きを待つ時間まで体験の一部になる。対して、パッケージ型や常設型は自分の生活に合わせて物語を始められ、リアルイベント型では「その場所へ足を運ぶ」こと自体が体験へと組み込まれる。吉野さんは現在、この「場所」を生かした周遊型ARGにも取り組んでいる。

「私たちが考えているのは、特定の日に参加するのではなく、好きなタイミングで地域を訪れて楽しめる周遊型ARGです。自治体などの周遊型謎解きには、景品やコンプリートを一つの動機にして街を巡ってもらうものもあります。私たちはそこに、物語の続きを知りたいから街を歩くという動機を加えたい。その結果として、土地の歴史や特徴を知り、地域への関心が深まる。そういう形を目指しています」（吉野さん）

同じ「街を歩く」という行動でも、指定された目的地を回るのと、物語の続きを求めて自ら足を運ぶのとでは、動機が異なる。「あの場所へ行って確かめたい」と思えた瞬間、街を歩くこと自体が物語の続きになり、普段なら通り過ぎる風景の見え方も変わっていく。





体験した人が、次の参加者を呼ぶ




ARGをめぐる「参加」は、作品を体験して終わりとは限らない。体験した人がその面白さを発信し、それを見た別の人が次の参加者になることもある。

リー猫さんが、その接点として注目しているのがプレイ動画やライブ配信だ。

「ARGはネタバレとの相性が難しいコンテンツです。仕掛けを知ってしまえば、自分で体験する意味が変わってしまう作品もあります。それでも、配信を認め、収益化も可能にしている作品は多い。人気のインフルエンサーやVTuberがプレイすると、それを見た人が『自分もやってみたい』『次の作品はネタバレを見る前に参加したい』と思う。配信が、新しい参加者との接点になっている面はあると思います」（リー猫さん）

誰かが夢中になって調べ、考え、驚く姿そのものが、まだARGを体験したことのない人に、その面白さを伝えていく。その先には、作品を中心としたファンのつながりも生まれる。リー猫さんによると、現時点では、「ARGプレイヤー」という括りで横断的につながるより、作品やキャラクターを起点にコミュニティが生まれるケースが目立つという。

「ARGそのもののファンが一つの場所に集まるというより、特定の作品や、そこから生まれたキャラクターを中心に人が集まる形があります。ARGを起点に生まれたキャラクターがTikTokやYouTubeで活動し、そこから新しいファンが増えていく例もあります。ARGを体験した人だけに限らず、そこから生まれたコンテンツを通じて新しい人との関係も広がっていく。そうした広がり方は、今後さらに出てくると思います」（リー猫さん）

自分で調べ、考え、ときには実際に街を歩く。そうして物語に関わった時間が積み重なることで、体験を終えた後にも作品や登場人物への関心が続いていく。そして、その経験を誰かに伝えれば、今度はその人にとってのラビットホールになる可能性もある。

ARGで人を動かすのは、難解な謎や派手な仕掛けだけではない。「もっと知りたい」「確かめたい」「そこへ行ってみたい」。参加者の中に生まれた小さな動機を、無理なく次の行動へつなげていく。その積み重ねが、ARGならではの体験をつくっていく。

「もっと知りたい」を起点に行動を生む考え方は、企業のコミュニケーションにも応用できる。商品の特徴や会社の理念・歴史を知ってもらう、採用候補者に企業文化へ触れてもらう、地域への関心を実際の来訪につなげる。ARGの発想を生かすなら、企業が何を伝えたいかだけでなく、受け手がなぜそれを知りたくなるのかまで考える必要がある。

第4回では、PR、採用、地域活性化などの具体例から、企業がARGをどのように活用できるのかを取り上げる。
▼吉野さんによるARGコラムも連載中！
【連載】ARGが紡ぐ、新しいPRのカタチ
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』





参考文献

『ARGガイド2024 ～過去の名作から『Project:;COLD』まで～』（エレメンツ工房、2024年）
</description>
<enclosure url="https://www.japanstep.jp/images/learn/2608_Release/260827_ARGkiso3/AGR-2_03.webp" type="image/jpeg" />
<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/35">カルチャー</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-09-04T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178701477802785100" class="cms-content-parts-sin178701477802793000"><p><a href="https://japanstep.jp/learn/category/234/" rel="otherurl"><img src="/images/learn/2608_Release/260827_ARGkiso3/AGR-2_03.webp" width="1200" height="744" alt="" /></a></p> <p>現実世界に物語への入口をつくり、参加者自身がその当事者となるARG（Alternate Reality Game／代替現実ゲーム）。本連載では、その仕組みと魅力を捉えながら、ビジネスへの応用を考える。<a href="https://japanstep.jp/learn/2026/08/2342/">第2回</a>では、海外と日本で変わってきたARGの&#8220;遊び方&#8221;と&#8220;売り方&#8221;を紹介した。第3回では、参加者が自ら動く理由に焦点を当てる。なぜ人は、指示されなくても検索し、情報を読み、ときには現実の場所へ足を運ぶのか。『人の財布』などの事例から、その行動を引き出すARGの体験設計を紹介する。（文＝JMP総合プロデューサー長谷川浩和）</p> <p><span style="font-size: 1.6rem; background-color: rgb(255, 255, 255);">▼</span><a href="https://japanstep.jp/learn/category/234/" target="_self" style="font-size: 1.6rem; background-color: rgb(255, 255, 255);">「ARGの基礎知識」連載一覧</a></p> <p><span style="font-weight: bolder;">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br /> <a href="https://japanstep.jp/" target="_self">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p> <p style="text-align: center;"><strong>お話を聞いたのは&#8230;</strong></p></div>
<div class="cms-content-parts-sin178701488397927300 box cparts-id411--01 lay-margin-b--3" col-flex="1-2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-6 lay-col12-lg-6">
<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-margin-b--1"><img id="cms-editor-image-sin178701488397933300" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="" src="/images/learn/2608_Release/260818_ARG/yoshino.webp" width="330" /></div>
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child cms-easy-edit" id="cms-editor-minieditor-sin178701488397933800">
<p style="text-align: center;"><strong>環境ミステリーレーベル MARGINE<br />
合同会社 未来アクセラレート 代表　吉野 渉さん</strong></p>
<p class="MsoNormal">地域と<span lang="EN">ARG</span>の連携を掲げ、<span lang="EN">ARG</span>の企画・制作に取り組む。『<span lang="EN">Project:;COLD</span>』との出会いをきっかけに<span lang="EN">ARG</span>に魅了され、自らも<span lang="EN">ARG</span>制作に乗り出す。現在は<span lang="EN"><w:sdt sdttag="goog_rdk_0" id="-209643526"><w:sdt sdttag="goog_rdk_1" id="-570179261">ARG</w:sdt></w:sdt></span>レーベル「<span lang="EN">MARGINE</span>」を通じて、地域と<span lang="EN">ARG</span>をつなぐ取り組みを進めている。JapanStepにてコラム<a href="https://japanstep.jp/learn/category/223/">「ARGが紡ぐ、新しいPRのカタチ」</a>を連載中。</p>
</div>
</div>
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-6 lay-col12-lg-6">
<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-margin-b--1"><img id="cms-editor-image-sin178701488397933900" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="リー猫さんプロフィール" src="/images/learn/2608_Release/260818_ARG/images20260818095927.webp" width="330" /></div>
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child cms-easy-edit" id="cms-editor-minieditor-sin178701488397934200">
<p style="text-align: center;"><strong>ARGウォッチャー・謎解き制作者</strong><strong><br />
リー猫さん</strong></p>
<p style="text-align: left;">MARGINE全作品の謎解きを手がける。自ら作るだけでなく、noteやXで国内ARG作品のレビューや定期的な動向分析を発信し続けている。「ARGコンテスト2026」（虚構界隈主催）特別審査員。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178702176145829000 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178702176145837600">「調べて」と言わずに、人を動かす</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178778653448753600 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178778653448757600">
<p>ARGでは、参加者が自ら次の行動を選びながら、物語を進めていく。その例としてリー猫さんが挙げたのが、第四境界の『人の財布』だ。購入者のもとに届くのは、誰かが実際に使っていたように見える財布だ。中に残されたものを手掛かりに、持ち主について調べていくところから体験が始まる。</p>
<p></p>
<p>「『人の財布』は、第四境界の作品で私が初めて体験したもので、今でも特に印象に残っています。財布の中にあるものを一つずつ調べていくほど、本当にその人物が存在し、そこで何かが起きていたのではないかと思えてくる。しかも、自分で動かなければ先へ進まないのに、&#8220;やらされている&#8221;感覚がありません。物語を追う中で、自然と次の行動を取りたくなる。その設計に強く惹かれました」（リー猫さん）</p>
<p></p>
<p>財布の中身を見れば持ち主が気になり、少し調べると新しい情報が見つかる。そこから別の疑問が生まれ、また検索する――。作品側から順番にタスクを渡されるのではなく、「この先を知りたい」という気持ちが次の行動を生んでいく。</p>
<p></p>
<p>検索する、Webサイトを読む、残された情報を照らし合わせる。どれも日常的な行為だが、ARGの中では意味が変わる。ゲームを進めるために検索するのではない。確かめたいことがあるから調べ、その結果として物語が先へ進んでいく。</p>
<p></p>
<p>「ここを調べてください」と指示を重ねれば、体験は次第にタスクに近づいてしまう。ARGでは、参加者の中に疑問や好奇心が生まれ、その答えを追った先に次の展開が待っている。設計するのは行動そのものではなく、行動したくなる理由だ。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260827_ARGkiso3/images20260827101553.webp" width="900" height="600" alt="" /><span style="font-size: small;">『人の財布』を調べる－その体験の内側</span></p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178778656185425300 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178778656185432600">謎の前に、&#8220;動く理由&#8221;をつくる</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178778657069657500 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178778657069629800">
<p>謎や手掛かりを増やせば、参加者が自ら動くわけではない。吉野さんが制作時に意識しているのは、「その謎が、なぜそこにあるのか」まで物語の中で成立させることだという。</p>
<p></p>
<p>「一般的な謎解きでは、よくできた問題をひらめきで解くこと自体が楽しさになると思います。一方、ARGでは、その謎が物語の中に存在する理由が必要です。なぜここで調べるのか、なぜこの情報に触れるのか。そのつながりが不自然だと、プレイヤーはそこで物語から意識が離れてしまう。私たちも、実際にありそうな鍵を使ったり、古地図と現在の地図を照らし合わせたりと、その世界で本当に起こり得る方法を選ぶようにしています」（吉野さん）</p>
<p></p>
<p>「なぜ自分がこれを解くのか」が腑に落ちなければ、どれほど巧妙な謎でも物語から浮いてしまう。謎自体は難しくなくても、「この人物について知りたい」「この場所を確かめたい」という理由があれば、調べる行為は自然に生まれる。登場人物について知るならSNSを探し、過去を確かめるなら記録を読み、場所を探すなら地図を開く。それぞれの行動が物語の中でつながっていれば、プレイヤーは自分の判断で先へ進んでいる感覚を持ちやすい。</p>
<p></p>
<p>使えるメディアや場所の選択肢が多いARGだからこそ、「何を使うか」以上に、「なぜそれを使うのか」の必然性が求められる。参加者に取ってほしい行動から逆算するのではなく、その人物なら何を残し、そこまで知った自分なら次に何を確かめたくなるのかを考える。そうした物語の流れがあれば、参加者は自分の判断で自然と次の行動へ進んでいく。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260827_ARGkiso3/images20260827101557.webp" width="900" height="600" alt="" /><span style="font-size: small;">ARGにおける「謎解き」とは何か</span></p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178778655954830000 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178778655954838200">時間も場所も、物語に変わる</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178778656780187900 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178778656780162500">
<p>ARGでは、参加者が「何をするか」だけでなく、「いつ、どこで体験するか」も物語の一部になる。</p>
<p></p>
<p>リー猫さんは現在のARGを、大きく「リアルタイム型」「パッケージ型」「常設型」「リアルイベント型」の四つに分けて捉えている。</p>
<p></p>
<p>「リアルタイム型は、現実と同じ時間軸で物語が進み、その時間の経過とともに出来事が起きる形式です。パッケージ型は、一つの物語体験として始まりと終わりがまとまっていて、プレイヤーが好きなタイミングで始められる。常設型はWeb上などに作品が公開され、いつでも参加できる形式です。リアルイベント型では、実際に会場へ足を運び、その場所で物語を体験します。形式によって、プレイヤーが物語と接する時間や場所が変わってきます」（リー猫さん）</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260827_ARGkiso3/images20260827101602.webp" width="900" height="600" alt="" /><span style="font-size: small;">ARGの４つの型－物語と接する「時間」と「場所」が変わる</span></p>
<p></p>
<p>例えば『Project:;COLD』のようなリアルタイム型では、「明日はどうなるのだろう」と続きを待つ時間まで体験の一部になる。対して、パッケージ型や常設型は自分の生活に合わせて物語を始められ、リアルイベント型では「その場所へ足を運ぶ」こと自体が体験へと組み込まれる。吉野さんは現在、この「場所」を生かした周遊型ARGにも取り組んでいる。</p>
<p></p>
<p>「私たちが考えているのは、特定の日に参加するのではなく、好きなタイミングで地域を訪れて楽しめる周遊型ARGです。自治体などの周遊型謎解きには、景品やコンプリートを一つの動機にして街を巡ってもらうものもあります。私たちはそこに、物語の続きを知りたいから街を歩くという動機を加えたい。その結果として、土地の歴史や特徴を知り、地域への関心が深まる。そういう形を目指しています」（吉野さん）</p>
<p></p>
<p>同じ「街を歩く」という行動でも、指定された目的地を回るのと、物語の続きを求めて自ら足を運ぶのとでは、動機が異なる。「あの場所へ行って確かめたい」と思えた瞬間、街を歩くこと自体が物語の続きになり、普段なら通り過ぎる風景の見え方も変わっていく。</p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178778655617926100 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178778655617934000">体験した人が、次の参加者を呼ぶ</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178778656455084000 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178778656455059000">
<p>ARGをめぐる「参加」は、作品を体験して終わりとは限らない。体験した人がその面白さを発信し、それを見た別の人が次の参加者になることもある。</p>
<p></p>
<p>リー猫さんが、その接点として注目しているのがプレイ動画やライブ配信だ。</p>
<p></p>
<p>「ARGはネタバレとの相性が難しいコンテンツです。仕掛けを知ってしまえば、自分で体験する意味が変わってしまう作品もあります。それでも、配信を認め、収益化も可能にしている作品は多い。人気のインフルエンサーやVTuberがプレイすると、それを見た人が『自分もやってみたい』『次の作品はネタバレを見る前に参加したい』と思う。配信が、新しい参加者との接点になっている面はあると思います」（リー猫さん）</p>
<p></p>
<p>誰かが夢中になって調べ、考え、驚く姿そのものが、まだARGを体験したことのない人に、その面白さを伝えていく。その先には、作品を中心としたファンのつながりも生まれる。リー猫さんによると、現時点では、「ARGプレイヤー」という括りで横断的につながるより、作品やキャラクターを起点にコミュニティが生まれるケースが目立つという。</p>
<p></p>
<p>「ARGそのもののファンが一つの場所に集まるというより、特定の作品や、そこから生まれたキャラクターを中心に人が集まる形があります。ARGを起点に生まれたキャラクターがTikTokやYouTubeで活動し、そこから新しいファンが増えていく例もあります。ARGを体験した人だけに限らず、そこから生まれたコンテンツを通じて新しい人との関係も広がっていく。そうした広がり方は、今後さらに出てくると思います」（リー猫さん）</p>
<p></p>
<p>自分で調べ、考え、ときには実際に街を歩く。そうして物語に関わった時間が積み重なることで、体験を終えた後にも作品や登場人物への関心が続いていく。そして、その経験を誰かに伝えれば、今度はその人にとってのラビットホールになる可能性もある。</p>
<p></p>
<p>ARGで人を動かすのは、難解な謎や派手な仕掛けだけではない。「もっと知りたい」「確かめたい」「そこへ行ってみたい」。参加者の中に生まれた小さな動機を、無理なく次の行動へつなげていく。その積み重ねが、ARGならではの体験をつくっていく。</p>
<p></p>
<p>「もっと知りたい」を起点に行動を生む考え方は、企業のコミュニケーションにも応用できる。商品の特徴や会社の理念・歴史を知ってもらう、採用候補者に企業文化へ触れてもらう、地域への関心を実際の来訪につなげる。ARGの発想を生かすなら、企業が何を伝えたいかだけでなく、受け手がなぜそれを知りたくなるのかまで考える必要がある。</p>
<p></p>
<p>第4回では、PR、採用、地域活性化などの具体例から、企業がARGをどのように活用できるのかを取り上げる。</p>
<p><span style="font-weight: bolder;">▼吉野さんによるARGコラムも連載中！</span><br />
<a href="https://japanstep.jp/learn/category/223/">【連載】ARGが紡ぐ、新しいPRのカタチ</a></p>
<p><span style="font-weight: bolder;">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br />
<a href="https://japanstep.jp/" target="_self">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h3 class="cms-content-parts-sin178702203739759800 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178702203739763600">参考文献</h3>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178702200670694000" class="cms-content-parts-sin178702200670703000">
<p>『ARGガイド2024 ～過去の名作から『Project:;COLD』まで～』（エレメンツ工房、2024年）</p>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2330/">
<title>AI時代に問う「人間教育」。情熱の実践</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2330/</link>
<description>
予測困難で正解のない時代を迎え、教育現場には大きな変革が求められている。生成AIが膨大な知識を瞬時に処理する今、人間だからこそ発揮できる「主体的な意志」や「情熱」の価値がかつてなく高まっている。学校教育をいかにして実社会と結びつけ、社会的な価値を創造する若者を育てるのか。教育者たちが集い、次世代の探究学習と起業家教育のあり方を語り合う実践的なプログラムが始動した。（文＝JapanStep編集部）

「調べる」から「実践」へ。先タン2026の全貌

2026年7月、株式会社３ｉｎは「先タン（先生のための探究学習・起業家教育体験プログラム）」の2026年プログラムを開始したと発表した。学校などの教育現場を実社会と接続し、地域全体を学生の探究学習のフィールドとすることで、「教育の成果を社会的価値に結ぶ実践」を語り合う場である。
（引用元：PR TIMES）

本プログラムは同社が主催し、三菱みらい育成財団の助成、山口大学教育学部の共催、ならびに山口県と山口県教育委員会の後援を受けて幅広く展開されている。高校の教員を主な対象としながら、小中学校や大学の教員、教育を志す学生、さらに一般企業や行政関係者まで幅広いステークホルダーが参加する。教育を軸に地域の枠組みを超えたコミュニティを形成するのが大きな狙いだ。
（引用元：PR TIMES）

プログラムは年間4回にわたり、対面とオンラインを組み合わせて実施される。7月25日に開催された第1回目のキックオフプログラムでは、AI時代の人間証明を目的としたプロジェクトを手掛けた牧野友衛氏らが登壇し、AI時代における探究学習の意義を議論した。第2回以降も、武蔵野大学の伊藤羊一氏や哲学者の苫野一徳氏など、各分野のトップランナーが登壇。探究学習や起業家教育を「調べ学習」で終わらせず、事業アイデアとして実践化する可能性や、学習成果をどう評価して本質的な教育へとつなげるかについて、深い議論が展開される予定だ。
さらに、参加者の希望に応じて、起業家教育を実施する上での個別サポートもオンラインで提供される。第一線の先駆者たちとの対話を通じ、教育者自身が情熱をもって、新たな教育の実践へと踏み出すための基盤が用意されている。



地方の教育が未来を拓く。AI時代のまちづくり

今回のプログラムの意義は、AI時代における「地方の教育」が果たす役割の重要性を示すとともに、教育が「まちづくり」「ひとづくり」などの社会の価値に直結するという事実を明らかにした点にある。
現在、多くの地方都市では若者の流出が進み、地域社会の維持が困難になりつつある。この課題に対し、高校での「探究学習」の必修化は一つの転機となった。しかし現場の教員には、正解のない課題解決学習をどう指導すべきかという戸惑いもある。学生の仮説を実社会で試し、協力者を巻き込んで形にするには、学校という閉じた空間の中だけでは限界がある。
（引用元：PR TIMES）

だからこそ、教育者と地域の企業、行政が交わる場が不可欠なのだ。地域の大人たちが学生の挑戦を受け入れ、実社会の知見を提供する。この有機的な統合によって、若者の探究心は単なる「学習」から、地域に価値をもたらす「アクション」へと昇華する。大都市へ出ていく直前の若者たちが、自らの足で土地の課題に向き合い、大人たちと共に解決に挑む経験は、彼らの心に「市民としての誇り」を育むだろう。
そして、このプロセスを牽引する力こそが、人間にしか持てない「情熱」である。AIがいかに進化しようとも、自らテーマを設定し、困難な課題に向けて他者を巻き込みながら試行錯誤を繰り返す「主体的意志」を生み出すことはできない。地方から始まるこの人間教育の実践は、次世代のイノベーターを育み、日本全体をより創造的で力強い社会へと進化させていく一手となるはずだ。

</description>
<enclosure url="https://www.japanstep.jp/images/learn/2608_Release/260817_ningen/main.webp" type="image/jpeg" />
<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/34">キャリア</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-09-03T07:10:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178693279624321400" class="cms-content-parts-sin178693279624329100">
<p>予測困難で正解のない時代を迎え、教育現場には大きな変革が求められている。生成AIが膨大な知識を瞬時に処理する今、人間だからこそ発揮できる「主体的な意志」や「情熱」の価値がかつてなく高まっている。学校教育をいかにして実社会と結びつけ、社会的な価値を創造する若者を育てるのか。教育者たちが集い、次世代の探究学習と起業家教育のあり方を語り合う実践的なプログラムが始動した。（文＝JapanStep編集部）</p>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178693282357079400 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178693282357083300">「調べる」から「実践」へ。先タン2026の全貌</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178693281109144800" class="cms-content-parts-sin178693281109152900">
<p>2026年7月、株式会社３ｉｎは「先タン（先生のための探究学習・起業家教育体験プログラム）」の2026年プログラムを開始したと発表した。学校などの教育現場を実社会と接続し、地域全体を学生の探究学習のフィールドとすることで、「教育の成果を社会的価値に結ぶ実践」を語り合う場である。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260817_ningen/1.webp" width="900" height="497" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000165574.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>本プログラムは同社が主催し、三菱みらい育成財団の助成、山口大学教育学部の共催、ならびに山口県と山口県教育委員会の後援を受けて幅広く展開されている。高校の教員を主な対象としながら、小中学校や大学の教員、教育を志す学生、さらに一般企業や行政関係者まで幅広いステークホルダーが参加する。教育を軸に地域の枠組みを超えたコミュニティを形成するのが大きな狙いだ。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260817_ningen/2.webp" width="900" height="600" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000165574.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>プログラムは年間4回にわたり、対面とオンラインを組み合わせて実施される。7月25日に開催された第1回目のキックオフプログラムでは、AI時代の人間証明を目的としたプロジェクトを手掛けた牧野友衛氏らが登壇し、AI時代における探究学習の意義を議論した。第2回以降も、武蔵野大学の伊藤羊一氏や哲学者の苫野一徳氏など、各分野のトップランナーが登壇。探究学習や起業家教育を「調べ学習」で終わらせず、事業アイデアとして実践化する可能性や、学習成果をどう評価して本質的な教育へとつなげるかについて、深い議論が展開される予定だ。<br />
さらに、参加者の希望に応じて、起業家教育を実施する上での個別サポートもオンラインで提供される。第一線の先駆者たちとの対話を通じ、教育者自身が情熱をもって、新たな教育の実践へと踏み出すための基盤が用意されている。</p>
<div></div>
<p></p>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178693282664827000 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178693282664835200">地方の教育が未来を拓く。AI時代のまちづくり</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178693280854091000" class="cms-content-parts-sin178693280854100600">
<p>今回のプログラムの意義は、AI時代における「地方の教育」が果たす役割の重要性を示すとともに、教育が「まちづくり」「ひとづくり」などの社会の価値に直結するという事実を明らかにした点にある。<br />
現在、多くの地方都市では若者の流出が進み、地域社会の維持が困難になりつつある。この課題に対し、高校での「探究学習」の必修化は一つの転機となった。しかし現場の教員には、正解のない課題解決学習をどう指導すべきかという戸惑いもある。学生の仮説を実社会で試し、協力者を巻き込んで形にするには、学校という閉じた空間の中だけでは限界がある。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260817_ningen/3.webp" width="900" height="675" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000165574.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>だからこそ、教育者と地域の企業、行政が交わる場が不可欠なのだ。地域の大人たちが学生の挑戦を受け入れ、実社会の知見を提供する。この有機的な統合によって、若者の探究心は単なる「学習」から、地域に価値をもたらす「アクション」へと昇華する。大都市へ出ていく直前の若者たちが、自らの足で土地の課題に向き合い、大人たちと共に解決に挑む経験は、彼らの心に「市民としての誇り」を育むだろう。<br />
そして、このプロセスを牽引する力こそが、人間にしか持てない「情熱」である。AIがいかに進化しようとも、自らテーマを設定し、困難な課題に向けて他者を巻き込みながら試行錯誤を繰り返す「主体的意志」を生み出すことはできない。地方から始まるこの人間教育の実践は、次世代のイノベーターを育み、日本全体をより創造的で力強い社会へと進化させていく一手となるはずだ。</p>
<div></div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2372/">
<title>煙や停電もリアルに再現。コクヨの防災訓練はバーチャルで</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2372/</link>
<description>
在宅勤務と出社を組み合わせる働き方が定着した一方で、企業の防災現場には見えない死角が生じている。フリーアドレス化により誰がどこにいるか把握しにくくなり、従来の集合型避難訓練は参加率の低下に悩まされてきた。この現代的な課題に対し、エンターテインメントの世界で磨かれた技術を用いて、職場の安全を再構築する試みが始まった。ゲーム制作の知見が日本の働く現場をどう守り抜くのか、その可能性を捉える。（文＝JapanStep編集部）
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』



見慣れたオフィスを再現。ゲームエンジンで防災DX

2026年6月、XR技術を活用した開発を手掛ける株式会社マンカインドゲームズは、文具・オフィス家具大手のコクヨ株式会社と共同でバーチャル防災訓練システムを開発し、コクヨの東京品川オフィス「THE CAMPUS」へ導入したと発表した。
（引用元：PR TIMES）

コクヨでは、社員が働く場所を自由に選ぶABWの推進に伴い、出社率のばらつきやフリーアドレス化が進んでいた。その結果、消防法で義務付けられた自衛消防組織の担当者が有事の際に不在となるリスクが高まり、全員を集める従来の避難訓練の実施が困難になるという課題を抱えていた。
（引用元：PR TIMES）

両社が約3カ月かけて構築したシステムは、普段見慣れた品川オフィスを3Dスキャンで緻密に再現し、既存のパソコン上で動作する。大きな特長は、リアルな訓練では危険を伴う停電や煙の充満、さらには防火シャッターが下りて平時の避難ルートが塞がれた状態など、実際の災害時にしか発生しない過酷な状況を安全に体験できる点にある。
（引用元：PR TIMES）

専用のハードウエアを必要としないため、在宅勤務中の社員であっても自宅から訓練に参加することが可能だ。同年5月末には新入・中途社員を対象としたハイブリッド避難訓練が実施され、東京消防庁の視察も行われた。ゲーム開発で培われた空間表現力と、東京消防庁との共同開発で得たノウハウが結集し、企業の防災体制を実効性の高いものへと刷新している。


エンタメ技術が社会を支える。スタートアップと大企業の共創

今回の取り組みは、単なる避難訓練のデジタル化にとどまらず、エンターテインメント領域で培われた高度な技術が、日本企業の安全基盤を直接的に強化する手段となり得ることを明確に示している。
長年、ゲームエンジンや3D空間生成といった技術は、主に娯楽の文脈で発展してきた。しかし、現実世界をミリ単位でデジタル上に再現できるその描写力とシミュレーション能力は、複雑化する社会課題を解決するための強力な武器となる。現実ではコストや安全上の理由から実施できない最悪のシナリオを仮想空間で何度でも再現し、全社員が当事者意識を持って体験できる環境は、従来の紙のマニュアルや一形式的な避難訓練では決して得られない価値だ。
さらに重要なのは、柔軟な発想を持つ技術系スタートアップと、自社の働き方改革を推進する大企業がタッグを組み、現場の課題に即したソリューションを作り上げたプロセスである。大企業の持つリアルなオフィス空間と運用の課題に対して、スタートアップの持つスピード感あふれる開発力が組み合わさることで、実効性の高いシステムが短期間で結実した。こうした共創の形こそが、停滞しがちな日本の大企業にイノベーションを巻き起こす原動力となるだろう。
今後はオフィスにとどまらず、製造工場や大規模な物流倉庫、商業施設など、より避難経路が複雑な現場への展開も期待されている。
娯楽の領域で磨かれた日本のクリエイティブな技術が、働く人々の命を守る堅牢なインフラへと姿を変えていく。時代に合わせた働き方の進化とともに、防災のあり方もまたアップデートされていく。先進的なテクノロジーと企業の共創が、日本の社会全体をより安全でしなやかな構造へと塗り替えていくはずだ。
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</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/32">テクノロジー</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-09-02T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178814004698396300" class="cms-content-parts-sin178814004698404300">
<p>在宅勤務と出社を組み合わせる働き方が定着した一方で、企業の防災現場には見えない死角が生じている。フリーアドレス化により誰がどこにいるか把握しにくくなり、従来の集合型避難訓練は参加率の低下に悩まされてきた。この現代的な課題に対し、エンターテインメントの世界で磨かれた技術を用いて、職場の安全を再構築する試みが始まった。ゲーム制作の知見が日本の働く現場をどう守り抜くのか、その可能性を捉える。（文＝JapanStep編集部）</p>
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<p></p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178814007626960600 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178814007626964300">見慣れたオフィスを再現。ゲームエンジンで防災DX</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178814006795197700" class="cms-content-parts-sin178814006795203800">
<p>2026年6月、XR技術を活用した開発を手掛ける株式会社マンカインドゲームズは、文具・オフィス家具大手のコクヨ株式会社と共同でバーチャル防災訓練システムを開発し、コクヨの東京品川オフィス「THE CAMPUS」へ導入したと発表した。</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260831_kemuri/1.webp" width="900" height="473" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000100035.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>コクヨでは、社員が働く場所を自由に選ぶABWの推進に伴い、出社率のばらつきやフリーアドレス化が進んでいた。その結果、消防法で義務付けられた自衛消防組織の担当者が有事の際に不在となるリスクが高まり、全員を集める従来の避難訓練の実施が困難になるという課題を抱えていた。</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260831_kemuri/2.webp" width="900" height="542" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000100035.html" style="font-size: 1.6rem;"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>両社が約3カ月かけて構築したシステムは、普段見慣れた品川オフィスを3Dスキャンで緻密に再現し、既存のパソコン上で動作する。大きな特長は、リアルな訓練では危険を伴う停電や煙の充満、さらには防火シャッターが下りて平時の避難ルートが塞がれた状態など、実際の災害時にしか発生しない過酷な状況を安全に体験できる点にある。</p>
<p><img src="/images/learn/2609_Release/260831_kemuri/3.webp" width="900" height="425" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000100035.html" style="font-size: 1.6rem;"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>専用のハードウエアを必要としないため、在宅勤務中の社員であっても自宅から訓練に参加することが可能だ。同年5月末には新入・中途社員を対象としたハイブリッド避難訓練が実施され、東京消防庁の視察も行われた。ゲーム開発で培われた空間表現力と、東京消防庁との共同開発で得たノウハウが結集し、企業の防災体制を実効性の高いものへと刷新している。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178814007906120500 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178814007906127800">エンタメ技術が社会を支える。スタートアップと大企業の共創</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178814006547103300" class="cms-content-parts-sin178814006547112200">
<p>今回の取り組みは、単なる避難訓練のデジタル化にとどまらず、エンターテインメント領域で培われた高度な技術が、日本企業の安全基盤を直接的に強化する手段となり得ることを明確に示している。<br />
長年、ゲームエンジンや3D空間生成といった技術は、主に娯楽の文脈で発展してきた。しかし、現実世界をミリ単位でデジタル上に再現できるその描写力とシミュレーション能力は、複雑化する社会課題を解決するための強力な武器となる。現実ではコストや安全上の理由から実施できない最悪のシナリオを仮想空間で何度でも再現し、全社員が当事者意識を持って体験できる環境は、従来の紙のマニュアルや一形式的な避難訓練では決して得られない価値だ。<br />
さらに重要なのは、柔軟な発想を持つ技術系スタートアップと、自社の働き方改革を推進する大企業がタッグを組み、現場の課題に即したソリューションを作り上げたプロセスである。大企業の持つリアルなオフィス空間と運用の課題に対して、スタートアップの持つスピード感あふれる開発力が組み合わさることで、実効性の高いシステムが短期間で結実した。こうした共創の形こそが、停滞しがちな日本の大企業にイノベーションを巻き起こす原動力となるだろう。<br />
今後はオフィスにとどまらず、製造工場や大規模な物流倉庫、商業施設など、より避難経路が複雑な現場への展開も期待されている。<br />
娯楽の領域で磨かれた日本のクリエイティブな技術が、働く人々の命を守る堅牢なインフラへと姿を変えていく。時代に合わせた働き方の進化とともに、防災のあり方もまたアップデートされていく。先進的なテクノロジーと企業の共創が、日本の社会全体をより安全でしなやかな構造へと塗り替えていくはずだ。</p>
<p><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</strong><br />
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<p></p>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2363/">
<title>AIネイティブ世代が拓く未来。学生リーダーズ大賞、最終審査の日にちが迫る</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/09/2363/</link>
<description>
大学や専門機関で学ぶ学生たちは、どのようにAIと向き合い、自らの研究や学習に活かしているのか。単なる効率化のツールにとどまらず、新しい発見や洞察を生み出すパートナーとしてAIを使いこなす若き才能を発掘するアワードが開催されている。理系・文系を問わず、次世代のリーダーたちが示す実践的なAI活用のアイデアから、日本の未来を底上げする若き力の現在地を探る。（文＝JapanStep編集部）
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AIを研究や学習に活かす驚きのアイデアを。最終審査は9月29日

2026年6月、株式会社日経BPは、AIを活用した優れた研究や学習を表彰する「学生AIリーダーズ大賞」の募集を開始した。大学院、大学、高等専門学校の学生を対象とした本アワードは同年8月20日にエントリーを締め切り、現在は9月29日に開かれる最終審査会に向けて選考が進められている。

本アワードは「自然科学部門（理系）」と「社会科学部門（文系）」の2部門で構成される。自然科学部門では、既存のLLMを実験データで追加学習させた高精度の予測モデル開発などが想定される。社会科学部門では、「崩し字」識別AIを用いた古文書分析や、LLMとの壁打ちによる消費者アンケートのブラッシュアップなど、従来は困難だった規模や視点での研究が対象となる。
（引用元：PR TIMES）

各部門の最優秀賞には50万円、優秀賞には20万円が授与され、9月29日に東京国際フォーラムで開催される「未来をつくるテクノロジー展 日経クロステックNEXT 東京 2026」の会場内で、最終審査会と授賞式が行われる。

審査基準で目を引くのは、単なる「AI活用の目新しさ」だけを評価しない点だ。社会へのインパクトに加え、AIの問題点や限界を正しく理解する「批判的な理解度」や研究倫理の遵守も問われる。アイデアや審査の模様は同社のメディアなどで紹介され、若き才能の活躍が広く社会へ発信される。


文理の垣根を超える若き知性が、次の日本社会をつくる

次世代の若者たちがどのようにテクノロジーを使いこなし、社会と結びつけていくのか。今回のアワードは、これからの日本が育成すべき人材の輪郭を明確に示している。

注目すべきは、理系だけでなく文系の社会科学部門が設けられ、等しく評価される点である。AI技術そのものを開発するエンジニアリングの力はもちろん重要だが、それと同じくらい、人文・社会学的な視点から「AIをどう使いこなし、社会の課題を解決するか」を構想する力が求められている。古文書の解析やマーケティング調査への応用といった文系分野での実践は、AIがあらゆる学問や実務を拡張する共通のインフラになったことを証明している。

さらに、審査基準に「AIに対する批判的な理解度」が盛り込まれている点も実践的だ。生成AIは時に不正確な情報を出力するリスクや、倫理的な課題をはらむ。出力結果を鵜呑みにせず、その限界を正しく認識し、人間の知識と掛け合わせてコントロールするリテラシーこそが、真の「AI活用能力」と言えるだろう。

日本のビジネス現場では今、AIの業務適用に試行錯誤する企業が多い。そんな中、学生時代から文理の枠を超えてAIを相棒とし、倫理観を持って高度な研究に取り組む若き世代は、社会に出た際に強力な即戦力となる。彼らが持つ、AIネイティブとしての感覚は、硬直化した組織に新しい風を吹き込み、旧来の業務プロセスを根本から変革するポテンシャルを秘めている。

最新テクノロジーを使いこなし、独自の視点で社会に価値を生み出す若き才能たち。彼らの実践的な学びと挑戦を称え、支援する仕組みが定着すれば、日本の産業は再び力強い活力を得るはずだ。次世代のリーダーたちが示す柔軟な発想が、未来の日本を牽引していく。
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』

</description>
<enclosure url="https://www.japanstep.jp/images/learn/2608_Release/260827_gakusei/main.webp" type="image/jpeg" />
<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/33">スタートアップ</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-09-01T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178779706202045900" class="cms-content-parts-sin178779706202053000">
<p>大学や専門機関で学ぶ学生たちは、どのようにAIと向き合い、自らの研究や学習に活かしているのか。単なる効率化のツールにとどまらず、新しい発見や洞察を生み出すパートナーとしてAIを使いこなす若き才能を発掘するアワードが開催されている。理系・文系を問わず、次世代のリーダーたちが示す実践的なAI活用のアイデアから、日本の未来を底上げする若き力の現在地を探る。（文＝JapanStep編集部）</p>
<p><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</strong><br />
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</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178779708603260300 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178779708603264100">AIを研究や学習に活かす驚きのアイデアを。最終審査は9月29日</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178779707799885000" class="cms-content-parts-sin178779707799892500">
<p>2026年6月、株式会社日経BPは、AIを活用した優れた研究や学習を表彰する「学生AIリーダーズ大賞」の募集を開始した。大学院、大学、高等専門学校の学生を対象とした本アワードは同年8月20日にエントリーを締め切り、現在は9月29日に開かれる最終審査会に向けて選考が進められている。</p>
<p></p>
<p>本アワードは「自然科学部門（理系）」と「社会科学部門（文系）」の2部門で構成される。自然科学部門では、既存のLLMを実験データで追加学習させた高精度の予測モデル開発などが想定される。社会科学部門では、「崩し字」識別AIを用いた古文書分析や、LLMとの壁打ちによる消費者アンケートのブラッシュアップなど、従来は困難だった規模や視点での研究が対象となる。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260827_gakusei/1.webp" width="900" height="365" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000309.000041279.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>各部門の最優秀賞には50万円、優秀賞には20万円が授与され、9月29日に東京国際フォーラムで開催される「未来をつくるテクノロジー展 日経クロステックNEXT 東京 2026」の会場内で、最終審査会と授賞式が行われる。</p>
<p></p>
<p>審査基準で目を引くのは、単なる「AI活用の目新しさ」だけを評価しない点だ。社会へのインパクトに加え、AIの問題点や限界を正しく理解する「批判的な理解度」や研究倫理の遵守も問われる。アイデアや審査の模様は同社のメディアなどで紹介され、若き才能の活躍が広く社会へ発信される。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178779709010279000 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178779709010286500">文理の垣根を超える若き知性が、次の日本社会をつくる</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178779707539640400" class="cms-content-parts-sin178779707539649100">
<p>次世代の若者たちがどのようにテクノロジーを使いこなし、社会と結びつけていくのか。今回のアワードは、これからの日本が育成すべき人材の輪郭を明確に示している。</p>
<p></p>
<p>注目すべきは、理系だけでなく文系の社会科学部門が設けられ、等しく評価される点である。AI技術そのものを開発するエンジニアリングの力はもちろん重要だが、それと同じくらい、人文・社会学的な視点から「AIをどう使いこなし、社会の課題を解決するか」を構想する力が求められている。古文書の解析やマーケティング調査への応用といった文系分野での実践は、AIがあらゆる学問や実務を拡張する共通のインフラになったことを証明している。</p>
<p></p>
<p>さらに、審査基準に「AIに対する批判的な理解度」が盛り込まれている点も実践的だ。生成AIは時に不正確な情報を出力するリスクや、倫理的な課題をはらむ。出力結果を鵜呑みにせず、その限界を正しく認識し、人間の知識と掛け合わせてコントロールするリテラシーこそが、真の「AI活用能力」と言えるだろう。</p>
<p></p>
<p>日本のビジネス現場では今、AIの業務適用に試行錯誤する企業が多い。そんな中、学生時代から文理の枠を超えてAIを相棒とし、倫理観を持って高度な研究に取り組む若き世代は、社会に出た際に強力な即戦力となる。彼らが持つ、AIネイティブとしての感覚は、硬直化した組織に新しい風を吹き込み、旧来の業務プロセスを根本から変革するポテンシャルを秘めている。</p>
<p></p>
<p>最新テクノロジーを使いこなし、独自の視点で社会に価値を生み出す若き才能たち。彼らの実践的な学びと挑戦を称え、支援する仕組みが定着すれば、日本の産業は再び力強い活力を得るはずだ。次世代のリーダーたちが示す柔軟な発想が、未来の日本を牽引していく。</p>
<p><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</strong><br />
<a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
<div></div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/08/2362/">
<title>かざして繋がる。滝上町公式ファンカード</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/08/2362/</link>
<description>
ふるさと納税や観光誘致に注力する自治体が増加する一方で、多くの地方では「返礼品を送って終わり」「一度訪れて終わり」という一過性の関係にとどまり、中長期的な関係人口の創出へ結びつけられないという課題を抱えている。専用アプリのインストールや紙のパンフレット配布だけでは、利用者の日常に定着する継続的な情報発信を維持することが難しかったためだ。
こうした地域の課題に対し、手元に残るカードとデジタル技術を融合させた新たなアプローチが動き出した。2026年6月、北海道滝上町観光協会が発行する自治体公式ファンカードに、SBIトレーサビリティ株式会社のサービス「SHIMENAWA（しめなわ）」が採用された。スマートフォンをかざすだけで町のリアルタイムな情報に触れられる仕組みだ。この手軽な接点づくりは、地方自治体が継続的なファンコミュニティを育てるための強力な足がかりとなるだろう。（文＝JapanStep編集部）
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かざすだけで最新情報へ。NFCとブロックチェーンが拓く情報接点

2026年6月5日、SBIトレーサビリティは、北海道の一般社団法人滝上町観光協会が発行する自治体公式ファンカード「TAKINOUE FUN CARD 2026」において、同社のトレーサビリティ・サービス「SHIMENAWA」が採用されたことを発表した。（引用元：PR TIMES）

本カードは、ふるさと納税の寄附者や実際に滝上町を訪れた人限定で配布される特別な一枚だ。最大の特徴は、株式会社Uni Tagと共同開発したロゴ入りの専用NFCタグが内蔵されている点にある。カメラで読み取るQRコードや専用アプリのインストールを不要とし、使い慣れたスマートフォンをかざすだけで「SHIMENAWA」を通じて滝上町のデジタルコンテンツへスムーズにアクセスできる。
（引用元：PR TIMES）

さらに、アクセス先のコンテンツはカード自体を更新することなく変更可能となっている。芝ざくら滝上公園における芝ざくらの開花状況をはじめとする観光情報やイベント情報、町の様子が月次で更新されるほか、町の概要や地域産品の紹介といったコンテンツも順次追加される予定だ。

（引用元：PR TIMES）

加えて、耐改ざん性に優れたブロックチェーンとNFC技術を組み合わせることでカードの真正性や固有IDを一元管理しつつ、手元のカードを「町と常につながるリアルタイムな情報窓口」として機能させている点も大きな特徴といえるだろう。



一過性の寄附から継続的な絆へ。地域と人をつなぐ関係人口の土台

手元にある物理的なカードを入り口に最新情報を届ける滝上町観光協会の挑戦は、パンフレットなどの「一方的な広報」を脱し、生活者と町が継続的につながり合う「双方向の接点づくり」を再定義する試みと言えるだろう。

人口減少や高齢化が進む地方において、ふるさと納税や観光を通じた関係構築の難しさは根深い課題であった。しかし、手元に残るカードに最新のデジタル情報を重ね合わせることで、一度きりだったはずの接点を日常的なコミュニケーションへと昇華させられる。生活者がふとした瞬間にスマートフォンをかざし、町の息吹を感じ取り続けられる体験は、従来の施策にはなかった継続的なエンゲージメントという価値を生み出していると言えるだろう。

さらに、大掛かりなシステム導入や煩雑な会員登録を省いたシンプルな設計は、自治体と生活者双方の負担を最小限に抑える。過度なコストをかけることなく、寄附者を継続的な関係人口へと育て、将来の再来訪や移住へとつなげていくこのアプローチは、限られたリソースで地方創生に挑む全国の小規模自治体にとって再現性の高い解となるはずだ。

地域のDXは「大規模なインフラ構築」から、「生活者の日常に寄り添う自然な接点づくり」へと歩みを進めた。SBIトレーサビリティと滝上町観光協会が進めるこの取り組みは、地域と都市部の人々が中長期的につながり続けるための確かな土台となるはずだ。
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』

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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
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<dc:date>2026-08-31T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178779491424913100" class="cms-content-parts-sin178779491424920200">
<p>ふるさと納税や観光誘致に注力する自治体が増加する一方で、多くの地方では「返礼品を送って終わり」「一度訪れて終わり」という一過性の関係にとどまり、中長期的な関係人口の創出へ結びつけられないという課題を抱えている。専用アプリのインストールや紙のパンフレット配布だけでは、利用者の日常に定着する継続的な情報発信を維持することが難しかったためだ。<br />
こうした地域の課題に対し、手元に残るカードとデジタル技術を融合させた新たなアプローチが動き出した。2026年6月、北海道滝上町観光協会が発行する自治体公式ファンカードに、SBIトレーサビリティ株式会社のサービス「SHIMENAWA（しめなわ）」が採用された。スマートフォンをかざすだけで町のリアルタイムな情報に触れられる仕組みだ。この手軽な接点づくりは、地方自治体が継続的なファンコミュニティを育てるための強力な足がかりとなるだろう。（文＝JapanStep編集部）</p>
<p><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</strong><br />
<a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178779493163339000 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178779493163345500">かざすだけで最新情報へ。NFCとブロックチェーンが拓く情報接点</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178779492018705300" class="cms-content-parts-sin178779492018712700">
<p>2026年6月5日、SBIトレーサビリティは、北海道の一般社団法人滝上町観光協会が発行する自治体公式ファンカード「TAKINOUE FUN CARD 2026」において、同社のトレーサビリティ・サービス「SHIMENAWA」が採用されたことを発表した。<img src="/images/learn/2608_Release/260827_kazashite/1.webp" width="900" height="302" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000100112.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>本カードは、ふるさと納税の寄附者や実際に滝上町を訪れた人限定で配布される特別な一枚だ。最大の特徴は、株式会社Uni Tagと共同開発したロゴ入りの専用NFCタグが内蔵されている点にある。カメラで読み取るQRコードや専用アプリのインストールを不要とし、使い慣れたスマートフォンをかざすだけで「SHIMENAWA」を通じて滝上町のデジタルコンテンツへスムーズにアクセスできる。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260827_kazashite/2.webp" width="900" height="644" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000100112.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>さらに、アクセス先のコンテンツはカード自体を更新することなく変更可能となっている。芝ざくら滝上公園における芝ざくらの開花状況をはじめとする観光情報やイベント情報、町の様子が月次で更新されるほか、町の概要や地域産品の紹介といったコンテンツも順次追加される予定だ。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/2608_Release/260827_kazashite/main.webp" width="600" height="372" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000100112.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>加えて、耐改ざん性に優れたブロックチェーンとNFC技術を組み合わせることでカードの真正性や固有IDを一元管理しつつ、手元のカードを「町と常につながるリアルタイムな情報窓口」として機能させている点も大きな特徴といえるだろう。</p>
<div></div>
<p></p>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178779493914910500 cparts-editsite--mainttl cparts-id002" id="cms-editor-textarea-sin178779493914918900">一過性の寄附から継続的な絆へ。地域と人をつなぐ関係人口の土台</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178779491732258800" class="cms-content-parts-sin178779491732269300">
<p>手元にある物理的なカードを入り口に最新情報を届ける滝上町観光協会の挑戦は、パンフレットなどの「一方的な広報」を脱し、生活者と町が継続的につながり合う「双方向の接点づくり」を再定義する試みと言えるだろう。</p>
<p></p>
<p>人口減少や高齢化が進む地方において、ふるさと納税や観光を通じた関係構築の難しさは根深い課題であった。しかし、手元に残るカードに最新のデジタル情報を重ね合わせることで、一度きりだったはずの接点を日常的なコミュニケーションへと昇華させられる。生活者がふとした瞬間にスマートフォンをかざし、町の息吹を感じ取り続けられる体験は、従来の施策にはなかった継続的なエンゲージメントという価値を生み出していると言えるだろう。</p>
<p></p>
<p>さらに、大掛かりなシステム導入や煩雑な会員登録を省いたシンプルな設計は、自治体と生活者双方の負担を最小限に抑える。過度なコストをかけることなく、寄附者を継続的な関係人口へと育て、将来の再来訪や移住へとつなげていくこのアプローチは、限られたリソースで地方創生に挑む全国の小規模自治体にとって再現性の高い解となるはずだ。</p>
<p></p>
<p>地域のDXは「大規模なインフラ構築」から、「生活者の日常に寄り添う自然な接点づくり」へと歩みを進めた。SBIトレーサビリティと滝上町観光協会が進めるこの取り組みは、地域と都市部の人々が中長期的につながり続けるための確かな土台となるはずだ。</p>
<p><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！<br />
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<div></div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/08/2342/">
<title>ARGはなぜ今、再び注目されるのか？海外と日本で変わる“遊び方”と“売り方”【連載】ARGの基礎知識（第2回）</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/08/2342/</link>
<description> 現実世界に物語への入口をつくり、参加者自身がその当事者となるARG（Alternate Reality Game／代替現実ゲーム）。本連載では、その仕組みと魅力を捉えながら、ビジネスへの応用を考える。第1回では、「ラビットホール」や&#8220;自分自身のまま参加する&#8221;という特徴から、物語が&#8220;自分ごと&#8221;になる理由を紹介した。第2回では、企業プロモーションとともに発展した海外のARGと、日本で「ARGそのものを買う」という楽しみ方が生まれた背景をたどる。（文＝JMP総合プロデューサー長谷川浩和）▼「ARGの基礎知識」連載一覧 ▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！ 挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』 お話を聞いたのは&#8230;





環境ミステリーレーベル MARGINE
合同会社 未来アクセラレート 代表　吉野 渉さん
地域とARGの連携を掲げ、ARGの企画・制作に取り組む。『Project:;COLD』との出会いをきっかけにARGに魅了され、自らもARG制作に乗り出す。現在はARGレーベル「MARGINE」を通じて、地域とARGをつなぐ取り組みを進めている。JapanStepにてコラム「ARGが紡ぐ、新しいPRのカタチ」を連載中。





ARGウォッチャー・謎解き制作者
リー猫さん
MARGINE全作品の謎解きを手がける。自ら作るだけでなく、noteやXで国内ARG作品のレビューや定期的な動向分析を発信し続けている。「ARGコンテスト2026」（虚構界隈主催）特別審査員。




映画PRから作品世界を広げる仕掛けへ

ARGは、その初期から映画やゲームなどのプロモーションと深く結びついてきた。第1回で紹介した『The Beast』も、映画『A.I.』のプロモーションとして生まれた代表例である。その後、海外では作品世界を現実へ広げる手法として、さまざまなARGが展開されてきた。

海外のARGについて、吉野さんは言語の壁もあって実際に体験できている作品は限られるとしたうえで、次のように話す。

「事例を見る限り、企業や作品のPRに活用されてきたものが多い印象です。規模が大きくなれば相応の予算も必要になるため、継続して展開する難しさもある。以前に比べ、大型のARGは少なくなっているのではないかと感じています」（吉野さん）

リー猫さんが近年注目しているのが、既存のビデオゲームとARGを組み合わせる事例だ。

「最近の海外では、ビデオゲームの隠し要素や追加コンテンツとしてARGを使う事例をよく見ます。ベースとなるゲームがあり、その世界観を広げたり、隠されたコンテンツへたどり着いたりするためにARGを解いていく。プロモーションだけでなく、既存のゲームやIPをさらに楽しむための仕掛けとして使われています。

海外では、同じゲームが好きな人たちが集まり、一つのARGを協力して解いていく形が多い印象です。誰かが情報を見つけて共有し、別の人がその意味を読み解く。一人で完結するというより、コミュニティで協力しながら進める遊び方が多いと思います」（リー猫さん）

複数のメディアに情報が散らばるARGでは、規模が大きくなるほど、一人ですべてを追うことは難しくなる。参加者同士が情報を持ち寄り、協力して物語を進めるスタイルは、こうしたARGの構造とも相性がよい。




&#8220;ゲームではない&#8221;ARGをどう売るのか

日本でも2000年代後半から、『RYOMA the Secret Story』やトヨタのVitzを題材とした「盗まれたテディベアを取り戻せ！」など、企業やコンテンツとARGを組み合わせる試みが生まれた。しかし、個々の作品がつくられる一方で、ARGそのものを継続的に楽しむ市場が育ったとは言い難かった。

一般的なゲームであれば、内容や価格を示し、「遊ぶもの」として販売できる。ARGでは、作品であることをどこまで明かすかが、売り方そのものに関わってくる。第1回で紹介したラビットホールのように、日常の中に物語への入口を置くほど、体験を事前に説明することは難しくなる。

ARGでは、「This Is Not A Game（これはゲームではない）」という考え方も長く重視されてきた。作品であることを前面に出さず、現実の裏側で本当に何かが起きているかのように感じさせる。そのリアリティが没入感を支える一方、商品化とは相反する面もある。

入口を大きく宣伝すれば、日常の中で物語に出会う感覚は薄れる。内容を詳しく説明すれば、仕掛けを先に明かすことにもなる。反対に何も説明しなければ、参加者を集めることも、料金を支払ってもらうことも難しい。日本のARGにとって、集客と収益化は長く課題の一つだった。

2020年に始まった『Project:;COLD』は、それまでARGを知らなかった吉野さんとリー猫さんを、この世界へ引き込んだ作品でもある。そして近年、日本では「ARGそのものを買う」という選択肢も生まれている。



「ARGです」と明かして売る

リー猫さんが、日本のARGの流れを語るうえで挙げるのが第四境界である。「これはARGです」と明示し、体験そのものを商品として販売している。

「物を購入したところから物語が始まる作品は以前にもありましたが、それを『ARGです』と明確に伝えて販売するケースは多くなかったと思います。ARGには『This Is Not A Game』という文化がありましたが、第四境界は『これは私たちが作ったARGです』と明言して販売した。参加者もARGだと理解したうえで手に取り、それでも物語を楽しめる。この状況が生まれたことは大きな変化だと思います」（リー猫さん）

作品であることを知っていても、届いた物を手にし、Webサイトを調べ、人物や出来事を追ううちに物語へ入り込んでいく。ARGだと知っていることは、必ずしも没入を妨げない。

従来の企業プロモーション型では、ARGは映画やゲーム、商品そのものへの関心を高める手段として使われることが多かった。これに対し、パッケージ型ではARGの体験そのものが購入対象になる。

パッケージ型は、リアルタイムの進行に合わせる必要がなく、一人でも好きなタイミングで始められる。もちろん、日本にはリアルタイム型やイベント型も存在するが、「ARGだと分かったうえで購入し、自分のペースで楽しむ」という選択肢が加わったことで、ARGそのものを商品として届ける形も生まれた。



売っているのは&#8220;物語への入口&#8221;

第四境界の商品を見て、吉野さんが注目したのは、購入者の手元に届く&#8220;物&#8221;だった。

「第四境界は何を販売しているのかと考えたとき、『ラビットホール』を販売しているのではないかと思いました。物語への入口になるキーアイテムをつくり、それ自体を商品として届けている。手元に届いた物そのものが物語の世界とつながっている点が、特徴だと感じています」（吉野さん）

吉野さんが例に挙げるのが、第四境界の『人のワンルーム』である。

「『人のワンルーム』では、鍵を模したアイテムが実際に届きます。単なる小道具ではなく、その物自体に物語への入口としての意味を持たせている。現実に存在する物とフィクションをつなぐという意味で、ARGの商品設計として参考になると思います」（吉野さん）

パッケージ型ARGでは、謎解きキットやストーリーだけでなく、現実から物語へ踏み込む&#8220;入口&#8221;そのものが商品になる。
人のワンルーム


MARGINEの販売実績やXのアナリティクスを見ると、女性が多く、中でも20代が目立つという。ただ、若い層がARGに惹かれる理由について、吉野さんは「まだ明確な答えは持っていない」と話す。

「なぜ今、若い世代にARGが支持されているのか、私自身もまだ明確な答えは持っていません。ただ、MARGINEでは20代の方にも、決して安くはない作品を購入していただいています。対価を払ってでも体験したいと思ってもらえていることには、手応えを感じています」（吉野さん）&#160;
MARGINEのポストアナリティクス画面

偶然ラビットホールを見つけるだけでなく、自ら選び、購入し、好きな時間に物語へ入る。日本のARGには、「ARGそのものに対価を払う」という選択肢が加わった。かつてとは、遊び方だけでなく、届け方や売り方も変わっている。

ただ、商品を手にしただけで、参加者が自ら調べ、読み、行動してくれるわけではない。第3回では、『人の財布』などの事例から、参加者が思わず行動したくなるARGの体験設計を取り上げる。
▼吉野さんによるARGコラムも連載中！
【連載】ARGが紡ぐ、新しいPRのカタチ
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』



参考文献

『ARGガイド2024 ～過去の名作から『Project:;COLD』まで～』（エレメンツ工房、2024年）
</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/35">カルチャー</dc:category>
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<dc:date>2026-08-28T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178701477802785100" class="cms-content-parts-sin178701477802793000"><p><a href="https://japanstep.jp/learn/category/234/" rel="otherurl"><img src="/images/learn/2608_Release/260821_arg2/AGR-2_02.webp" width="1200" height="744" alt="" /></a></p> <p>現実世界に物語への入口をつくり、参加者自身がその当事者となるARG（Alternate Reality Game／代替現実ゲーム）。本連載では、その仕組みと魅力を捉えながら、ビジネスへの応用を考える。<a href="https://japanstep.jp/learn/2026/08/2333/">第1回</a>では、「ラビットホール」や&#8220;自分自身のまま参加する&#8221;という特徴から、物語が&#8220;自分ごと&#8221;になる理由を紹介した。第2回では、企業プロモーションとともに発展した海外のARGと、日本で「ARGそのものを買う」という楽しみ方が生まれた背景をたどる。（文＝JMP総合プロデューサー長谷川浩和）</p><p>▼<a href="https://japanstep.jp/learn/category/234/">「ARGの基礎知識」連載一覧</a></p> <p><span style="font-weight: bolder;">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br /> <a href="https://japanstep.jp/" target="_self">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p> <p style="text-align: center;"><strong>お話を聞いたのは&#8230;</strong></p></div>
<div class="cms-content-parts-sin178701488397927300 box cparts-id411--01 lay-margin-b--3" col-flex="1-2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-6 lay-col12-lg-6">
<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-margin-b--1"><img id="cms-editor-image-sin178701488397933300" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="" src="/images/learn/2608_Release/260818_ARG/yoshino.webp" width="330" /></div>
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child cms-easy-edit" id="cms-editor-minieditor-sin178701488397933800">
<p style="text-align: center;"><strong>環境ミステリーレーベル MARGINE<br />
合同会社 未来アクセラレート 代表　吉野 渉さん</strong></p>
<p class="MsoNormal">地域と<span lang="EN">ARG</span>の連携を掲げ、<span lang="EN">ARG</span>の企画・制作に取り組む。『<span lang="EN">Project:;COLD</span>』との出会いをきっかけに<span lang="EN">ARG</span>に魅了され、自らも<span lang="EN">ARG</span>制作に乗り出す。現在は<span lang="EN"><w:sdt sdttag="goog_rdk_0" id="-209643526"><w:sdt sdttag="goog_rdk_1" id="-570179261">ARG</w:sdt></w:sdt></span>レーベル「<span lang="EN">MARGINE</span>」を通じて、地域と<span lang="EN">ARG</span>をつなぐ取り組みを進めている。JapanStepにてコラム<a href="https://japanstep.jp/learn/category/223/">「ARGが紡ぐ、新しいPRのカタチ」</a>を連載中。<span lang="EN"><o:p></o:p></span></p>
</div>
</div>
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-6 lay-col12-lg-6">
<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-margin-b--1"><img id="cms-editor-image-sin178701488397933900" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="リー猫さんプロフィール" src="/images/learn/2608_Release/260818_ARG/images20260818095927.webp" width="330" /></div>
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child cms-easy-edit" id="cms-editor-minieditor-sin178701488397934200">
<p style="text-align: center;"><strong>ARGウォッチャー・謎解き制作者</strong><strong><br />
リー猫さん</strong></p>
<p style="text-align: left;">MARGINE全作品の謎解きを手がける。自ら作るだけでなく、noteやXで国内ARG作品のレビューや定期的な動向分析を発信し続けている。「ARGコンテスト2026」（虚構界隈主催）特別審査員。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178702113390064300 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178702113390073700">映画PRから作品世界を広げる仕掛けへ</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178701482857610700" class="cms-content-parts-sin178701482857647000">
<p>ARGは、その初期から映画やゲームなどのプロモーションと深く結びついてきた。<a href="https://japanstep.jp/learn/2026/08/2333/">第1回</a>で紹介した『The Beast』も、映画『A.I.』のプロモーションとして生まれた代表例である。その後、海外では作品世界を現実へ広げる手法として、さまざまなARGが展開されてきた。</p>
<p></p>
<p>海外のARGについて、吉野さんは言語の壁もあって実際に体験できている作品は限られるとしたうえで、次のように話す。</p>
<p></p>
<p>「事例を見る限り、企業や作品のPRに活用されてきたものが多い印象です。規模が大きくなれば相応の予算も必要になるため、継続して展開する難しさもある。以前に比べ、大型のARGは少なくなっているのではないかと感じています」（吉野さん）</p>
<p></p>
<p>リー猫さんが近年注目しているのが、既存のビデオゲームとARGを組み合わせる事例だ。</p>
<p></p>
<p>「最近の海外では、ビデオゲームの隠し要素や追加コンテンツとしてARGを使う事例をよく見ます。ベースとなるゲームがあり、その世界観を広げたり、隠されたコンテンツへたどり着いたりするためにARGを解いていく。プロモーションだけでなく、既存のゲームやIPをさらに楽しむための仕掛けとして使われています。</p>
<p></p>
<p>海外では、同じゲームが好きな人たちが集まり、一つのARGを協力して解いていく形が多い印象です。誰かが情報を見つけて共有し、別の人がその意味を読み解く。一人で完結するというより、コミュニティで協力しながら進める遊び方が多いと思います」（リー猫さん）</p>
<p></p>
<p>複数のメディアに情報が散らばるARGでは、規模が大きくなるほど、一人ですべてを追うことは難しくなる。参加者同士が情報を持ち寄り、協力して物語を進めるスタイルは、こうしたARGの構造とも相性がよい。</p>
<div></div>
<p></p>
<p></p>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178702176145829000 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178702176145837600">&#8220;ゲームではない&#8221;ARGをどう売るのか</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178702176413681300" class="cms-content-parts-sin178702176413689600">
<p>日本でも2000年代後半から、『RYOMA the Secret Story』やトヨタのVitzを題材とした「<a href="https://www.kayac.com/service/client/728">盗まれたテディベアを取り戻せ！</a>」など、企業やコンテンツとARGを組み合わせる試みが生まれた。しかし、個々の作品がつくられる一方で、ARGそのものを継続的に楽しむ市場が育ったとは言い難かった。</p>
<p></p>
<p>一般的なゲームであれば、内容や価格を示し、「遊ぶもの」として販売できる。ARGでは、作品であることをどこまで明かすかが、売り方そのものに関わってくる。<a href="https://japanstep.jp/learn/2026/08/2333/">第1回</a>で紹介したラビットホールのように、日常の中に物語への入口を置くほど、体験を事前に説明することは難しくなる。</p>
<p></p>
<p>ARGでは、「This Is Not A Game（これはゲームではない）」という考え方も長く重視されてきた。作品であることを前面に出さず、現実の裏側で本当に何かが起きているかのように感じさせる。そのリアリティが没入感を支える一方、商品化とは相反する面もある。</p>
<p></p>
<p>入口を大きく宣伝すれば、日常の中で物語に出会う感覚は薄れる。内容を詳しく説明すれば、仕掛けを先に明かすことにもなる。反対に何も説明しなければ、参加者を集めることも、料金を支払ってもらうことも難しい。日本のARGにとって、集客と収益化は長く課題の一つだった。</p>
<p></p>
<p>2020年に始まった『<a href="https://project-cold.net/">Project:;COLD</a>』は、それまでARGを知らなかった吉野さんとリー猫さんを、この世界へ引き込んだ作品でもある。そして近年、日本では「ARGそのものを買う」という選択肢も生まれている。</p>
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</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178702177083040100 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178702177083048000">「ARGです」と明かして売る</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178702177899535500" class="cms-content-parts-sin178702177899543500">
<p>リー猫さんが、日本のARGの流れを語るうえで挙げるのが第四境界である。「これはARGです」と明示し、体験そのものを商品として販売している。</p>
<p></p>
<p>「物を購入したところから物語が始まる作品は以前にもありましたが、それを『ARGです』と明確に伝えて販売するケースは多くなかったと思います。ARGには『This Is Not A Game』という文化がありましたが、第四境界は『これは私たちが作ったARGです』と明言して販売した。参加者もARGだと理解したうえで手に取り、それでも物語を楽しめる。この状況が生まれたことは大きな変化だと思います」（リー猫さん）</p>
<p></p>
<p>作品であることを知っていても、届いた物を手にし、Webサイトを調べ、人物や出来事を追ううちに物語へ入り込んでいく。ARGだと知っていることは、必ずしも没入を妨げない。</p>
<p></p>
<p>従来の企業プロモーション型では、ARGは映画やゲーム、商品そのものへの関心を高める手段として使われることが多かった。これに対し、パッケージ型ではARGの体験そのものが購入対象になる。</p>
<p></p>
<p>パッケージ型は、リアルタイムの進行に合わせる必要がなく、一人でも好きなタイミングで始められる。もちろん、日本にはリアルタイム型やイベント型も存在するが、「ARGだと分かったうえで購入し、自分のペースで楽しむ」という選択肢が加わったことで、ARGそのものを商品として届ける形も生まれた。</p>
<p></p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178702176859766000 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178702176859773300">売っているのは&#8220;物語への入口&#8221;</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178702177373864800" class="cms-content-parts-sin178702177373872000">
<p>第四境界の商品を見て、吉野さんが注目したのは、購入者の手元に届く&#8220;物&#8221;だった。</p>
<p></p>
<p>「第四境界は何を販売しているのかと考えたとき、『ラビットホール』を販売しているのではないかと思いました。物語への入口になるキーアイテムをつくり、それ自体を商品として届けている。手元に届いた物そのものが物語の世界とつながっている点が、特徴だと感じています」（吉野さん）</p>
<p></p>
<p>吉野さんが例に挙げるのが、第四境界の『人のワンルーム』である。</p>
<p></p>
<p>「『人のワンルーム』では、鍵を模したアイテムが実際に届きます。単なる小道具ではなく、その物自体に物語への入口としての意味を持たせている。現実に存在する物とフィクションをつなぐという意味で、ARGの商品設計として参考になると思います」（吉野さん）</p>
<p></p>
<p>パッケージ型ARGでは、謎解きキットやストーリーだけでなく、現実から物語へ踏み込む&#8220;入口&#8221;そのものが商品になる。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260821_arg2/images20260821150436.webp" width="900" height="600" alt="" /><span style="font-size: small;">人のワンルーム</span></p>
<p></p>
<p></p>
<p>MARGINEの販売実績やXのアナリティクスを見ると、女性が多く、中でも20代が目立つという。ただ、若い層がARGに惹かれる理由について、吉野さんは「まだ明確な答えは持っていない」と話す。</p>
<p></p>
<p>「なぜ今、若い世代にARGが支持されているのか、私自身もまだ明確な答えは持っていません。ただ、MARGINEでは20代の方にも、決して安くはない作品を購入していただいています。対価を払ってでも体験したいと思ってもらえていることには、手応えを感じています」（吉野さん）&#160;</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260821_arg2/02.webp" width="900" height="600" alt="" /><span style="font-size: small;">MARGINEのポストアナリティクス画面</span></p>
<p></p>
<p>偶然ラビットホールを見つけるだけでなく、自ら選び、購入し、好きな時間に物語へ入る。日本のARGには、「ARGそのものに対価を払う」という選択肢が加わった。かつてとは、遊び方だけでなく、届け方や売り方も変わっている。</p>
<p></p>
<p>ただ、商品を手にしただけで、参加者が自ら調べ、読み、行動してくれるわけではない。第3回では、『人の財布』などの事例から、参加者が思わず行動したくなるARGの体験設計を取り上げる。</p>
<p><span style="font-weight: bolder;">▼吉野さんによるARGコラムも連載中！</span><br />
<a href="https://japanstep.jp/learn/category/223/">【連載】ARGが紡ぐ、新しいPRのカタチ</a></p>
<p><span style="font-weight: bolder;">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br />
<a href="https://japanstep.jp/" target="_self">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
<div></div>
<div></div>
</div>
<h3 class="cms-content-parts-sin178702203739759800 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178702203739763600">参考文献</h3>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178702200670694000" class="cms-content-parts-sin178702200670703000">
<p>『ARGガイド2024 ～過去の名作から『Project:;COLD』まで～』（エレメンツ工房、2024年）</p>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/08/2356/">
<title>“配るNFT”から“つながるNFT”へ。顧客接点を1本の線に</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/08/2356/</link>
<description>店舗やイベント、Web、SNSなど、企業と顧客が接点を持つチャネルは多様化した。しかし、多くのマーケティング現場では「一度参加してもらっても次回につながらない」「施策ごとにデータが分断され、同じ顧客の行動を横断的に把握できない」という構造的な課題に直面している。接点が増える一方で、そこから顧客との継続的な関係を築いていくことは容易ではない。 こうしたマーケティングの分断に対応すべく、SUSHI TOP MARKETING株式会社は、クイズ回答やキーワード入力をきっかけにNFT（ブロックチェーン上で発行・管理されるデジタルデータ）を自動配布する2つの新テンプレートの提供を開始した。Web3技術を活かしたこのアプローチは、顧客の参加や来店、視聴などの行動を、デジタル上の記録として蓄積できる点が特徴。企業の顧客エンゲージメントのあり方に新たな選択肢を与えるものだ。（文＝JapanStep編集部） ▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！ 挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』
クイズと合言葉を起点に。行動データを一元化する新たな仕組み


（引用元：PR TIMES）

2026年6月2日、企業のNFTマーケティングを支援するSUSHI TOP MARKETING株式会社は、ミッション型ロイヤリティプログラムの機能拡張として、「クイズ・謎解きテンプレート」と「キーワード入力テンプレート」の2種類の提供を新たに開始した。

新機能の特長は、ユーザーの自然なアクションを参加起点としてNFTを付与できる点にある。クイズテンプレートでは設問への回答を通じて新商品や展示内容への理解を深めてもらい、正解後に特典NFTを配布する。
（引用元：PR TIMES）

一方のキーワード入力テンプレートでは、テレビ番組や店頭POP、ポスターなどに提示された合言葉の入力を条件にNFTを発行し、視聴や来場の証明として機能させる。
（引用元：PR TIMES）

さらに本機能は、同社のオムニチャネルプラットフォーム「トークングラフマーケター（TGM）」と連携することで真価を発揮する。TGMはウォレットIDを共通のキーとして、店舗訪問やSNSでのアクション、レシートOCRによる購買証明といった分散した行動データを一元管理する技術基盤だ。
（引用元：PR TIMES）

高額なCDP（顧客データ基盤）の構築を必要とせず、プライバシーに配慮した設計でありながら、施策を重ねるほど顧客理解の解像度を高められる仕組みを実現している。


「NFTを配って終わり」にしない。顧客接点の可視化へ
今回のテンプレート追加には、NFTを単なる「デジタルな記念品の配布」から、顧客との継続的なエンゲージメントを築くための「データ連携インフラ」へと役割を進化させるという狙いがある。 従来の販促キャンペーンでは、Webサイトへのアクセスや店頭イベントへの参加が別々のデータとして分断されてしまい、同一人物の行動として追跡することが難しかった。しかし、クイズの回答履歴やキーワードの入力実績をウォレットID上で束ねることで、顧客が自社とどのような文脈で接点を持ってきたかを一本の線として可視化できるようになる。これにより、熱量の高いファンに向けた最適な次回施策の提案や、段階的なロイヤリティプログラムの展開が容易になる。 また、個人情報の取り扱いに関する規制が世界的に強まる環境下において、プライバシーを守りながら行動履歴を蓄積できる、同社の「トークングラフマーケター（TGM）」を活用した手法は、小売や観光、エンターテインメントなど幅広い現場でのDX推進にも寄与するだろう。 企業のマーケティングは、単に「接点の数を競う段階」から「分散した接点を結び、ファンとの絆を深める段階」へと歩みを進めた。SUSHI TOP MARKETINGが提示した仕組みは、地域や企業が持続可能なファンコミュニティを自律的に育てるための強力な足がかりとなるはずだ。 ▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！ 挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』 </description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-08-27T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178770778551546900" class="cms-content-parts-sin178770778551553900"><p>店舗やイベント、Web、SNSなど、企業と顧客が接点を持つチャネルは多様化した。しかし、多くのマーケティング現場では「一度参加してもらっても次回につながらない」「施策ごとにデータが分断され、同じ顧客の行動を横断的に把握できない」という構造的な課題に直面している。接点が増える一方で、そこから顧客との継続的な関係を築いていくことは容易ではない。<br /> こうしたマーケティングの分断に対応すべく、SUSHI TOP MARKETING株式会社は、クイズ回答やキーワード入力をきっかけにNFT（ブロックチェーン上で発行・管理されるデジタルデータ）を自動配布する2つの新テンプレートの提供を開始した。Web3技術を活かしたこのアプローチは、顧客の参加や来店、視聴などの行動を、デジタル上の記録として蓄積できる点が特徴。企業の顧客エンゲージメントのあり方に新たな選択肢を与えるものだ。（文＝JapanStep編集部）</p> <p><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</strong><br /> <a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p></div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178770782408237300 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178770782408241100">クイズと合言葉を起点に。行動データを一元化する新たな仕組み</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178770780893117200" class="cms-content-parts-sin178770780893125400">
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260826_quiz/1.webp" width="900" height="540" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000160.000092249.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>2026年6月2日、企業のNFTマーケティングを支援するSUSHI TOP MARKETING株式会社は、ミッション型ロイヤリティプログラムの機能拡張として、「クイズ・謎解きテンプレート」と「キーワード入力テンプレート」の2種類の提供を新たに開始した。</p>
<p></p>
<p>新機能の特長は、ユーザーの自然なアクションを参加起点としてNFTを付与できる点にある。クイズテンプレートでは設問への回答を通じて新商品や展示内容への理解を深めてもらい、正解後に特典NFTを配布する。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260826_quiz/2.webp" width="900" height="506" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000160.000092249.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>一方のキーワード入力テンプレートでは、テレビ番組や店頭POP、ポスターなどに提示された合言葉の入力を条件にNFTを発行し、視聴や来場の証明として機能させる。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260826_quiz/3.webp" width="900" height="506" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000160.000092249.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>さらに本機能は、同社のオムニチャネルプラットフォーム「トークングラフマーケター（TGM）」と連携することで真価を発揮する。TGMはウォレットIDを共通のキーとして、店舗訪問やSNSでのアクション、レシートOCRによる購買証明といった分散した行動データを一元管理する技術基盤だ。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260826_quiz/4.webp" width="900" height="506" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000160.000092249.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>高額なCDP（顧客データ基盤）の構築を必要とせず、プライバシーに配慮した設計でありながら、施策を重ねるほど顧客理解の解像度を高められる仕組みを実現している。</p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178770782785181000 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178770782785188400">「NFTを配って終わり」にしない。顧客接点の可視化へ</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178770780491495100" class="cms-content-parts-sin178770780491503700"><p>今回のテンプレート追加には、NFTを単なる「デジタルな記念品の配布」から、顧客との継続的なエンゲージメントを築くための「データ連携インフラ」へと役割を進化させるという狙いがある。</p> <p></p> <p>従来の販促キャンペーンでは、Webサイトへのアクセスや店頭イベントへの参加が別々のデータとして分断されてしまい、同一人物の行動として追跡することが難しかった。しかし、クイズの回答履歴やキーワードの入力実績をウォレットID上で束ねることで、顧客が自社とどのような文脈で接点を持ってきたかを一本の線として可視化できるようになる。これにより、熱量の高いファンに向けた最適な次回施策の提案や、段階的なロイヤリティプログラムの展開が容易になる。</p> <p></p> <p>また、個人情報の取り扱いに関する規制が世界的に強まる環境下において、プライバシーを守りながら行動履歴を蓄積できる、同社の「トークングラフマーケター（TGM）」を活用した手法は、小売や観光、エンターテインメントなど幅広い現場でのDX推進にも寄与するだろう。</p> <p></p> <p>企業のマーケティングは、単に「接点の数を競う段階」から「分散した接点を結び、ファンとの絆を深める段階」へと歩みを進めた。SUSHI TOP MARKETINGが提示した仕組みは、地域や企業が持続可能なファンコミュニティを自律的に育てるための強力な足がかりとなるはずだ。</p> <p><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</strong><br /> <a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p> <div></div></div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/08/2338/">
<title>ラブブが来る。7年前の北京で【連載】アジアIPビジネスの可能性（第2回）</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/08/2338/</link>
<description>
中国・アジアのIPビジネスの事例や実体験をもとに、その潮流やビジネスの本質を解説いただく本連載。今回は、世界的な人気を集める「ラブブ」を生み出した中国の「POP MART」がテーマだ。世界的IPはなぜ中国から生まれたのか。7年前、北京での熱気を目の当たりにした恒川さんが、中国企業が長年培ってきた製造力と、原作に頼らず造形や体験から価値を生み出すIPビジネスの成長をひもとく。（リード文：JapanStep編集部、本文：ミニチュアファクトリー　恒川琢朗さん）
【連載一覧】アジアIPビジネスの可能性　






ご寄稿いただいたのは
&#160;
株式会社ミニチュアファクトリー代表取締役
恒川琢朗さん
2003年の創業時からミニチュアグッズのOEM制作に携わり、2013年頃からキャラクター事業を展開。2017年からは成長著しい中国のキャラクターIP企業との戦略提携により、ネット時代の新しいキャラクター展開を実践しつつ、インバウンドプロモーションを実施。中国のスピードと日本の丁寧さを掛け合わせ、企業やアーティストの企画を製造・ライセンス・流通まで一貫して推進。日本と中国、版権元とライセンシー、クリエイターと工場。それぞれの立場や論理を直接知っているからこそ、異なる価値観のあいだに立って、プロジェクトを実際に動かしている。








前回、中国キャラクター「長草くん」の日本展開を通じて「人は知らないものは買わない」という学びについて書いた。最後に少しだけ触れたのが、当時中国で急速に存在感を増していたフィギュアショップ「POP MART」である。今回はそこから話を進めたい。

日本でも話題の「ラブブ」。大きな耳とギザギザの歯を持つあのキャラクターは、原宿や渋谷の店に行列ができ、オンラインでも一時は抽選でしか買えない状態が続いていた。韓国のガールズグループ、BLACKPINKのリサが愛用したことが世界的なブレイクのきっかけとなり、日本でも2024年、Yahoo!検索大賞のネクストブレイク商品部門に選ばれた。キャラクターとしては唯一の選出だった。

そのラブブを手がけているのが、北京に本社を置く中国のおもちゃ会社「POP MART」である。ただ、私が北京の店を見た2019年当時、看板キャラクターはMOLLYで、ラブブはまだ数あるうちの一つだった。それでも店は十分に賑わっていた。「POP MART」のキャラクターたち（POP MART Japan公式サイトより）





北京の店内でフィギュアを集める女性たち




私がPOP MARTの店舗を訪れたときの写真が手元に残っている。2019年のものだ。北京には仕事でそれ以前から何度も足を運んでいたが、記録として確かなのはこの年である。
まず驚いたのは客層だった。10代から20代が中心で、女性がやや多い。そして、買い物かごを手に取って商品を選んでいる人が少なくない。フィギュアを、かごに入れて買う。日本のホビーショップではあまり見ない光景だったように思う。
実際、私自身も欲しくなった。商品のひとつひとつが可愛くて、こだわりも感じられた。さらに、ディスプレイが実に上手なのだ。
2019年に訪れたPOP MART（北京）

店の外観は各店で異なり、店内にはサイネージが張り巡らされている。といっても無機質なモニターが並んでいるわけではなく、装飾と一体化していて、店に入る前からワクワクさせられる。アクリルボックスの中にキャラクターが並べられ、小さな箱の中にそれぞれの世界観が閉じ込められている。
しかも、行くたびに新しい切り口が用意されていて飽きさせない。時折コラボレーションもあり、日本のIPが登場することもあった。それでもなお、オリジナルキャラクターの存在感が圧倒的に強かった。
店外からも目を引くキャラクターオブジェ



当時の私は、現地で感じた熱気が何を意味するのかを明確には言語化できていなかった。ただ、絶え間なく続く来店客の波を見て、一過性の流行ではない何かを感じていた。
いま振り返ると、それは中国のIPビジネスが大きく伸びていくさなかの熱量だった。

POP MARTは2010年に北京で創業しているが、当初はおもちゃも扱う雑貨店だったらしい。転機は2016年、創業者の王寧氏が香港へ赴き、現地で人気のあったキャラクター「MOLLY」のデザイナー、ケニー・ウォン氏とコラボレーション契約を結んだことである。翌2017年にMOLLYをブラインドボックス形式で発売すると、中国全土で爆発的な人気を呼び、同社は成長軌道に乗ったそうだ。
私が店内を見ていた2019年には、MOLLYシリーズのブラインドボックスが年間700万個売れている。そして翌2020年12月、同社は香港証券取引所に上場し、時価総額は1兆円を超えた。





長い年月をかけて積み上げられた「中国製」の技術




私は株式会社ミニチュアファクトリーで、ミニカーやフィギュアの製造に携わり、2000年から中国の工場に発注を続けてきた。二十数年、中国の製造現場をずっと見てきたことになる。

その間、中国企業は日本やアメリカ、ヨーロッパの企業からキャラクターのフィギュア制作を請け負い続けてきた。ディズニーやマーベル、日本のアニメコンテンツの版権元などは当然、品質基準も高く、簡単には監修はパスできない。何度も何度も修正を繰り返して完成品へとたどり着く。製造工場も苦労をしたに違いない。そのような経験を通じて、製造技術と表現力を磨いてきたわけである。2000年代の時点で、日本市場向けの美少女フィギュアなども相当に精巧なものが作れていた。

そこに、自前のコンテンツとIPが加わった。
つまり中国企業は、質と量の両面で製造の世界トップレベルに達したうえで、IPを持つに至ったということだ。順番が逆ではない。作れるようになってから、作るものを自分で決められるようになった。

2014年当時、中国工場訪問時の写真

一部の日本人の中には、いまだに中国を模倣品大国、安かろう悪かろうと捉えてしまっている傾向があると思う。これは単純に知識不足であり、現状を正しくとらえる必要があると思う。
悲しいことに、いま日本の工場にミニカーやフィギュアの製造を依頼しても、そう簡単には受けてもらえない。キャパシティがないのである。一部の特殊な技術や製品を担える会社は残っているが、大量生産で質の良いものを安く、という条件では中国企業にかなわない。

日本もアメリカも、自国の製造能力を犠牲にして、安くて早い中国企業に依存してきた。従来、品質の低さやコンテンツの模倣を理由に、まだまだ自分たちの脅威ではないと考えていた。だがその間に、中国企業はしたたかに力をつけていた。
私自身も、その流れの中にいた一人である。工場に行けば、大量生産ラインで何百人もの人が働いていた。日本市場のコスト圧力の中では、価格が高ければ受注は決まらない。そして日本国内に、頼めるところはもうなかった。そうするしかなかったのである。

かつての工場は、土日はもちろん、昼夜を問わず動いていた。その猛烈な働き方の中で、確かに育ってきたものがある。技術を積み上げたのは、発注していた私たちではない。現場にいた人たちである。
POP MARTは、その集大成と言えるのではないか。





原作がなくても売れるということ




新鮮だったのは、MOLLYがアート作品からIP化されたキャラクターだったことである。日本のキャラクタービジネスに長く関わってきた人間にとって、キャラクターとはまず物語の中から生まれてくるものだった。漫画があり、アニメがあり、そこで愛された登場人物がグッズやライセンスへと展開していく。原作という幹があって、商品という枝が伸びる。

ところがMOLLYには、そうした原作がない。香港のデザイナーが2006年に生み出した一体のアートトイであり、背後にアニメ作品のような物語はない。あるのは、唇をとがらせた少女の造形と、その世界観だけである。

中国でいう「潮流玩具（潮玩）」とは、アニメやゲームのキャラクターを元にしたものではなく、クリエイターが自ら生み出したオリジナルのフィギュアを指す。POP MARTの創業者自身の言葉を借りれば「独立IPのトレンド属性のある玩具」ということになる。
物語が先にあってキャラクターが立つ、という順番ではない。造形が良く、世界観が表現されていれば、十分売れるのである。
そしてその造形を、質と量の両方で実現できる製造力が、中国にはあった。
2019年当時のPOP MART店内





なぜ、中国でそれが起きたのか




もちろん、製造力だけで説明がつくわけではない。買う側の土壌も必要である。
ひとつには、日本のアニメで育った世代の存在があると思う。1990年代、中国では日本のアニメが次々と放映された。『スラムダンク』は1996年からアニメ放映が始まっている。

当時の中高生や小学生は、いま40代前後になっている。この世代は日本のキャラクターに強い親しみを持っていて、その中からキャラクター関連の事業を立ち上げる人たちも出てきた。

同じ世代は、日本発のベアブリックにも親しんでいる。中国ではベアブリックが非常に好まれており、店に置くと飛ぶように売れるほどの人気だという。興味深いのは、ベアブリックもまた原作を持たないIPだということである。クマ型のユニークな形状に新しいデザインが描かれると、そこに新しいIPが生まれる。物語からではなく、造形とコラボレーションから広がっていく形だ。

つまり中国の若い層にとって、原作のないキャラクターを愛でることは、はじめから自然な行為だったのではないか。そこにキャラクター、フィギュア、スニーカー、ファッションといったサブカルチャーの盛り上がりが重なった。さらに現地では、不動産投資が一段落した資金が次の投資先を探しており、それがIPに向かった、という話も耳にした。これは私が現地で聞いた範囲の話であり、裏付けを取ったものではない。ただ、実際に資本がこの領域に流れ込み、業界の規模を一気に押し上げたことは確かである。
作れる力があり、買う人がいて、資金が集まった。この三つが揃ったということである。





マルチ展開の「常識」が違う




もうひとつ、日本との違いとして強く感じるのが展開の規模である。
中国や香港の商業施設では、大規模なポップアップ空間が当たり前のように行われている。巨大なオブジェを立て、キャラクターの世界観そのものを空間として表現してしまう。日本の感覚からすると、予算的にかなり思い切った判断に見える。

北京・首鋼園に設置されたMOLLYの巨大オブジェ

しかしそれが常態化しているということは、若い層に向けてそこまでアピールする価値があると判断されているということだ。商品を並べる場所ではなく、体験させる場所として空間を捉えている。加えて、商業施設側のお金のかけ方も異なるため、その影響も多分にあると思う。人口の多さに加え、個人個人の旺盛な消費力を誇る中国だからできることともいえる。

第1回で私は、IPにおいては「認知のきっかけ」「どの文脈で受け取られるか」「どのように使われるか」の設計が重要だと書いた。中国のIP企業がやっているのは、まさにその三つを店舗と空間で一気に成立させることである。
原作という文脈が最初からないぶん、文脈は作っていくしかない。だからこそ、体験の設計に命をかけているように見える。






日本企業は、どこで戦えるのか




この十数年を振り返って感じるのは、中国オリジナルコンテンツの勢いの強さである。
計画的でありながら柔軟で、そして何より早い。市場の反応を見てからの動きが、尋常ではなく速い。日本企業でこの速度を実現できているところが、どれだけあるだろうか。
一方で、日本には物語を生み出す力という圧倒的な強みがある。原作から始まるIPの厚みは、簡単に真似できるものではない。
問題は、その強みに寄りかかったまま、接点の設計を後回しにしていないかということだ。良い原作があれば売れる、という前提が通用する市場は、思っているほど広くない。そして製造の力の方は、その間に手放してきた。

いま日本の店頭に並ぶラブブも、中国の工場で作られている。あの造形の精度や仕上げの質は、長い年月をかけて積み上げられたものの上にある。私たちが行列を作って買っているのは、キャラクターであると同時に、その製造力そのものでもある。

私自身、キャラクターIPに関わったあと、2019年頃からアート領域におけるIPの波にも触れることになった。次回は、そのアートIPの世界について書いてみたいと思う。（つづく）
【連載一覧】アジアIPビジネスの可能性　
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』





関連リンク

恒川琢朗 公式Webサイト

</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/35">カルチャー</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-08-26T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178268863531699000" class="cms-content-parts-sin178268863531703300">
<p>中国・アジアのIPビジネスの事例や実体験をもとに、その潮流やビジネスの本質を解説いただく本連載。今回は、世界的な人気を集める「ラブブ」を生み出した中国の「POP MART」がテーマだ。世界的IPはなぜ中国から生まれたのか。7年前、北京での熱気を目の当たりにした恒川さんが、中国企業が長年培ってきた製造力と、原作に頼らず造形や体験から価値を生み出すIPビジネスの成長をひもとく。（リード文：JapanStep編集部、本文：ミニチュアファクトリー　恒川琢朗さん）</p>
<p><a href="https://japanstep.jp/learn/category/229">【連載一覧】アジアIPビジネスの可能性　</a></p>
<div></div>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin178268868152462000 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178268868152466000">
<p style="text-align: center;">ご寄稿いただいたのは</p>
<p style="text-align: center;">&#160;<img src="/images/learn/AsiaIP/1st/ind_7.webp" width="308" height="283" alt="" /></p>
<p style="text-align: center;"><strong>株式会社ミニチュアファクトリー代表取締役</strong><br />
<strong>恒川琢朗さん</strong></p>
<p style="text-align: center;">2003年の創業時からミニチュアグッズのOEM制作に携わり、2013年頃からキャラクター事業を展開。2017年からは成長著しい中国のキャラクターIP企業との戦略提携により、ネット時代の新しいキャラクター展開を実践しつつ、インバウンドプロモーションを実施。中国のスピードと日本の丁寧さを掛け合わせ、企業やアーティストの企画を製造・ライセンス・流通まで一貫して推進。日本と中国、版権元とライセンシー、クリエイターと工場。それぞれの立場や論理を直接知っているからこそ、異なる価値観のあいだに立って、プロジェクトを実際に動かしている。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin178710368817049300 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178710368817053100">
<p>前回、中国キャラクター「長草くん」の日本展開を通じて「人は知らないものは買わない」という学びについて書いた。最後に少しだけ触れたのが、当時中国で急速に存在感を増していたフィギュアショップ「POP MART」である。今回はそこから話を進めたい。</p>
<p></p>
<p>日本でも話題の「ラブブ」。大きな耳とギザギザの歯を持つあのキャラクターは、原宿や渋谷の店に行列ができ、オンラインでも一時は抽選でしか買えない状態が続いていた。韓国のガールズグループ、BLACKPINKのリサが愛用したことが世界的なブレイクのきっかけとなり、日本でも2024年、Yahoo!検索大賞のネクストブレイク商品部門に選ばれた。キャラクターとしては唯一の選出だった。</p>
<p></p>
<p>そのラブブを手がけているのが、北京に本社を置く中国のおもちゃ会社「POP MART」である。ただ、私が北京の店を見た2019年当時、看板キャラクターはMOLLYで、ラブブはまだ数あるうちの一つだった。それでも店は十分に賑わっていた。<img src="/images/learn/2608_Release/260819_IP/2.webp" width="900" height="488" alt="" /><span style="font-size: small;">「POP MART」のキャラクターたち（</span><a href="https://www.popmart.com/jp"><span style="font-size: small;">POP MART Japan公式サイト</span></a><span style="font-size: small;">より）</span></p>
<p></p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178710374871067100 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178710374871075000">北京の店内でフィギュアを集める女性たち</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178710381007811100 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178710381007785100">
<p>私がPOP MARTの店舗を訪れたときの写真が手元に残っている。2019年のものだ。北京には仕事でそれ以前から何度も足を運んでいたが、記録として確かなのはこの年である。<br />
まず驚いたのは客層だった。10代から20代が中心で、女性がやや多い。そして、買い物かごを手に取って商品を選んでいる人が少なくない。フィギュアを、かごに入れて買う。日本のホビーショップではあまり見ない光景だったように思う。<br />
実際、私自身も欲しくなった。商品のひとつひとつが可愛くて、こだわりも感じられた。さらに、ディスプレイが実に上手なのだ。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260819_IP/3.webp" width="900" height="505" alt="" /><span style="font-size: small;">2019年に訪れたPOP MART（北京）</span></p>
<p></p>
<p>店の外観は各店で異なり、店内にはサイネージが張り巡らされている。といっても無機質なモニターが並んでいるわけではなく、装飾と一体化していて、店に入る前からワクワクさせられる。アクリルボックスの中にキャラクターが並べられ、小さな箱の中にそれぞれの世界観が閉じ込められている。<br />
しかも、行くたびに新しい切り口が用意されていて飽きさせない。時折コラボレーションもあり、日本のIPが登場することもあった。それでもなお、オリジナルキャラクターの存在感が圧倒的に強かった。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260819_IP/images20260819104855.webp" width="900" height="520" alt="" /><span style="font-size: small;">店外からも目を引くキャラクターオブジェ</span></p>
<p></p>
<p></p>
<p></p>
<p>当時の私は、現地で感じた熱気が何を意味するのかを明確には言語化できていなかった。ただ、絶え間なく続く来店客の波を見て、一過性の流行ではない何かを感じていた。<br />
いま振り返ると、それは中国のIPビジネスが大きく伸びていくさなかの熱量だった。</p>
<p></p>
<p>POP MARTは2010年に北京で創業しているが、当初はおもちゃも扱う雑貨店だったらしい。転機は2016年、創業者の王寧氏が香港へ赴き、現地で人気のあったキャラクター「MOLLY」のデザイナー、ケニー・ウォン氏とコラボレーション契約を結んだことである。翌2017年にMOLLYをブラインドボックス形式で発売すると、中国全土で爆発的な人気を呼び、同社は成長軌道に乗ったそうだ。<br />
私が店内を見ていた2019年には、MOLLYシリーズのブラインドボックスが年間700万個売れている。そして翌2020年12月、同社は香港証券取引所に上場し、時価総額は1兆円を超えた。</p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178710374563487900 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178710374563495200">長い年月をかけて積み上げられた「中国製」の技術</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178710380622268800 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178710380622238100">
<p>私は株式会社ミニチュアファクトリーで、ミニカーやフィギュアの製造に携わり、2000年から中国の工場に発注を続けてきた。二十数年、中国の製造現場をずっと見てきたことになる。</p>
<p></p>
<p>その間、中国企業は日本やアメリカ、ヨーロッパの企業からキャラクターのフィギュア制作を請け負い続けてきた。ディズニーやマーベル、日本のアニメコンテンツの版権元などは当然、品質基準も高く、簡単には監修はパスできない。何度も何度も修正を繰り返して完成品へとたどり着く。製造工場も苦労をしたに違いない。そのような経験を通じて、製造技術と表現力を磨いてきたわけである。2000年代の時点で、日本市場向けの美少女フィギュアなども相当に精巧なものが作れていた。</p>
<p></p>
<p>そこに、自前のコンテンツとIPが加わった。<br />
つまり中国企業は、質と量の両面で製造の世界トップレベルに達したうえで、IPを持つに至ったということだ。順番が逆ではない。作れるようになってから、作るものを自分で決められるようになった。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/2608_Release/260819_IP/4.webp" width="400" height="533" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">2014年当時、中国工場訪問時の写真</span></p>
<p></p>
<p>一部の日本人の中には、いまだに中国を模倣品大国、安かろう悪かろうと捉えてしまっている傾向があると思う。これは単純に知識不足であり、現状を正しくとらえる必要があると思う。<br />
悲しいことに、いま日本の工場にミニカーやフィギュアの製造を依頼しても、そう簡単には受けてもらえない。キャパシティがないのである。一部の特殊な技術や製品を担える会社は残っているが、大量生産で質の良いものを安く、という条件では中国企業にかなわない。</p>
<p></p>
<p>日本もアメリカも、自国の製造能力を犠牲にして、安くて早い中国企業に依存してきた。従来、品質の低さやコンテンツの模倣を理由に、まだまだ自分たちの脅威ではないと考えていた。だがその間に、中国企業はしたたかに力をつけていた。<br />
私自身も、その流れの中にいた一人である。工場に行けば、大量生産ラインで何百人もの人が働いていた。日本市場のコスト圧力の中では、価格が高ければ受注は決まらない。そして日本国内に、頼めるところはもうなかった。そうするしかなかったのである。</p>
<p></p>
<p>かつての工場は、土日はもちろん、昼夜を問わず動いていた。その猛烈な働き方の中で、確かに育ってきたものがある。技術を積み上げたのは、発注していた私たちではない。現場にいた人たちである。<br />
POP MARTは、その集大成と言えるのではないか。</p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178710374209318900 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178710374209326200">原作がなくても売れるということ</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178710378971904000 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178710378971882500">
<p>新鮮だったのは、MOLLYがアート作品からIP化されたキャラクターだったことである。日本のキャラクタービジネスに長く関わってきた人間にとって、キャラクターとはまず物語の中から生まれてくるものだった。漫画があり、アニメがあり、そこで愛された登場人物がグッズやライセンスへと展開していく。原作という幹があって、商品という枝が伸びる。</p>
<p></p>
<p>ところがMOLLYには、そうした原作がない。香港のデザイナーが2006年に生み出した一体のアートトイであり、背後にアニメ作品のような物語はない。あるのは、唇をとがらせた少女の造形と、その世界観だけである。</p>
<p></p>
<p>中国でいう「潮流玩具（潮玩）」とは、アニメやゲームのキャラクターを元にしたものではなく、クリエイターが自ら生み出したオリジナルのフィギュアを指す。POP MARTの創業者自身の言葉を借りれば「独立IPのトレンド属性のある玩具」ということになる。<br />
物語が先にあってキャラクターが立つ、という順番ではない。造形が良く、世界観が表現されていれば、十分売れるのである。<br />
そしてその造形を、質と量の両方で実現できる製造力が、中国にはあった。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260819_IP/5.webp" width="900" height="674" alt="" /><span style="font-size: small;">2019年当時のPOP MART店内</span></p>
<p></p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178710373919891800 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178710373919900100">なぜ、中国でそれが起きたのか</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178710378577355900 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178710378577325300">
<p>もちろん、製造力だけで説明がつくわけではない。買う側の土壌も必要である。<br />
ひとつには、日本のアニメで育った世代の存在があると思う。1990年代、中国では日本のアニメが次々と放映された。『スラムダンク』は1996年からアニメ放映が始まっている。</p>
<p></p>
<p>当時の中高生や小学生は、いま40代前後になっている。この世代は日本のキャラクターに強い親しみを持っていて、その中からキャラクター関連の事業を立ち上げる人たちも出てきた。</p>
<p></p>
<p>同じ世代は、日本発のベアブリックにも親しんでいる。中国ではベアブリックが非常に好まれており、店に置くと飛ぶように売れるほどの人気だという。興味深いのは、ベアブリックもまた原作を持たないIPだということである。クマ型のユニークな形状に新しいデザインが描かれると、そこに新しいIPが生まれる。物語からではなく、造形とコラボレーションから広がっていく形だ。</p>
<p></p>
<p>つまり中国の若い層にとって、原作のないキャラクターを愛でることは、はじめから自然な行為だったのではないか。そこにキャラクター、フィギュア、スニーカー、ファッションといったサブカルチャーの盛り上がりが重なった。さらに現地では、不動産投資が一段落した資金が次の投資先を探しており、それがIPに向かった、という話も耳にした。これは私が現地で聞いた範囲の話であり、裏付けを取ったものではない。ただ、実際に資本がこの領域に流れ込み、業界の規模を一気に押し上げたことは確かである。<br />
作れる力があり、買う人がいて、資金が集まった。この三つが揃ったということである。</p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178710373573930300 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178710373573939800">マルチ展開の「常識」が違う</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178710377521885700 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178710377521865200">
<p>もうひとつ、日本との違いとして強く感じるのが展開の規模である。<br />
中国や香港の商業施設では、大規模なポップアップ空間が当たり前のように行われている。巨大なオブジェを立て、キャラクターの世界観そのものを空間として表現してしまう。日本の感覚からすると、予算的にかなり思い切った判断に見える。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="/images/learn/2608_Release/260819_IP/6.webp" width="500" height="501" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">北京・首鋼園に設置されたMOLLYの巨大オブジェ</span></p>
<p></p>
<p>しかしそれが常態化しているということは、若い層に向けてそこまでアピールする価値があると判断されているということだ。商品を並べる場所ではなく、体験させる場所として空間を捉えている。加えて、商業施設側のお金のかけ方も異なるため、その影響も多分にあると思う。人口の多さに加え、個人個人の旺盛な消費力を誇る中国だからできることともいえる。</p>
<p></p>
<p>第1回で私は、IPにおいては「認知のきっかけ」「どの文脈で受け取られるか」「どのように使われるか」の設計が重要だと書いた。中国のIP企業がやっているのは、まさにその三つを店舗と空間で一気に成立させることである。<br />
原作という文脈が最初からないぶん、文脈は作っていくしかない。だからこそ、体験の設計に命をかけているように見える。</p>
<div></div>
<p></p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178710395505492100 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178710395505501100">日本企業は、どこで戦えるのか</h2>
<div class="cms-content-parts-sin178710396000709000 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178710396000677200">
<p>この十数年を振り返って感じるのは、中国オリジナルコンテンツの勢いの強さである。<br />
計画的でありながら柔軟で、そして何より早い。市場の反応を見てからの動きが、尋常ではなく速い。日本企業でこの速度を実現できているところが、どれだけあるだろうか。<br />
一方で、日本には物語を生み出す力という圧倒的な強みがある。原作から始まるIPの厚みは、簡単に真似できるものではない。<br />
問題は、その強みに寄りかかったまま、接点の設計を後回しにしていないかということだ。良い原作があれば売れる、という前提が通用する市場は、思っているほど広くない。そして製造の力の方は、その間に手放してきた。</p>
<p></p>
<p>いま日本の店頭に並ぶラブブも、中国の工場で作られている。あの造形の精度や仕上げの質は、長い年月をかけて積み上げられたものの上にある。私たちが行列を作って買っているのは、キャラクターであると同時に、その製造力そのものでもある。</p>
<p></p>
<p>私自身、キャラクターIPに関わったあと、2019年頃からアート領域におけるIPの波にも触れることになった。次回は、そのアートIPの世界について書いてみたいと思う。（つづく）</p>
<p><a href="https://japanstep.jp/learn/category/229">【連載一覧】アジアIPビジネスの可能性　</a></p>
<p>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！<br />
<a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
<div></div>
</div>
</div>
</div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178268912026392200 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178268912026406100">関連リンク</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178268912937994600" class="cms-content-parts-sin178268912938004800">
<p><a href="https://www.takuro-tsunekawa.com/">恒川琢朗 公式Webサイト</a></p>
</div>
<p></p>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/08/2345/">
<title>AI社員が法人を運営？ 福岡から挑むAI格差解消</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/08/2345/</link>
<description>人手が足りない。専門知識を持つ社員が採用できない。地方の中小企業が抱えるこの切実な課題に対し、これまでのデジタル化は「ツールを使いこなせ」という回答しか持ち合わせていなかった。しかし、多忙を極める経営者にとって、ツールの習熟に費やす時間そのものが新たなコストとなっている。この「活用格差」という壁を、人間ではなくAI自らが動くことで取り払おうとする組織が福岡に現れた。 2026年5月、福岡市博多区で始動した一般社団法人AI活用推進機構は、組織運営に関わるさまざまな実務をAIエージェントに委ねるという試みを実践している。広報から経理、経営分析に至るまで、8体の「AI社員」が日々の業務を自律的に完遂する。自らがモデルケースとなり、AIを「使う対象」から「共に働くパートナー」へと再定義する挑戦は、日本の地域経済が抱える構造的課題に対する有力な解決策の一つとなるだろう。（文＝JapanStep編集部） ▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！ 挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』 
8体のエージェントが28業務を完遂。自律運営の「実証モデル」


（引用元：PR TIMES）

2026年5月15日に設立された本機構は、福岡の中小企業へのAI活用支援を目的とした団体である。最大の特徴は、機構そのものが「AIによって運営される」実証モデルとなっている点だ。現場では、「機構長AI」が全体を統括し、リサーチャー、クリエイター、Webマスター、経理など、役割を分担した8体のAIエージェントが連携して稼働している。
（引用元：PR TIMES）

具体的な業務内容は、毎朝のAIニュース収集から記事化、SNSへの自動配信、さらには週次の経営レポート作成や月次の請求書発行など、計28件の定期業務におよぶ。これら一切をAI社員が自律的に実行する仕組みを構築することで、人手に依存しない組織運営の実効性を担保しているのだ。人間の理事は方針決定と最終承認の役割に特化しており、設立から1カ月足らずで主要な広報・運用体制をAIのみで立ち上げた実績は、従来の組織運営のスピード感を大きく上回るものだと言える。

同機構は、補助金活用支援などの事業に加え、自らがAIで自律運営される様子を「AI自律運営ダッシュボード」のデモ画面として可視化している。AI社員が28の業務を担当していく具体的なプロセスをデモ画面で確認できる環境は、AI導入の道筋を模索する中小企業にとって有用性の高い教材となるだろう。
（引用元：PR TIMES）


ツールから「同僚」へ。中小企業の限界を突破するAIの自律
AI活用推進機構による今回の取り組みは、AI活用のハードルが「操作スキルの習得」から「組織機能の統合」へ移行しつつあることを物語っている。 これまで中小企業でAI導入が難航した要因として、多忙な社員がAIを操作するための学習コストを十分に捻出できなかったという点が挙げられる。しかし、この「役割を与えられたAIが自ら動く」モデルは、人間がAIの作法に合わせるのではなく、AIが組織の機能の一部として歩み寄る形を具現化した。これは、リソースが限られた企業において、実質的な「即戦力」をデジタル上に確保できるようなものだ。 また、福岡という地方都市から、大企業とのAI格差を埋めるための具体的な型を発信する意義も大きい。AI社員が定型業務を担い、人間は課題解決や高度な意思決定に集中する。この役割分担の標準化は、人口減少が続く地域産業の業務能力を維持するための有力な手段となるはずだ。 AI活用の焦点は、「何ができるか」から「どう組織に組み込むか」という実務的な段階へと移っている。本機構が提示した自律運営の姿は、AIを&#8220;単なる道具&#8221;から&#8220;自立した労働力&#8221;へと昇華させることで、停滞する日本の生産性を底上げするための重要な一歩となるだろう。 ▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！ 挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</description>
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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/43">ビジネス</dc:category>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2026-08-25T07:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin178753417410265900" class="cms-content-parts-sin178753417410276700"><p>人手が足りない。専門知識を持つ社員が採用できない。地方の中小企業が抱えるこの切実な課題に対し、これまでのデジタル化は「ツールを使いこなせ」という回答しか持ち合わせていなかった。しかし、多忙を極める経営者にとって、ツールの習熟に費やす時間そのものが新たなコストとなっている。この「活用格差」という壁を、人間ではなくAI自らが動くことで取り払おうとする組織が福岡に現れた。<br /> 2026年5月、福岡市博多区で始動した一般社団法人AI活用推進機構は、組織運営に関わるさまざまな実務をAIエージェントに委ねるという試みを実践している。広報から経理、経営分析に至るまで、8体の「AI社員」が日々の業務を自律的に完遂する。自らがモデルケースとなり、AIを「使う対象」から「共に働くパートナー」へと再定義する挑戦は、日本の地域経済が抱える構造的課題に対する有力な解決策の一つとなるだろう。（文＝JapanStep編集部）</p> <p><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</strong><br /> <a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p> <div></div></div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178753421180449700 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178753421180453700">8体のエージェントが28業務を完遂。自律運営の「実証モデル」</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178753419571703900" class="cms-content-parts-sin178753419571712000">
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260824_AIsyain/1.webp" width="900" height="600" alt="" /><br />
<span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000184850.html" style="text-decoration: none;"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>2026年5月15日に設立された本機構は、福岡の中小企業へのAI活用支援を目的とした団体である。最大の特徴は、機構そのものが「AIによって運営される」実証モデルとなっている点だ。現場では、「機構長AI」が全体を統括し、リサーチャー、クリエイター、Webマスター、経理など、役割を分担した8体のAIエージェントが連携して稼働している。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260824_AIsyain/2.webp" width="900" height="502" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000184850.html" style="font-size: 1.6rem; text-decoration: none;"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>具体的な業務内容は、毎朝のAIニュース収集から記事化、SNSへの自動配信、さらには週次の経営レポート作成や月次の請求書発行など、計28件の定期業務におよぶ。これら一切をAI社員が自律的に実行する仕組みを構築することで、人手に依存しない組織運営の実効性を担保しているのだ。人間の理事は方針決定と最終承認の役割に特化しており、設立から1カ月足らずで主要な広報・運用体制をAIのみで立ち上げた実績は、従来の組織運営のスピード感を大きく上回るものだと言える。</p>
<p></p>
<p>同機構は、補助金活用支援などの事業に加え、自らがAIで自律運営される様子を「AI自律運営ダッシュボード」のデモ画面として可視化している。AI社員が28の業務を担当していく具体的なプロセスをデモ画面で確認できる環境は、AI導入の道筋を模索する中小企業にとって有用性の高い教材となるだろう。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260824_AIsyain/3.webp" width="900" height="506" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000184850.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178753421592311200 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178753421592319500">ツールから「同僚」へ。中小企業の限界を突破するAIの自律</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178753419234822000" class="cms-content-parts-sin178753419234830000"><p>AI活用推進機構による今回の取り組みは、AI活用のハードルが「操作スキルの習得」から「組織機能の統合」へ移行しつつあることを物語っている。</p> <p></p> <p>これまで中小企業でAI導入が難航した要因として、多忙な社員がAIを操作するための学習コストを十分に捻出できなかったという点が挙げられる。しかし、この「役割を与えられたAIが自ら動く」モデルは、人間がAIの作法に合わせるのではなく、AIが組織の機能の一部として歩み寄る形を具現化した。これは、リソースが限られた企業において、実質的な「即戦力」をデジタル上に確保できるようなものだ。</p> <p></p> <p>また、福岡という地方都市から、大企業とのAI格差を埋めるための具体的な型を発信する意義も大きい。AI社員が定型業務を担い、人間は課題解決や高度な意思決定に集中する。この役割分担の標準化は、人口減少が続く地域産業の業務能力を維持するための有力な手段となるはずだ。</p> <p></p> <p>AI活用の焦点は、「何ができるか」から「どう組織に組み込むか」という実務的な段階へと移っている。本機構が提示した自律運営の姿は、AIを&#8220;単なる道具&#8221;から&#8220;自立した労働力&#8221;へと昇華させることで、停滞する日本の生産性を底上げするための重要な一歩となるだろう。</p> <p><strong>▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</strong><br /> <a href="https://japanstep.jp/">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p></div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.japanstep.jp/learn/2026/08/2340/">
<title>見えない脅威を可視化。AIの門番が登場</title>
<link>https://www.japanstep.jp/learn/2026/08/2340/</link>
<description>生成AIが急速に普及する中、従業員が会社の管理外でAIサービスを利用する「シャドーAI」が深刻な問題となっている。機密情報の意図せぬ入力や、誰がどのデータをどう使ったか把握できない不透明な状況は、企業のガバナンスを根底から揺るがしている。この見えないリスクを制御し、安全なAI活用を両立するためのプラットフォームの提供が開始された。社内システムとAIの間に立つ「門番」が、企業の未来をどう守り抜くのか。（文＝JapanStep編集部）▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』
AIへのデータ流入を一元管理するプラットフォーム

2026年6月、グローバルセキュリティメーカーの株式会社サイバーセキュリティクラウドは、グループ会社である株式会社DataSignが独自開発したAIガバナンスプラットフォーム「AI MONBAN（エーアイモンバン）」の提供を開始した。
（引用元：PR TIMES）

近年、AI利用者の約15％が未管理のAIサービスを業務利用し、4人に1人が機密情報を含むデータを入力しているという実態が判明している。経済産業省らのガイドラインでも利用状況の把握・統制が求められており、企業には「誰が・どのAIに・何を送信したか」を説明できる体制づくりが不可欠となっている。
（引用元：PR TIMES）

「AI MONBAN」は、社内システムと各種AIモデルの間に設置する「ゲートウェイ（門番）」として機能し、既存の業務システムを変更することなくデータフローを一元的に把握・統制する。

主な機能は4つある。1つ目は、AIへの入力データに含まれる個人情報を自動検出し、リアルタイムで自動除去する「マスキング処理」。2つ目は、基幹システムとAIモデルをセキュアに接続し、AIのデータアクセスを一元管理する「MCP Gateway」。3つ目は、AI利用のアクセスログやマスキングログを自動で蓄積し、監査対応に必要な証跡を残す「AIアクセスログ・レポート」。そして4つ目が、OpenAIやGoogleなどの複数の主要AIモデルをAPIキーの設定のみで切り替え、ベンダーロックイン（※）を回避する「マルチLLM切り替え」だ。

これらの機能により、企業は追加の運用工数をかけることなく、安全な範囲でAI活用の推進とガバナンスの維持を両立できる環境を手にする。

（※）ベンダーロックイン：特定の開発元（ベンダー）の技術やAIモデルに依存し、他社サービスへの切り替えが困難になること


「禁止」ではなく「統制」。日本企業のAI戦略

今回のサービスが提示する本質的な価値は、リスクを恐れてAIの利用を「禁止」するのではなく、安全な枠組みを整えて「最大限に活用する」というポジティブなアプローチにある。

新しいテクノロジーが登場した際、多くの企業はセキュリティへの懸念から、まずは利用を制限して慎重な姿勢を取る傾向にある。しかし、AIはもはや「あれば便利なツール」ではなく、企業競争力を左右する「必須のインフラ」となっている。利用を全面的に禁止すれば、現場の従業員は効率化のために会社の目を盗んで個人のスマートフォンや私用のクラウドアカウントでAIを使い、かえって「シャドーAI」の温床を作り出し、情報漏洩のリスクが高めてしまいかねない。

この悪循環を断ち切るのが、「AI MONBAN」のような統制基盤の存在だ。システム側が「門番」として機密情報を自動ではじき、すべての通信記録を監査可能な形で残すことで、経営層は安心して従業員にAI利用の権限を委ねることができる。「万が一何かあってもシステムが守ってくれる」という強固なセーフティネットがあれば、従業員も萎縮することなく、日常のあらゆる業務でAIを積極的に使いこなし、生産性の向上にコミットできる。

守りを固めることは、決して変革のスピードを緩めることではない。むしろ、安全という揺るぎない土台があるからこそ、企業は大胆な挑戦へ踏み出すことができる。確固たる安全網を備え、誰もが不安なくAIを駆使できる環境こそが、日本のビジネスに新たな躍進をもたらす鍵となるだろう。
▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！
挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』

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<dc:category rdf:resource="https://www.japanstep.jp/learn/category/32">テクノロジー</dc:category>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin178729047005556400" class="cms-content-parts-sin178729047005563500"><p>生成AIが急速に普及する中、従業員が会社の管理外でAIサービスを利用する「シャドーAI」が深刻な問題となっている。機密情報の意図せぬ入力や、誰がどのデータをどう使ったか把握できない不透明な状況は、企業のガバナンスを根底から揺るがしている。この見えないリスクを制御し、安全なAI活用を両立するためのプラットフォームの提供が開始された。社内システムとAIの間に立つ「門番」が、企業の未来をどう守り抜くのか。（文＝JapanStep編集部）</p><p><span style="font-weight: bolder; background-color: rgb(255, 255, 255);">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br style="background-color: rgb(255, 255, 255);" /><a href="https://japanstep.jp/" target="_self" style="background-color: rgb(255, 255, 255);">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p></div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178729049649015600 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178729049649020900">AIへのデータ流入を一元管理するプラットフォーム</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178729048381989600" class="cms-content-parts-sin178729048381998800">
<p>2026年6月、グローバルセキュリティメーカーの株式会社サイバーセキュリティクラウドは、グループ会社である株式会社DataSignが独自開発したAIガバナンスプラットフォーム「AI MONBAN（エーアイモンバン）」の提供を開始した。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260821_mienai/1.webp" width="900" height="450" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000350.000009107.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>近年、AI利用者の約15％が未管理のAIサービスを業務利用し、4人に1人が機密情報を含むデータを入力しているという実態が判明している。経済産業省らのガイドラインでも利用状況の把握・統制が求められており、企業には「誰が・どのAIに・何を送信したか」を説明できる体制づくりが不可欠となっている。</p>
<p><img src="/images/learn/2608_Release/260821_mienai/2.webp" width="900" height="394" alt="" /><span style="font-size: small;">（引用元：</span><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000350.000009107.html"><span style="font-size: small;">PR TIMES</span></a><span style="font-size: small;">）</span></p>
<p></p>
<p>「AI MONBAN」は、社内システムと各種AIモデルの間に設置する「ゲートウェイ（門番）」として機能し、既存の業務システムを変更することなくデータフローを一元的に把握・統制する。</p>
<p></p>
<p>主な機能は4つある。1つ目は、AIへの入力データに含まれる個人情報を自動検出し、リアルタイムで自動除去する「マスキング処理」。2つ目は、基幹システムとAIモデルをセキュアに接続し、AIのデータアクセスを一元管理する「MCP Gateway」。3つ目は、AI利用のアクセスログやマスキングログを自動で蓄積し、監査対応に必要な証跡を残す「AIアクセスログ・レポート」。そして4つ目が、OpenAIやGoogleなどの複数の主要AIモデルをAPIキーの設定のみで切り替え、ベンダーロックイン<span style="font-size: small;">（※）</span>を回避する「マルチLLM切り替え」だ。</p>
<p></p>
<p>これらの機能により、企業は追加の運用工数をかけることなく、安全な範囲でAI活用の推進とガバナンスの維持を両立できる環境を手にする。</p>
<p></p>
<p><span style="font-size: small;">（※）ベンダーロックイン：特定の開発元（ベンダー）の技術やAIモデルに依存し、他社サービスへの切り替えが困難になること</span></p>
<div></div>
</div>
<h2 class="cms-content-parts-sin178729049939970400 cparts-editsite--mainttl" id="cms-editor-textarea-sin178729049939979000">「禁止」ではなく「統制」。日本企業のAI戦略</h2>
<div id="cms-editor-minieditor-sin178729048613240700" class="cms-content-parts-sin178729048613248900">
<p>今回のサービスが提示する本質的な価値は、リスクを恐れてAIの利用を「禁止」するのではなく、安全な枠組みを整えて「最大限に活用する」というポジティブなアプローチにある。</p>
<p></p>
<p>新しいテクノロジーが登場した際、多くの企業はセキュリティへの懸念から、まずは利用を制限して慎重な姿勢を取る傾向にある。しかし、AIはもはや「あれば便利なツール」ではなく、企業競争力を左右する「必須のインフラ」となっている。利用を全面的に禁止すれば、現場の従業員は効率化のために会社の目を盗んで個人のスマートフォンや私用のクラウドアカウントでAIを使い、かえって「シャドーAI」の温床を作り出し、情報漏洩のリスクが高めてしまいかねない。</p>
<p></p>
<p>この悪循環を断ち切るのが、「AI MONBAN」のような統制基盤の存在だ。システム側が「門番」として機密情報を自動ではじき、すべての通信記録を監査可能な形で残すことで、経営層は安心して従業員にAI利用の権限を委ねることができる。「万が一何かあってもシステムが守ってくれる」という強固なセーフティネットがあれば、従業員も萎縮することなく、日常のあらゆる業務でAIを積極的に使いこなし、生産性の向上にコミットできる。</p>
<p></p>
<p>守りを固めることは、決して変革のスピードを緩めることではない。むしろ、安全という揺るぎない土台があるからこそ、企業は大胆な挑戦へ踏み出すことができる。確固たる安全網を備え、誰もが不安なくAIを駆使できる環境こそが、日本のビジネスに新たな躍進をもたらす鍵となるだろう。</p>
<p><span style="font-weight: bolder; background-color: rgb(255, 255, 255);">▼「挑戦」を生むトレンドニュースを毎日掲載！</span><br style="background-color: rgb(255, 255, 255);" />
<a href="https://japanstep.jp/" target="_self" style="background-color: rgb(255, 255, 255);">挑戦者のためのビジネスメディア『JapanStep』</a></p>
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